出典: Technical Readout: 3055 Upgrade
TS-P1D ツナミ
重量: 40t
シャシー: オムニテック・TS-1スタンダード
パワープラント: ピットバン240
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h、119km/h with/TSM
ジャンプジェット: ルクソール2/Q
ジャンプ能力: 120m
装甲板: レキシントン・リミテッド・ハイグレード フェロファイバー with/CASE
武装:
2×フェデレーテッド・バレット マグショット
3×ディヴァース・オプティックス 射程延長型中口径レーザー
1×ホリー ストリークSRM−4
製造元: オムニテック・インダストリーズ
主工場: ソラリスVII
通信システム: ギャレットT15B
照準・追尾システム: ギャレット500S
TS-P1D ツナミ 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 マグショット 弾薬(マグショット)50 ER中口径レーザー 2×ER中口径レーザー マグショット ストリークSRM4 弾薬(ストリーク)25 CASE TSM ジャンプジェット ジャンプジェット ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右腕 右胴 頭 胴中央 左腕 左胴 右胴 右胴 右腕/左腕 右胴 左胴 右脚 左脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
オムニテック社のオリジナルのツナミ中量級バトルメックは、3050年代初期のその企業で最も重要なデザインであった。良い設計であったが余り印象的なものではなかった故に、多くの批判者達は、この機体をソラリスの闘技場より戦場が相応しいものである、と主張した。しかし、機体自体はオムニテック社の低い生産量にも拘らず、過去15年間に渡りマイナーな傭兵部隊やソラリスの訓練場に購入された事により、その両方に自らの居場所を得たのである。新技術の出現はこの機体の多用途性を高め、傭兵部隊、同様にソラリスの訓練場に対してそこそこのスタイルかつ有用なメックを提供するものとなっている。
性能:
TS-P1D型は、オムニテック社のツナミの最新型である。この機体はオリジナルの型の装甲重量を減らす為にフェロファイバー装甲を使用し、地上速度と格闘能力を向上する為に3重強化筋肉を使用している。また、その武装を向上する為に2基のジャンプジェットも降ろしている。オリジナルのTS-P1型の胴にあったマシンガンは腕に取り付けられたマグショット・ガウスライフルと置き換えられ、2基の通常型中口径レーザーは3基の射程延長型中口径レーザーと置き換えられている。そして、その仕上げとなる武装は、オリジナルの型が誇っていた機体の中心線の隠蔽型2連ランチャーと置き換えられた左胴のホリー・ストリークSRM4ラックである。
配備:
この10年間で大部分の購買者達が1機から2機を入手した事により、オリジナルの型(TS-P1)とTS-P1D型はソラリス・シティーと“リーチ”(ソラリス・シティー外縁部)に存在する幾つかの訓練場や協同組合にて姿が見られるものとなっている。また、追加報告は、幾つかの小規模傭兵部隊――その傭兵部隊の中にはファイティング・インテレクチュアルズやバトルマジックが含まれている――がこの機体のユーザーとなっているのを認めている。
派生型:
時折だが、通常の装甲を使用し、胴中央に1基のSRM−2で火力補強をされ、2基の通常型中口径レーザーと2基のマシンガンを両胴部位に分けて装備したオリジナルのTS-P1ツナミの姿が見かけられる。TS-P1D型のTSMが欠如しているこの型はそのジャンプジェットをより重視しており、大部分の障害物を飛び越えられる180mのジャンプ距離を誇っている。
著名なメック戦士
エリザベス“シルバー”ダーラー
最近になり“ソラリスVII”トップ50のメック戦士の中にランク付けされた将来有望なエリザベス“シルバー”ダーラーは、ブラックスター訓練場で最も新しい新人であるが、闘技場試合の素人という訳ではない。元々はブラック・ノヴァとして知られている“リーチ”内のマイナーな協同組合の出身である彼女のライラと提携しているブラック・ノヴァからブラックスター訓練場への乗り換えの背後の事情については、未だに議論が為されているものである。この行動については、ブラックスター訓練所長ニゲル・ダイルンとブラック・ノヴァ出資者キンバリー・ハッセルドルフの暗黙の同盟の証拠ではないか、との噂が多数飛び交っている――ダーラーのツナミ、“Rag 2 Riches(貧者から富者へ)”が、未だにブラックスターのロゴの真下にブラック・ノヴァのロゴを付けているという理由から、特に。
ジョーナス“無関係”ダヴィオン中尉
傭兵部隊ファイティング・インテレクチュアルズの偵察小隊指揮官であるジョーナス・ダヴィオン中尉は中心領域大王家の内の1つの性を持っているが、自分はその貴族達と如何なる関係もない、と主張を――大抵は自己紹介の際に――している。ファイティング・インテレクチュアルズの惑星“カンデルシュテック”に対する悲惨な結果に終る事となった任務の直前に、その部隊に加入したダヴィオンの古びたTS-P1型ツナミ、“レーザー・ダンサー”は、無様な任務からのその傭兵部隊の撤退を援護している間に甚だしい損害を被っており、この文を書いている今でも修理中である。しかしながら、非番の際には熟練した“凝り性の技術者”であるダヴィオンは、自分の大破したメックをTS-P1D仕様に改造する事に着手しており、その作業を始めるのに十分な量の3重強化筋肉(TSM)を既に入手しているのであった。
私的解説:
“ツナミ”は、ソラリスVIIメックとしては比較的堅実な設計で、批評家達からは面白みのない設計であると評価されてきた機体です。しかし、同社の手による“コト”程の成功は収められなかったもののツナミは傭兵部隊にも継続的に売れ、コロッサスの失敗により傾きかけたオムニテック社の経営を支えました。TS-P1型は、移動力も6/9/6と高く武装もそれなりなので、小型のフェニックスホーク的に偵察小隊で使用するのには悪くない機体かもしれません。ただ、製造企業のオムニテック社は大規模な生産ラインを持っておらず殆ど手工業でメックの製造をしているので、入手するのが多少困難そうなのが問題ですが。
(全くの余談ですが、この機体の元になったアート(OOOOOO)の特徴は改良型のTS-P1Dの新規に書き直されたアートでも受け継がれており、ある種の感慨を抱かせます)