出典: Technical Readout: 3145 Mercenaries

マッドキャットMk IV

重量: 75t
シャシー: タイプW4 エンドースチール
パワープラント: モデル49b XXLエンジン
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: コンポジット・アルファ-V1 フェロラメラー

武装:
  28t分のポッドスペース使用可能

製造元: 製造プラントSFF-TU1
   主工場: ツカイード
通信システム: カーン・シリーズ(タイプ6C)
照準・追尾システム: シリーズXIV OPT

マッドキャットMk IV
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


氏族(アドヴァンスト)

エンドースチール
375XXL



15[30]
(アーマード)

224(ラメラー)

重量

75.0
4.0
13.0



5.0
6.0
3.0
16.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

23
16
12
16

装甲値

35/8
24/7
24
31

重量・装備配置

部位
頭部
胴中央
右胴

左胴

右腕
左腕
右脚
左脚

固定装備
1×エンドースチール
無し
4×XXLエンジン
1×エンドースチール
4×XXLエンジン
1×エンドースチール
6×フェロラメラー
6×フェロラメラー
2×エンドースチール
2×エンドースチール

残装備欄数









武器・弾薬
基本型武装構成

種別
ER PPC
ストリークSRM6
ストリークSRM6
弾薬(ストリーク)15
ダブルヒートシンク
ダブルヒートシンク
ストリークSRM6
ストリークSRM6
弾薬(ストリーク)15
ER PPC
部位
右腕
右胴
右胴(背面)
右胴
右胴
胴中央
左胴
左胴(背面)
左胴
左腕

装備欄数









重量
6.0
3.0
3.0
1.0
1.0
1.0
3.0
3.0
1.0
6.0

A型武装構成

武器/弾薬
ER大口径レーザー
ダブルヒートシンク
ATM9
弾薬(ATM)14
小口径パルスレーザー
2×小口径パルスレーザー
ATM9
弾薬(ATM)14
小口径パルスレーザー
ER大口径レーザー
ダブルヒートシンク
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
右胴
胴中央
左胴
左胴
左胴
左腕
左腕

装備欄数










重量
4.0
1.0
5.0
2.0
1.0
2.0
5.0
2.0
1.0
4.0
1.0

B型武装構成

武器/弾薬
HAG30
弾薬(HAG)8
CASE II
弾薬(HAG)4
ATM9
弾薬(ATM)14
CASE II
インプルーヴド・ヘビー大口径レーザー
部位
右腕/右胴
右胴
右胴
胴中央
左胴
左胴
左胴
左腕

装備欄数
4/4






重量
13.0
2.0
0.5
1.0
5.0
2.0
0.5
4.0

C型武装構成

武器/弾薬
ER大口径レーザー
ER中口径レーザー
LRM15
アルテミスVFCS
弾薬(LRM)8
CASE II
2×中口径パルスレーザー
LRM15
アルテミスVFCS
弾薬(LRM)16
CASE II
ER大口径レーザー
ER中口径レーザー
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
右胴
右胴
胴中央
左胴
左胴
左胴
左胴
左腕
左腕

装備欄数












重量
4.0
1.0
3.5
1.5
1.0
0.5
4.0
3.5
1.5
2.0
0.5
4.0
1.0


 シーフォックス氏族が第4世代のマッドキャットの開発を行った時、彼等は自分達の革新性を際立たせる為とこのオムニメックの恐るべき先祖に敬意を表する為にそれをサヴェッジウルフと命名した。そのオリジナルであるティンバーウルフは中心領域にとって最初に荒々しく登場したオムニメックであり、その比類のない多用途性と火力からエイリアンの機械と思われたものである。そして、コムスターはこの未知の戦闘機械を、そのマローダー・バトルメックとカタパルト・バトルメックとの類似性を考慮してマッドキャットと名付けたのであった。ティンバーウルフはウルフ氏族により生み出されたのであるが、後年はシ−フォックス氏族がその支配人となり、その融通の利くプラットフォームを改良して90tの強襲型のマッドキャットMk IIや55tの中量級のマッドキャットMk IIIを製作した。
 このマッドキャットMk IVの開発は、その起源がジェイドファルコンとオヴカーン・シャ・クラークに率いられたスピーナ・カーネイトのベータ・アイマグとの間の不正な共同開発研究にあるものである。この取り決めが明るみになった時(そして、シーフォックス氏族全体によってそれが否決された時)、ジェイドファルコンとの全ての関係は断たれた(しかしながら、ジェイドファルコンは非オムニメックのそのプロトタイプを不定数保持する事をどうにかして為し遂げているものである) そして、スピーナ・カーネイトのデルタ・アイマグのオヴカーン・ペトラ・カラサが、マッドキャットMk IV・オムニメックの開発を遂行する権利を与えられたのであった。


性能:
 氏族の恐らく聖像的なオムニメックであったものを置き換えるという任を課せられたオヴカーン・カラサの開発チームは、かのクラシックな戦闘機械に最新の技術を組み込む事に重きを置きつつも、急進的な変更を加える事や上辺だけの変更を加える事は避けた。
 その腰のアセンブリーは上部後方へ移動させられ、その重心を低くすると同時にその安定性と敏捷性は向上した――そして、それは偶然ではないがマッドキャットMk IVにより捕食動物的な輪郭を与えたのであった。シーフォックス氏族はマッドキャットMk IVを稠密で非常に効果的であるフェロラメラー装甲で覆い、その腰と関節のアセンブリーに強固な防護を施して伝統的に脆弱な目標であったその弱点を打ち消した。また、それと同様の思考は、そのジャイロスコープ・アセンブリーを第2の装甲の層で覆わせるに至らせた。
 フェロラメラー装甲の徹底的な使用は、マッドキャットMk IVの砲火に対する耐久力を多大に向上させた。この増加した装甲重量は、核融合エンジンを375XXLにアップグレードする事によって補われた。(オリジナルの)マッドキャットのシャシーにあった空間と柔軟性は、追加の遮蔽と冷却に必要な機器を容易に受け入れられたのである。
 オヴカーン・カラサの技術者達は、その兵装の更新に於いて最大の革新性を見せ付けた。そのかつてはメックの軸線を通って一直線に並んでいたミサイルランチャー群は、メックと互いからも独立して上下させられるのである。その腕のアセンブリーはそれにほぼ180度の回転をする事を可能にさせており、腕装備型の兵装に無比の射界を与えている。弾薬用のスペースが不足している為に、それらの腕にはエネルギーベースの兵器が好まれているものである。


配備:
 戦場で最初に確認されたマッドキャットMk IVの姿は、3137年の惑星“イリアン”、ウルフハンターズによるその惑星の防衛戦の最中にウルフハンターズの指導者“アルファ”アナスタシア・ケレンスキーによって操縦されたものである。ケレンスキーのそのメックは、オヴカーン・ペトラ・カラサからの個人的な贈り物――恐らくその開発に於ける彼女の不明確な関与と交換にした物――である、という複数の報告が存在している。そして、その出所が何であるにせよ、かのケレンスキーは自分のマッドキャットMk IVの後部ミサイルで以て1機のショックウェーブを破壊し、その後にクラシックなマッドキャットを一対一の戦闘で打ち破った、という事を記録は示している。
 また、“フォートレス”発動の直前に於けるスフィア共和国の部隊によるマッドキャットMk IVの実戦テストに関する未確認の噂が存在している。そして、その真偽不明のテストは、秘密かつ恐らく未知の兵器に関するものである、との未確認の噂も存在している。現在の所、“レムナント”(訳注:“フォートレス”外部残留スフィア共和国軍)の部隊には如何なる記録と如何なるマッドキャットMk IVの姿も存在してはいないが、それらの噂は陰謀説愛好家の者達の間では消えずに残っているものである。


派生型:
 マッドキャットMk IVというプラットフォームは、ほぼ如何なる特化した構成にも向いている。その最も一般的な構成は、ストリークSRM6をより高い装填量を持つ長距離ミサイルランチャーやATMシステムに交換したものである。パイロット達の多くはまた、各腕に1基のER PPCを持つよりも1基のER大口径レーザーと1基のER中口径レーザーの組み合わせを持つ事の方を好んでいる。また、ハイパーアサルト・ガウスライフルも使用可能であるが、その弾薬スペースは限られているものである。

著名なユニット
アラリック・ワード族長
 アラリック・ウルフは、ERレーザー武装構成型のマッドキャットMk IVを致死的な有効性で以て操縦している。熟達した戦略家かつ戦術家であるアラリックは戦場に於いて決断力に富み人を鼓舞する指揮官であり、ウルフ氏族の戦士達によって伝説的な敬意を抱かれている。彼の事例は多くの者達にマッドキャットMk IVを欲しがらせる存在へとしており、それが恐らく古式ゆかしいティンバーウルフに回帰をもたらして、それをウルフ達の間で再び好まれる存在へとしたものでもあると思われる。




私的解説:

 マッドキャットはダークエイジ時代でも使われており依然として有力なメックではありますが、さすがに32世紀ともなると古びており、代替機の開発が模索されました。そして、シーフォックス氏族は75tという元々の重量のままで新型マッドキャット――マッドキャットMk IVを開発しました。マッドキャットMk IVは、ダークエイジ小説にて当初はサヴェッジウルフという名称かつアナスタシア・ケレンスキーのメックとして登場しました。しかし、正式名はその後にマッドキャットMk IVであるとされました。シーフォックス氏族は最終局面で、マッドキャットというブランド名に拘ったのでしょう。
 ちなみに、アナスタシアのマッドキャットMk IVは、後にアラリックのマッドキャットMk IVによって撃破されました。そして今の所は、マッドキャットMk IVを倒せるのはマッドキャットMk IVという事になっています。また、アラリックは自由世界同盟軍総司令官のサディアス・マーリックのウォーハンマーIICを一方的に倒していたりと、神懸かりの技量を持つに至っています。マッドキャットMk IVは、新時代を象徴する乗り手を得て着実に伝説を築いていっていますね。
 さて、噂では、スフィア共和国がマッドキャットMk IVで何か怪しげなテストをしているとされています。恐らくですが、これはダークエイジの謎の1つであるRISC装備に関係するものではないかと思われます。スフィア共和国がどの様にしてシーフォックス氏族からマッドキャットMk IVを手に入れたのかも含めて、今後のマッドキャットMk IVにまつわる展開は面白そうですね。

 マッドキャットMk IVはXXLエンジン採用機である為に些か限界状態での耐久力に難がありますが、フェロラメラー装甲、アーマード・ジャイロなどで防御力自体は底上げされています。フェロラメラー装甲はダメージ値の少ない兵器に対しては特に効果的ですから、マッドキャットMk IVでは思い切って敵部隊の只中に飛び込み、背面向きで装備されたストリークSRM6を生かした乱戦を挑むのが良い様に思えます。ダークエイジでの主人公機の1つに恥じない活躍をしてくれるでしょう。

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