出典: Technical Readout: 3055 Upgrade
CLS-4S コロッサス
重量: 95t
シャシー: コロッサスIXb
パワープラント: ピットバン285
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: チルトン600
ジャンプ能力: 90m
装甲板: ヴァリアント・ラメラー with/CASE、シールド
武装:
2×スーテル・プレシジョンライン 大口径パルスレーザー/ベセル研究所X−パルス
2×スーテル・プレシジョンライン 中口径パルスレーザー/ベセル研究所X−パルス
1×デファイアンス・ディスインテグレイター LB 20−Xオートキャノン
製造元: オムニテック・インダストリーズ
主工場: ソラリスVII
通信システム: ニール6000
照準・追尾システム: アングスト・クリアービュー2A
CLS-4S コロッサス 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 大口径X−パルスレーザー 中口径X−パルスレーザー 小型シールド 弾薬(LB−X)20 CASE LB 20−X AC 大口径X−パルスレーザー 中口径X−パルスレーザー 小型シールド ジャンプジェット ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右腕 右腕 右腕 右胴 右胴 左胴 左腕 左腕 左腕 右脚 胴中央 左脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
オムニテック社のプロモーション資料の中で“キングクラブとマローダーIIの致死的な融合物”であると楽観的に説明されていたこのコロッサスは、その企業を破滅の危機に晒した高く付く失敗作である事を証明した。3機のプロトタイプの内の2機がその最初の戦闘に於いて不名誉な敗北を喫した時、オムニテック社は計画を取り止めた。
数年後、コロッサスに2度目のチャンスが巡ってきた――その時、ベセル研究所は中心領域のパルスレーザーの射程を増大し氏族の水準にやや近づける能力を持った改修キットを遂に製造したのである。また、更に重要な事に、彼等はそのキットの製造価格をバトルメック1機の価格よりも低いものにしていた。自分達の製品を実戦テストするのに適切な場所(そして、宣伝効果が最大限にある場所)を探し求めたベセル研究所は、惑星“ソラリスVII”のバトルメック製造企業の幾つかに接近をした。そして、改修キットの潜在性に興味をそそられたオムニテック社はその契約に署名した最初の者達の中に含まれており、彼等はテストベッドとして大いに貶されていたコロッサスを選んだのである。
性能:
プロトタイプX-パルスレーザーを受け取った最初の者達の内の1つであるオムニテック社は、この武器を防御する為にそのメックの両腕に重装甲の施されたシールドを加えた事により大いに骨を折った。この防御装備は、それと同程度の大きくて重いものの除去を必要としたのである。そして、オムニテック社の技術者達はプロトタイプの嵩張る冷却ポッドの除去を選択したのであった。
背に搭載されたデファイアンス社のディスインテグレイターLB 20-Xオートキャノンは、闘技場での戦闘に非常に適している破壊的な兵器である。そして、初期のコロッサスのプロトタイプの失敗を決定的にした欠点の1つの消去を望んだオムニテック社は、CASEで防御された弾倉の容量を著しく拡大している。
配備:
コロッサスは3066年のクラスVチャンピオンシップにて、華々しい帰還を為した。ブロムリー訓練場のケルベロスに対して優位に立ったマイク“ハリケーン”ヒギンズとスターライト訓練場のコロッサスは、誰もを驚かしたのである。その腕のシールドを使用して重兵器の打撃力を低減する事によってガウス射撃の嵐を凌ぎ、ヒギンズは距離を詰め、コロッサスの射程が延長されているX-パルスレーザーによる反撃の砲火で以ってケルベロスのパイロットの不意を衝いた。そして、打撃に次ぐ打撃を加え、コロッサスはその敵手の重兵器を防御している比較的弱体な装甲に付け込みブロムリー訓練場の機体から両腕を吹き飛ばし、そのメック戦士を神経フィードバックで気絶させたのであった。
型破りの武装をしたコロッサスにより、スターライト訓練場はクラスVチャンピオンシップを勝利する事となった。そして、オムニテック社は程無く、ホワイトハンド訓練場、オーバーロード訓練場、ジェミニ訓練場を含む他の幾つかの訓練場からの注文を受け取ったのである。
派生型:
その防御シールドの背後のレーザーと装甲を取り外しつつも、その際立ったスタイルを保持しているこのコロッサスの過激さが多少減じたバージョンは、各腕に1基のER中口径レーザーと1基のマグナ・ヘルスターPPCを搭載している。両PPCには試作型のキャパシター・システムが接続されており、それらに一時的に氏族製のものの出力と対等になる事を可能としている。また、デファイアンス・ディスインテグレイターは1基のガウスライフルに交換され、左胴と右胴にオムニテック社の問題の多い冷却ポッドが計4基搭載されている。
著名なメック戦士
マイク“ハリケーン”ヒギンズ
闘技場の至る所で猛威を振るい3066年のクラスV・チャンピオンシップをスターライト訓練場へもたらしたヒギンズは、“ソラリスVII”の戦闘解説者達から“ハリケーン”の愛称を奉られている。自身のメックの他の部位を守る為の彼の両腕のシールドの型破りな使い方は、彼の対戦相手のみならずオムニテック社の設計チームも驚かせた。彼の新装備の革新的な使用に深い感銘を受けたオムニテック社は、他の新設計機についての相談をする為に頻繁にヒギンズを招いている。
ヒギンズの戦闘経歴は、岐路に立っている。クラスVI試合の目の眩む様な高峰に挑むのか、それとも、彼はオムニテック社のテスト・パイロットの職を引き受けるのであろうか。彼が何れの道を選ぶかは、疑いもなく3067年チャンピオンシップに於ける彼の幸運に左右されるであろう。
ロバータ“ザ・ロック”キニスン
見映えのする戦士として見られた事が今までに決してないキニスンは、その保守的かつ慎重な闘技場戦闘への取り組み方――このスタイルはコロッサスに理想的に適合するものである――で良く知られている。オーバーロード訓練場メック戦士の古参である彼女は、クラスVI戦闘を正に開始したばかりである。多くの者が、最終的に自身の名を揚げる為に彼女は幾つかの危険を冒し始めなければならない、さもなくば彼女は埋れていくであろう、と述べている。
私的解説:
3055年頃にソラリスVII闘技場に鳴物入りでデビューしたコロッサスですが、惨憺たる失敗に終りました。潜在能力は高かったものの、目玉である冷却ポッドに頻発する不具合や、設計段階でのミスにより5tも重量が少なくバランスの崩れた機体は、闘技場の苛酷な戦闘に耐えられはしませんでした。また、主力武器のAC/20の弾薬不足も問題でした。
しかし、酷評されたコロッサスは3060年代後半に復活を果します。新型コロッサスは冷却ポッドの搭載を一先ず諦めて弾薬数を増したLB 20−Xオートキャノンと新開発のX−パルスレーザーを主武器に据え、プロトタイプよりも中距離火力は増大しています。また、小型シールドを搭載したのも大きな特徴です。
コロッサスの運用上の鍵となるものは、小型シールドの使い方でしょう。小型シールドは使用のタイミングが難しいと思います。常時使用しますと武器の射撃の邪魔になりますし、肝心な時に破壊されていて用をなさないという事が起りえます。しかし、小型シールドをうまく使えた場合、コロッサスは面白いメックになると思います。