出典: Technical Readout: 3085

GST-10 ゴースト

重量: 50t
シャシー: エンランTXS2A スタンダード
パワープラント: GM300XL
巡航速度: 64km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: スターシールド・ウルトラテック ステルス

武装:
  2×デファイアンス1002 軽粒子ビーム砲
  1×ブレイズファイアー・ロングショット ER中口径レーザー
  2×ヘルガ・シリーズ マルチプル・ミサイルランチャー3−パック

製造元: デファイアンス・インダストリーズ、アースワークスFWL,Inc
   主工場: ヘスペラスII(デファイアンス)、キャロウェイVI(アースワークス)
通信システム: ナシャン・コム-i U-284 with/ECM
照準・追尾システム: ナシャン・トラックV-102 with/アクティブプローブ

GST-10 ゴースト
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


300XL



14[28]


168(ステルス)

重量

50.0
5.0
9.5



4.0
3.0
3.0
10.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

16
12

12

装甲値

21/10
17/7
16
24

武器・弾薬

種別
ER中口径レーザー
ガーディアンECM
ライトPPC
MML3
弾薬(MML)40/33
ライトPPC
MML3
弾薬(MML)40/33
ビーグル探査装置
部位
右腕
右腕
右胴
右胴
右胴
左胴
左胴
左胴
左腕

装備欄数








重量
1.0
1.5
3.0
1.5
1.0
3.0
1.5
1.0
1.5


概要:
 氏族の到来により、電子戦は技術的変革を遂げる事となった。バトルメックのセンサー能力は再び、“黄金世紀”の最中のSLDFにて見られる最良のバトルメック・ユニットに匹敵、時には凌駕するものとなったのである。それでも、新たな設計機の幾つかが様々な電子戦コンポーネントを備える一方で、一握りのブレイク教徒やリャオの部隊以外では専用のステルス設計機の存在が聞かれる事はなかった。
 しかし、31世紀の変化した戦場は、偵察とステルスを戦術面と戦略面の両方に於いてより遥かに重要なものへとした。ワード・オブ・ブレイクからの惑星“ヘスペラスII”の解放後、ライラ同盟は専用の電子戦偵察ユニットの開発を優先的に行った。そして、最先端の探知技術と対探知技術の幾つかを活用して、ライラ人達はこのゴーストを作り出したのであった。
 その過程は困難なものであり、兵站上の悪夢でもあった。ゴーストが必要とするであろうコンポーネントの入手とそれの組み立てをする為には、ライラ人達は輸送での支援とデファイアンス・インダストリーズ社を再び操業できる状態に修復する事が必要であったのである。ここで助力が予期せぬ企業からもたらされた――オリエント公国のアースワークス・インコーポレーテッド社が援助の手を差し伸べる事を申し出てきたのである。自分達の所有する工場でゴーストを製造する権利と引き替えに、アースワークス社はライラ同盟がゴーストのプロトタイプと惑星“ヘスペラスII”上のデファイアンス社の主工場の両方を完成させるのに必要とする部品と労働者の確保と輸送を手助けした。実際、この文章を書いている現時点では、アースワークス社の製造したゴーストの全てはライラ製のパワープラントを装備しているものである。この象徴的な関係は、中心領域全体のバトルメック製造がその以前の確固としたペースに比して低調なもののままでいるが故に、当面の間は継続するであろうと思われる。


性能:
 ゴーストは、そのステルス装甲能力を中核にして設計されている。それらの多くはマングースIIの設計が先駆けとなっており、ゴーストはそれから大いに借用をしている。例えば、その洗練されたステルス装甲、アクティブ・プローブ、ECMは全て、マングースIIより直接借りてきたものなのであった。
 今日までに大量生産がされた最高に洗練された電子パッケージを有する中心領域の全ユニットの尚その上に位置しているゴーストは、生き残る事を目標として設計されている。ゴーストは100km/h近くの最高速度を持っており、それはゴーストを最軽量かつ最高速のユニットを除く全てのユニットに対して劣らぬ存在へとしている。そして、この速度によって与えられる防御力は、10.5tという重厚なステルス装甲によって更に増大されている。そのECMとビーグル探査装置の探知能力が組み合わさった時には、ゴーストは探知が難しく、追い詰める事や捕捉する事が殆ど不可能な存在となる。
 攻撃面に於いては、この設計機は最先端の兵器を備えており、それらは広範囲に渡る役割を演じる事をそれに可能とさせている。その複合ミサイルランチャー・システムは、このメックに長距離火力と短距離火力を与えている。その連装軽粒子砲は、それ相応の射程で手堅いダメージを与えられる能力を持った火力を主兵装システムをゴーストに与えている。最後に、その1基の射程延長型中口径レーザーは、多目的の補助兵装としての機能を果たしている。ゴーストは圧倒的な火力を備えていないが、疑いなく十分なダメージを与える事が可能である。そして、この事は、ゴーストを恐るべき長距離侵攻離襲撃機へとしているのであった。


配備:
 組立ラインから出てきた最初のゴーストの群れは、LCAFの王宮親衛隊の連隊群のものとなった。その敵の補給線と指揮系統を切断する能力により、ゴーストは素早くライラの指揮官達のお気に入りの存在となっていった。オリエント保護国に於いては、ゴーストはオリエント機兵隊のエリート偵察中隊群に配備された。ステルス装甲を取り巻く技術的制約とカペラ大連邦国の製造業者達との予想されてはいたが厄介な法的闘争は、その製造連を比較的短いものにし続けている。
 かように製造量が少ないものである為に、ゴーストが広く行き渡って使用されるのが見られる事は近い内にはあり得そうもないものである。しかしながら、ゴーストの高い製造価格を補う努力の一環で、アースワークス社とライラ共和国はゴーストの購入をできるようにしている。年間で一握りのゴーストしか購入可能なものになっていないが、この機体は中心領域の全域の軍部隊内に出現し始めている。選り抜きの傭兵部隊がゴーストを注文したとの噂が存在しているが、現在の所は、その部隊内にゴーストを配備した事が記録されている傭兵部隊は全く存在しないものである。


派生型:
 製造数を増加させる努力の一環として、GS-11型はステルス装甲を捨てて通常装甲にしている。この型は、傭兵部隊による大量購入が見られている。



私的解説:

 メックウォリアー:ダークエイジの中期に登場した中量級メックのゴーストですが、そのオリジナルの機体は電子戦と偵察を重視したステルス機でした。しかし、メックウォリアー:ダークエイジのゴーストのステータスを見てみますと、ステルス系の能力を持っている型のゴーストは1つしかありませんでしたから、ダークエイジで主流になっているのはステルス装甲を持っていないものの様ですね。テクニカル・リードアウトの文中にもある通り、ステルス装甲は元々はカペラ大連邦国のオリジナル技術でしたから、パテントやライセンスの違反とかでの訴訟沙汰が厄介かつ面倒なものでしょうし製造コストも増加しますので、これも自然な成り行きといった所でしょうか。

 ゴーストは個々の打撃力は低いですが遠近両用である武器を装備していますので、どんな距離でもそれなりに戦えます。装甲も十分ですし、それにステルス能力も加味しますと、見た目以上の耐久力を有しています。ただ、それに過信して深入りをし過ぎると手痛い目に遭うでしょう。ゴーストはどちらかと言うと、そのステルス能力を生かし、味方の間接攻撃を誘導する観測ユニット兼遊撃ユニットとしての運用が適しているのではないかと個人的には思います。

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