出典: Technical Readout: Project Phoenix
グリフィンIIC4
重量: 40t
シャシー: NCISエンドースチール・タイプM
パワープラント: コンソリデーテッド核融合240スタンダード
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: ノースロップ・スターリフターズM40s
ジャンプ能力: 180m
装甲板: アルファ・コンパウンド フェロファイバーアーマー
武装:
2×タイプ3シリーズ アドヴァンスト・タクティカル・ミサイルシステム
1×シリーズ7NC 射程延長型大口径レーザー
1×シリーズ1NC 射程延長型小口径レーザー
製造元: イレース・アルファ、バルセラ・アルファ(ダイヤモンドシャーク)、ブリム・アイアンワークス(クラウドコブラ)
主工場: イレース、バルセラ(ダイヤモンドシャーク)、ブリム(クラウドコブラ)
通信システム: JNEインテグレーテッド
照準・追尾システム: ビルド3・CAT・TTS
グリフィンIIC4 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ATM3 弾薬(ATM)40 ATM3 弾薬(ATM)20 ER大口径レーザー ER小口径レーザー ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右胴 右胴 左胴 左胴 胴中央 頭 右胴 左胴 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
その設計のアップグレードの継続の1つとして、ノヴァキャット達は自らの由緒あるグリフィンに目を向けた。シャドウホークの時と同様に、ノヴァキャット達はダイヤモンドシャーク達を――そして、些か奇妙な理由からクラウドコブラ達も――それの設計に引き入れた。ノヴァキャット達が同盟者のダイヤモンドシャーク達に打ち明けた全ては、クラウドコブラ達は自分達の兄弟である、というものであった。複数の予知視で明らかにされた通りに、それに関わるのはクラウドコブラ達の運命である、と。これに、ダイヤモンドシャーク達はただ肩を竦めるのみであった――彼等はノヴァキャット達の神秘主義に対する傾倒を良く知っていたが故に。
後に、(ノヴァキャット氏族への)“放棄”が開始される事となった時、多数の氏族が“大拒絶”での敗北で鬱積したその怒りを叩き付けてきた所為で、氏族宙域に未だに存在していたノヴァキャット達は殲滅の瀬戸際に直面した。その最初の強襲は惑星“ゲートキーパー”に対して起こり、そこではジェイドファルコン達の猛攻を文字通り1人たりとも生き残らなかった。そして、かような惨劇は、惑星“バルセラ”、惑星“ホード”、惑星“ベアクロー”、惑星“キルケ”、惑星“ブリム”にて繰り返された。唯一、惑星“デリオス”に於いてのみ、ダイヤモンドシャーク達のお蔭でノヴァキャット達は邪魔される事なく退去を行った。
だが、それらの攻撃を行った氏族達で容易な勝利を挙げられたのは皆無であった。ノヴァキャット達が戦ったあらゆる場所で、彼等は自らの新型グリフィンを凄まじい技量で以て使用したのである。例えば、惑星“ホード”に於いて、ノヴァキャット達は複数の氏族に立ち向かった。その新型グリフィンは橋頭堡を築く事を試みるヘルズホースとウルフの軍勢に対して深刻な損害を与え、その恐ろしい犠牲にも拘わらずその再設計の価値を証明したのであった。
しかしながら、惑星“ブリム”に於いては、そのシナリオはかなり異なった様式にて進展した。それは単なる“放棄”の強襲の1つとして始まり、それ故にノヴァキャット達とクラウドコブラ達は一連の情け容赦のない激戦を行った。ここでスターアダー達は、クラウドコブラ達が勝ち取った全てを自分達と共有するというその取り決めに譲歩をして、クラウドコブラ達に戦闘を任せた。そして4度の激戦が行われた後、停戦が呼び掛けられた。それに続いて、クラウドコブラ達はロッセイ・クロイスター出身の使者達を派遣し、その者達は即座にノヴァキャット達によってボンズマンとして取得される事となった。かような敬意を示された後、ノヴァキャット達は自らの民をクラウドコブラとスターアダー達に託し、この惑星をクラウドコブラ達に委ねて退去した。ブリム・アイアンワークスはクラウドコブラ達に引き渡され、そして彼等は返礼としてこの工場の生産高の25%をスターアダー達に与えた。
性能:
原型のIICと同様の性能仕様を保持しているこの派生型は、より小型のアドヴァンスト・タクティカルミサイル3システムが組み込まれており、それは1基のER大口径レーザーと1基の小口径ERレーザーニバックアップされている。ノヴァキャット達がアップグレードした他の改修機と同様に、この新たな設計機は装甲レイアウトに新しいデザインが織り込まれており、それはこのメックに全く新しい外観を与えている。
配備:
ノヴァキャット達、ダイヤモンドシャーク達、クラウドコブラ達、スターアダー達が、グリフィンIICのその新たな派生型の全てを配備している。ノヴァキャット達は、現在、ゴーストベアー戦争の損害を補う為とリソース不足からそれらを一線級銀河隊に配備している。
派生型:
グリフィンIIC3はER大口径レーザーはそのままであるが、それ以外の兵器を中口径と小口径のヘビーレーザー、2基のストリークSRM2に置き換えて搭載している。
私的解説:
3059年、ノヴァキャット氏族はダイヤモンドシャーク氏族と共同で古くなったIICメックの幾つかをアップグレードする事を計画しました。そして、その計画の成果の1つが、このグリフィンIIC4です。グリフィンIIC4は3060年に完成し、ノヴァキャット氏族が“放棄”された事で生じた戦役に参加するのに間に合いました。同時期に完成したシャドウホークIIC4と共にグリフィンIIC4は粘り強く戦い、氏族本国に残存するノヴァキャット氏族に攻撃を仕掛けてきた他氏族達に予想外の痛打を与えます。中量級メックとして攻走守をバランス良く兼ね備えているのが、その活躍の理由でしょうか。もしかしたら、困難な時期に丁度良いタイミングで登場できたのも、それに一役買っているかも知れませんね。
グリフィンIICのシリーズの機体は後には、ダイヤモンドシャーク氏族やノヴァキャット氏族が友好勢力に販売したり供与したりした事で中心領域にもかなり普及します。そして、それらはダークエイジでも各勢力で使われており、その戦力としての有効性は衰えていません。まだしばらくは存在が安泰であるメックと言えるでしょう。