出典: Technical Readout: 3050 Upgrade

HGN-732 ハイランダー

重量: 90t
シャシー: スターリーグXT
パワープラント: GM270
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: ヒルドコ・モデル10
ジャンプ能力: 90m
装甲板: グラマン-3 フェロファイバー with/CASE

武装:
  1×M−7 ガウスライフル
  1×ホリー LRM−20ミサイルラック
  1×ホリー SRM−6ミサイルラック
  2×ハーモン・スタークラス 中口径レーザー

製造元: スターコープ・インダストリーズ
   主工場: ソン・ホア
通信システム: ヘクターVII
照準・追尾システム: スターライトLX-1

HGN-732 ハイランダー
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


270



12


277(FF)

重量

90.0
9.0
14.5



2.0
3.0
3.0
15.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

29
19
15
19

装甲値

40/16
28/10
30
38

武器・弾薬

種別
ガウスライフル
SRM6
2×中口径レーザー
弾薬(ガウス)16
CASE
ジャンプジェット
LRM20
弾薬(LRM)12
弾薬(SRM)30
CASE
ジャンプジェット
ジャンプジェット
部位
右腕
左腕
右胴
右胴
右胴
右胴
左胴
左胴
左胴
左胴
左胴
胴中央

装備欄数











重量
15.0
3.0
2.0
2.0
0.5
2.0
10.0
2.0
2.0
0.5
2.0
2.0


概要:
 約2世紀間に渡りSLDFで傑出した働きで以て使われてきたこのハイランダーは、全くの燦然たる戦闘記録で以て歴史書の中にその位置を獲得している。しかし、その圧倒的な火力や優れた装甲が、この機体にその戦場での名声をもたらした訳ではない。むしろ、良く知られており、広く恐れられている、悪名高い“ハイランダー・ベーリアル(ハイランダー式埋葬)”こそが、その源である。

性能:
 ハイランダーは26世紀後半にSLDFにて任に就き、数十年間で正規軍バトルメック連隊のほぼ全てに普及する事となった。その理由は非常に単純であった――それが、驚異的なまでに優秀なメックであったからである。元々は都市防衛や拠点防衛に重きが置かれて計画されたのであるが、ハイランダーの機動性と広範囲に有効な兵器はどんな状況の如何なる戦場でも、それが支配をするのが可能である事を証明したのであった。
 その主武器としてガウスライフルとホリーLRM−20ランチャーを持つ事により、ハイランダーは圧倒的な火力で以て超長距離にて目標と交戦する事が可能である。そして、その対戦相手がLRMの最低射程を割り込んでの接近を行えた場合は、そのSRMと中口径レーザー群で以て最後の一撃を見舞う事ができるのである。15.5tのフェロファイバー装甲とCASEに防護された胴体は、それを止めようのない力――完璧な強襲型メックへとしている。そしてまた、恐らくその最大の戦力――ヒルドコ・ジャンプジェット、もそれには存在しているのである。“デス・フロム・アバヴ(飛び降り)”戦術は長年に渡り決死の機動であると見なされていたのであるが、ハイランダーの出現とその特別に強化された脚部により、それは実際的な戦技となった。メック戦士達は“ハイランダー・ベーリアル(ハイランダー式埋葬)”――軽量級メックを文字通り地面に埋め込む事ができるもの――の脅威を用いて、豪胆な敵を除く全てを追い払うのであった。


配備:
 昔にSLDF内で行っていたのと同様、ハイランダーはコムガードとブレイク教徒の市民軍の至る所の攻撃小隊、火力小隊、強襲小隊、指揮小隊の中にて使用されている。3030年代には比較的少数がDCMS(ドラコ連合軍)に流れ着いており、それらのほぼ全てが先進技術を引き剥がされていたのであるが、ゴースト連隊内にてその少数が未だに軍務に就いている。恐らく意外な事ではないが、氏族達も原型機のハイランダーを戦場に配備している事で知られている。
 3057年の惑星“ソン・ホア”でのスターコープ社の工場の再開により、正規軍と傭兵部隊双方のライラのバトルメック部隊の戦列に新品のハイランダーが大量に流入してもいる。連邦=共和国内戦の開始前とその最中に親キャサリン派の部隊へ配備され、その大部分はライラ軍に残存しているが、幾らかはAFFSの部隊にも辿り着いている。


派生型:
 3050年代後半にコムスターがそのメック部隊のアップグレードを開始した時には、ハイランダーは小規模の改装が為された多くの設計機の内の1つであった。2倍効率の放熱器、1基のストリークSRM−4、1基のアルテミス強化型LRM−20、1基のC3iユニットを今や装備する事になったこの新たなHGN-736型は、更に有力になった敵手である。
 ライラ同盟はその新型ハイランダーに全く異なった方策を執り行い、最終的に2つの明白にシュタイナー的である派生型を登場させている。1基のクラス20LB−Xオートキャノン、2基のストリーク・ラック、各種のERレーザーとパルスレーザーの取り合わせは、それを一流の接近戦機へとしている。2つ目の型は、1基のアルテミス装備型LRM−15ランチャー、1基のストリーク・ランチャー、3基のERレーザーにバックアップされた1基のヘビー・ガウスライフルを搭載しており、それは既にそれと対戦したブレイク教徒のメック戦士達の間で恐るべき名声を獲得している。


著名なメック戦士
ポートス・アーガイル・ジェイムズトン・シュタンスフィールド=ターナー大佐
 彼がどこから来たのか、どこの軍の出身であるかについては誰も詳しくは知らないが、自称ポートス・シュタンスフィールド=ターナー大佐(自分が教えた者達の全てから“シュタンス大佐”と呼ばれている人物)は、“邪悪な君主達”と戦う為に2年前に惑星“プロキオン”に現れたのであった。派手であり、狂っている見込みが非常に高そうである彼は、それでも尚、その惑星に於いては人気のある人物である。彼の報道を信じられるものとするのならば、彼は単独で多数のブレイク教徒達を倒している――少なくとも、ワード・オブ・ブレイクの異なるバトルメックを5機破壊している(その全ては彼のハイランダーよりも軽量で、それぞれが彼の独特な“ハイランダー・ベーリアル(ハイランダー式埋葬)”の餌食となっている)立体映像ビデオが存在しているのである。

“エディー”
 “エディー”としてのみ知られているハイランダーは、3039年戦争の最中に惑星“ラブラン”に現れ、たった1人でセオドア・クリタの襲撃部隊と戦った。それ以降、それは傭兵部隊から傭兵部隊、中心領域の端から端へと渡り歩いた。そのメックは見間違えようのないもの――白と黒のストライプが交差するブライトレッドの機体――であったが、そのパイロットは正体不明であり、コクピットの外では常にマスクと無地のジャンプスーツを纏っていた。彼は仕事は決して求めはせず、その契約を注意深く選んでいた。惑星“アディックス”上での長期活動後、彼は現在、恒星連邦の戦時捕虜収容所から解放したDCMS捕虜の集団を連れてドラコ連合へ向かっている。




私的解説:

 重く、堅く、強い、と三拍子揃っているのが、このハイランダーです。3025年代のダウングレード型ですとCASEが搭載されていないのが不安な所ですが、それでも頼もしい機体である事には変わりはありません。特に苦手な距離が存在しない機体ですので、どの戦場でも安心して使えるのが良いですね。
 ハイランダーと言えば、本文中に書かれている通り、頑丈な脚を活用したその飛び降り攻撃が有名です。その為か、その著名なパイロットには変人・奇人が多い様な気がします――ロンダ・スノード、デイヴィス・マッコール、シュタンスフィールド大佐、“エディー”と妙な人物に事欠きませんし(笑)
 3050年代後半にはその工場が再稼働したお蔭で、ハイランダーの入手難易度は下がってきています。例の如く、重いメックが大好きなライラにて大量生産が行なわれていますので、ハイランダーを求めるのならばライラとコネを作るのが近道でしょう。

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