出典: Technical Readout: 3145

BLK-NT-5H ブラックナイト

重量: 75t
シャシー: テクニクロン・リヴァイズドNT エンドーコンポジット
パワープラント: ヴィラー300ライト
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: ヴァリアント・ラメラー

武装:
  1×タイプDDS“キングストン” 射程延長型粒子ビーム砲
  2×エクソスター・ピナクル(クランテック) 射程延長型大口径レーザー
  2×エクソスター・ピナクル(クランテック) 射程延長型中口径レーザー
  2×エクソスター・ピナクル(クランテック) 射程延長型小口径レーザー
  2×エクソスター・ピナクル(クランテック) 小口径パルスレーザー

製造元: コング・インターステラー・コーポレーション、ロビンソン・スタンダード・バトルメックワークス
   主工場: コンノート(コング)、ロビンソン(RSB)
通信システム: ランダー・コム=マーシャル
照準・追尾システム: ランダー・ドラゴンスレイヤー with 照準コンピューター

BLK-NT-5H ブラックナイト
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域混合(アドヴァンスト)

エンドーコンポジット
300ライト



17[34](C)


216

重量

75.0
6.0
14.5



7.0
3.0
3.0
13.5


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

23
16
12
16

装甲値

35/10
24/8
24
25

武器・弾薬

種別
ER大口径レーザー(C)
ER小口径レーザー(C)
中型シールド
ER中口径レーザー(C)
小口径パルスレーザー(C)
照準コンピューター
ER中口径レーザー(C)
小口径パルスレーザー(C)
ER PPC(C)
ER大口径レーザー(C)
ER小口径レーザー(C)
部位
右腕
右腕
右腕
右胴
右胴
右胴
左胴
左胴
左腕
左腕
左腕

装備欄数










重量
4.0
0.5
4.0
1.0
1.0
5.0
1.0
1.0
6.0
4.0
0.5


 ブラックナイトは多数のアップグレードや修正を受けてきたにも拘わらず、中心領域の歴史に於ける最も不朽で表象的なバトルメックの1つである。ロビンソン・スタンダード・バトルメックワークスが3091年にこのメックの製造を復帰させた時、AFFSのメック戦士達は歓喜したが、それ以降にそれの派生型が間断なく現れている事についての批判はそれへの称賛を上回っているものである。そして、それは、AFFSの調達部門に於いては、“余計な口を出さない”というのが常にはできなかった事を体現するものとなっている。

性能:
 新造のブラックナイトに配置される新たなメック戦士達は“マニュアルをチェックする必要があるな”と冗談半分で口にしているが、その構成が何であろうともブラックナイトは強力な主戦機である。例外なくレーザーとPPCの何らかの組み合わせで武装しているそれらは、大抵は特別のシールドか専門の照準装備を備えてもいる。

配備:
 ブラックナイトのメック戦士達は侵攻の最中にはドラコ連合のサムライ達にとっての人気のある挑戦相手であり、そのメックは各事例に於いて殊勲を立てている。
 3144年の惑星“モカネ”に於いて、第2ゲンヨウシャのキデキ・ハルシマ少佐はモカネ市民軍のフェルディナンド・ブレイン大佐に決闘を挑んだ。かの少佐――新型のハタモト・チにて戦った――は、先手でガウスライフルの命中弾を与える事(それはブレインの5H型ブラックナイトの左脚に当たった)で以て決闘を開始した。これに大佐は自機の照準コンピューターの長距離での補正を信じつつ、レーザーとPPCの圧倒的な弾幕で以て応じた。決闘が進む中で、ブレインは距離を空け続けてハタモトのMRMの射程に入らない様にした。数分を経ずして、かの少佐のメックは脚を引き摺る様になりレーザーとPPCの命中弾に覆われたが、その一方で、彼のガウスライフルはブレインの左腰駆動装置を粉砕していた。ハルシマが前方に突進した時、ブレインは最後に自機の全てのレーザーを纏めて一度に撃った後にメックのシールドで自機を守った――そして、その一撃はハタモトの胴中央を吹き飛ばした。彼のメックはシャットダウンした――そして大佐はその熱により意識を失った――が、彼は決闘に勝利した。しかしながら、最終的には、モカネ市民軍はエリートのゲンヨウシャに対して抗する事はできなかったのであった。
 惑星“パルミラ”での大敗に於いて、近衛機士団の2機のブラックナイトのパイロット達は、追い詰められたその連隊の最後の者達の1つであった。旧式の2Y型のメックを操縦する彼等は、ドラコ連合の追撃者達に一歩先じる事を為し遂げていた――ガンスリンガーに登場した1人のクリタのメック戦士が彼等の前に現れるまでは。そのクリタ人はブラックナイトの両方に対して一度に決闘を挑み、悪鬼の如く戦った。2分間の戦闘の中で、ガンスリンガーのガウスライフル弾は一度たりとも外れる事はなかったのである。しかし、最初のブラックナイトは早期に倒れた――そのコクピットはガウス弾によって粉砕された――が、2機目は持ち堪え、その照準コンピューターとPPCで以て致死的なダメージを与えてきた。かのガンスリンガーのパイロットがジャンプジェットを使用して河を跳び越えた時に漸く流れは変わった――脱出路のない露出部に捕らえられたブラックナイトは、ガウスライフルの射撃によって乱打されバラバラになった。


派生型:
 ロビンソン・スタンダード・バトルメックワークスは、3091年に製造を再開して以降、基本的なブラックナイトの別個の工場派生型――氏族と中心領域の兵器・より大型のエンジン・強化型マイアマーを実験し、格闘戦闘装備を加えたもの――を少なくとも5つリリースしている。

著名なユニット
遍歴騎士アレクシー・ホールト
 ホールトは、RAF内での伝説となっている。3131年に遍歴騎士に任命されたホールトの最後の公の任務は、3135年の惑星“ワイアット”にてコムスターの司祭タッカー・ハーウェルを守る事であった。その乗機のブラックナイト――“ミス・ディレクション”――の中から、彼女は惑星防衛を指揮して侵攻してきたスピリット・キャッツとオリエント保護国に立ち向かい、その間にハーウェルは惑星“ワイアット”のHPGを修理した――それは、“グレイ・マンデー”以降で最初に成功した修理であった。このHPGが一度修理されるや否や、ハーウェルはコムスターによって誘拐された。そして、ホールトは極秘作戦に割り当てられ、ハーウェルの居場所を突き止めて秘密のコムスターの研究施設から彼を救出した。




私的解説:

 ブラックナイトは中心領域に於いては不朽の名機という扱いであり、改良が続けられている事から時代を経ても古びずに第一線に留まっているメックです。この3138年に登場したBLK-NT-5H型ブラックナイトは、再設計をされてその外観が一新されたBLK-NT系列のブラックナイトの最新型です。BLK-NT-5H型ブラックナイトで要注目なのは、ふんだんかつ大胆に使われているその氏族スペック兵器でしょう。中心領域の氏族との最初の接触から結構長い年月が経っていますが、こう普通に氏族技術を量産型に使用しているのを見るのは感慨深いものがありますね。国産品と思われる氏族スペックのレーザー兵器群に加えて氏族スペックの放熱器まで装備しているのは、3050年代から考えると夢の様な事です。
 BLK-NT-5H型ブラックナイトは、ダークエイジでは自由世界同盟と恒星連邦で主に使用されています。ドラコ連合ではブラックナイトは歯応えのある相手として気に入られているらしいので、ドラコ連合を敵にした場合にブラックナイトを使用するのは注意した方が良いのかも知れません。敵のエースに目を付けられて襲われたり集中攻撃されたりするのは、余り宜しい事ではないですから。

 バトルテック・ボードゲームに於いては、BLK-NT-5H型ブラックナイトは正面からの射撃戦では凄まじい強さを発揮するでしょう。照準コンピューターと連動した、その装備している氏族スペック兵器の射程と威力は大したものですし、その中型シールドはかなりの防御力を機体に与えてくれています。また、設計特徴ルールを採用した場合には、左腕のER PPCの命中率が向上しますので更に頼もしい存在となります。弱点は、中型シールド装備による機動力の低下とミサイル等々の間接攻撃手段が欠如している事でしょうか。75tメックで移動力が3/5というのは、実際のプレイではかなり鈍重に感じられると思います。防御力の観点から悩ましい所ですが、改造の機会があるのならば中型シールドを小型シールドに換装するのが良い様な気がします。もしくは、ラジカルヒートシンクを装備するのも悪くはないかも知れません。

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