出典: Technical Readout: 3039
CRD-3R クルセイダー
重量: 65t
シャシー: クルーシス−b
パワープラント: マグナ260
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: リース500
製造元: ターヘス・インダストリーズ、ブリゲイディア・コーポレーション、カロン・インダストリーズ
主工場: ターカッド(ターヘス)、オリヴァー(ブリゲイディア)、アスンシオン、バーナード(カロン)
通信システム: ギャレットT11−b
照準・追尾システム: ギャレットA6
CRD-3R クルセイダー 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 LRM15 弾薬(LRM)8 LRM15 弾薬(LRM)8 中口径レーザー マシンガン 中口径レーザー マシンガン 弾薬(マシンガン)200 SRM6 SRM6 弾薬(SRM)15 |
部位 右腕 右胴 左腕 左胴 右腕 右腕 左腕 左腕 胴中央 右脚 左脚 胴中央 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
26世紀後期に登場したこのCRD-3Rクルセイダーは、“再統合戦争”の最中、SLDFが辺境の軍勢と戦った際に、SLDFの正規連隊のワークホースとなった。その製造工場が中心領域の全域に存在した事により、カロン・インダストリーズ社は第1次星間連盟の2世紀間にこのメックを夥しい数で製造した。星間連盟が崩壊した後でさえも、その他の製造業者達はクルセイダーの大量製造を継続し、それを現存する最も一般的な重量級バトルメックの1つへとした。これらの機体の多くは継承権戦争の最中に倒れていったが、驚くべき程の数のその歴戦の機体が第一線に尚も留まっている。そして、その安価かつ組み込みの容易なアップグレードキットが有効なものである事により、それらが将来も第一線に留まり続けるのは確実な事となっている。
性能:
信頼性があり多用途性のある設計機として名声を博しているこのクルセイダーは、主力バトルメックから火力支援、対空プラットフォーム、偵察にまで渡る広範な役割を果たすのに適した存在である。
“再統合戦争”の最初の戦闘は、その腕に搭載されたロングボウ・ミサイルランチャーに関する1つの問題を明るみにした。戦闘が長引いた際、そのミサイルの排気とインテック・中口径レーザーから生じる複合した熱は、その腕の駆動装置と中枢に過大な負荷を与えたのである。これにカロン社の技術者達は腕部から高温ガスを逸らす特別のカラー(腕環)を考案し、そして、“再統合戦争”が終結する頃には星間連盟のクルセイダーの全てにそれの改装が為されていた。また、その腰部のハープーン・ランチャーの配置は、些か変わっている。それの射界は窮屈なものとなっているが、それは非常に安定したプラットフォームを提供するものであり、長距離ミサイルと短距離ミサイルの斉射が互いに干渉する率を低くするものでもある。
このクルセイダーの持久力は、幾度も実地証明されてきている。3015年、ダヴィオン家の第34アヴァロン軽機隊の1個大隊――主にクルセイダーで構成された――は、惑星“バーグマンズ・プラネット”にて自らの2倍の規模のクリタの軍勢を食い止めた。自分達の降下船群を機動補給廠として用いて、それらのクルセイダー達は交替で戦闘をしつつ時間をずらしながら補給をし、敵に投射する為のミサイルを満載しては戦場に復帰したのであった。
派生型:
クルセイダーの派生型は、しばしばこのメックの不十分な冷却システムに焦点を合わせたものとなっている。ダヴィオン家のCRD-3Dクルセイダーは、マシンガンを除去してハープーン・ランチャーを4連ラックにダウングレードしている。そして、追加の4基の放熱器は、その戦闘での持久力を大いに向上させている。
クリタのCRD-3Kクルセイダーは短距離火力はそのままであるが、6基の追加放熱器を搭載する為にマシンガンを降ろして長距離ミサイルランチャーをロングボウ−10にダウングレードしている。
CRD-3Lクルセイダーは、襲撃や偵察用に使われていた星間連盟の派生型をベースにしている。その短距離と長距離の両方のミサイルランチャーはダウングレードされ、このCRD-3L型にはGMジェスター・ジャンプジェットと2基の追加の放熱器を搭載する事が可能となっている。
著名なメック戦士
メック戦士チャールズ・ベア
ネイティブ・アメリカンの末裔で三代目のメック戦士であるベアは、ケチ特戦隊や第21ケンタウリ槍機兵隊、グレイ・デス軍団といった高名な傭兵部隊に仕えてきている。
物静かで些か秘密主義の人物であるベアは、自分の同僚のメック戦士達と交わりはしなかった。その決して親しみやすいとは言えない態度にも拘わらず、その戦場での武勇と同僚達に対する忠誠心により彼は尊敬された。より若いメック戦士達は、この長身の神秘的な男に対して畏怖の念と少なからぬ恐怖を抱いているものである。
私的解説:
クルセイダーは基本セットに掲載された最古参のメックの内の1つであり、有力な重量級メックでもあります。クルセイダーは大量に製造された普及機である事から設計特徴ルール上では、Easy To Maintain、Rugged (1)、Stabilized Weapon (Legs)、Ubiquitousと中々に整備維持に有利な特徴を持っており、部隊運営にも優しいメックとなっています。設定的に意外であったのは、クルセイダーのSRMの取り付け位置は移動射撃時の安定性に優れたものであり、ちょっとした命中精度上の有利をクルセイダーにもたらしているという事実です。脚への武器の搭載は射界が制限される事から一般的には余り良いものではないですが、こういう特徴があると脚へ武器を搭載するのも一考の余地はあるかも知れませんね。
クルセイダーは“聖戦”時に大規模な改良がされましたが、それ以降は特に目立った改良はされていない様です。しかし、ダークエイジでもその姿は幾つかの軍の編成に見掛けられています。遥か未来でも、この古強者はまだまだ健在です。
バトルテック・ボードゲーム上では、クルセイダーの強みはその遠近両方に対応したミサイル兵装にあります。クルセイダーは放熱能力には乏しいですが、そのミサイルの火力は十分に頼もしいものです。ただ、その頼もしいミサイルの弾薬は同時にクルセイダーの大きな弱点ともなっています。特に側面から敵の射撃を受けるのは危険です――側面から撃たれて致命的命中が発生した場合、クルセイダーは弾薬爆発がほぼ確定する装備欄になっていますので。基本型のクルセイダーは、遠距離でもなるべく惜しまずにLRMを射撃したりLRM間接射撃を駆使したりして弾薬を消費するのが安全な運用に繋がると思います(もちろん、これにはいざという時に弾薬が枯渇していて遠距離火力面で役立たずになってしまう危険もありますが) また、クルセイダーはマシンガンを搭載している事から対歩兵戦闘にも優れています。都市部戦闘にインフェルノミサイルを搭載したクルセイダーを投入して掃討戦をさせるのは、有効な戦術になるでしょう。