出典: Technical Readout: 3150

GDR-1D グレイヴディガー

重量: 50t
シャシー: カロン・タイプVII エンドースチール
パワープラント: ニッサン200XL
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: コンパウンド12A1・スタンダード

武装:
  1×タイプOVR−X LB 5−Xオートキャノン
  1×タイプXV“カルヴァリン” ストリークLRM−15
  1×タイプDDS“キングストン” 射程延長型PPC

製造元: オーディン・マニュファクチュアリング
   主工場: オレステス
通信システム: ダッシュ−2 with エンジェルECM
照準・追尾システム: ブレード12 with アクティブ・プローブ

GDR-1D グレイヴディガー
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域混合

エンドースチール
200XL



11[22]


169

重量

50.0
2.5
4.5



1.0
2.0
3.0
11.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

16
12

12

装甲値

25/7
19/5
16
24

武器・弾薬

種別
LB 5−X(C)
ストリークLRM15(C)
弾薬(ストリーク)8
弾薬(LB−X)20
CASE II
アクティブ・プローブ(C)
エンジェルECM
ER PPC(C)
部位
右腕
右胴
右胴
右胴
右胴

胴中央
左腕

装備欄数







重量
7.0
7.0
1.0
1.0
1.0
1.0
2.0
6.0


 このグレイヴディガーは、オーディン・マニュファクチュアリング社にとっては第2次ドラコ連合=ドミニオン戦争にて被った損害からの回復をする為の捨て鉢の製品であった。しかし、その素晴らしい売り上げにより、この企業は救われる事となった――傭兵達がオーディン社の製造限界速度に匹敵する程にこの新型メックを先を争って購入した為に。それのドミニオン以外の国家への販売は当初は非氏族版のものだけに制限されていたが、ドミニオンのトゥマンが戦争から立ち直ったが故に、時の経過と共にこの制限は解除された。

性能:
 由緒あるハンチバックと同様に、このグレイヴディガーは分厚い装甲で覆われている。このGDR-1Dは1基の大型砲に頼るのではなく、相補的な一揃いの兵器を搭載している。メック戦士達の幾人かは、ミサイルランチャーの弾が余りにも少数しか搭載されていない、と不満を言っている。しかし、ストリーク・システムは射撃の度にその目標を捉えるが故に、それはそうされているのである。奇妙な事に、このグレイヴディガーはECMと1基のアクティブ・プローブも搭載しているが、それらの能力こそがこのメックにあらゆるタイプの傭兵達に対する訴求力を持たせているのであった。その遅い速力の為に、グレイヴディガーの脚駆動装置は歩兵部隊の攻撃に抗せるよう特に頑丈なものとなっている。

配備:
 “ヴィクトリア戦争”の初期、ハセク女公の軍勢が国境にジャンプをした時、傭兵部隊ファラオ・アローズはその戦争に2機の新たなグレイヴディガーを持ち込んだ。大隊戦力であったアローズはその半分が首都のHPGを確保しつつ、残りの半分はその都市に散開して隠れている市民軍を狩り出していった。ここで、そのグレイヴディガー達の火力小隊は、自分達の中隊の指揮小隊に対する待ち伏せ攻撃への対応をした。その小隊が(現場に)突入した時、バトルスーツ歩兵の1個中隊が更なる待ち伏せ攻撃を仕掛けてきた。グレイヴディガー達がこの歩兵部隊の脚部攻撃を払いのける一方で、小隊の僚機達は無力化されて地面で(歩兵に)群がられた。しかし、そのロータリー・オートキャノンとレーザーを用い、市民軍のメック小隊が到着した時には彼等はバトルアーマー部隊を撤退の瀬戸際にまで追い詰めていた。そして、グレイヴディガー達は自分達の相補的な武装の全てを斉射し、1機のヴィンディケイターを倒し、市民軍に衝撃を与えて撤退させたのであった。
 3145年の2月、ラサルハグ・ドミニオンのアルファ銀河隊の第73戦闘星団隊の1個三連星隊が惑星“カノウィト”を襲撃した時、彼等はその惑星の市民軍を訓練中の第1光の剣連隊の1個中隊と遭遇した。ホロビデオの1シーンの如く、両陣営はサラワク・フィールズ――北半球に存在する広大なプランテーション――で睨み合った。ここで、三連星隊の指揮官であったスターキャプテン:ハーシェル・ホールは前に進み出て敵の指揮官に対する挑戦を行った。そして、セス・グランダーセン少佐はその挑戦を受諾した。ホールのグレイヴディガーは、グランダーセンのノダチが種蒔きのされた畦を駆け抜けている時に射撃を行った。ホールの長距離兵器群は手酷い損傷を与えたが、それもそのソードを振るうメックを鈍らせる事はなかった。グランダーセンは自機の兵器を射撃しない事を選択し、自分のメックの腕を背後に隠し続けた。彼が接近をした時に、そのソードは前方に突き出されてホールのグレイヴディガーを切り刻んだ。ホールの(メックの)左腕は、その右腕と正に同様に芝生に落ちた。自機のミサイルが弾切れであった事により、ホールはソードがグレイヴディガーの頭部を刎ねるよりも前に勝ち誇る敵に対して礼砲を撃つ事ができなかった。(その後)三連星隊の残りの者達はホールの約定を尊重し、ホールと彼のメックの残骸を後に残して自分達の降下船に引き下がった。


派生型:
 古いGDR-1C型は、それを置き換えていったGDR-1D型よりも非常に多くの数が中心領域全域にて見掛けられる。このGDR-1C型は、氏族版ではなく中心領域版の兵器群――1基のRAC/5とLRM15、1基の大口径レーザーを含む――を搭載している。それはまた、GDR-1D型の先進的な電子機器を欠いてもいる。

著名なユニット
スターキャプテン:マリセラ・ヴィラ
 “ソラリス”のゲームの“フィーダー”システムを通じてウルフ氏族に加入したマリセラ・ヴィラの分析的な性質はより衝動的である氏族の戦士達と相容れないものであるが、彼女は第9ウルフ機兵隊の中に1個連星隊という自分の部隊を獲得した。惑星“リミュラク”への最近の襲撃に於いて、彼女の鋭い戦術眼はより重くより良好な武装をしている対戦相手達を彼女のグレィヴディガー“アイスバーグ”で打ち負かす事を彼女に可能にさせた。この偉業の中で最も偉大なものは、ミサイルやオートキャノンの弾薬に手を付ける事さえもせずに1機のジュリアーノを破壊した事である。




私的解説:

 グレイヴディガーもメックウォリアー:エイジ・オブ・デストラクションのアンデッドランス・アクションパックが初出となる印象的なメックです。設定上のその登場年度は3102年とかなり新しく、ダークエイジでも新鋭機と言って良い存在です。そのバトルテック上のステータスは、よくある低速で重武装かつ重装甲のメックというものになっています。しかし、高価な電子機器を搭載しているのが、この種のメックとしては面白い所です。セカンドライン向けと思われる機体に敢えて貴重なエンジェルECMやアクティブ・プローブを搭載するとは勇気がありますね。

 バトルテックのボードゲームに於いては、グレイヴディガーは低速ですから静的な運用が主となると思います。都市部や起伏の大きい地形で使用する際には、ジャンプジェットがない中量級メックである事に要注意です。下手に高所に昇ったり移動力を大きく消費する地形に入ったりすると逃げ場がなくなって集中砲火を浴びたりする姿が容易に想像できるでしょう。長射程の火力を持っているのですからそれを生かし、僚機となるべく連携し、その比較的大きなものである火力を相手に叩き付けていきたいですね。

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