出典: Technical Readout: 3145 Republic of the Sphere

UBM-2R レヴナント

重量: 30t
シャシー: スペクターIV−ガンマ エンドースチール
パワープラント: GM180
巡航速度: 64km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: ストラスブール・アーマメント・タイプ3

武装:
  4×マーテル 射程延長型中口径レーザー
  4×メインファイアー ライト・マシンガン

製造元: RAFマニュファクチュアリングセンター・プロヴィデンス
   主工場: 地球
通信システム: コムスター・リモートリンク・シータ
照準・追尾システム: イオタ−ルミナスTCKM

UBM-2R レヴナント
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域(アドヴァンスト)

エンドースチール
180



10[20]

(小型、ドローン)
112

重量

30.0
1.5
7.0



0.0
2.0
2.0
7.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右前脚
左右後脚

中枢値

10


装甲値

14/6
10/4
14
14

武器・弾薬

種別
2×ER中口径レーザー
2×ライトマシンガン
弾薬(ライトMG)100
ドローン・オペレーティングシステム
2×ER中口径レーザー
2×ライトマシンガン
弾薬(ライトMG)100
部位
右胴
右胴
右胴

左胴
左胴
左胴

装備欄数






重量
2.0
1.0
0.5
3.5
2.0
1.0
0.5


 ワード・オブ・ブレイクの宇宙防衛システム――星間連盟期の同様のシステムをアップデートしたもの――は、彼等の防衛を強力なものにした。実際、それは非常に強力であった為に、連合軍は彼等を打倒する為の“共和国”の現実化をする気になったのであった。コムスターはセレリティやその他のプログラムで同様の技術の実験をしたが、自らの軍備撤廃を行うまでの間にそれを一般的に使用する様な事は決してなかった。しかしながら、それは“フォートレス”プロトコロルの下での開発には完全に適したものであったのである。

性能:
 現代式の軽量級バトルメックの大部分よりも低速であるが、このレヴナントは非常に耐久力のある機体であり、深刻な打撃にも耐えた上で基地に帰還可能な能力を持っている。これは未だに広範な配備には至っていないが、RAFの理論家達は夜間襲撃機や機動哨戒機として素晴らしい働きをするのではないかと期待をしているものである。バトルアーマーや歩兵の浸透を阻止する事を主とした武装をしているこのレヴナントは、それらを製造する為の時間が存在するのならばではあるが、スフィア共和国のほぼ全ての世界の防衛をするに足りる程に安価である。

配備:
 セレリティと同様に、レヴナントは戦闘で見掛けられる事は少ないが、“フォートレス”外部へのRAFの幾らかの襲撃に従軍してはいる。“聖戦”以降にその姿を現した事はなかったが故に、これと向かい合った敵達の中で自分達が何と対戦したのかを理解できたのは一人として存在していないものである。
 惑星“チューリヒ”への略奪襲撃に於いて、第14プリンキペス・ガードの部隊群はCCAFの一連の補給拠点を破壊する為に展開させられた。それらの拠点は警備用の歩兵部隊に過ぎないものにしか防衛されていなかったが、それらの内の5つは3000kmに及ぶ海岸沿いに散在していた。その作戦は、3日間を要するものであると見積もられていた。そして、その着陸ゾーン――乾いた湖床に隣接した垂直の渓谷に2隻の降下船は隠れた――は、降下船から操作される半ダースのレヴナントによって守られた。
 しかし、降下船群にとって不幸な事に、ホバー戦車の1個中隊が乾いた湖床の縁の付近で活動しており、彼等は降下船群が降下してくるのを目撃していたのである。だが、彼等はRAF降下船群の位置を突き止める事はできず、その上幸運にも、彼等はRAF降下船群の隠れ場所の(渓谷)入口の付近に野営地を設営したのであった。レヴナントのパイロット達は夜の帳が降りるまで待った後に、自分達のメックを展開した――アンチ・キャプチャー・プロトコルを実行に移す事を誰も好んでやりたくはなかったのであった。
 レヴナントの内の2機は、LRM装備型であった――それらは後衛付近に留まった。その他の4機は前方に、そして左側に徐々に進んでいき、困難な斜面を通り抜け、隣の渓谷から攻撃を行った。遮蔽物の背後からのLRM型レヴナントの射撃と共に、それらの4機の無人機達は前方に突撃したのである。彼等は乗員が乗り込む前に3輌のホバー戦車を破壊し、テントの中にいた4人の乗員を死なせた。そして、彼等は、不正確に見えるミサイルの射撃の下で撤退した。CCAFは朝、彼等の内の4輌がサンダー(ミサイル)地雷原の上を通った時に、その真実を悟る事となった。
 それらの戦果にも拘わらず、かのホバー戦車中隊が救援を無線で通信した時に襲撃は切り上げられる事となった。レヴナント達は翌日の夜には残りのホバータンク群を無力化したのであるが、1個中隊のバトルメックが打ちのめされたホバー戦車中隊の下に到着するまでの間、襲撃部隊は降下船への帰還が辛うじて間に合ったに過ぎなかった。襲撃部隊は、自分達の目標の全てを達成する事には失敗した。しかし、レヴナントは戦場にて成果を挙げられる事を証明したのであった。


派生型:
 セレリティと同様、一連の実験の一部となっているレヴナントは、幾つかの特殊化した派生型が現れている。オムニメックではないものの、プロヴィデンスからはその代替となるに足るだけの型――長距離・狙撃・兵站援護任務用に最適化された無人機のレヴナントの群れを供給できる程のもの――が現れている。

著名なユニット
ヴァレリー・キリチェンコ大尉
 キリチェンコ大尉は、第14プリンキペス・ガードに配備されたレヴナントを監督する任を受けている。ストーン旅団の中隊指揮官の座から移動させられた才能のある士官であった彼は、自分の現在の地位を“フォートレス”を通過して実行されている襲撃により密接に関わり続ける為のものとして受け入れている。キリチェンコの家族は、3135年に“フォートレス”の外に取り残されたのである――彼は(フォートレスの)壁を潜り抜ける度に、彼等が辿った運命を伝えるものを探し求めているが、この彼の執念はその職務の妨げとなり始めている。彼は無人機を軽蔑している(彼はそれらを純粋なメック戦士にとっての脅威であると見なしている)が、彼は自らの不満の念をそれらの設計に存在するあらゆる瑕疵を指摘する事によって表出している。彼に付けられている技術者達は彼の感情的傾向を悪化させないように努めているが、彼等は彼が発するあらゆる不満の訴えに対して注意を払っている。




私的解説:

 レヴナントはセレリティとは異なり比較的安価に纏まっている機体であり、時間が許すのであればこれがスフィア共和国無人機部隊の量的な主力となるものでしょう。レヴナントは、元々はワード・オブ・ブレイクが“聖戦”で使用した機体です。ワード・オブ・ブレイクのオリジナル版は人工知能搭載型の無人機で、ある程度の自律行動ができるのが強みでした。スフィア共和国版のレヴナントでは、人工知能は搭載されず専門のオペレーターが付く遠隔操作型となっています。人工知能搭載型と遠隔操作型では、それぞれ様々な利点と欠点がありますので、どちらが優れているかは一概には言えません。しかし、この仕様の違いが将来の戦闘で吉と出るか凶と出るかは、興味深い見物になると思われます。

 レヴナントは通常のプレイや戦闘シナリオで使われる事はまずないでしょうが、“聖戦”やダークエイジを舞台にしたバトルテックRPGのシナリオやキャンペーンでならば遭遇する機会はあると思います。正体さえわかっていれば、無人メックは与し易い相手です。ハードウェア面では、ECM装備、iNARCのECMポッド、TSEMP、チャフ等々を用意していれば、自軍の数倍の戦力のレヴナントを相手にしても負けないでしょう。ただ、それらが用意できない場合、レヴナントは通常のメックと同程度の強さを発揮します。一般的な対抗策としては、コントロール母機を狙ったヘッドハンター戦術が妥当な所でしょうか。
 これは極端な想定ですが、辺境など高度技術装備が使えない環境で噂にあるワード・オブ・ブレイクの無人メック師団に遭遇した場合、頼みになるのは下手をしたら核兵器やEMP地雷くらいしかないかもしれませんね。悪のりした公式シナリオにはゾンビメックと戦闘を行うというものもありますので、余裕のある部隊ならば、万が一への備えをしていた方が良いと思われます(笑)

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