出典: MilSpec
BCN-5W バッカニア
重量: 55t
シャシー: スタンダード
パワープラント: 275VOX XL核融合
巡航速度: 54.4km/h
最高速度: 86.4km/h
ジャンプジェット: ウォータリー・ヘビーリフターズ
ジャンプ能力: 210m
装甲板: カロンFWL・スペシャル ライト・フェロファイバー
武装:
1×セレス・アームズ・クラッシャー プラズマライフル
3×セレス・アームズ・モデル8 ヘビーマシンガン
1×インプルーヴドC3コンピューター
1×ヘレスポント アレイ・アセンブリー
製造元: ギブソン・フェデレーテッド・バトルメックス
主工場: ギブソン/FWL(GFBM)
通信システム: イージートーク2
照準・追尾システム: インスタトラック・マークXIII
BCN-5W バッカニア 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ハチェット 3×ヘビーマシンガン 弾薬(ヘビーマシンガン)50 マシンガン・アレイ プラズマライフル 弾薬(プラズマライフル)20 インプルーヴドC3 インプルーヴド・ジャンプジェット インプルーヴド・ジャンプジェット インプルーヴド・ジャンプジェット インプルーヴド・ジャンプジェット インプルーヴド・ジャンプジェット |
部位 左腕 右胴 右胴 右胴 右腕 右腕 左胴 右胴 左胴 胴中央 右脚 左脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
私は、ハチェットを持ったメックを好んだ事は全くない。バッカニアを最初に見た時、私は自分がスカラバスやハチェットマンに抱いているのと同様の嘲笑で以ってそれを鼻であしらい、その後に忘れ去ろうとしたものである。確かに、それは高速でその斧も見映えが良く鋭利に見えたが、地上に縛り付けられた存在であり、そのレーザー砲群は戦場でそれをクリスマスツリーの如く照明してしまうものであった。それ故に、それを先月に目撃した時、私は余り注目をしなかった。
――それが私のいた道路を飛び越え、PPCがタバコのライター程度に見える様な何らかの武器で以ってバラックを燃え盛る瓦礫へと変えるまでは。その後、私はそれに夢中になり、ちょっとした調査をした。
シェリーは、私にその詳細についてを教えてくれた。それらは惑星外のファイルであり、故に彼女はそれを入手するのに多少のトラブルがあるに違いないが、その日は我々は危険を冒したのであった。ワード・オブ・ブレイクはどうやってか、セレス金属がカペラ人用に作り出した新型プラズマライフルの仕様書を入手していた。ジョージ・ハセクがそれを入手する直前に、カペラ境界域にてそれについてのレポートがあったのを覚えているであろうか。ワード・オブ・ブレイクはそれを入手し、バッカニアを再改修して以前よりも更に危険な市街戦機へとしたのである。
レーザー砲群とSRMを置き換えたものは、メックを破壊できる“クラッシャー”プラズマライフルである。読者の方々よ、私はこれのテスト・データを見た事がある。それはメックの装甲を海岸の潮流の如く襲うものと思われる。無論、これがあの馬鹿げた“ブレイクの偉大さと強力さ”のスローガンを思い浮かばさせるものである事を私は承知しているが、私の言葉を信じて欲しい――あれは危険極まりないものである。また、彼等は支援用にヘビーマシンガンの砲列を胴に搭載させている。私は、それが都市部に於いては役立つものであると推測する。プラズマライフルが大穴を穿ち、マシンガン群がその露出したあらゆるものを撃ち抜くのである。テスト・データはこれらの武器が驚異的に精密である事を見せており、この事は彼等が新型のアレイ・アセブリーを入手してそれに入れたのではないかとの疑いを私に抱せた。もし、あなたがROMであり、著作権、特許、一般の良識といったものに頓着しない際には、望む全てのものを得られるものではないかと考える次第である。
しかし、少し良いニュースもある。その新型バッカニアにジャンプ能力を与える為に、彼等はそれの地上での速度を低下させなければならなかった。新型は通常型のバッカニアよりも命中させる事が多少容易になっており、また、その装甲は馬鹿にできるものではないが、このメックは巨大で撃つのが魅力的であるXLエンジンを持っているのである。我々のボーイ達、ガール達が攻撃を命中させる限り、そこにはチャンスが存在しているのであった。
私が最初のものを目撃して以降、私は更に幾つかの発見をしている。この新型機は、数百ではないとしても数ダースが存在をしている。私は積荷目録を見た。私はメンテナンス記録も見た。カノープス統一政体に向けて、大きな発送がたった今行われているか、開始されるかしているのである。辺境の僻地でワード・オブ・ブレイクは何をやろうとしているのであろうか? そして、もし、彼等がこれら多数の新型バッカニアを隠すのを可能としていたとするのならば、他に何を隠せられたのであろうか? 恐らく、その見掛けよりもそれは性質の悪いものであるかもしれない。それとも、ブロッチャーの疑わしきは罰せず、と我々はすべきであろうか?
私的解説:
このワード・オブ・ブレイクのBCN-5W型バッカニアは、“聖戦”初期に登場した型です。パテント等を無視して各国の最新技術がなりふり構わずに使われているだけあって厄介な機体に仕上がっています。その汎用性の高いプラズマライフルと対歩兵能力の高いマシンガン・アレイ付きの3連装ヘビーマシンガンの組み合わせ、インプルーヴド・ジャンプジェットによる高い機動性能は、都市部/山地での戦闘にて威力を発揮するでしょう。その代り、改修前の型よりも総合的な火力は随分と低下していますので、開けた地形での戦闘は避けたいものになっています。また、中〜長距離火力が弾数に制限のある1基のプラズマライフル頼みというのも不安が残ります。もっとも、この機体はワード・オブ・ブレイクの他のインプルーヴドC3搭載機との連携を前提に作られている様ですので、それらは余り懸念すべき事ではないのかもしれませんが。
BCN-5W型バッカニアのテキスト部分で注目すべきは、ワード・オブ・ブレイクが辺境での活動を強化しているのを示唆している箇所でしょう。ワード・オブ・ブレイクがコンパス座連邦に一大拠点を作り上げたのは、もう判明している事実ですが、カノープス統一政体にも何かがあるのでしょうか? この機体は、その大きな謎に関係していそうですね。