出典: Technical Readout: 3060
JM6-D3 ジャガーメックIII
重量: 65t
シャシー: カロン・タイプXIV エンドースチール
パワープラント: 325VOX XL
巡航速度: 57km/h
最高速度: 89km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: カロン・ユニティウィーヴ フェロファイバー
武装:
2×ミドロン・モデルD-rf ライトオートキャノン
2×ジョンストン・パーティキャノン PPC
2×インテック 中口径レーザー
製造元: カロン・インダストリーズ、インデペンデンス兵器製造
主工場: タロン(カロン)、クエンティン(インデペンデンス)
通信システム: ギャレットT12-S
照準・追尾システム: ギャレットT11fc
JM6-D3 ジャガーメックIII 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 PPC PPC ウルトラAC/2 ウルトラAC/2 弾薬(ウルトラ)45 中口径レーザー 中口径レーザー |
部位 右腕 左腕 右腕 左腕 右胴 左胴 右胴 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
連邦=共和国の分裂という国内上の悪夢への対処の一環として、国家主席/国王であるヴィクター・シュタイナー=ダヴィオンはその国民と軍の間で低下した自分の指導者としてのイメージを回復する為に精力的に働く事を強いられた。そして、自分の戦士としての原点に立ち戻ったヴィクターは、旧・恒星連邦軍とAFFCにて長年に渡って主力であった機体の更新を命じる事によって自分への支持の精神を高めさせる事を決定したのであった。これらの更新の内の1つが、このジャガーメックIIIである。ヴィクター国王の父である偉大なるハンス・ダヴィオンの長年のお気に入りのメックであったジャガーメックは、ヴィクター国王が最初に更新するのを選択したものであった。そのオリジナルの設計の製造企業であるカロン・インダストリーズ社は、素早く作業に取り掛かった。
性能:
ジャガーメックは習慣的に支援や狙撃任務に追いやられるものであり、真っ向からの打撃戦に於ける強さに定評がある訳では全くなかった。ヴィクター国王の命令に基づき、ジャガーメックIIIの設計者達はこの新メックが良く目に見える形でその前戦での役割を提示する事を望んだ。
その目標を達成する為に、ジャガーメックIIIはその原型機よりも遥かに頑丈な存在へとなった。2基のウルトラ・オートキャノンが存在した場所には、2基の新型粒子ビーム砲とそれらが発生させる熱を相殺するのに十分な数の放熱器が搭載された。設計者達は古いタイプ2・オートキャノンが存在した場所には、新型の2基のミドロン・ウルトラタイプ2・オートキャノンを組み込んだ。カロンの技術者達はまた、同重量級の中心領域や氏族のメックに遅れずについていくに足る速力を与えるべく核融合エンジンをアップグレードした。その設計上での最後の改良は、装甲防御の向上である。そして、ジャガーメックIIIは長距離に於いては素晴しいダメージを与える事が可能である――その唯一の大きな欠点は近距離での火力の甚だしい欠如である。
この新設計機の初期の実戦テストは、その価値を証明するものであった。パイロット達は、このメックの僅かに低い重心が高速での機動性に寄与している、とコメントしている。また、ジャガーメックIIIは氏族と中心領域の対抗勢力を相手にしての模擬シミュレーションにて、連邦=共和国の重小隊と良く馴染むものである事を見せてもいる。
配備:
2期の生産が完了した事により、ジャガーメックIIIはAFFC部隊にてその姿を現し始めている。指揮官達は、この新設計機は普及するであろう、と述べている――初期生産型はケイオス・マーチ近くの部隊に配備されている。
この設計機の出現よりも重要なのは、それを取り巻く世評である。ジャガーメックIIIとエンフォーサーIIIの両機共に、国王/国家主席ヴィクターのイメージの回復とその国家の士気の再建に於いて重要な要素であると見なされているのである。敬意を払われているその機体を改良する為に最新技術を使用した事は、この目的に基づいた確かな動きであると思われる。
私的解説:
ヨシュア・マーリックに関する問題での背信行為とその後の対処の拙さにより失墜した自分の名声を回復しようとしたヴィクターは、父であるハンス・ダヴィオンと自分のイメージを重ね合わせる事を試みました。ジャガーメックIIIは、その試みの産物の1つです。
ハンス・ダヴィオンは独特のセンスを持っていたのか、些か奇矯な好みを持つ人物でした。その愛するメックがライフルマンやジャガーメックだったりと……。(もっとも、彼自身の愛機がバトルマスターであったとの事実から見ると、彼は自分で言う程にはそれらの機種を愛していたのではないかもしれませんが(笑))
ともかく、ジャガーメックはヴィクターのイメージアップ作戦の一環として改良される事になり、それなりに強力な機体へとなりました。その長距離火力はなかなかのもので、対VTOL、対WiGEに威力を発揮するでしょう。ただ、XLを使用しているのとCASEの不採用により、相変わらず脆弱性を有したままなのは大きな欠点ですが。
ちなみに、ジャガーメックはこれより後、重量を70tに増加させたJM-7系列の強力な機体が出てきます。JM6-D3型はジャガーメックがJM-7系列へと発展する礎になったのかもしれませんね。