出典: Technical Readout: 3145 Capellan Confederation
CPLT-L7 カタパルトII
重量: 70t
シャシー: ホリスMk.II-ベータ エンドースチール
パワープラント: GM280XL
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: アンダーソン・プロパルジョン25
ジャンプ能力: 120m
装甲板: セレス・ヘビー
武装:
2×ホリー“バリスタ−20” LRM−20ランチャー
2×ファーミル・ヒュプノス 高密度電磁パルスキャノン
2×ディヴァース・オプティックス・サンファイアー 射程延長型中口径レーザー
製造元: ホリス・インコーポレーテッド
主工場: コーリー
通信システム: O/P COM-211
照準・追尾システム: O/P 1078
カタパルトII 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 LRM20 弾薬(LRM)12 TSEMP 2×ER中口径レーザー TSEMP 弾薬(LRM)12 LRM20 ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右腕 右胴 右胴 胴中央 左胴 左胴 左腕 右胴 左胴 |
装備欄数 |
重量 |
焦熱の棺桶として慣用的に知られているこのカタパルトIIは、その兵装の組み合わせと熱管理問題の為にメック戦士達の大部分によって蔑まれている。しかし、この悪評にも拘わらず、適切に配置された際には、カタパルトIIは非常に有効な存在である。
性能:
間接火力支援メックかつTSEMPのテスト・プラットフォームとして設計されたこのカタパルトIIは、その先祖の機体と非常に似通っている。その高い信頼性のあるバリスタ・ランチャーは国内製造業者産の競合システムよりもサイクルが高速であり、そのデイヴァース・オプティックス・レーザーは確固とした運用の歴史を持っている。
TSEMPはCCAFでポピュラーになっており、より新しいメックの多くにその姿が見掛けられている。この兵器の搭載に於いてプロトタイプ機で重みによる破断が見られた後、そのシャシーはより良好にそれを支えられるように5tの重量増加をされた。ホリス社はまた、この強化はシャシーの限界寿命を15年延長するとの主張をしている。
そのO/P照準・追尾システムは実用的で信頼性があるという名声を持っているが、一際優れているとは自信を持って言えないものである。大部分の状況に於いてそれは申し分なく機能するのであるが、最大限界数の目標を追尾した際にはシステムが処理落ちし始めるのであった。技術者達の多くはソフトウェアを再設定し、この問題を多少なりとも解決する為に目標追尾の最大数を40%削減している。
配備:
3145年、第3マッカロン装甲機兵団とスン特戦隊の部隊は、惑星“タイゲタ”に侵攻した。そこにて、彼等はリッジブルック・カペラ境界域市民軍と第5南十字星部隊のメンバー達による激しい抵抗に直面した。首都郊外の起伏のある丘陵にて、カペラの2個中隊はダヴィオン防衛部隊の1個大隊と交戦した。カペラ人達は慎重に接近を行い、カタパルトIIとその他の火力支援メックの1個小隊を使用して戦闘突入前にAFFSの位置を砲撃した。カタパルトにとって弾薬消費は常に問題であり、カタパルトIIの設計者達はかのメックに50%増量した弾薬とより大きなランチャーを装備させる事でそれに対処していた。しかし、これらの改良にも拘わらず、カタパルトIIはその弾薬を12分で撃ち尽くしてしまうものである。ここで剛胆なクウォン・ユエ大尉はカペラの前線の中央に自分の小隊を配列し、それを重量級メックの1個小隊に支援させ、進軍を率いた。
ユエは自分の小隊員達に射撃を交互に行うよう指示し、それによりメックの内の2機が再装填をしている間は他の2機がTSEMPの射撃を行った。カタパルト達は自らのTSEMPを使用してかの防衛者達を麻痺させ、その後にその僚機達がそれを破壊していった。これにダヴィオンの指揮官は、そのカペラの戦術の犠牲になるのを回避すべく自分の部隊に後退を命じた。かの防衛者達にとって不幸な事に、この事はカペラのカタパルト達に大きな虚勢を張らす事を引き起こした――彼等は突撃し、ダヴィオンのメックを行動不能にしてはそれを格闘攻撃で打ちのめした。戦闘が終了時、カペラ人達は30%の損害――2機のカタパルトIIを含む――を被っており、一方、より多勢であったダヴィオンの部隊は主にカタパルトの所為で50%減となっていた。
その派生型のL7L型は惑星“ニューシルティス”への攻撃に参加し、そこの市街戦にて名を揚げた。死に物狂いになったダヴィオンの防衛者達はブランドンズ・クロスロードの戦闘の最中にインフェルノ弾に頼り、それはステルス装甲を持ったメックに対して効果的である一方で、L7L型の熱消散装甲は完璧に機能してそのMMLを絶えず射撃し続ける事を可能にさせたのである。1時間に渡る激しい市街戦の中、1機のラオ・フーに支援された3機のL7L型はキャバリア・バトルアーマーの数個分隊に支援された1個小隊の重量級のダヴィオンのメックを倒している。
派生型:
CPLT-L7L型はより伝統的である兵装の搭載が特徴であり、それは複数のMML9と複数のプラズマライフルを中心に構成されており、熱消散装甲を搭載している。
著名なユニット
スティンガー
スティンガーとは、現在、第3マッカロン装甲機兵団に属しているカタパルトIIの名である。このメックは、そのTSEMPシステムに存在する変わった欠陥によってその名を獲得した。アース問題から、メック戦士はその兵器の射撃の度に電気ショックを受ける結果となっているのである。このショックは危険なものではないが、痛みを伴うものかつ気を散らさせるものである。そして、TSEMPシステムに対する2度の解体整備にも拘わらず、この問題は消えずに残っているのであった。ワイルド・ワンは、スティンガーの悪評を活用している――彼女(スティンガー)を割り当てられて6ヶ月間任に就く事は、新たに配属されてきた幾人かのメック戦士達に対するしごきの過程の一部となっているのである。
私的解説:
カタパルトIIは、古式ゆかしいカタパルトの重量増加型改良機です。ダークエイジに於いては、歴史のある機体のシャシーをより大型化して改良機を開発するのが流行している様な気がします。カタパルトIIはフレーバーテキスト上でのメック戦士による評価は余り良くありませんが、実戦では結構活躍しているとされています。TSEMPが予想外に効果的であったのが、その理由みたいですね。TSEMPは効果が安定して発揮されるものではありませんが、それでも数が揃えば無視できないくらいの確率での決定的効果を持ち得ます。カペラによるTSEMPの集中運用は、1つの正解と言えるでしょう。
バトルテックのボードゲームでは、カタパルトIIは旧来のカタパルトと同様の運用をするのが無難でしょう。装甲もほどほどですしXLエンジン搭載機ですから、長距離でも障害物なしでの正面からの撃ち合いは避けたい所です。そのTSEMPは相手が近寄るのを躊躇わせる御守り代わりのものと思うべきで、過度な期待はしない方が良いでしょう。それでも機会があるのならば、敢えて相手の懐に飛び込んでTSEMPでギャンブルをするのも悪くはないと思います。