出典: Technical Readout: 3055 Upgrade
ヴァイパー3
重量: 75t
シャシー: ヴァイパー・エンドースチールBP2
パワープラント: ニューケント・モデルVII 375XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: プリゾック・ジャンプジェット
ジャンプ能力: 120m
装甲板: アーマーウィーヴNK62 フェロファイバー
武装:
2×オメガ 大口径ヘビーレーザー
2×ラムダ 中口径パルスレーザー
4×キー・シリーズ 小口径パルスレーザー
2×シリーズXIb マシンガン
製造元: ニューケント・アーマーワークス
通信システム: マーサー974
照準・追尾システム: GEGパターン491/8
ヴァイパー3 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ヘビー大口径レーザー ヘビー大口径レーザー 中口径パルスレーザー 中口径パルスレーザー 2×小口径パルスレーザー 2×小口径パルスレーザー マシンガン マシンガン 弾薬(マシンガン)200 照準コンピューター ジャンプジェット ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 左胴 右胴 左胴 右胴 左腕 右胴 右腕 左腕 左腕 右腕 胴中央 左脚 右脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
ヴァイパー(その設計者達にとってそれは満足感を決してもたらせられないものであった)を作り直す事は、その氏族宙域への帰還の歳にスチールヴァイパー氏族にとっての最優先事項の1つとなった。設計準備作業――利用可能技術の組み込みを目指していた――は中心領域にて行われていたが、その氏族宙域への帰還は氏族技術全般をベースにした深い再検討を促進した。その結果として生まれた構成は、オリジナルのヴァイパーの強さを維持しつつその弱点を補ったものとなった。その結果は、中心領域のウォーハンマーやマローダーの単な類似品ではなくそれらを相当に凌ぐもので、バトルマスターやアルバトロスといったより重い設計機にも容易に伍せる機体であった。その装甲と火力の組み合わせはその重量にしては並外れている速度と機動力で高められており、それらはヴァイパー3(もしくはブラックパイソン――氏族ではそう呼称されている)を致死的な対戦相手へとしている。
性能:
このヴァイパーは、大型かつ高速の重量級メックである。その標準的な兵装配置は、各胴に収められた2基の大口径ヘビーレーザーと2基の中口径パルスレーザー(それらはメック前面の各側面に搭載された2基ずつの小口径パルスレーザーによって更に増強されている)で構成されている。その2基のマシンガン――各腕に1基搭載された――は追加の近接火力を提供するものであり、それは歩兵や軽量級ヴィークルに対しては特に致死的である。その全ての兵器――重装甲が施されている胴に置かれている――は照準コーンピューターに連結されており、それはこのメックに致死的に正確な射撃を与えている。
このアップグレードされたヴァイパーは、前の機体のジャンプ能力を保持している。無骨であるが空気力学的な形態と精密な電子機器と組み合わされて、そのジャンプジェットの最大パフォーマンス(の不足分)は補われている。ヴァイパー3の輪郭は特徴的なままであるが、以前のもの――細身かつアンバランスであるとしばしば嘲笑されていた――よりもがっしりとした姿になっている。それは同一の基本シャシーを使用しているが、この“新たかつ進化した”ヴァイパーによって提示される心理的な強みは、自らのアイデンティティと宿命を鍛え直す事を求めているかの氏族にとって意義深いものである。
配備:
技術的には二線級の設計機であり、従ってスチールヴァイパーのトゥルーボーン達によって見下されているが、このヴァイパー3の有効性――それと最近のこの氏族の改革が合わさり――は、それをそのトゥマンの全体で採用するに至らせている。そのサンプル機は全ての銀河隊にて姿を見せているものであるが、マーサー・ビルディング周辺の駐留部隊に最も多く存在しており、そこにてその特徴的な姿はスチールヴァイパー氏族と同義のものとなっている。
派生型:
古きヴァイパーはスチールヴァイパーのトゥマンの多くで未だに現役のままであるが、アップグレードされた方を選んでそれは徐々に削減されていっている。この古い設計機は、ヘビーレーザーではなく2基の大口径パルスレーザーを備えている。この旧式機の派生型は、マシンガンと小口径パルスレーザーを除く殆ど全ての部位に代わりの兵器を使用している。その派生型では、胴部位に2基のレーザーという組み合わせではなく、1基のウルトラ−2オートキャノンと2基の射程延長型大口径レーザーを搭載している。
派生型のヴァイパー4は、マシンガンの代わりに射程延長型中口径レーザーを装備しており、歩兵部隊に対して脆弱になったのと引き替えに、対装甲目標の役割に於いてはより効果的な存在へとなっている。この型は弾薬を全く必要としておらず、この事はそれを独立した作戦行動で理想的な存在へとしている。
私的解説:
ヴァイパー3は、3060年代初期に中心領域から叩き出されたスチールヴァイパー氏族が捲土重来を期して開発した新型機(改良機)の1つです。これはオリジナルのヴァイパーと比較して火力と装甲は上がっているのですが、機動力が若干低下しているのが評価の難しい所です。それでも、ヴァイパー3は汎用性があり使い勝手の良い機体ではあります。残念な事に、その後のスチールヴァイパー氏族の滅亡と共に中心領域では大きくその数を減らす事となり、スノーレイヴン氏族が細々と使用していたもののダークエイジではその姿がほぼ消え去っています。本国氏族の方では3085年の時点では結構使用されていたみたいですが、その後にどうなったのかは定かではありません。
ボードゲーム上では、ヴァイパー3は強力な機体ではありますが、長距離戦闘に優れていないのには要注意です。それでも重量級メックとしては機動力もありますし装甲も厚いので、戦闘距離面で苦労する事は余りないでしょうが。しかし、2×2以上のマップで対戦する場合は、その射程と機動力が物足りなく、ベストな機体選択ではなくなる可能性が高いものと思われます。