出典: Technical Readout: 3039

WHM-6R ウォーハンマー

重量: 70t
シャシー: スターコープ100
パワープラント: VOX280
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: リヴァイアソン・プラス

武装:
  2×ドナル PPC
  2×マーテル 中口径レーザー
  2×マグナ 小口径レーザー
  1×ホリー 短距離ミサイル6パック
  2×スペリーブローニング マシンガン

製造元: スターコープ・インダストリーズ、オリヴェッティ・ウェポンリー、ヴァンデンバーグ・メカナイズドインダストリーズ(VMI)、タウラス・テリトリアルインダストリーズ(TTI)
   主工場: エムリスIV(スターコープ)、ズデーテン(オリヴェッティ)、ピナード(VMI)、タウラス(TTI)
通信システム: O/P 3000 COMSET
照準・追尾システム: O/P 1500 ARB

WHM-6R ウォーハンマー
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


280



18


160

重量

70.0
7.0
16.0



8.0
3.0
3.0
10.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

22
15
11
15

装甲値

22/9
17/8
20
15

武器・弾薬

種別
PPC
PPC
SRM6
弾薬(SRM)15
中口径レーザー
小口径レーザー
マシンガン
中口径レーザー
小口径レーザー
マシンガン
弾薬(マシンガン)200
部位
右腕
左腕
右胴
右胴
右胴
右胴
右胴
左胴
左胴
左胴
胴中央

装備欄数










重量
7.0
7.0
3.0
1.0
1.0
0.5
0.5
1.0
0.5
0.5
1.0


概要:
 その設計を要求する際に、調達担当士官は“同重量級以下の如何なるメックも破壊するもしくは大打撃を与えるのに十分な火力を持っている、機動力のあるメック”を求めた。これにスターコープ・インダストリーズ社はウォーハンマーという正に適切な命名のされたもので以て応えた。そして、このメックはそれから500年以上に渡りその対戦相手を粉砕し続けているのであった。このメックは星間連盟にて見事な働きをし、その重連隊や戦闘連隊の中軸となった。また、これは星間連盟のガンスリンガー達に人気のあるメックでもあった。

性能:
 このウォーハンマーは、バトルメックの重量級というものを明確にした存在である。その相当量の装甲は一対のドナル粒子ビーム砲を支えているフレームワークを防護しており、ウォーハンマーに最重量の装甲にさえ脅威を与える事を可能にさせている。その6連ホリー短距離ミサイルシステムは、それらの大砲をサポートしており、また、それ自体も2基の中口径レーザー、小口径レーザー、スペリーブローニング・マシンガンによってバックアップされている。
 その最高時速が64km/hである事により、このウォーハンマーは殆ど如何なる戦闘にも遅れずに着いていく事ができ、また、その18基の放熱器はそれに過度の発熱を基にする事のない射撃と移動の自由を与えている。時代遅れではあるが未だに競争力を持っているその電子機器は、このウォーハンマーを単純であるが効果的な機体へとしており、それは前線や指揮機のどちらでも同等に有力に役目を果たせる存在となっている。


配備:
 2515年に最初に配備されたこのウォーハンマーは、ステファン・アマリスからの“地球解放”から3039年の惑星“マルドゥック”での血腥い洗浄までと、中心領域やその領域外にて見事な働きをしてきている。全ての継承国家の軍隊がこの設計機を使用しており、そして、それは傭兵部隊や辺境国家によって高く評価されてもいる。
 このウォーハンマーは幾つかの工場にて製造されており、その中でも最も顕著なのが自由世界同盟とライラ共和国である。驚くべき事に、タウラス連合国内には2つの小規模の工場が存在しており、かの遠隔の辺境国家にそれの新品のメックをゆっくりともたらしている。新たな戦闘詳報が来る度にその需要が常に増していくが故に、どの製造企業もこのメックの製造を縮小した事は全くない。


派生型:
 その長い歴史と多様な武勲により、ウォーハンマーの派生型は多数存在している。ダヴィオン宙域で好まれているWHM-6D型は、複数の放熱器と装甲の方を選んでホリー・ランチャーとスペリーブローニング・マシンガンを除去している。一方、(WHM-6D型と似ている)WHM-6K(クリタ)型では、ミサイルの方も保持している。リャオ家のWHM-6L型――その所謂“ホットハンマー”は、マシンガンと交換に火炎放射器を追加している。ウォーハンマーと面した際、1つの事だけは確かである――その構成が何であろうと、そのメックは強力な打撃を見舞ってくるであろう事は。

著名なメック戦士
ナターシャ・ケレンスキー大佐
 ウルフ竜機兵団のブラックウィドウ大隊の指揮官である、この所謂“死の第一夫人”は、歴史上最も危険なメック戦士の1人であると見なされている。彼女は3014年、ウルフ竜機兵団の1個独立中隊を指揮する事で最初に著名となった――マーリック内戦の最中のアントン・マーリックのウルフ竜機兵団に対する裏切り後、彼女の部隊は彼に死を与える上で大いなる寄与をしたのである(幾人かは、彼女自らがアントン公を殺害した、との主張をしているものである) その時以来、彼女の名声は増すばかりであり、そして、彼女のウォーハンマーは彼女と同姓のアレクサンドル・ケレンスキーのオリオン以降で最も一般に認識されるバトルメックとなっている。




私的解説:

 ウォーハンマーは基本セットから掲載されている古参のメックで、遠近の両方に優れた火力を持つ70tの名機です。そして、Rugged、Searchlight、Stable、Ubiquitous、と設計特徴ルールでウォーハンマーは有力なものを持っています。部品が手に入りやすく、メンテナンスの間隔を長く取っても大丈夫というウォーハンマーは部隊運営上でも優しいメックでしょう。
 大量製造が為され、長い期間を掛けてその信頼性が証明されてきている事から、ウォーハンマーはいざという時に頼りにされる存在となっています。後の時代でより新型のメックに道を譲るかと思われる度に事変が起きては駆り出され、適宜アップグレードをされては現役に復帰するという事をウォーハンマーは繰り返しています。そして、ダークエイジでもその姿は各軍に健在で、それなりの地歩を保っています。後年ですと氏族のウォーハンマーIICの方が幅を利かし始めている感があるとは言え、ウォーハンマーの歴史はまだまだ続くものと思えます。

 バトルテック・ボードゲーム上では、ウォーハンマーは保有する火力は十分ですが、その装甲は70t級の他のメックと比較すると心許ないものに思えます。特に、その脚の装甲は若干不安です。単機での格闘戦は、なるべく避けた方が良いでしょう。戦闘の序盤はサンダーボルトやグラスホッパー、ブラックナイトみたいな壁になってくれるメックの若干後方で射撃をし、中盤以降に前に出てみる様な感じで、その装甲の薄さを補いつつ大火力を活用していきたいですね。

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