出典: Technical Readout: 3145

MS-1A モーティス

重量: 75t
シャシー: スターフレームMS エンドースチール
パワープラント: プラズマスター375XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: ヘレスポント・リーパー
ジャンプ能力: 150m
装甲板: チルトン365

武装:
  1×ホリー MML5ランチャー
  1×デスブロッサム 10連装ロケットランチャー
  1×セレス・アームズ・エラディケイター ヘビー粒子ビーム砲

製造元: スターコープ・インダストリーズ
   主工場: エムリスIV、メンケ
通信システム: ギャレットT23−A
照準・追尾システム: ギャレットD5j

MS-1A モーティス
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域(アドヴァンスト)

エンドースチール
375XL



11[22]


208

重量

75.0
4.0
19.5



1.0
4.0
3.0
13.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

23
16
12
16

装甲値

33/10
25/7
21
25

武器・弾薬

種別
ハチェット
AES
MML5
弾薬(MML)48/40
ロケットランチャー10
ヘビーPPC
AES
ジャンプジェット
ジャンプジェット
ジャンプジェット
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
胴中央
左腕
左腕
右胴
胴中央
左胴

装備欄数









重量
5.0
2.5
3.0
2.0
0.5
10.0
2.5
2.0
1.0
2.0


 スターコープ社のそれぞれの部門の間で共有されている設計であるこのモーティスは、リャオとマーリックの友好回復という長期傾向が何を可能にするのかを象徴するものである。それはまた、その設計にマッカロン装甲機兵団の影響があるのを明白に示している、並外れた接近戦の専門機でもある。このモーティスは惑星“ソラリスVII”と中心領域の戦場の双方にて凄まじい名声を獲得しており、その操縦者のそれへの愛顧が衰える徴候は全く見られていない。

性能:
 一見した所では、このモーティスは重量級メックとしては武装が不足している様に見えるものである。この第一印象は、恐らく多くのメック戦士達が抱く唯一のものであろう――モーティスは、近距離で敵を容赦なく破壊する事に最適化されているが故に。その重装甲・速力・ジャンプ能力は、それを都市部戦闘やその他の制限された地形にて効果的な存在へとしている。アクチュエーター・エンハンスメント・システムは、モーティスのそのヘビーPPCとハチェットに驚異的な命中精度を与えている。従って、モーティスは強化された防衛施設の打破や優先目標を追い詰めるのに積極的に使用されており、前線で見掛けられる事は稀である。

配備:
 惑星“メンケ”のスターコープ社は、ヴィクトリア戦争でのこの惑星の防衛の後にMAC連隊からもたらされた情報で以てモーティスを設計した。オリエントとの和解を示す中で、この企業は惑星“エムリスIV”のその工場とそれの仕様を分かち合う事を許された。そして、これらの供給企業から、モーティスは、カノープス、アンドゥリエン、レグルス、傭兵、“ソラリス”の市場にて入手可能な存在へとなっていった。
 モーティスの潜在力を示す最近の戦闘の1つ――惑星“エレクトロウグリ”が再生した自由世界同盟に加わるのを阻止するべく親レグルス派の軍勢によって行われて失敗に帰したクーデターに続いて起きたもの――は、3141年の8月に惑星“エレクトロウグリ”にて生じたものである。(その時)第14レグルス軽機隊の部隊群は首都に密かに入り込んで支配権を奪い、この惑星の大統領にオリエントからの救援を要請するに至らせた。そして、第1オルロフ擲弾隊から成る救援軍が、その侵略者達の排除に於いて現地の市民軍を手助けする為に派遣された。
 エカテリーナ・オルロフ中尉の小隊は、レグルス軽機隊の後方地域を間断なく攻撃して悩ます事を任された。そして、彼女のモーティスは、彼女の部隊のより軽いメック達を支援するのに非常に効果的である事を証明した。軽いメック達が嫌がらせ攻撃をしてより重いメック達を追い詰めては、彼女がそれらを破壊していったのであった。数日間の戦闘後、レグルス人達は首都から撤退して到来する降下船群と合流する事を選択した。擲弾隊はカスマニアン湖地方と続く波状の丘陵地帯を通り彼等を追撃し、また、エカテリナの小隊は尚もレグルス人達の後方を攻撃していった。
 やがて、オルロフの部隊は軽機隊で重んじられているトレビュシェット小隊――27A高地の頂部に配置されており擲弾隊の前衛にLRM射撃の雨を降らしていた――への対処をする事を任された。エカテリーナのモーティスは先頭に立って丘から丘へと飛び移り、レグルスの小隊の真ん中への飛び降り機動を行った。一度、それらの中量級メック達の只中に入った後には、彼女は正確なPPCとSRMの射撃でそれらを激しく攻め立てると同時に1機ずつハチェットで切り刻んでいき、その丘にトレビュシェットの部品を敷き詰めていった。
 この大虐殺のホロビデオの一場面は程無くして新生FWLMの間に広まり、そして、中心領域の他にも流れていった。


派生型:
 近年のカペラの独占的な派生型であるMS-1P型は、TSEMPと1基の大口径VSPレーザーが搭載されている。それは、CCAFが無力化して捕獲する事を好む目標に対して展開させられるものの様に見えるものである。

著名なユニット
フィアガル・ドゥーガル
 “ソラリス”の闘士達の間で変わった存在であるドゥーガルは自らのファン達や自らの名声に対して全く興味を抱いていない様に見え、それが彼の人気を更に高める事になっている――社交的会合にて彼が腕を組む女性の姿が極少数見られる事はあるが、それも彼のスポンサーの要請を受けて同伴しているに過ぎないのである。この変わり者の青白い容姿の男と出会ったファン達は、彼はメックのハードウェアに関する話題が出ない限りは普通の会話には上の空か無関心のどちらかに見える、と言うのが常である。闘技場の試合で戦っていない時には、ドゥーガルはその銀と白のモーティス、“セラフ”、を整備しているのが常に見られる。ドゥーガルがその雇用者の中に技術者を全く抱えておらず、彼が単独で試合の間の“セラフ”の修理と整備の全てを扱っている、という噂が飛び交っている。多くの者達は彼がオルロフ軍士官学校の出身であると信じているが、かの士官学校には彼がそこに入学していた事を示す記録が全く存在していない。




私的解説:

 モーティスは、メックウォリアー:エイジ・オブ・デストラクション後期のアンデッドランス・アクションパックで初登場した事で印象的なメックです。バトルテック・ボードゲーム上でのそのステータスは、かなり後になるまで不明でした。そして、テクニカル・リードアウト:3145の発売により明かされたそれは結構驚きのものでした――モーティスは何と、AESを両腕に搭載した珍しいメックだったのです。AESは装備位置により射撃・格闘・操縦にボーナスを与えられますが、些か重く、戦闘での評価が難しい装備です。これを両腕に装備するとは、思い切ったものですね。マッカロン装甲機兵団がヴィクトリア戦争で得た戦訓が何であったのかを考えるのも面白いものでしょう。

 バトルテックの戦闘にてモーティスを使用する際には、そのテクニカル・リードアウトにも書かれている通りに市街戦や起伏の多い地形に投入すべきでしょう。しかし、モーティスは75t級としては砲戦火力が少ない方ですが、AESの補正を受けるヘビーPPCとMML5というその武装の組み合わせは相手にとって決して無視できるものではありません。モーティスは重装甲ですし、場合によっては敢えて火力が優勢な相手に身を晒してでもそれを積極的に活用していきたいですね。また、接近しての格闘戦では、折角AESが搭載されているのですから、モーティスは上半身狙いの攻撃を可能な限り行いたい所です。

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