出典: Technical Readout: 3050 Upgrade

ブラックホーク

重量: 50t
シャシー: スターリーグXTA
パワープラント: 250XL・モデルSF-2
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: クラン・スタンダード・タイプA2
ジャンプ能力: 150m
装甲板: フォージ・タイプHH30

武装:
  16t分のポッドスペース使用可能

製造元: トーカシャ・メックワークス
   主工場: トーカシャ
通信システム: CH3B
照準・追尾システム: バージョン・オメガV TTS

ブラックホーク(氏族名ノヴァ)
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


氏族オムニメック


250XL



14[28]


160

重量

50.0
5.0
6.5



4.0
3.0
3.0
10.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

16
12

12

装甲値

23/8
18/8
16
20

重量・装備配置

部位
頭部
胴中央
右胴

左胴

右腕
左腕
右脚
左脚

固定装備

1×ジャンプジェット
2×XLエンジン
2×ダブルヒートシンク
2×XLエンジン
2×ダブルヒートシンク
無し
無し
2×ジャンプジェット
2×ジャンプジェット

残装備欄数









武器・弾薬
基本型武装構成

種別
6×ER中口径レーザー
ダブルヒートシンク
ダブルヒートシンク
6×ER中口径レーザー
ダブルヒートシンク
ダブルヒートシンク
部位
右腕
右腕
右胴
左腕
左腕
左胴

装備欄数





重量
6.0
1.0
1.0
6.0
1.0
1.0

A型武装構成

武器/弾薬
ER PPC
アンチ・ミサイルシステム
弾薬(AMS)24
ER PPC
中口径パルスレーザー
アンチ・ミサイルシステム
部位
右腕
右胴
右胴
左腕
左胴
左胴

装備欄数





重量
6.0
0.5
1.0
6.0
2.0
0.5

B型武装構成

武器/弾薬
ウルトラAC/5
弾薬(ウルトラ)20
ER小口径レーザー
大口径パルスレーザー
2×マシンガン
弾薬(マシンガン)200
部位
右腕
右腕
右胴
左腕
左胴
左胴

装備欄数





重量
7.0
1.0
0.5
6.0
0.5
1.0

C型武装構成

武器/弾薬
小口径パルスレーザー
ガウスライフル
弾薬(ガウス)8
SRM4
弾薬(SRM)25
部位
右胴
左腕
左腕
左胴
左胴

装備欄数




重量
1.0
12.0
1.0
1.0
1.0

D型武装構成

武器/弾薬
LRM20
弾薬(LRM)12
LB 5−X AC
弾薬(LB−X)40
部位
右腕
右胴
左腕
左腕

装備欄数



重量
5.0
2.0
7.0
2.0

E型武装構成

武器/弾薬
ATM12
弾薬(ATM)30
3×ER中口径レーザー
部位
右腕
右胴
左腕

装備欄数


重量
7.0
6.0
3.0

F型武装構成

武器/弾薬
HAG20
弾薬(HAG)18
3×ER中口径レーザー
部位
右腕
右腕
左腕

装備欄数


重量
10.0
3.0
3.0

H型武装構成

武器/弾薬
5×ヘビー中口径レーザー
3×ダブルヒートシンク
5×ヘビー中口径レーザー
3×ダブルヒートシンク
部位
右腕
右胴
左腕
左胴

装備欄数
10

10

重量
5.0
3.0
5.0
3.0

S型武装構成

武器/弾薬
3×中口径パルスレーザー
弾薬(AMS)24
2×マシンガン
3×中口径パルスレーザー
2×マシンガン
弾薬(マシンガン)100
アクティブ・プローブ
アンチ・ミサイルシステム
部位
右腕
右胴
右胴
左腕
左胴
左胴

胴中央

装備欄数







重量
6.0
1.0
0.5
6.0
0.5
0.5
1.0
0.5


概要:
 コヨーテ氏族は最初のオムニメックを2854年に登場させたが、ヘルズホース氏族が自氏族製の設計のオムニメックを製造したのは2870年になってからであった。そして、このノヴァ――中心領域ではブラックホークと名付けられた――は、ゴーストベアー氏族がその工場を奪取し製造を停止させる2921年まではトーカシャ・メックワークスにて製造が為されたのであった。

性能:
 このブラックホークの設計はスーパーノヴァの設計を大雑把に基礎としているものであるが、ヘルズホース氏族は自分達の最初のオムニメックの生産を合理化し、シャシーや装甲に巨大で扱い難いマテリアルを用いる事は避けた。ジャンプジェット等のブラックホークのその他の装備は、基本シャシーと一体化されている。しかし、この決断はブラックホークにより多くの内部空間を与え、ポッドの再変更作業も平易なものにしているのではあるが、一方でそれはポッド重量が16tに限定される事を意味しているのである。
 ブラックホークの最も革新的な特徴は、ヘルズホース氏族の新たなバトルアーマー装備歩兵達にバトルアーマーの機甲的運用をするのを可能とさせる特別の連結ポイントを導入した事である。このコンセプトは非常な成功である事を証明し、それは全てのオムニメックに於けるスタンダードとなった。
 その基本型武装構成は、驚異的な数の中口径レーザーの砲列で以て武装されているものである。その追加の4基のポッド型放熱器でさえも、これらの武装が生み出す熱を処理する事はできないでいる。A型武装構成は遙かに良好にバランスの取れたものであり、これは非常に一般的な武装構成となっている。ブラックホークの設計に於ける欠点は、B型とC型武装構成にて明瞭なものとなる。大型実体弾兵器で以て武装をした場合、そこにはそれを支援する兵器を搭載する為の余地が殆ど残されてはいないのであった。基本型武装構成から生じたS型武装構成は、市街戦用に再構成されたものである。
 他のオムニメックと同様、ブラックホークは容易に新型兵器の搭載をする事が可能である。コヨーテ氏族は、E型武装構成を登場させている。これはATM−9ランチャーで以て武装されているのであるが、これに於いてもそのシャシーの基本的な欠点はその副武装に見る事ができるものである。スターアダー氏族のH型武装構成は、彼等のヘビーレーザーの好見本である。一方、ヘルズホース氏族は自らのHAG20のテスト母機として残存するブラックホークを使用している。


配備:
 ブラックホークは、惑星“フォスター”のキンドラア・スマイス=ジュエルを攻撃した際にその戦場でのデビューを果している。そこにてヘルズホース氏族のその新たな機甲バトルアーマー戦術は、準備不足であったファイアーマンドリル達に対して圧倒的なものである事を証明している。
 しかし、中途半端であったブラックホークは、より軽いオムニメックやより重いオムニメックの為に二次的な役割へと追いやられてしまっている。最早、製造もされておらず、その数も着実に減少しつつあり、現在はその残存する機体も氏族全体に比較的均等に分散している。


著名なメック戦士
スターカーネル:ダイアナ・プライド
 伝説的なエイダン・プライドのフリーボーンの娘であるダイアナは、ジェイドファルコンの戦士になったのみならず、ブラッドネームも勝ち取っている――これは他に達成したものがこれまで他に1人しか存在していない偉業である。3061年の彼女によるスチールヴァイパー氏族族長ペリガード・ザールマンの打倒は、ジェイドファルコンの中心領域の領地に対するスチールヴァイパー氏族の攻撃を失敗させている。そして、これは、フリーバース達がブラッドネーム獲得競技に参加するのを許す、というマーサ・プライド族長の決断の正しさを証明しているのであった。
 スターカーネルへと昇進したダイアナは、ファルコンガード星団隊が再び壊滅した後はそれの再建をするという任務に就かされている。この彼女の新たな部隊は、再開されたライラ領域に対する侵攻に於いて良好な戦果を挙げている。




私的解説:

 ブラックホークと言えば中心領域に侵攻してきた3050年代の氏族の恐怖を象徴する様な中量級のオムニメックですが、意外な事に開発されたのはかなり昔で製造も既に打ち切られていた機体との事です。同じ中量級のリョウケンとは違いポッド・スペースが少なく自由度が低かった事がその原因でしょうか?
 面白い事に、ブラックホークはスーパーノヴァと言う名の氏族メックをその設計の基礎としています。そして、そのスーパーノヴァは100tメック・キングクラブの設計を元にした機体だったりします。何と、ブラックホークはキングクラブの直系の子孫なのです。そう思って見てみますと、ブラックホークのあの何とも言えない姿はキングクラブに似ている様な気がします……この機体の背景には感慨深いものがありますね(笑)

 ブラックホークの著名なパイロットであるダイアナ・プライドですが、3067年以降は再建された自分の父親ゆかりの部隊であるファルコンガードを率いています。文中にもありますが、ファルコンガードがまたも壊滅したのは、連邦=共和国内戦時に惑星“トワイクロス”にてファルコンガードを指揮した当時の指揮官ラヴィル・プライドが切れ者の彼らしくない拙劣な戦いをした為です。“トワイクロス”の現地の特性に注意を払わなかった彼は、惑星に侵攻してきたアーチャーズ・アヴェンジャーズを相手にした時に過ちを犯してしまいました。かくして、“トワイクロス”はファルコンガードにとって2度もの敗北を喫する事となった恥辱の地となったのです。彼女が指揮するファルコンガードがこの屈辱を晴らせるかどうかは今後の見所ですね。

(追記: 3050年代での視点では、ブラックホークは新規生産がなくやがて消え行く機体となっていました。しかし、“聖戦”時代に中心領域に舞い戻ってきたヘルズホース氏族によりブラックホークはオムニメック型よりも製造の容易な武装固定型が開発され、彼等の貴重な戦力の一部となりその命脈を保つ事になりました。そして、3080年代、武装固定型ブラックホークに価値を見出したダイヤモンドシャーク氏族(シーフォックス氏族)はヘルズホース氏族よりその全ての権利を買収し、中心領域向けにマイナーチェンジ(通常よりも性能の抑えられたコンポーネントの採用)をした上で全面的な販売を開始しました。その後、ブラックホークの販売は好調であり、中心領域、更には幾つかの氏族にも普及し、スタンダードなメックとしてダークエイジでも活躍する事になります。これは、「古い革袋に古い酒を入れる」のがうまくいったものと言えるかも知れませんね)

BACK