出典: Technical Readout: 3050 Upgrade

フェンリス

重量: 45t
シャシー: ヘリオン・ミディアム・ガンマ ES
パワープラント: 360タイプII XL
巡航速度: 86km/h
最高速度: 129km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: MACレベル5 フェロファイバー

武装:
  9.5t分のポッドスペース使用可能

製造元: W−7ファシリティーズ、ウルフクラン・サイト3
   主工場: トランクウィル、アークロイヤル
通信システム: ヘリオン・スペシャル354B
照準・追尾システム: ウルフハンターMK VII

フェンリス(氏族名アイスフェレット)
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


氏族オムニメック

エンドースチール
360XL

12

12[24]


144(FF)

重量

45.0
2.5
16.5



2.0
4.0
3.0
7.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

14
11

11

装甲値

19/8
14/7
14
19

重量・装備配置

部位
頭部

固定装備
1×フェロファイバー

残装備欄数

胴中央 1×エンドースチール
右胴 2×XLエンジン
2×エンドースチール
1×フェロファイバー
左胴 2×XLエンジン
2×エンドースチール
1×フェロファイバー
右腕
左腕
1×フェロファイバー
1×フェロファイバー

右脚
左脚
2×エンドースチール
2×エンドースチール


基本型武装構成

武器/弾薬
ストリークSRM2
弾薬(ストリーク)50
ER PPC
ER小口径レーザー
アクティブ・プローブ
部位
右腕
右腕
左腕
左腕
胴中央

装備欄数




重量
1.0
1.0
6.0
0.5
1.0

A型武装構成

武器/弾薬
ER中口径レーザー
アンチ・ミサイルシステム
弾薬(AMS)24
LB 2−X AC
弾薬(LB−X)45
ER中口径レーザー
部位
右腕
右腕
右腕
左腕
左腕
胴中央

装備欄数





重量
1.0
0.5
1.0
6.0
1.0
1.0

B型武装構成

武器/弾薬
SRM6
弾薬(SRM)15
SRM4
弾薬(SRM)25
ER大口径レーザー
小口径パルスレーザー
部位
右腕
右腕
左腕
左腕
左腕
胴中央

装備欄数





重量
1.5
1.0
1.0
1.0
4.0
1.0

C型武装構成

武器/弾薬
LRM5
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)24
LRM5
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)24
LRM5
アルテミスIVFCS
弾薬(LRM)24
ER小口径レーザー
部位
右腕
右腕
右腕
左腕
左腕
左腕
左胴
左胴
左胴
胴中央

装備欄数









重量
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
1.0
0.5

D型武装構成

武器/弾薬
2×中口径パルスレーザー
アンチ・ミサイルシステム
弾薬(AMS)24
中口径パルスレーザー
中口径パルスレーザー
部位
右腕
左腕
左腕
左腕
胴中央

装備欄数




重量
4.0
0.5
1.0
2.0
2.0

E型武装構成

武器/弾薬
ER中口径レーザー
ER小口径レーザー
ATM9
弾薬(ATM)21
部位
右腕
右腕
左腕
左腕

装備欄数



重量
1.0
0.5
5.0
3.0

H型武装構成

武器/弾薬
2×ヘビー中口径レーザー
ダブルヒートシンク
ER大口径レーザー
SRM6
弾薬(SRM)15
部位
右腕
右胴
左腕
左腕
左腕

装備欄数




重量
2.0
1.0
4.0
1.5
1.0

L型武装構成

武器/弾薬
プラズマキャノン
弾薬(プラズマ)20
3×APガウスライフル
弾薬(APガウス)80
照準コンピューター
部位
右腕
右腕
左腕
左腕
胴中央

装備欄数




重量
3.0
2.0
1.5
2.0
1.0


概要:
 このアイスフェレット――中心領域では“フェンリス”という名で知られている――は、ウルフのトゥマンの中量級オムニメックで最も重用されているものである。そして皮肉な事であるが、本機はウルフ氏族の新たに登場したティンバーウルフに対するアイスヘリオン氏族の回答ではないかと推測されているものなのであった。かの氏族の典型的な特徴である速力と火力に重きを置いたその戦士達の多くは、自分達はやがてウルフ達の“爪を抜く”であろうと大言壮語をして、当時は“ウルフハンター”との名が付けられていたその機体を2948年から可能な限りの速度で以て製造した。
 しかし、それらでの絶えず続く嫌がらせにうんざりしたウルフの部隊の多くは、アイスヘリオンに対してウルフハンターの所有を求めての挑戦(神判)をし始めた。続いての5年間でアイスヘリオン氏族は、惑星“トランクウィル”のその製造施設も含め、自らのウルフハンターの80%をウルフ達に対して失った。そして、ウルフ達は、このオムニメックをヘリオンの唯一の天敵に因んでアイスフェレットと改名した。その一連の軍事行動でこのオムニメックは神判で余りにも多くの敗北を喫したが故に、他氏族のこのオムニメックに対する欲求は削がれたのであるが、ウルフ達はそうではなく、それ用の新たな武装構成を多数作り出して自らの軍に普及させ、そこにてそれは高い価値を持つ偵察機かつ支援機となった。


性能:
 フェンリスの武装構成の多くは、1基の長距離兵器――数基のより小型の短距離砲にバックアップされている――を“主砲”とし、それを中核にしたものとなっている。この事は、そのメック戦士達へ速力を中心としている他の機体達(概して軽量の短距離兵器を使用している)に対する明確な優位を与えている。しかし、その内の少数の型、長距離火力支援を主とするC型武装構成、より伝統的である中口径パルスレーザーを装備するD型武装構成は、それらとは異なっている。
 ここ10年間で、その新たな型が人気を博しているのが見られている。ウルフ(イン・エグザイル)氏族はフェンリスの主武装としてアドヴァンスト・ミサイルラックを搭載しており、一方、ワード族長の武装構成(彼の氏族のH型武装構成)では2基のヘビー中口径レーザーを副武装として搭載している。最新のL型はフェラン・ウルフによって最新の収得技術が使用されており、照準コンピューターに連動した1基のプラズマキャノンと3基の軽対人ガウスを搭載している。運用される事が昨今増えつつある非バトルメック部隊との対戦に慣れた侵攻派ウルフ氏族は、プロトメックやエレメンタルが多い編成の部隊との戦闘が予期される本国領土内での使用の為に、この武装構成をコピーしている。


配備:
 この設計機のライフスパンの初期の一連の敗北により被った汚名の所為で、侵攻の初期に於いてはフェンリスを大量の数で配備していたのはウルフ氏族のみであった。アイスヘリオンは今尚もそれに次ぐ数量を保有しているが、その数はかの一連の屈辱的な敗北を生き残った機体のみと限られたものとなっている。それらの機体の多くは、この設計機の失墜した地位を取り戻す事に駆り立てられている様に見える憤激したパイロット達によって複数の星団隊内にて操縦されているのが見られるものであり、彼等はその元々の名称以外を使用する事を拒絶しているものである。

著名なメック戦士
スターコマンダー:スパーリング
 このウルフ氏族のトゥルーボーンは、概して平均的な記録しか保有していない――狂乱に満ちたここ過去15年間、第一線の銀河隊にて軽量級オムニメックのパイロットとして生き残る事を為し遂げている以外では。しかしながら、彼の好む酒飲み話は、(それではなく)ダッシャー・プライムのみを使用して自分の現在のフェンリスをアイスヘリオンからアイソーラとして如何にして奪ったか、についてのものなのであった。




私的解説:

 フェンリスは元々はアイスヘリオン氏族の手によりウルフハンターという名を持って登場したのですが、アイスヘリオン氏族がやり過ぎてウルフ氏族を苛立たせた所為で神判の標的にされて散々に打ち負かされて大元の製造工場まで奪われるという惨憺たる戦歴を持つに至りました(おまけに、アイスヘリオン氏族にとっては屈辱的であろう名称に改められもしました) その結果、フェンリスは他の氏族には使用が敬遠され、ほぼウルフ氏族とアイスヘリオン氏族の独占機となっています。しかしながら、その機体自体の性能は確かなものであり、氏族侵攻初期では結構な活躍をしましたし遥か未来のダークエイジでも使われていますから、他氏族は多少もったいない事をしていると言えるでしょう。

 フェンリスはどの武装構成も癖のない素直なものになっていますので、バトルテック・ボードゲームで使用する際には特に運用上で困る事もないでしょう。その高速性を活かしての一撃離脱から、偵察、追撃、翼側迂回攻撃までと、中量級メックに求められそうな役割は一通りこなせます。中量級オムニメックとしては最高峰の機体の1つだと思います。

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