出典: Technical Readout: 3060

オリオンIIC

重量: 75t
シャシー: タイプW2 エンドースチール
パワープラント: ヘビーフォース300(スタンダード)
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: コンポジットA4 フェロファイバラス

武装:
  1×オメガ12-コイル ガウスライフル
  1×タイプXX“グレートボウ”LRM−20ランチャー
  1×シリーズ6W 射程延長型大口径レーザー
  1×シリーズ7W 射程延長型大口径レーザー
  1×オフセット・パターンK4 SRMランチャー

製造元: WC オークス サイト#2
通信システム: カーン・シリーズ(タイプ1)
照準・追尾システム: シリーズIII OPT

オリオンIIC
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


氏族

エンドースチール
300



12[24]


230(FF)

重量

75.0
4.0
19.0



2.0
3.0
3.0
12.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

23
16
12
16

装甲値

34/11
22/10
24
32

武器・弾薬

種別
ガウスライフル
弾薬(ガウス)16
LRM20
弾薬(LRM)18
SRM4
弾薬(SRM)25
ER大口径レーザー
ER大口径レーザー
部位
右胴
右胴
左腕
左胴
左胴
左胴
左腕
右腕

装備欄数







重量
12.0
2.0
5.0
3.0
1.0
1.0
4.0
4.0


概要:
 アレクサンドル・ケレンスキーの選んだバトルメックとして、オリジナルのオリオンは氏族内――特にウルフ氏族内にて、特別な地位を占めていた。そして、偉祖父に対する尊敬の念から、新たな技術が発明されたにも拘らず氏族達はこのデザインを数世紀間に渡って維持したのであった。しかしながら、舞台裏でウルフ氏族はこれの改良版を設計していた。氏族を創設した偉大なる両ケレンスキーのどちらも軍事上の進歩を顧みずに伝統へ盲目的に従う事を良しとはしないであろう、と彼等は考えたのである。このオリオンIICは“黄金世紀”の初期に初登場したが、急速に標準的な第一線機となったオムニメックと並べられた際には大きな注目を集める事はなかった。
 ウルフ氏族はオリオンIICのデザインを極度に用心深く守っており、この機体の自分達の独占権を所有の神判にて防衛し、幾つか過分な申し入れがあるにも拘らず他の技術との交換提案を全て拒否している。ケレンスキーのブラッドヘリテージと同じく、ウルフ氏族はオリオンIICをケレンスキーの遺風の守護者としての自分達の名誉と結び付いているものと見なしているのである。


性能:
 オムニメックの出現前に製造されたオリオンIICは、氏族によって保護/開発された多数の技術的な発展を備えている。エンドースチールとフェロファイバラスの建造資材はこのデザインを軽量化し、より重武装の兵器配置と過熱を軽減するダブルヒートシンクの配置を可能としている。
 オリオンIICのデザインは、オリジナルのメックの中口径レーザーを射程延長型大口径レーザーにアップグレードしている。 オリオンIICは2つの異なる大口径レーザーで武装しているが、これは1基のパルスレーザーを1基の射程延長型兵器にアップグレードした後年の生産サイクルに於けるデザイン変更の結果であると思われる。これらの2つの異なるレーザーは維持費の問題を引き起しているにも拘らず保持され続けている――古いシリーズ6Wレーザーがオリジナル・デザインの構造様式により調和している為である。ウルフ氏族はまた、古いオリオンのオートキャノンをより強力な打撃を与える事ができる新しいガウスライフルに交換し、オリジナルのメックのミサイルランチャーもアップグレードしている。


配備:
 ウルフ氏族はオリオンIICを限定的な数で製造し、それらを一線級部隊への昇進が間もなく予定されているニ線級銀河隊内の士官達への褒賞として使用している。このバトルメックは常に、ウルフ氏族の族長か副族長の“賛辞”と共にその授賞者達に贈られている。かような贈物を拒否した士官は今までに1人も存在していない――それが、たとえ強襲型バトルメックとの交換を意味したとしても。そして、オリオンIICの権利を巡って誰かに挑戦したウルフ氏族の戦士は今までに1人も存在していないのであった。
 オリオンIIC・バトルメックはフェラン・ケルのウルフ達と共に少数が中心領域に移動しており、ウルフ・イン・エグザイル氏族のニ線級部隊の一部であり続けている。しかしながら、このメックの製造を構想しているものは誰一人として存在していない――これは、フェラン・ケルによるウルフ氏族への和解のジェスチャーの可能性があるものである。




私的解説:

 オリオンはアレクサンドル・ケレンスキー将軍が最初に操縦したバトルメックかつ将軍の長年の愛機であった事から、氏族内では非常に尊重されているメックです。ケレンスキー将軍は戦争中により洗練されている他の星間連盟メック(アトラスII)にも搭乗していますが、自分が最初に操縦したバトルメックを生涯に渡って愛し続けたのです。
 故に、ケレンスキー将軍の第一の後継者を自認するウルフ氏族は、オリオンに特別な感情を持ち、わざわざオリオンの改良型の開発まで行いました。さすがに氏族技術を使用しているだけの事はあり、オリオンIICは非常に強力な機体です。特に長距離での攻撃力はなかなかのものです――全ての武器を撃つとちょっと熱いですが。
 オリオンIICは、フレーバーテキスト上の設定的には、ゲーム内で余り目にする事のないメックでしょう。しかし、もし手に入れられたのならば非常に希少価値がありそうなので、(ウルフ氏族の追及が恐ろしそうですが)用途がいろいろありそうですね。

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