出典: Technical Readout: 3055 Upgrade
HCA-3T ハチワラ
重量: 70t
シャシー: ミスリル・ワイアーム エンドー2
パワープラント: スーパーマグナ350エクストラライト、スーパーチャージャー装備
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h、108km/h with/スーパーチャージャー
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: スターシールドA with/CASE
武装:
1×ミドロン・エクセル ウルトラ・タイプ10オートキャノン
2×ブライトブルーム 射程延長型中口径レーザー
1×ミスリル・ワイアーム 試作型高速振動剣
4×ES-MRT“ブームスティックII” M−ポッド
製造元: シルバーワイアームLtd
主工場: ソラリスVII
通信システム: ギャレットT11-A
照準・追尾システム: ギャレットD5j
HCA-3T ハチワラ 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 大型高速振動剣 ウルトラAC/10 ER中口径レーザー M−ポッド スーパーチャージャー ER中口径レーザー M−ポッド 弾薬(ウルトラ)30 CASE 2×M−ポッド |
部位 右腕 左腕 右胴 右胴 右胴 左胴 左胴 左胴 左胴 胴中央 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
数世紀もの間、ドラコ連合の主流は惑星“ソラリスVII”のコウベのサブカルチャー戦士達をドラコ連合の伝統主義者に背くものとして無視していた。下層階級の者達がこのゲーム・ワールドの戦いの物語を楽しみ、時折ホロビデオを密輸する一方で、ドラコ連合政府内の“真のサムライ”は自らの国民達がソラリスのゲームを公然と見るのを認める事を拒絶していたのである。しかしながら、セオドア・クリタの登極により、この障壁は取り払われた。ドラコ連合がこれらのソラリスのメック戦士達を真に受け入れるのには未だに遥か遠い道のりにあるが、ハチワラの登場はこの傾向の中で意義深い――そして明白な――第一歩である。
性能:
このハチワラは、“竜”の名誉の為に戦う“ソラリス”のサムライに対するドラコ連合の最初の褒賞の試みである。アクマやノダチの様なメックは多様な闘技場リーグで良い位置に付いていたが、闘技場に於いて他より優越する為に改造をされたものが殆ど無かった事実はそれらを些か阻害していた。
ドラコ連合政府の高いレベルからの承認を得たシルバードラゴン訓練場は、成功作のノダチに続くものを設計する為にコズビー・バトルメック・リサーチ社と契約を結んだ。ノダチから発展したこのハチワラは信頼性のある“スーパー”マグナ350XL融合エンジンのスーパーチャージャー装備型を使用しており、必要な時に多少の速力の加算をメック戦士に与えている。
その武装に取り組んだ際、“ソラリス”のサムライ・メック戦士がノダチのカタナを自らの戦士の魂の具現である、と見なしている事を設計チームは知った。残念な事に、カタナは3重強化筋肉無しでは、闘技場で使用されている他の格闘兵器が発揮するダメージに類するものを与える事はできなかった。しかしながら、重いメック・サイズの高速振動剣はそれに類するダメージを与える事が可能であり、パイロットがその発熱を微細に管理する必要もなかったのである。このメックは高速振動剣に加えてM−ポッドを4基搭載しており、ハチワラのパイロットに至近距離での更なる打撃力を与えている。
ハチワラの中・長距離打撃力は、左腕に搭載されているミドロン・エクセル・ウルトラAC/10と胴に搭載されている2基のブライトブルーム射程延長型中口径レーザーからもたらされている。メックの左胴にある3tの弾薬庫はCASEによって守られており、弾薬爆発により行動不能になったとしてもハチワラにささやかな生存性を与えている。
配備:
2年間の開発の後に、最初のハチワラのプロトタイプは“ソラリスVII”に到着し、そこのシルバーワイアームLtd社――シルバードラゴン訓練場のメック改造企業――にてその複数のハチワラの組立ては開始された。これらの最初のものは3064年3月にハンガーから歩み出し、続く2機は連邦=共和国内戦に関係する新たなうねりの戦闘に参加するのに間に合う際どい所で完成した。(その戦闘にて)1機のプロトタイプと1機の最終生産型がシルバードラゴン訓練場の歩哨に立つ一方、熱烈なドラコ連合派のメック戦士達によって“取得”された他の2機は街に繰り出し、印象的な撃墜スコアを挙げた。ノダチに支援されたこれらの2機のメックが第17アークトゥルス防衛軍の2機のメックの首を斬り、自分達を倒す事を試みたメックを更に9機ずたずたに引き裂いたこの悪名高い1つのビデオフィルムは、中心領域全域に広まっている。この事件の直後から、シルバーワイアーム社には注文が殺到している。
派生型:
ハチワラの派生型の1つはXLジャイロスコープを使用し、CASEIIへのアップグレードとメックの胴体への複数のスパイクの追加の為にそのスペースを使用可能にしている。もう1つの派生型はXLジャイロを内包し、ウルトラAC/10をウルトラAC/20で以って交換している。現時点では単なる書類上の存在に過ぎないが――3つ目はスーパーチャージャーとノダチの3重強化筋肉を保持しているが搭載兵器を完全に置き換え、キャパシター・システムを装備した1基の射程延長型PPC、5基の中口径レーザー、胴全体にスパイク、右腕にランスを搭載している。
著名なメック戦士
ローマン“用心棒”コタ
現在、“ソラリス”のトップテンにランクされているローマン・コタは自身のハチワラを操縦し、それを所有して以来数ダースの勝利を挙げており、この独特のメックに払われる注意をいや増している。コタが戦闘ごとに僅かに異なった武装の組み合わせで以って自分の乗機を装備させるとの事実は、彼の成功とハチワラの人気を一層高めている。
私的解説:
“ハチワラ”は、高速振動剣を装備したエポック・メーキングなバトルメックです。原型機のノダチよりも安定して発揮できる火力は劣っていますが、M−ポッドを4基も搭載している事により近接戦闘での瞬間火力は勝っています。また、スーパーチャージャーを装備している事により機動力も高く、敵を捕捉しやすくもなっています。
装備重量とダメージ効率の観点から見ますと、ノダチのTSMとカタナの組み合わせの方が格闘兵器として優れています。しかし、ハチワラの高速振動剣とスーパーチャージャーの組み合わせはTSMの様な煩雑な熱管理をせずに使用する事が可能で、非常に使いやすいものと言えるでしょう。ハチワラの存在意義は十分にあると思います。
ハチワラは、シュタイナー派とダヴィオン派の衝突により3064年に惑星“ソラリスVII”で再び発生した大規模騒乱でのシルバードラゴン訓練場の防衛戦闘に於いて大活躍をしています。高速振動剣が放つ威圧感は対戦相手を竦ませ、多数のメックを撫で斬りにしました。“ソラリスVII”のバトルメックに必要とされる風格を既に手にしているハチワラは、今後も闘技場で伝説を作ってゆく機体でしょう。