出典: Technical Readout: 3058 Upgrade
コディアック
重量: 100t
シャシー: バーガン・バージョン12.6 エンドースチール
パワープラント: 400XL
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: コンパウンド12A2
武装:
1×シリーズU ウルトラ・クラス20オートキャノン
2×タイプXII ストリークSRM−6ランチャー
8×シリーズ2a 射程延長型中口径レーザー
1×シリーズ7k 射程延長型大口径レーザー
製造元: バーガン・インダストリーズ
主工場: アルシャイン
通信システム: ギャレットL20
照準・追尾システム: RCAインスタトラックMark IX
コディアック 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ウルトラAC/20 弾薬(ウルトラ)10 ER大口径レーザー 2×ストリークSRM6 弾薬(ストリーク)30 4×ER中口径レーザー 4×ER中口径レーザー |
部位 右胴 右胴 胴中央 左胴 左胴 左腕 右腕 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
高速で移動する強襲型メックであるこのコディアックは、元々はグラディエーター・オムニメックの二線級の相当物としてゴーストベアー氏族によって設計されたものである。
このコディアックはサンダースタリオンといった他のトーテム・メックの様な極端には走っていないが、それでもそれはゴーストベアーの思考の典型を表している――主として防御的であるが、飛び出す際には驚異的な速力と破滅的な攻撃能力を持っているという。
性能:
このコディアックの主要な中心はその400レートのエクストラライト・エンジンにあり、それはこの100tの怪物に60q/hの速度を超える事を可能にさせている。
その巨大なエンジンの周囲には、破壊的な中距離武装と短距離武装――8基の射程延長型中口径レーザー、2基のストリークSRM−6、1基のウルトラ−クラス・オートキャノン20――が搭載されている。ほぼ後付であるその1基の射程延長型大口径レーザーは、このメックにその唯一となる長距離兵器を提供しているものである。コディアックはその全ての兵器を同時に射撃した際に激しい過熱問題を抱えるが、その内に、ゴーストベアーのメック戦士達はその兵器を控え目に使用する事を学ぶ。そして、彼等は、アルファスオライクでもたらされるその決定的な打撃力を愛するのである。
このコディアックは両腕にクローを搭載している様に見える(これはトーテム・メックの美学を示している)が、それらは単なる飾りに過ぎないものである。
配備:
配備されたコディアックの大多数は、ゴーストベアーのトゥマン内にて見掛けられている――その配備の最初の年々、それはゴーストベアー特有の存在であった。しかしながら、極少数の氏族達、特にクラウドコブラ、ゴリアテスコーピオン、スノーレイヴンはコディアックをある程度使用している――それらの氏族達の内、スノーレイヴンが最大数を配備しており、それはゴーストベアー達の中心領域への移住の最中の彼等の役割に対する支払いの一環のものと思われる。非常に奇妙な事に、一握りのコディアックを配備している事で知られている唯一のクルセイダー派氏族が、アイスヘリオン氏族である。
派生型:
コディアック2はゴーストベアー・ドミニオン=ドラコ連合戦争の最中に最初に出現し、その時に惑星“リッチモンド”にてその最初の砲火の洗礼を受けた。より大きな機動力を持つメックを供給すると同時にその途方もない過熱問題を解決するという努力の中で、このコディアック2はその4基のレーザーと1基のストリーク−6ランチャー、1tの弾薬を、ジャンプジェットと交換している。
コディアック3は、スノーレイヴン氏族の間でのその活動が最近になり見掛けられたばかりである。現在の所、最も極端な派生型であるそれの設計はスノーレイヴン達の航空宇宙への偏愛に結び付いたものであり、それは強力な対空メックを作り出している。その放熱器を14基のダブルヒートシンクにダウングレードし、ウルトラAC/20、2基のストリークSRM−6ラック、射程延長型大口径レーザーと4基の中口径レーザーを除去した事は、2基のLB 20−Xを各3tの弾薬と共に搭載し、残りの全ての兵器を高性能の照準コンピューターの制御下に置く余裕を作り出したのであった。
著名なメック戦士
スターカーネル:クリステル・ホール
クシー銀河隊、第5ベアーレギュラーズの指揮官であるスターカーネル:クリステル・ホールは新たに製造されたコディアック2に搭乗して、ゴーストベアー・ドミニオン=ドラコ連合戦争の最中の3062年に惑星“リッチモンド”を強襲した。恐らく余りにも個人的栄光に汲々としていたのか、クリステルは過度に激しくかつ高速で進み、現地の市民軍指揮官のシンタロー・ヤマダに彼の裏を掻く事を可能にさせた。平和活動家に転進した元・戦士であったヤマダは惑星“リッチモンド”の防衛指揮を押し付けられ、それでの一連の大胆な行動は熱意に溢れすぎたクリステルを苛立たせたのである。このスターカーネルは最終的には一対一の決闘を行う事に同意し、それにてヤマダが勝利した。そして、その衝撃的な行動の中、両者はこの惑星を(一時的に)ゴーストベアーの手に委ね、ヤマダがスターカーネル:ホールのボンズマンになるという事で合意に達した。
スターキャプテン:ケイデン
スターキャプテン:ケイデンは、第4ノヴァキャットレギュラーズの3063年のライラ同盟の惑星“リヨン”に対する深部襲撃の一員として最初に注目を得た。ゴーストベアー・ドミニオン=ドラコ連合戦争の最中には、ケイデン――第4ノヴァキャットレギュラーズがノヴァキャットのゴーストベアー達に対する反攻から除外されるであろう事に激怒していた――はスターカーネル:サルに対する不服の神判に勝利すると即座に向きを変え、第5ノヴァキャットレギュラーズへと入る地位の神判に勝利した。彼は自機の“スピリット・キャット”――ヴァルチャー――を惑星“マラウィ”の戦場にてゴーストベアーの第17PGCに対して失ったが、彼はコディアック(ノヴァキャット氏族内で唯一配備されているのが知られている)と共にそこから離れていた。現在、ノヴァキャットのレジャーズ星団隊のスターキャプテンであるケイデンとその“スピリット・ベアー”は、ゴーストベアー氏族をもう一度叩く機会を切望して待機している。
私的解説:
コディアックが完成したのは3001年とされており、比較的新鋭機と言えます。コディアックは2線級メックとして開発されたのですが、ゴーストベアー氏族のトーテム・アニマルである熊を多少なりとも表す様に作られたメック――所謂トーテム・メック――であった事から、普段は通常型メックを見下す一線級の部隊のメック戦士達からもそれなりに尊重されていたメックです。
トーテム・メックというコンセプトは、31世紀初期の氏族では廃れているものでした。メックの性能に関係のない外見的特徴を持たせるのにリソースを費やす事は氏族の“無駄/浪費をしない”という哲学に反しており、そして、初期の代表的なトーテム・メックであったマンドリルやファイアースコーピオンといったメック達のパフォーマンスがしばらく後に登場したオムニメックよりも劣っていたからです。また、それらのトーテム・メックは敵にとっての良い目標にされる傾向が高く、それに伴い撃破される率も高くなっていましたから。(この事は、そのメック戦士達に自氏族のトーテムが倒されるというきまりの悪い思いを結構な頻度で抱かせていた様です)
コディアックは、この風潮が変わる魁のメックの1つです。コディアックは設計思想が明確で性能的にも優れており、オムニメックよりもコストが安く、士気高揚と団結の拠り所として優秀でした。総体としての氏族が中心領域に負け越し続けていた3060年代初期に於いては、戦闘にて活躍したコディアックはゴーストベアー氏族の精神的象徴の1つになり得たのです。コディアックの製造はその後も続けられ、ダークエイジでは改良型のコディアックIIが出現しています。コディアックの歴史は、今後も続くものでしょう。
バトルテック・ボードゲーム上では、コディアックは使いやすい(わかりやすい)存在でしょう。100tの機体としては優れた方であるその速力を活かして敵に接近し、ただ火力を最大限に発揮できるようにするだけで用法としては十分です。しかし、コディアックは機動戦や遠距離砲戦では余り役に立たないので、投入する戦場/環境には注意ですね。