出典: Technical Readout: 3050 Upgrade、Technical Readout: Succession Wars

LNC25-01 ランスロット

重量: 60t
シャシー: マンゴーテック500SJ
パワープラント: ヘルメス360XL
巡航速度: 64km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: パンツァースラブ・タイプ5

武装:
  1×キンスローター PPC
  2×クルップ・モデル32 大口径レーザー
  1×クルップ・モデル2 中口径レーザー

製造元: クルップ・ステラーテクノロジーズInc.
   主工場: マーズ
通信システム: クルップ-COMM 500
照準・追尾システム: KBCスターサイト・モデル3

LNC25-01 ランスロット
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


360XL



13[26]


152

重量

60.0
6.0
16.5



3.0
4.0
3.0
9.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

20
14
10
14

装甲値

21/16
16/10
14
14

武器・弾薬

種別
PPC
大口径レーザー
大口径レーザー
中口径レーザー
部位
右胴
右腕
左腕
胴中央

装備欄数



重量
7.0
5.0
5.0
1.0


概要:
 長期任務に送り込まれる機動ユニット向けのものとして2581年に公開されたこのランスロットは、その当時では優秀な設計機であった。その当時の最も先進的な技術の幾つかを使用した事は、より現代的である設計機の多くに対抗する事ができる敏捷な戦闘機としてのその名声を、この60tのバトルメックへ尚も保持させるに至っている。それに払われる敬意はかようなものであったが故に、“ツカイード”から間を置く事なく、当時の軍司教アナスタシアス・フォフトは命令を発して“火星”のクルップ・ステラー社の工場群の再建を行いランスロットの製造を再開したものである。

性能:
 ヘルメスXLエンジンを中心に作られたこのランスロットは、約100km/hの速度を維持し続ける事が可能である。更に、このバトルメックの兵器は弾薬を必要とするものが1つもない。その2基の腕部搭載型の大口径レーザー、1基の中口径レーザー、1基の支援用の粒子ビーム砲は、そのサイズとしては非常に優れたダメージ・アウトプットを提供するものである。
 このランスロットの星間連盟期の戦闘コンピューター、KBCスターサイト・モデル3は、同時に数百の目標や飛翔体を追跡して優先順位を付ける事が可能であり、それはランスロットを非常に優れた対空メックへとしている。実際、ランスロットは星間連盟の標準対空バトルメックとしてライフルマンに取って代わりつつあった事を記録は指し示しているものである。しかし、“アマリスの奇襲”は中途でその潮流を止めたのであった。


配備:
 惑星“アルナイル”にて、3機のランスロットで構成されたレベルII部隊は1個小隊のアトラス――その時まではこの星系の主要な製造工場を成功裏に防衛していた――を葬り去った。その僚友達を活用して目標データを自分達に中継して、かの長距離打撃機達は真空環境下にあるアトラス達に猛攻撃を加えたのである――その側面胴を貫き、それらの自分達よりも重いメック達のXLエンジンを損傷させるまで。その戦闘の終了時には、戦場に自力で動ける状態で残っているのはランスロット達のみとなっていった。
 惑星“リャオ”に於けるブレイク教徒達の初期侵攻の最中には、多数のランスロットがヘルズ・ブラックエースの気圏戦闘機群の攻撃から空の安全を守るべく任に就いた。それらの機体の最高技術水準の戦闘コンピューターとインプルーヴドC3はかの気圏戦闘機乗り達に恐怖を抱かせたが、それらの機体でさえも惑星“リャオ”の首都の郊外に橋頭堡を築くのを最初に試みた際に起きた戦闘の趨勢を変える事はできなかった――その試みは、ヘルズ・ブラックエースの戦闘機達の数度の自殺的な突撃によって失敗に終わらせられたのである。


派生型:
 ランスロット――それと共に戦った者達の間では人気のある設計機であった――は、幾つかの異なる構成のものが出回っている。通常支援部隊との戦闘用に設計された05型は、その放熱器と中口径レーザーを低技術品のマシンガンに交換している。ワード・オブ・ブレイクに“火星”が奪取される少し前にコムガード向けにそこにて製造されていた04型は、エンドースチールのシャシーを核に作られたものであり、それは複数の射程延長型レーザーとインプルーヴドC3ネットワークを搭載している。ブレイク教徒達はこの派生型を更に発展させており、その彼等の06型は先年に姿が見掛けられているものである。ハート・オブ・ブレイク傭兵部隊との小戦闘の最中、砲火の下でそれは回収されており、かの元・ブレイク教徒の部隊は友好のジェスチャーとしてAMCにその残骸を自発的に提供している。技術者達は、XLジャイロと先進的な照準システム、コンパクト・コクピットがそれに組み込まれている事を特記している。また、その粒子ビーム砲が多くの予想に反してER型ではなくより古い通常型になっているのを、不可思議な特記事項としてもいる。
 分裂したコムスターとドラコ連合以外では稀な存在であるものの、極少数のランスロットは継承権戦争を生き残っている。それらは、損傷を通じて大規模な改修が加えられている――適正な部品を欠いていたそれらの機体の大部分は、より頑丈である実体弾兵器の同等品である複数のクラス5・オートキャノンを搭載する為に追加の放熱器と複数の大口径レーザーを除去している。使用可能なこの03型の数は多くはないが、伝えられる所によれば、ワード・オブ・ブレイクは自分達の破損した06型ランスロットを同様の方式で改修し始めているものである――しかしながら、彼等は損傷した大口径レーザー達を2基のLB 5−Xに交換しているとの事である。この改修の為の空間を確保すべく、最早不必要となったその先進的な照準システムは除去されており、また、その装甲は新たに獲得したライト・フェロファイバー複合材に置き換えられている。
 最後に、ルシエン・アーマーワークス社は第2次継承権戦争後にランスロットの青写真のコピーを獲得する事を為し遂げている。かのメックの先進的なエンジン、放熱器、電子機器を再現する事ができなかった、そのダウングレードのされた02型は、それでも相当な打撃力を保有しているが、それは有力であったその先祖機の不肖の後継機となってしまっているものである。


著名なメック戦士
メック戦士ニール・アンソニー
 アンソニーは最初のランスロットの内の1つを受け取った者であり、彼はそれを“再統合戦争”で使用して単独で約57機のタウラスのバトルメックを倒している。この事は彼の連隊の他の者達にとって遺憾な事であった――アンソニーは病的に自己中心的な自慢屋であり、彼が好む話題は彼が本当の戦場に向かう前に唆した多数の男達についてと校庭で打ち負かした敵達についてのものであったが故に。中心領域メディアの寵児となり、その操縦方法が教本に掲載された事は、彼を更に彼の同僚の兵士達にとって癪に障る存在へとしている。




私的解説:

 ランスロットは、火力、継戦能力、機動力を重視して作られた重量級メックです。その装甲は些か薄く当初は不安視されたものの、テクニカル・リードアウト:2750や3039あたりの記述では機体が細身である事と高機動力を有する事から被弾率が低くなっており、最終的には余り問題にならなかったそうです。また、その対空能力は特筆すべきものでしょう。星間連盟の時代がもう少し続いていたらランスロットはライフルマンの置き換え機となっていた可能性がありました。ランスロットは結果的には継承権戦争にも生き残れましたが、タイミングに恵まれなかった機体かも知れませんね。

 さて、ランスロットですが、後の時代でもドラコ連合が主として製造する事によってその命脈を保ちます。32世紀ではランスロットは再設計されてグランドドラゴンとの部品の共通化が進められており、グランドドラゴンとペアを組んで運用される事が多くなっているみたいです。この再設計型のランスロットはなかなか強力な機体となっています。その公式設定に則って、それとグランドドラゴンとの連係戦術を試してみるのも面白いと思います。

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