出典: Technical Readout: 3145
RK-4T ロクロクビ
重量: 35t
シャシー: ルシエン・クラス41 エンドースチール
パワープラント: マグナ245XL
巡航速度: 75km/h
最高速度: 108km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: ニューサマルカンド・テッペキ ハーデンド
武装:
1×サルロン ミニキャノン・ライトクラス5
製造元: ルシエン・アーマーワークス
主工場: ルシエン、カズネジョイ
通信システム: サイファー・コムシス4
照準・追尾システム: ネコ・メガネ7
RK-4T ロクロクビ 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
|
重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ソード ライトAC/5 弾薬(ライトAC)40 |
部位 右腕 左腕 左腕 |
装備欄数 |
重量 |
“ブラックアウト”から間もなくして使用可能になった、このドラコ連合のロクロクビは、クリタの若きサムライの世代全体の注目を引き寄せ続けている。高速の軽量級打撃メックであるそれは、DCMSの敵達に数世紀間に渡り恐怖を染み込ませるのに寄与した普遍に存在する機体であるパンサーを思い起こさせるものである。著名なクリタの若きメック戦士達は自らのサムライの名声を獲得する事を熱望しており、このメックを操縦するという名誉を巡って決闘をする事で知られている。
性能:
このロクロクビは、ドラコ連合のブシドーに傾倒したサムライの為に誂えられた攻勢用のメックとして明らかに計画されたものである。強力な1つの射撃兵器と象徴的なソードとを組み合わせているこのメックは、恐るべき攻撃者である。その速力と分厚い装甲という組み合わせは、このメックがその4mものソードで以て対戦相手を脅かすよりも前にそれを倒す事を困難にしている。
配備:
ロクロクビは恒星連邦への侵攻の先頭に立ち、それは光の剣連隊にて何処よりも顕著なものであった。惑星“ガンビア”への侵攻の最中、第5光の剣連隊の部隊はロクロクビを使用して惑星市民軍を一時間の戦闘も経ずして壊滅させた。
ケレン・テイラー大尉に率いられた光の剣連隊の2個小隊――6機のロクロクビを含む――は、火力基地の間を移動する市民軍の任務部隊を捕捉した。開けた土地にて捕捉されたその市民軍は防御姿勢を取り、戦って活路を開く事を試みたが、光の剣達の移動は余りにも迅速であった。自分達を守るその装甲を信頼しており、2機のドラゴンII・間接砲撃メックによって援護された、その6機の軽量級メックは、前方に向かって突撃した。その市民軍のソーテック(強襲艇)の内の2輌は、それらの最初の弾幕砲火にてそのホバースカートが徹甲弾によって穴が穿たれ無力化された。ロクロクビに対する自分達の射撃に効果がないのを見て恐慌を来した市民軍兵達は、DCMSのメック達が接近しただけで潰走する寸前になっていた。テイラー大尉がそのソードの一撃で以て市民軍指揮官のエンフォーサーの首を刎ねた時に、その任務部隊は崩壊して潰走した。
惑星“ロビンソン”への強襲の最中、第7光の剣連隊はビューエラーへの強襲の先頭に立った。第7光の剣連隊の前衛は、テング小隊――4機の4X型ロクロクビの部隊――であった。当時中尉であったアリスデア・ミヤモトに率いられたテング小隊は、第20アヴァロン軽機隊の1個中隊に突撃した。周囲にいた自分達の中隊の残りの部隊と共に、それらのスーパーチャージャーで加速したメック群は軽機隊の真っ只中に飛び込んで攻撃をし、そのソードと氏族製のPPCを極めて効果的に用いた。2分間の戦闘でその4機のメックは6機のダヴィオンのメックと2輌の戦車を無力化し、2個分隊のキャバリア・バトルアーマーを殺害した。ここで軽機隊の予備隊から来た援軍の到着が間に合った事により、かの大尉がデアマッド・チェインズ大尉を殺害するのは阻止されたが、軽機隊の戦線の穴は既に確固としたものへとなっていた。
派生型:
LAW社は、その他に2つの製品モデルを売り出している――その最初のもの(そして最も一般的な型)は、オートキャノンを1基のローズライト2・ER PPCに交換している。次のもの(そしてより稀である型)は氏族PPCと対弾強化装甲を使用しており、また、その更に増強されたエンジンには1基のスーパーチャージャーが追加されている。
著名なユニット
ステファン・ダークス中佐
スコットランド血統の末裔であるダークスは、DCMSに士官として奉職するという自分の一族の伝統を誇りを持って遂行している。ダークスの家系は“地球”の古きスコットランド高地の出身であり、それはドラコ連合内に存在するその家系で最後のものの内の1つであった。この中佐は惑星“パルミラ”にてケレン・テイラー大尉と共に働いた後に、そのロクロクビ――“セイギ(ジャスティス)”との愛称を付けられていた――と共に第2ヴェガ軍団に転属した。ダークスはかの戦役の末期にて激しい脳震症を被った後に、転属を求めていたのであった。
チャン・ライン
ブシドーの規範はクリタ宙域の外ではしばしば誤解されているのであるが、チャン・ラインにとってそれは生きる源であった。このソラリスの闘士は、その“ゲーム・ワールド”の粗野で混沌とした環境の只中でブシドーを体現し、それは彼の仲間達の多くの尊敬と惑星“ソラリスVII”に居住するドラコ連合市民達の崇敬を彼に獲得させた。諜報エージェント達は、実際にはラインがドラコ連合大統領の直接命令の下に惑星“ソラリス”にいるのではないか、と疑っており、その証拠として彼のロクロクビをしばしば挙げている。しかしその動機が何であれ、ラインは闘技場に於いては熟練した極めて危険な闘士である。
私的解説:
ダークエイジが始まって間もない3135年に登場したこのロクロクビですが、ドラコ連合では非常に人気のあるメックであった様です。日本の古き時代の鎧武者を想起させるそのデザインを、クリタのメック戦士達は熱狂的に受け入れました。この時期のドラコ連合は攻撃力の減少には目を瞑りつつ、高速かつ重装甲のメックの開発を志向していたみたいで、ロクロクビにはその特徴が現れています。これは、多くの場合に於いて戦場でロクロクビには優位をもたらしました。しかし、その唯一の射撃武装を失ってしまったロクロクビが悲惨な末路を辿った例も幾つか散見されます。中でも、そうしたロクロクビが15tのプレイシーカーに機動力で上回られて一方的に装甲を削られて撃墜されたというのは、その最たる例でしょう。
また、テクニカル・リードアウトの文中では触れられていませんが、ロクロクビには大きな欠点が存在しています。何と、ロクロクビには緊急脱出システムが搭載されていないのです。何故、こうしてしまったのか、その理由は定かではありません。熱意ある将来有望な若手メック戦士達が、撃墜された時の死亡率が高そうなロクロクビを乗機に選びたがる傾向は余り良くないものに思えますね。もっとも、その重装甲を鑑みるのならばロクロクビが撃墜される可能性は総合的には低くなりますので、それも杞憂なのかも知れませんが。評価が難しい所です。
ハーデンドアーマーを搭載したロクロクビの装甲は単純換算で重量級メックに匹敵するもので、同重量のメックでは短時間の撃破が非常に困難です。しかし、その砲戦火力はかなり低いので、ボードゲーム上ではロクロクビは対戦相手に無視されないように近くの敵ユニット(もしくは敵の支援射撃ユニット)に向かって突撃し続けるのが良いでしょう。RK-4T型ならば、対戦相手に合わせたオートキャノン弾薬を選択するのも重要です。相手に歩兵ユニットが多ければフレシェット弾、メックや車輌が多ければ徹甲弾やプレシジョン弾を選ぶのが基本でしょう。RK-4X型は装甲防御は若干落ちますが、氏族スペックのER PPC搭載により、その火力と射程に不足はありません。また、そのソードも高速振動剣に置き換えられていますので、格闘戦でのダメージも若干上昇しています。RK-4X型では、スーパーチャージャーも活かして積極的に格闘戦を狙っていきたいですね。