出典: Technical Readout: 3050 Upgrade、Technical Readout: Clan Invasion
AXM-1N アックスマン
重量: 65t
シャシー: ドーウィニオンAXM スタンダード
パワープラント: マグナ260XL
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: ヒルドコ・モデル12
ジャンプ能力: 120m
装甲板: カロン・ユニティーウィーヴ フェロファイバー with/CASE
武装:
1×ルクソール・デヴァステイター20 オートキャノン
3×インテック 中口径レーザー
1×スーテル・プレシジョンライン 大口径パルスレーザー
製造元: ジョンストン・インダストリーズ、デファイアンス・インダストリーズ
主工場: ニューシルティス(ジョンストン)、フリロ(デファイアンス)
通信システム: ジョンストン・ワイドバンド
照準・追尾システム: ランダー・ピンポイント-HY
AXM-1N アックスマン 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 AC/20 弾薬(AC)10 CASE 3×中口径レーザー 大口径パルスレーザー ハチェット ジャンプジェット ジャンプジェット |
部位 右胴/胴中央 左胴 左胴 右腕 左腕 右腕 右脚 左脚 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
連邦=共和国同盟のシンボルであるこのアックスマンの設計と開発は、誰かの言によると、“シュタイナーの霊感とダヴィオンの努力”による産物との事である。ライラのハチェットマン(継承権戦争の開始以降に出現した最初の新設計機である事と、頭部全てを含む脱出システムや格闘兵器を装備した事で著名なメック)と同じ路線で作り上げられたアックスマンは、より大きく、より頑丈で、より破壊的で、ハチェットマンと同様の機動力を持った存在であった。ジョンストン・インダストリーズ社によって惑星“ニューシルティス”にて主に製造されていたのであるが、アックスマンは連邦=共和国やその当時の同盟国の各所で生産されている部品で構成されていた――これは(両国の)統一感を更に高める為に同盟を作り上げた者達によって採用されたものである。
しかし不幸にも、それらの重大な特徴は、3057年に同盟が瓦解した際に、このメックを絶滅危惧種リストに載せられる様な存在にしかけたのであった。
性能:
アックスマンの最初の型――AXM-1N型――は、アサルト級のオートキャノンの致死的な火力にバックアップされたその5tのハチェットにより、破壊的な近接戦闘機であった。また、この攻撃力をレーザーの群れ(1基の大口径パルスレーザーと3基の通常型中口径レーザー)が更に補強しており、アックスマンの(ハチェットの)一撃を逃れた如何なるユニットも依然として打撃を被り続けるであろう事を確実なものにしている。再発見された技術の中でも最新のものを幾つかを使用したこのアックスマンは、その重量と搭載武装にしては卓越した機動力と装甲防御を持つ事により、有効な戦闘機である事を証明している。
配備:
連邦=共和国同盟は、その国家の各半身である両軍内へ意図的にアックスマンを配備した。3050年代後期の惑星“フリロ”へのライラに本拠を置く生産ライン(2N型に特化したライン)の追加は、連邦=共和国の軍事的なインフラストラクチャーに於けるこの設計機の地位を固める更なる一歩に見えた。しかしその時――3057年、ライラ同盟は突然に連邦=共和国から離脱したのであった。その分断された国家の各所に多数の部品調達契約が分散して存在していたが故に、両工場の技術者達は軍放出品店を使用する一方で新たな部品供給元を探す事を強いられた。そして、それ以来、これらの要因により、両国でのこのユニットの製造は減少しているのである。
派生型:
AFFC(連邦=共和国軍)の当時少佐であったアダム・シュタイナーによって有名にされたAXM-2N型は、3040年代後期、当初は限定的な数で登場したものであり、AC/20の代りに肩装備型のLRM−15を2基装備したものである。このもう1つの兵装搭載はアックスマンの支援ユニットとしての役割を向上し、氏族侵攻の最中とその後に氏族の襲撃部隊と対処する際に愛用される型となった。
AXM-3S型はライラの同盟離脱の直後にデファイアンス・インダストリーズ社の惑星“フリロ”の生産ラインから登場したもので、この型は明確にライラの機体として知られる事となった。この派生型はライト・エンジンを使用して戦闘での生存性を向上し、1N型のAC/20をLB型と4tの弾薬に置き換えている。加えて、この3S型はガーディアンECMシステムの方を選んでスーテル大口径パルスレーザーを除去し、また、中口径レーザー群を射程延長型にアップグレードしている。これらの変更は、このアックスマンの対ヴィークル/対バトルアーマー・ユニットとしての有用性を高めている。
しかしながら、戦場に出現している最も新しいアックスマンの派生型は、1N型の製造ラインの殆どを置き換える事となった3071年に登場した恒星連邦のAXM-4D型である。この型は各胴に2基のLAC/5を(それぞれ20発分の弾薬と共に)搭載しており、それを照準コンピューターに連結された2基の中口径レーザーが補強している。この型は他の型のアックスマンが保有しているジャンプ能力を欠いているが、優秀な命中率と(コスト削減の決定により通常型放熱器を使用しているにも拘らず)優秀な熱処理能力を持っており、国外の供給業者にかなり依存しないようになっている。
著名なメック戦士
ドナルド“セイント”ヴァレンタイン大佐
ドナルド・ヴァレンタインは惑星“ソラリス”の落後したピットファイターであり、ホルト・ヒルトッパーズと称する新規部隊と契約した際には、惑星“アウトリーチ”にて必死に求職をしていた。惑星“ソラリス”での失敗にも拘わらず、ヴァレンタインの技能は鋭利なままであった。彼は自機のウルフハウンドの操縦席から敵のアックスマンを倒し、それを自分のものにしたのである。ヴァレンタインの自分の同僚達と協力して活動するよりも“フリーランス”で活動してしまうその傾向にも拘わらず、連邦=共和国内戦の最中には、彼は階級を上げてジョージ・ホルトの次席指揮官の部隊長にまで昇り詰めた。彼は、3064年の惑星“アシオ”にてドラコ連合の囚人グループの歩兵部隊に自機のアックスマンのオートキャノンを向けた後に、その愛称を得た。彼は、自らが犯したその大虐殺の悪夢に未だに悩まされている。
アダム・シュタイナー元帥
自分が元帥となる前の遥か昔、氏族の侵攻が開始された時、アダム・シュタイナー――より有能である自分の妹のタチヤーナの方に味方をし王座に座るのを拒否したシモン・ボルゲ・シュタイナーの子孫――はナーゲルリンク士官学校の戦略教官であった。侵略者達の調査と自らの故郷である惑星“サマーセット”の解放をする事に駆り立てられたシュタイナーは、“第1サマーセット・ストライカーズ”と自ら名付けた臨編部隊を創設し、そのAXM-2N型アックスマンのコクピットの中からその部隊を率いてジェイドファルコンとの多数の戦闘へ突入した。惑星“サマーセット”上でのその虚しい勝利(そこにて彼のアックスマン――当時、彼の兄のアンドリューによって操縦されていた――は失われたと伝えられている)は、ぞんざいな考証のされたホロビデオのミニ・シリーズの元となったのであるが、この作戦自体は「LAAFと戦時下にあるライラ同盟の事実上の支配者」という現在の地位を後にシュタイナーへもたらす事となるその鋭い戦術眼と戦略眼を最初に実証したものとなっている。
私的解説:
ハチェットマンの拡大改良型と言える機体が、このアックスマンです。AXM-1N型アックスマンは近距離での格闘戦にはかなり有効な機体ですが、遮蔽物がない開けた地形ですと近づくまでにかなりの打撃を一方的に被ってしまう可能性が高いと思います。LRM15を2基装備したAXM-2N型の方が汎用性は高いので、手堅くいくのならばこの型を選択した方が良いかもしれません。
アックスマンは、バトルテック・アニメシリーズの主人公であるアダム・シュタイナーの乗機であった事から、バトルテック世界的には高名な機体です。氏族はこの手の格闘機に対して嫌悪感と苦手意識を抱いているらしいので、氏族と戦闘をする際にはこれを投入するのも一興でしょう(被害担当機になってしまうかもしれませんが)
部品供給元を敢えて分散させていた所為で、連邦=共和国が分裂した後は貿易制限やら何やらで両国でのアックスマンの生産はうまくいっていなかった様です。これは時間が解決してくれる問題でしょうが、“聖戦”勃発前にその生産率が低下していたのは残念な所です。
さて、3071年に登場したAXM-4D型はLAC/5を4門装備するという極端な設計ですが……これは恒星連邦のオートキャノン・マフィアの陰謀の産物なのでしょうか? この機体の今後には要注目ですね(笑)