出典: Technical Readout: 3039

MAD-3R マローダー

重量: 75t
シャシー: GMマローダー
パワープラント: ヴィラー300
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: ヴァリアント・ラメラー

武装:
  2×マグナ・ヘルスター PPC
  2×マグナMk II 中口径レーザー
  1×GMワールウィンド AC/5

製造元: ゼネラルモーターズ(GM)、インデペンデンス・ウェポンリー
   主工場: カシール(GM)、クエンティン(インデペンデンス)
通信システム: ダルバン・マイクロニクス
照準・追尾システム: ダルバンHi-Rez

MAD-3R マローダー
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


300



16


184

重量

75.0
7.5
19.0



6.0
3.0
3.0
11.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

23
16
12
16

装甲値

35/10
17/8
22
18

武器・弾薬

種別
PPC
PPC
中口径レーザー
中口径レーザー
AC/5
弾薬(AC)20
部位
右腕
左腕
右腕
左腕
右胴
左胴

装備欄数





重量
7.0
7.0
1.0
1.0
8.0
1.0


概要:
 その公開がされた時、このマローダーはバトルメック設計の頂点の1つであり、純粋な人型のボディ・タイプから離れた最初のメックの1つであり、より威嚇的な外見を持つものでもある、と称賛された。このメックは指揮機として人気のある存在へと素早くなり、継承権戦争を通して多くの大隊/連隊指揮官達がマローダーを戦場に於ける自らの第2の居場所とした。そして星間連盟期の最中には、このマローダーはSLDFのガンスリンガー達と彼等が対戦する事となったクリタのローニン達の双方の愛用機でもあったのである。

性能:
 正面強襲メックとして設計されたこのマローダーは、敵の守備位置に突撃してそれを粉砕するべく作られたものである。その各腕の同形のガントレットには1基のマグナ・ヘルスターPPCと1基の中口径レーザーが内蔵されており、また、その1基の胴体搭載型のワールウィンド・オートキャノンはマローダーにその前進時に援護弾幕を張る事を可能にさせている。そして、その16基の放熱器は、有能なメック戦士にはその熱負荷を制御し続ける事を可能にさせてもいる。このマローダーの重装甲はそれにその対戦相手に接近し続ける事を可能にさせているが、その独特の輪郭はオートキャノンと胴体の回転リングを敵の砲火に対して脆弱なものにしている。

配備:
 中心領域と辺境に渡って莫大な数が製造されていたのであるが、戦場に於けるその著名さの為にマローダーは常に稀少な存在に留まっている。マローダーを撃墜したと言える様になる事は、メック戦士達の間で尊敬を得られる拠り所で常にあり続けているのである。マローダーは、攻撃小隊や指揮小隊にて大抵はその姿が見掛けられるものであった。そして、それは極めて多くの場合に於いて、上級指揮官やその護衛達の個人的なメックでもあるのであった。
 何世紀にも渡り、マローダーの幾つかの配置案が試されている。よりバランスの取れた部隊を作り上げる為の試みの中で、マローダー達は他のメックと組み合わされているのである。しかし、その成功を収めた事例の大部分は常に、ミラー襲撃隊や一時期のマッカロン装甲機兵団の1個連隊の様な部隊でのマローダーの機数が集中化されたものなのであった。


派生型:
 稀少な存在ではあるが、基本的なマローダーの派生型は幾つか存在している。マーリック家のMNAD-3M型はPPCの代わりに大口径レーザーで以て武装がされており、一方、ダヴィオン家のMAD-3D型はワールウィンドを(大口径レーザーに)交換している。カペラ大連邦国のMAD-3L型マローダーは優柔不断に見えるものであり、それは1基のPPCを1基の大口径レーザーに交換したのみでいる。近年に於いては、別の派生型、より大型であるマローダーIIが、ウルフ竜機兵団やその他の選ばれし傭兵部隊の隊内に姿を現しつつある。

著名なメック戦士
グレイソン・デス・カーライル大佐
 エリートのグレイ・デス軍団の創設者かつ指揮官であるグレイソン・カーライル大佐は、悪状況から最高のものを見付け出す事で身を立ててきている。彼の傭兵部隊は中心領域に於いて現在活動中の最高の傭兵連隊の1つであるという名声に正当に値するものであるが、この名声は犠牲なしで得られたものではない。この軍団は、第3次継承権戦争と第4次継承権戦争の狭間の戦間期の最中に惑星“ヘルム”に於いて星間連盟メモリー・コアを完全な状態で回収した事で最も有名である。この事実は、惑星“シリウスV”での“ティアンタンの虐殺”というその汚名――この凶行は軍団の仕業であるとされた――によって更に際立つものともなっている。カーライル大佐は惑星“ヴェルダンディ”でのドラコ連合との戦闘にてマローダーを捕獲し、そして、それを操縦して常に軍団の先頭に立って戦闘に出ているものである。




私的解説:

 マローダーは、中〜遠距離での戦闘に優れている古参のメックです。指揮官機としてマローダーは愛されており、初期のシナリオ集の主人公達の多く――イアン・マッキノン、グレイソン・デス・カーライル、ダニエル・ソレンソン、バウンティ・ハンター等々――はこれを愛機としています。設計特徴ルールでもマローダーは優遇されており、ルール適用時には射撃戦では見た目の数値以上の柔軟性と耐久性を発揮するでしょう。その唯一の機械的な欠点は、オートキャノンでしょうか。マイナス特徴によりそのオートキャノンは比較的故障しやすくなっていますので、通常型ではなく各王家の特製型の方が戦力としては安定してるかも知れません(ちなみに、後から開発されたマローダーIIでは、この欠陥はなくなっています。後発の利点ですね)
 ダークエイジでもマローダーは生き残っており、強力な新型もゆっくりと出現しています。その恒星連邦の新型では氏族スペックのER大口径レーザーや新型中枢が採用され、技術的に贅沢かつ強力な機体となっています。一度くらいはこれをプレイで使ってみたいですね。

 バトルテック・ボードゲーム上では、マローダーは有力な機体ではありますが使うのが難しい機体でもあると思います。その装甲は若干薄く、その放熱能力は若干足りず、敵に近距離に踏み込まれると最低射程の面からその射撃に困難を覚えるでしょう。マローダーでは、多少の距離を取って戦いたいですね。

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