出典: Technical Readout: 3050 Upgrade
CTF-3D カタフラクト
重量: 70t
シャシー: アースワークスCTF
パワープラント: 280GM XL
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: ヒルドコ・モデル12
ジャンプ能力: 120m
装甲板: カロン・ロイヤルスター with/CASE
武装:
1×ミドロン・エクセル LB 10−Xオートキャノン
1×ジェネラルモーターズ・ノヴァ-5 ウルトラAC/5
4×インテック 中口径レーザー
製造元: アースワークス・インコーポレーテッド
主工場: チコノフ
通信システム: コミュテック・マルチチャンネル10
照準・追尾システム: ブレイズファイアー・サイトロック
CTF-3D カタフラクト 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 LB 10−X AC 弾薬(LB−X)20 CASE ウルトラAC/5 弾薬(ウルトラ)20 CASE 中口径レーザー 中口径レーザー 中口径レーザー 中口径レーザー ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右胴 左胴 左胴 右腕 右胴 右胴 左胴(背面) 右胴(背面) 右腕 左腕 右脚 左脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
かつては単なる少数機のプロトタイプでしかなかったこのカタフラクトは、元々は実験的設計機であり、第4次継承権戦争の際にその工場がダヴィオン家の手に落ちるまではカペラ大連邦国用に限定された数での製造が開始されていたものである。強襲型バトルメックとの静止しての直接戦闘を意図されたこの機体は、その意図した任務ではなくカペラ境界域市民軍へと追いやられた――これは明らかにロマーノ・リャオを嘲弄する為のものであった。
しかし、氏族の侵攻が起きた時、その全ては変化した。製造中の全てのバトルメックの設計機は急遽アップグレードが行われ、前線に送られた。そして、ダヴィオン家はカタフラクトをアップグレードする為にそのリソースを割り当てる事を認可したのである。ここでロマーノの諜報員達は廃棄された設計案の1つを盗み出し、僅かな修正を加えた後にそれを惑星“グランドベース”の未完成の工場用に用いた。
性能:
このCTF-3D型カタフラクトは、一見した所では可能な限り用途の広い重量級バトルメックを作るという初期の試みが見られるものである。XLのGM核融合エンジンにより空いた重量を使用して、ジャンプジェットと2基のオートキャノンを搭載する事で、連邦=共和国の技術者達はそれにダヴィオン特有の趣致を与えている。その右腕に搭載された高速のGMウルトラキャノンはカタフラクトに信頼できる長距離火力を与えており、一方、胴にはより大型でより人気のあるミドロンLBが搭載されている。パイロットの多くは、対歩兵任務や対空任務の際にはそれが自分達に動作不良が起らない致死的な兵器をもたらすものであるが故に、LBシリーズのオートキャノンの優越性を証言しているものである。そして、4基の中口径レーザーは、この機体に全方位をカバーする兵器を与えているのであった。
配備:
3D型カタフラクトが連邦=共和国中に限定的に配備される一方で、3L型は3050年代にCCAFが新たに調達した全ての重量級バトルメックの内の25%を占めていた。しかし、“新生”運動の再燃はカタフラクトの占める割合を減少させ、それが陰小隊向けのステルス・アーマーを装備した4L型で再び表に登場する事になるのは3060年代後半まで待たなければならなかった。
派生型:
カペラ大連邦国は惑星“グランド・ベース”の新工場の完成のお陰で、ダヴィオンのアップグレード型とほぼ同時期に自分達独自のバージョンの製造を開始している。この3L型は、ウルトラ・オートキャノンを1基ではなくER PPCを1基、通常型の中口径レーザーを複数ではなくパルスレーザーを複数、それとダブルヒートシンクを使用している。この惑星“グランド・ベース”の型は、ジャンプジェットではなくMASCシステムを使用して必要とされた際の速度の急加速を賄っている。
“新生”運動と惑星“チコノフ”の奪還により、スン=ツー・リャオはその3D型の製造を停止し、より先進的な4L型を製造する為のそのラインの再編を命じた。CCAF内の陰小隊の数量を増加する為に設計されたこの型は複数のERレーザーと1基のガウスライフルを搭載しており、それらは機密のステルス・アーマーによって防護されている。
(“聖戦”に於ける)カペラの反攻が行われた後、惑星“ニューシルティス”の復興が開始された際に、その大量の(戦場からの)回収品は非常に限定的ながらもステルス・アーマーを製造する為の限定的な能力をもたらした。戦闘での損害を埋める為に製造されたこの5D型カタフラクトは、小型操縦席を装備している。また、この型はライト・オートキャノンと共に新たに獲得されたプラズマライフルを使用しており、それらは2基のER中口径レーザーにバックアップされている。この重量級バトルメックに機動上の強みを与えるべくインプルーヴド・ジャンプジェットが搭載されており、ライト核融合エンジンがそれに十分な動力を与えている。
また、4X型カタフラクトの少数の貯蔵機も使用がされている。第4次継承権戦争直後に限定的に製造されたそれらの機体は、その冴えない評判の為にダヴィオン家によって程無くモスボールされていたものである。速度が25%減少させられているこの4X型は、その減少の代償として同等の大きさを持つ3基の兵器――1基の大口径レーザーと2基のAC/5――の搭載をしていた。皮肉な事に、新型のオートキャノン弾頭がそれらの通常砲の致死性を劇的に増加させている為に、この機体は今日では数十年前よりも良好に歓迎されている。また、1基のLRM−5ラックが後からの思いつきとしてそれには追加されている。
著名なメック戦士
サラ・リットン=マッキノン軍曹
リットン一族の者達は、2世紀以上に渡りマッキノン一族――フォックス・ティース中隊の世襲の指揮官達――にボディーガードとして伝統的に仕えてきている。3051年の惑星“ウータン”での自分の父親の死亡――ジェイドファルコンからマッキノン大尉を救った際に戦死した――とその年の後半のイアン・マッキノンの退役後、サラは一族の慣習に従い、ロス・マッキノンのボディーガードになった。ジェイドファルコンとの戦いの中で自らの所有するコマンドーを失った為に、サラは戦死した自分の父親の回収されたカタフラクトを継承する事となった。第4次継承権戦争の最中――第7南十字星部隊が惑星“チコノフ”のチコグラードに存在する工場を奪取した際――に獲得したこの“ラッキー・サーティーン”は、生産ラインから出てきた最初のカタフラクトの内の1つである。そのメックの試作的な性格と後に実験兵器を装備した事の双方からくる、多数の独特の癖を抱えているにも拘らず、長年に渡りこのメックはリットンとマッキノン奇襲部隊に良き働きをしてきている。
私的解説:
第4次継承権戦争の戦利品であるカタフラクトは戦後に連邦=共和国にそれなりに普及しますが、反カペラ感情の強い恒星連邦カペラ境界域軍に於いてはその性能にも拘らず嫌われました。しかし、氏族戦争勃発によりそれは多少見直され、アップグレードされた上で前線にも投入される事となります。アップグレードされたこのCTF-3D型は、恒星連邦の好みが反映された異なる複数のオートキャノンを主武装とする機体になっています。レーザーよりもオートキャノン系の武器の方が戦場での汎用性が高いので、この機体の恒星連邦に於ける評判は悪くはなかった様です。
CTF-3D型の製造工場が存在する惑星“チコノフ”は3060年代にカペラ大連邦国により奪還され、ステルス・アーマー装備のCTF-4L型の製造用にそのラインが組み替えられましたので、今後CTF-3D型の数は減るものと思われます(CTF-4L型は、カペラの誇るステルス機で優秀な機体と言えますね)
カタフラクトで最も注目される機体は、サラ・リットン=マッキノンが操縦するユニーク機であるCTF-3X型でしょう。この“ラッキー・サーティーン”は年月を経て様々な改造をされてきていますが、現在はRAC/5を主武装とする近〜中距離で高火力を発揮する機体になっています。これは彼女の夫のロス・マッキノンの現行のブラックナイトに似た性格の機体でもあります。彼女達のコンビネーションが今後の戦場でうまくいくかどうかは見所ですね。