出典: BattleTechnology Issue #4、Record Sheets 3025
CGR-SB チャレンジャー(チャージャー)
重量: 80t
シャシー: ウェルズ990
パワープラント: ピットバン240
巡航速度: 32.4km/h
最高速度: 54.0km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: デュラレックス・ヘビー
武装:
4×マグナMk.III 大口径レーザー
1×マグナMk.II 中口径レーザー
製造元: 無し――ウェルズ・テクノロジー製の機体を改造
通信システム: テックバトルコム
照準・追尾システム: ダルバンHiRez
CGR-SB チャレンジャー 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 大口径レーザー 大口径レーザー 大口径レーザー 大口径レーザー 中口径レーザー |
部位 右腕 左腕 右胴 左胴 頭 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
3025年、リャオ家の2個大隊はダヴィオン領の惑星“ホルト”に対する攻撃を実行した。その時、惑星を守っていた軍は、Hat-in-the-Ring Battalion(HRB)と地元の幾許かの歩兵部隊、軽装甲部隊のみであった。HRBは、長年ダヴィオン家に仕えてきた歴史を持つ部隊である。そして、その戦役に於いてHRBのチャーミカル偵察小隊(2機のスパイダー、2機のアサシンで編制)が、偵察任務の過程で2機のリャオ・チャージャーを捕獲した時に問題が起こった――“この捕獲したチャージャーをどうするのか?”という問題である。戦役が終了するまでに、HRBはリャオ軍を完全に翻弄し、撃破していき、1個中隊以上もの数のメックを捕獲していた。しかし、捕獲した全てのメックの中で、チャージャーだけは誰も欲しがらなかったのである。ローカストのパイロット達でさえ、自分達の乗機の方をより好んだ――曰く、「ローカストの方が速く、その上、重武装である」との事であった。
そして、この状況を利用してHRBの主任技術者スチュアート・ベルは、フォーシーザ中佐を納得させた――噂されているシュタイナー家によるバンシーの改修方針と同様の方法論で以ってチャージャーを改修・再生可能である、と。説得が成功したのは、HRBの指揮官であるフォーシーザ中佐が、スチュアート・ベルを中心領域で最も優れている技術者の内の一人であると認識していたからである。また、2980年代からHRBは技術者のリクルートと養成プログラムを重視し、実施していた。そして、それらの実施に於いて、入手可能なメック製造・修理方法を記録する事は、技術部隊の基本的な手順であった。その結果として、HRBは日常的に幾つかのメックにマイナー・チェンジをする事が可能となっていたのである(例えば、アサシンのSRMを取り外して中口径レーザーと装甲の増設を行うといったような事である) しかし、このような大きなスケールで改修を実施するのは彼等も初めてであった。
技術面:
スチュアート・ベルは自身のチームを召集し、即座に作業に着手した。最も困難であったのは、巨大な核融合エンジンをより一般的な核融合エンジンであるピットバン240に交換する作業であった。しかし、幸運な事に、ベルは多数のメックがピットバン240核融合エンジンを使用している事により触れる機会が多かった事から、このエンジンの扱いに非常に慣れていたのである。そして数ヶ月間に及ぶ作業とテストの後に、彼は搭載したエンジンの動作に満足し、装備武器の改修作業に取り掛かったのであった。
ベルは、なるべく早期にメックを作戦可能な状態にし、且つ有用な機体にする為には、火器管制装置の変更は非常に困難であり不必要であろうと判断した。また、彼は大隊のライフルマン用の予備部品を使う事を考えた。彼は5門の小口径レーザーが装備されていた位置に、4門の大口径レーザー(マグナMk.III)、頭部に1門の中口径レーザーを装備させたのである。そして、彼は余ったスペースに放熱器と、中枢が耐えられる限界までの大量の装甲を取り付けたのであった。装甲は可能な限りオリジナルのチャージャーに近いシルエットになるように意図して取り付けられ、改修された事を隠せるようになっていた。
[記: スチュアート・ベルはレベル8の補修/メック技能を持った熟練した技術者です。上記の様な改修を行うには、少なくともレベル6〜レベル7が必要である事を注記しておきます]
戦歴:
以下の様な出来事は、HRBでしばしば起こる事である。それは、HRBに最初の“チャレンジャー”が完成し、次のチャージャーの改修作業が始まる前に、攻撃を受けた際に発生した。その時、(改修済みと未改修の)2機のチャージャーは、予想される攻撃から小さな村落を防衛する為に一緒に配備されていた。そして、チャージャーが配備されたその夜、敵の軽小隊が村落を襲撃してきたのである。“チャレンジャー”は最初の立ち位置に待機しつづけた――敵の小隊が自分達の中口径レーザー、ミサイルを射撃する為に近寄ってくるまで。そして、距離が120mになった時に“チャレンジャー”は4門の大口径レーザー全ての砲火を開き、それによって敵指揮機のフェニックホークのコクピットを蒸発させたのである。続いて、チャージャーが突進し、スティンガーに接敵した。チャージャーのキックによりスティンガーは大地に倒れ伏した。そして、この時点で敵小隊の残存機は撤退をしたのであった。
派生型:
現在、チャレンジャーの右腕へのドーネルPPCの装備、胴部位へのLRM15の装備等の幾つかの試みが実行されている。とは言え、これらは机上プランである――これらの改修プランは武器の装備作業自体が非常に困難であり、ダルバンHiRez照準システムにも負荷を掛け無理を強いるものだからである。