出典: Technical Readout: 3055 Upgrade

MTS-S マンティス

重量: 30t
シャシー: ソラリス・アームズ・スペシャル・ライト エンドースチール
パワープラント: GMラーマ270XL
巡航速度: 97km/h
最高速度: 151km/h、194km/h with/MASC
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: デュラレックス・ライトII フェロファイバー

武装:
  3×ディヴァース・オプティックス ER中口径レーザー
  2×ディヴァース・オプティックス ER小口径レーザー

製造元: ソラリス・アームズ・インダストリーズ
  主工場: ソラリスVII
通信システム: エンディコット・タイプ22マスター
照準・追尾システム: ハウジャーDD-Y-7

MTS-S マンティス
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


270XL

14(18)

10[20]


90(FF)

重量

30.0
1.5
7.5



0.0
3.0
3.0
5.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

10


装甲値

11/4
9/3

12

武器・弾薬

種別
クロー
クロー
ER中口径レーザー
ER小口径レーザー
ER中口径レーザー
ER小口径レーザー
MASC
ER中口径レーザー
部位
右腕
左腕
右胴
右胴
左胴
左胴
左胴
胴中央

装備欄数







重量



0.5

0.5


概要:
 “ソラリスVII”に於いては、イメージを勝ち取る事はメック戦士を勝ち取る事と同じぐらいに重要である。メディアの“お気に入り達”は徹底的に報道が為されるのである――彼等が敗北した時でさえも。そして、報道とは、最高のスポンサーをもたらすものでもあるのである。この現実は、ソラリス・アームズ社がマンティス――3050年代初期に彼等が最初に製造したもの――にプラウグ&アソシエイツ社の助力を得て改装を加える事を促した。そして、この再設計機はその初披露から丁度1ヵ月後、マンティスに切望していた“メック・オブ・ザ・イヤー”賞を勝ち取らせたのであった。

性能:
 ソラリス・アームズ社の技術者達は元々は中量級バトルメック用に設計されたものであるエンドースチール骨格に最初に取り組み、その負荷の掛かる重要なポイントを改修し強化した。彼等はそれを中心に、基礎構造の中継点、構造補強材とマイアマーの束を構築し、それらはメックの安定性と耐久性を更に強化した。そして、彼等は自慢のGM“ラーマ”シリーズ軽量核融合エンジンを取り付けた。スーパーMASCV回路に連結されたこのエンジンは、そのメックに200km/h近くの速度で進ませる事を可能にしている。
 武装の段階に入った際、設計者達は金に糸目をつけなかった。ディヴァース・オプティック社の中口径レーザーと小口径レーザーのシリーズはその後に射程延長型へと改良されており、それらは余り使用されないのが予想される長距離兵器でその重量を浪費させる事なくこのメックに必要としている打撃力をもたらした。また、設計チームは同様にこの新型のマンティスに用いる事が可能な最高の電子機器とその他の装備を装備させた。その操縦席は、そのブランドネームが示すものと同じくらいにその能力が優れているものが主要システムに選択されている事により、先進的な技術が盛り込まれ快適である。
 最後に(しかし、その重要性で劣るものではない)、ソラリス・アームズ社はマンティス用にタングステン強化複合クローを製作し、その昆虫的な外観を更に強化した。これらのクローはこのメックの驚異的な速度と強力なレーザー砲群、5tのフェロファイバー装甲と合わさって、それを闘技場に於いてその対戦相手に恐れられるものへとしている。


配備:
 プラウグ&アソシエイツ社は、マンティスの為のPRキャンペーンで最大限の努力を行った。最初のマンティスが闘技場で戦闘をしてから約15年後であり、改装が為されてから6年後でもある今、マンティスは“ソラリスVII”で製造される最も人気のある軽量級メックへとなったのである。グランド・トーナメントに於いて“チャンピオンの乗機”となったものは非常に小数であるにも拘らず、その販売促進キャンペーンは訓練場とメック戦士達がこの高価な格闘メックに資金を費やし続けるのを確実なものにしているのであった。

派生型:
 現在のマンティスの量産型は、3056年型で最初に導入された射程延長型レーザーの砲列を備えている。それより以前のマンティスは、通常型レーザーを搭載している。
 ソラリス・アームズ社は幾つかのバージョンのマンティスを特別注文で製作しており、その中でも最も人気のあるものは軽量ジャイロと追加装甲を組み込んだものである。また、そこから顧客は更に2つのオプションを選択する事も可能である。1つ目のオプションは、照準コンピューターを組み込んだりフェロファイバー装甲をレーザー反射装甲やリアクティブ装甲に交換したりする事によって通常の構成を改修したものである。2つ目のオプションであるより過激な派生型は、3重強化筋肉の為にMASCシステムを取り外し、スーパーチャージャーと4基の中口径パルスレーザー、新開発製品の1つであるメック・ランスを追加したものである。


著名なメック戦士
ヘイドリアン“チュパカブラ”リューイ
 クリムゾン・ヴードゥー訓練場を崩壊させかけた約10年前のインサイダー賭博事件後、この訓練場はよろめきながらその歩みを続けており、独立した訓練場のリーグ戦で僅かに姿が見られる存在に過ぎなかった――ヘイドリアン・リューイがそのマンティスと共に舞台に姿を現すまでは。その最初のシーズンで彼はリーグの頂点に躍り出て、ここ3年間ナンバーワン・メック戦士の地位を保持しており、クリムゾン・ヴードゥー訓練場にもその波をもたらしている。彼がどこから来たのか、彼がどこからそのマンティスを手に入れたかについてを知る者は誰もおらず、この事はかえって彼の魅力を高めるものとなっている。

ヴァーノン“プリンス・オブ・ペイン”ケル
 ヴァーノン・ケルはその“ソラリス”での8年間で1回だけしかクラスII闘技場でトップ20に入っておらず、加えて2回以上はトップ50に入ってしまっているのであるが、それがその人気を衰えさせる事は全くなかった。この自信に満ち癇癪を起しやすい性質のメック戦士――彼がモーガン・ケル大公爵やその一族と本当に関係があるかどうかが疑わしいにも拘らず、彼はその名前を自分を宣伝して売り込むのに使用している――は、誰もが愛憎相半ばの思いを抱く華やかな“悪童”である。そして、この立場は彼に良好な稼ぎを維持させているのであった。




私的解説:

 MTS-Sマンティスは、“ソラリスVII”の闘技場が良く似合う典型的な快速格闘メックです。MASCを使用しなくても大抵の相手に対して速度面で優位に立っていますので、戦況に合わした位置取りがしやすいメックと言えます。敵が軽量級でしたら、その放熱力に任せて武器を常に射撃しながら積極的に接近するだけで勝利できるでしょう。相手が中量級でも、速度差を生かして背後や側面に廻り込みクローで一撃必殺を狙う等で何とかなります。重量級以上ですと、ちょっと苦しくなってきますが……。
 マンティスの並外れた速度は、普通の戦場でも有効なものです。偵察小隊に編入したり、ハンターキラーとして使うのも良いかもしれませんね。

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