出典: Technical Readout: 3085
SKW-2F ショックウェーブ
重量: 50t
シャシー: コリアン-IIデラックス エンドースチール
パワープラント: ヘルメス250XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: スターシールド
武装:
1×マーテル 射程延長型大口径レーザー
1×ゼウス LRM10
1×インペレーター ロータリー・オートキャノン/5
製造元: アースワークスFWL, Inc
主工場: キーストーン
通信システム: コリアン・トランスバンド-J9
照準・追尾システム: コリアン・B−テック with/アルテミス射撃管制装置
SKW-2F ショックウェーブ 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ロータリーAC/5 弾薬(RAC)40 LRM10 アルテミスIVFCS ER大口径レーザー 弾薬(LRM)12 |
部位 右胴 胴中央 右胴 右胴 左胴 左胴 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
星間連盟を潰した中心領域へのその懲罰キャンペーンに於いてワード・オブ・ブレイクは空前の損害と破壊を引き起こしたが、その一方で彼等の精力的なバトルメック製造と開発に関する精力的なプログラムは彼等の占領下にある工場の技術基盤と製造施設を劇的に向上させた。それらの施設の多くはワード・オブ・ブレイクが撤退をする際に破壊されたが、ブレイク教徒達の占領の影響とは国境を越えて技術的向上をもたらすものであったのである。外交や交渉を通じて数年もしくは数十年を必要とするであろうものを、恐怖と侵略を通じてワード・オブ・ブレイクは達成したのであった。
“聖戦”はまた、ワード・オブ・ブレイクの支配から数多の惑星を解放する為に必要であった戦闘の結果として、それらの惑星に傷跡と荒廃を残す事となった。幾つかの惑星に於いては損害は余りにも大きなものであり、それらが元々の常態に再建されるのはあり得そうもなかった。しかしながら、軍製造施設を所有する惑星にとっては、再建の道は非常により迅速なものであった。中心領域全体の軍は利用可能な如何なる手段も使用して自分達の軍勢を再建する事を強力に推進しており、この事は製造施設群を稼働状態に復旧するのを国家の最優先事項へとしたのである。
自由世界同盟に於いては、“聖戦”は破壊を振り撒いただけでなく、かつては誇り高き国家であったものをバラバラに分裂させた。そして、元は自由世界同盟に所属していた惑星群はブレイク教徒達の占領から抜け出た時、自分達自身で再建をするのを強いられる事となった。新興のマーリック=スチュアート共和国と惑星“キーストーン”にとって、再建活動はアースワークスFWL, Incの施設を中心に行われた。かつては強大かつ有力な工場であったその施設はワード・オブ・ブレイクによって改修され、その後に“聖戦”で重い損害を被ったのであった。
利益の得られる輸出品が他に極少数であったが故に、“キーストーン”の指導者達は自らの破壊された都市群を再建するのに必要な資金を得る為の手段としてバトルメック製造に注力した。そして、ブラッドハウンドといった以前に成功を収めた設計機に加えて、アースワークスの工場は全く新たな設計機を製作するのにうってつけの開発工場を持っていたのであった。国際輸出向けに製造されたそれらのポスト・ジハード設計機の内の最初のものこそが、このショックウェーブである。
性能:
このショックウェーブは1つの目的――戦闘の為に設計されている。それはまずまずの速度を持ち、重装甲のフレームを持ち、射距離、破壊力、熱放射のバランスの取れた兵器パッケージを持っている。この設計は、特別なコンポーネントや先進的な電子機器に関する特色は殆どない。それらのものではなく、これは現代のバトルメック戦術に適合するツールセットに信頼を置いているのである。
この設計機の中心は、ヘルメス250エクストラライト・エンジンに置かれている。この信頼性のあるパワープラントは、ショックウェーブに現代の戦場での戦術に適正なトップスピードを獲得させている。多大なダメージを受けてもショックウェーブに戦闘での有効性を維持させる為に、印象的な10tものスターシールド装甲がその軽量のエンドースチールのフレームを覆っている。この速度と耐久性の組み合わせは、前線の中量級バトルメックにとっての基本となっているものなのである。
その兵器パッケージは、一作戦行動用ではなく一戦闘用にデザインされている。その弾薬依存型のインペレーター・ロータリー・オートキャノンはショックウェーブに印象的な主武装を与えており、また改良型のコリアン・B−テック照準/追尾システムに連結されたゼウス長距離ミサイルシステムはショックウェーブに射程を与えている。そして最後に、そのマーテル射程延長型大口径レーザーは、長距離での交戦と近距離での交戦の双方を補っているものである。
配備:
ショックウェーブの販売は、好調であり続けている。現在までの所、ライラ共和国を除く全ての中心領域の主要国家がこの設計機を注文して自分達の軍内に配備している。言うまでもない事であるが、ショックウェーブの製造品の一部はマーリック=スチュアート共和国の防衛を強化する為に毎年取り置きをされている。
カペラ大連邦国とスフィア共和国は、ショックウェーブの最大の輸入者である。両国家は積極的に自らの軍事機構へ拡張と革新を加えており、アースワークス社が代価を支払う如何なる者にも販売を厭わなかった事はショックウェーブを取得の容易なものにしたのであった。新品のショックウェーブの注文が増加している事は、中心領域の指揮官達がこのメックを有力な機体と見なしているのを指し示している。ショックウェーブが戦場にて互いに戦い合うのは、時間の問題に過ぎないものである。
派生型:
現在までの所、ショックウェーブの派生型は1つのみが知られている。そのショックウェーブ4G型は、射程延長型大口径レーザーを試作型の大口径X−パルスレーザーにアップグレードする為に1基の放熱器とアルテミス・システムを除去している。この派生型は、そのレーザーが稼働状態を維持するのに徹底的な整備が必要とされるが故に、限定的な使用をされている。
私的解説:
“聖戦”により、自由世界同盟は以後の長きに渡り分裂状態が続く事になります。そして、旧・自由世界同盟構成諸国群は独自の軍備に邁進していきます。その成果の1つが、マーリック=スチュアート共和国開発の成功作、ショックウェーブです。マーリックとスチュアートは自由世界同盟でも強力な構成国でしたから、技術力や開発力に余裕があったのかもしれません。ショックウェーブは抜きん出た特徴はありませんが、どんな状況でも役立たずになる事はまずないので良い機体でしょう。
メックウォリアー:ダークエイジでは、ショックウェーブは有用なユニットでした。特に重点防御システムの特殊装備を持っていたものは、防御の弱い歩兵と組んでいると弱点を補えてなかなかに相性が良かった記憶があります。また、ショックウェーブは塗装でデザインの印象が結構変わるユニットだったと思います。ソードスォーンのカラーだとイマイチでしたが、ハイランダーズのカラーのものは個人的なお気に入りでした。
3130年ですと、ショックウェーブには様々な派生型――LB−Xや間接砲といったものを搭載した型等々――が誕生しています。ショックウェーブは兵器を載せるプラットフォームとして優秀だったのでしょう。それを採用した中心領域の各国の軍では独自仕様を作る試みもされた、正にグローバルな機体です。ただ、テクニカル・リードアウトの文中にもありますが、ライラ共和国だけはショックウェーブを購入していません。そして、メックウォリアー:ダークエイジでもシュタイナー系の勢力にショックウェーブは登場していません。自由世界同盟とライラ共和国の間の怨恨は根深いものがありましたが、それは32世紀になってもどうやら続いている様ですね。