出典: Technical Readout: 3050 Upgrade

ヴァルチャー

重量: 60t
シャシー: エデンMk60−OM
パワープラント: 300タイプI XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: コンパウンドSJ6CW フェロファイバー

武装:
  28t分のポッドスペース使用可能

製造元: 多数
   主工場: 多数
通信システム: ビルドOSJ−41
照準・追尾システム: キャッツアイMD6

ヴァルチャー(氏族名マッドドッグ)
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


氏族オムニメック


300XL



12[24]


163(FF)

重量

60.0
6.0
9.5



2.0
3.0
3.0
8.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

20
14
10
14

装甲値

23/7
16/7
16
23

重量・装備配置

部位
頭部
胴中央
右胴

左胴

右腕
左腕
右脚
左脚

固定装備
1×フェロファイバー
無し
2×XLエンジン
2×フェロファイバー
2×XLエンジン
2×フェロファイバー
1×フェロファイバー
1×フェロファイバー
無し
無し

残装備欄数









武器・弾薬
基本型武装構成

種別
大口径パルスレーザー
中口径パルスレーザー
LRM20
弾薬(LRM)6
大口径パルスレーザー
中口径パルスレーザー
LRM20
弾薬(LRM)6
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
左腕
左腕
左胴
左胴

装備欄数







重量
6.0
2.0
5.0
1.0
6.0
2.0
5.0
1.0

A型武装構成

武器/弾薬
ER PPC
3×SRM6
弾薬(SRM)30
LB 5−X AC
弾薬(LB−X)40
3×SRM6
弾薬(SRM)30
部位
右腕
右胴
右胴
左腕
左腕
左胴
左胴

装備欄数






重量
6.0
4.5
2.0
7.0
2.0
4.5
2.0

B型武装構成

武器/弾薬
3×中口径パルスレーザー
2×ストリークSRM6
弾薬(ストリーク)15
2×ER大口径レーザー
LRM20
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)6
部位
右腕
右胴
右胴
左腕
左胴
左胴
左胴

装備欄数






重量
6.0
6.0
1.0
8.0
5.0
1.0
1.0

C型武装構成

武器/弾薬
ガウスライフル
弾薬(ガウス)16
ガウスライフル
弾薬(ガウス)16
部位
右腕
右腕
左腕
左腕

装備欄数



重量
12.0
2.0
12.0
2.0

D型武装構成

武器/弾薬
ER中口径レーザー
ER小口径レーザー
ダブルヒートシンク
ATM12
弾薬(ATM)15
ER中口径レーザー
ER小口径レーザー
ATM12
弾薬(ATM)15
2×中口径パルスレーザー
部位
右腕
右腕
右腕
右胴
右胴
左腕
左腕
左胴
左胴
胴中央

装備欄数









重量
1.0
0.5
1.0
7.0
3.0
1.0
0.5
7.0
3.0
4.0

E型武装構成

武器/弾薬
HAG30
弾薬(HAG)4
HAG30
弾薬(HAG)4
部位
右腕
右胴
左腕
左胴

装備欄数



重量
13.0
1.0
13.0
1.0

F型武装構成

武器/弾薬
HAG20
弾薬(HAG)12
2×ER中口径レーザー
HAG20
弾薬(HAG)12
2×ER中口径レーザー
部位
右腕
右胴
右胴
左腕
左胴
左胴

装備欄数





重量
10.0
2.0
2.0
10.0
2.0
2.0

H型武装構成

武器/弾薬
ヘビー大口径レーザー
3×ダブルヒートシンク
LRM15
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)16
ダブルヒートシンク
3×ヘビー中口径レーザー
ダブルヒートシンク
LRM15
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)16
ダブルヒートシンク
ダブルヒートシンク
ダブルヒートシンク
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
右胴
右胴
左腕
左腕
左胴
左胴
左胴
左胴
右脚
左脚

装備欄数













重量
4.0
3.0
3.5
1.0
2.0
1.0
3.0
1.0
3.5
1.0
2.0
1.0
1.0
1.0


概要:
 スモークジャガー氏族は、このマッドドッグをコヨーテ氏族の初期のオムニメック設計機の1つに対する第2世代のアップグレードとして開発したものと思われる。これにティンバーウルフ(マッドキャットとの名称でも知られている)と通ずる設計の型や構造を幾らか使用したスモークジャガー氏族は、ウルフ氏族を利用してやった、という抽象的な皮肉を込めて自らの新型オムニにその名を付けた様である。しかしながら、中心領域に登場した時、この強力な設計機と最初に交戦したクリタのメック戦士達は、そのマッドドッグの鳥型脚の姿勢と細く角張った胴体の中に異なるトーテムを見出し、そのメックの事をハゲタカ――ヴァルチャーと広範には訳される事となった――と呼んだのであった。

性能:
 このヴァルチャーの最も目立つ特徴はその横胴と腕のポッドにあり、それらは事実上完全な独立モジュールとなっている。そしてそれは、ヴァルチャーが長距離支援ユニットとして構想されたものである事を指し示している。その高い角度を持つ胴のモジュールはミサイルにとって理想的なものであり、一方、その腕は、直接射撃兵器に適した、砲塔の延長的な役割を果たしている。
 中心領域で見られた最初の4つの構成の内の3つに於いてヴァルチャーはそのコンセプトを維持しており、胴体搭載型ミサイルラックと腕搭載型のレーザーやPPCの群れ、もしくは1基のオートキャノンという混載を誇っている。C型構成――その当時に於ける唯一の例外――は、遠隔攻撃火力と集中的かつ破滅的な直接射撃能力を等しく持つ2基のガウスライフルを誇っている。
 ATMとヘビーレーザーの出現は、興味深い事に、コヨーテ氏族のD型ペイロードやスターアダー氏族のH型ペイロードでの胴体=ミサイルと腕=火砲という、より慣行的な搭載方法への回帰を引き起こしている。ヘルズホース氏族が近年にハイパーアサルト・ガウスライフルを登場させた事は、直接射撃兵器を重視した事によってC型構成のコンセプトへの再検討をさせ、それは2基のHAG30というE型構成とレーザーにバックアップされたより軽量である複数のHAG20というF型構成を生み出す結果となった。


配備:
 このヴァルチャーは、事実上全ての氏族によって広範に製造されているのであるが、それはヘルズホースとゴーストベアーによって特に好まれている。実際、その中心領域への移動以来、ゴーストベアーのバーガン・インダストリーズ社の工場ラインはヴァルチャーを含む本国産の設計機を更に製造している。その構造・装甲・エンジン設計にある僅かな相違――バーガンの中心領域人の工場の機械設備の名残によるもの――は、それらのヴァルチャーの外観を僅かに変えているが、それらの新たな機体は本国の元祖機と機能的には見分けが付かないものである。

著名なメック戦士
スターコマンダー:リタ
 3063年に自らの全盛期がほぼ過ぎていたスターコマンダー:リタは、スターキャプテン:ジェイク・カブリンスキーという名の有望なリスターと行動を共にすべく配置された。侵攻の初期の最中、ラサルハグのキャンプでのPOWとしての経験の中で得た技能とコンタクトのお蔭で、リタは惑星“プレドリッツ”上のヘルズホースのウォッチの作戦活動を暴いてヘルズホースの補給物資集積所を破壊して、やがて来る彼等のその惑星への侵攻を更に弱体化させる事ができた。彼女はまた、ジェイク・カブリンスキーがその当時のヘルズホースの族長マラヴァイ・フレッチャーに致命傷を負わせる際の手助けをした。そして、彼女は、ヘルズホースが最終的に潰走した後の多数の交戦に於いてもカブリンスキーの側で働く事となった。しかしながら、3068年、ヘルズホースのウォッチの分遣隊がジェイク・カブリンスキーを捕らえる為に惑星“ラサルハグ”を襲撃した時に彼等と再び戦う中で、彼女は自機のヴァルチャーのコクピットにて最期を迎える事となった




私的解説:

 このヴァルチャーはマッドキャットの形状や構造の幾らかを参考にして開発されており、マッドキャットから十数年遅れた2963年に登場しました。ヴァルチャーの元々の氏族での名称はマッドドッグで、これはウルフ氏族に対する遠回しな皮肉ではないかと推測されています。自分達の新鋭機にわざわざ気に入らない相手への悪口を含意させるとはどうかと思いますが、スモークジャガー氏族は当時のウルフ氏族の行状に余程の腹を立てていたのでしょうね。
 “貧者のマッドキャット”とか悪し様に言われる事はありましたが、氏族侵攻期に於けるヴァルチャーの活躍は大したものでした。ドラコ連合ではそれはハゲタカもしくはヴァルチャーと呼ばれて恐れられ、中心領域ではその名がヴァルチャーというものに固定されてしまいます。そして、かなり後の時代にはマークIIIやマークIVといったそれの改良型が出現しますが、中心領域の氏族でもその時にはマッドドッグではなくヴァルチャーの名の方が浸透してしまっていた事から、中心領域に於いてはヴァルチャーの方が選ばれてマッドドッグという名は氏族の公式の場ではともかく(氏族の公式ではマッドドッグMk IIIやマッドドッグMk IVという名称が使われています)一般では少数派のものに落ちぶれます。多数派の力というものは恐ろしいものですね――名称への影響力の点では氏族は中心領域に敗北したと言えるかも知れません。

 ヴァルチャーは、ボードゲーム上ではあらゆる戦場に対応できるワークホースとして使えるでしょう。その欠点を敢えて挙げるのであれば、対歩兵部隊に適した武装構成が存在しない事でしょうか。歩兵部隊は、他のユニットに任せるしかないですね。

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