出典: The Fall of Terra、Technical Readout: 3060

BCN-3R バッカニア

重量: 55t
シャシー: スタンダード
パワープラント: Vox330XL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: カロンFWL・スペシャル フェロファイバー

武装:
  1×イリアン・ウェポンワークス60mm SRM−6ランチャー with/アルテミスFCS
  1×ディヴァース・オプティックス・サンビーム 射程延長型大口径レーザー
  4×ディヴァース・オプティックス・タイプ18 中口径レーザー
  1×スターフラッシュ 中口径パルスレーザー

製造元: ギブソン・フェデレーテッド・バトルメックス
   主工場: ギブソン
通信システム: イージートーク2
照準・追尾システム: RCA インスタトラック・マークXIII with/アルテミスIVシステム

BCN-3R バッカニア
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


330XL



10[20]


179(FF)

重量

55.0
5.5
12.5



0.0
4.0
3.0
10.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

18
13

13

装甲値

27/9
19/6
17
25

武器・弾薬

種別
ハチェット
SRM6
アルテミスIVFCS
弾薬(SRM)15
ER大口径レーザー
中口径レーザー
2×中口径レーザー
中口径レーザー
中口径パルスレーザー
部位
左腕
左胴
左胴
左胴
右腕

胴中央
右胴
左胴

装備欄数








重量
4.0
3.0
1.0
1.0
5.0
1.0
2.0
1.0
2.0


概要:
 惑星“ギブソン”への到着後、ワード・オブ・ブレイクにはその所有するメックの数よりも遥かに多くのパイロットが存在していた。そして、この問題を解決するべく、軍司教トレント・アーリアンは自由世界同盟内で生産されるマテリアルを使用した幾つかの新設計メックの大量生産を命じたのであった。
 その急遽生産された機体の内の1つが、このバッカニア――まだ“地球”でも生産がされていなかったコムスターのプロトタイプのメック――である。自由世界同盟産の部品に適するよう再設計が速やかに行われた後、このメックは加速された試験プログラムを通過し、3055年後期に生産に入った。


性能:
 コンパクトなVOX330XLエンジンを中心に作られたこのバッカニアはその重量としては平均よりも上の機動力を持っており、95km/hにまで達する速度性能がある。また、ジャンプジェット、追加武器、追加装甲の内の何れを選ぶのかをその重量の限界により迫られた際に、設計者達は最後の選択肢を採用しており、それ故にバッカニアは戦場に於いて強固な敵手となっている。
 バッカニアは都市や制限された地形での近接戦闘を想定されており、左手にハチェットを持つよう設計されている。この劣化ウランの超高密度コアを基にして作られた邪悪な武器は、その腕の届く範囲に存在する対戦相手に相当なダメージを与える事をバッカニアに可能とさせている。そのレーザーの砲列と1基のイリアン・ウェポンワークス60mm SRM-6ランチャーは、近接戦にて更なる火力を提供するものである。そして、バッカニアはその主な遠距離兵器であるディヴァース・オプティックス・サンビーム射程延長型大口径レーザーを使用しない限り、容易にその発熱を処理可能である。このサンビーム・レーザーは大きな問題となる過熱を引き起すが、遠距離にてダメージを与えられるその能力はそれを補うものである。


配備:
 ワード・オブ・ブレイクは進行中の技術交換の一環として幾らかのバッカニアを自由世界同盟に供与しているが、このメックの大多数はワード・オブ・ブレイク市民軍内での使用に留まっている。その最初の部隊は、惑星“ネスター”での作戦――オデュッセウス作戦の一環であるその戦闘にて、ブレイク市民軍は第21ケンタウリ槍機兵隊が配置に就く前に彼等を打ち負かした――に参加している。
 タスクフォース・スチール、タスクフォース・シルバー、タスクフォース・ブラスにその幾つかが配備された事により、このメックの最初の真の試練は“地球”を巡る作戦の際に訪れる事となった。その中でも最も著名なのは、サンドハースト作戦に於いてウィル・クラーク司祭によって操縦されたものである――クラーク司祭はそのイギリス諸島南部で繰り広げられた22時間ものほぼ連続した戦闘にてコムガードのバトルメックを3機撃墜している。




私的解説:

 ワード・オブ・ブレイクを代表する中量級格闘メックが、この“バッカニア”です。元はコムスターの設計ですが、皮肉な事にコムスターで大規模に生産される事はなく、ワード・オブ・ブレイクのトレードマーク・メックの1つになってしまいました。
 このメックは、典型的な中口径レーザーをその主武装とする近接戦闘用メックです。そして、55t級としては頑丈な装甲、高機動力、高火力と三拍子揃っており、かなり有力な機体です。明確なコンセプトを持ったメックは強くなる、という事を体現している存在かもしれません。
 その欠点は、市街戦を想定して作られたのに対歩兵能力が貧弱な事と、ジャンプジェットが無い事でしょうか。後に“聖戦”で登場する改良型ではマシンガンやジャンプジェットが搭載されている所からすると、それが多少は問題になったのかもしれませんね。

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