出典: Technical Readout: 3050 Upgrade
AS7-K アトラス
重量: 100t
シャシー: ファウンデーション・タイプ10X
パワープラント: ヴィラー300XL
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: デュラレックス・スペシャルヘビー with/CASE
武装:
1×ドラゴンズ・ファイアー ガウスライフル
1×シグンガ LRM−20ラック
2×ヴィクトリー・ニッケルアロイ 射程延長型大口径レーザー
2×ヴィクトリー・ハートビート 中口径パルスレーザー
1×ヨーリ・フライスワッター アンチミサイル・システム
製造元: ヨーリ・メックワークス、インデペンデンス・ウェポンリー
主工場: アルナイル(ヨーリ)、クエンティン(インデペンデンス)
通信システム: サイファー・セキュリティ・プラス
照準・追尾システム: マタブシ・センチネル
AS7-K アトラス 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ガウスライフル 弾薬(ガウス)16 CASE LRM20 弾薬(LRM)12 CASE ER大口径レーザー ER大口径レーザー 2×中口径パルスレーザー アンチミサイル・システム 弾薬(AMS)12 |
部位 右胴 右腕 右胴 左胴 左胴 左胴 左腕 右腕 胴中央(背面) 右腕 右胴 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
かつて究極の強襲型バトルメックとして知られていたアトラスは、技術の復興と氏族の侵攻が中心領域に押し寄せた際、それにアップグレードが施されるのを大いに待ち望まれたものである。そして、ドラコ連合がAS7-K型をその軍の為に登場させた時、この設計のファン達はこの機体がこれ程までに良好に時代に遅れずについていく事に満足したのであった。
性能:
現行のバトルメック達のアップグレードが急いで実施される最中、アトラスは近距離打撃機から長距離砲撃機へと変えられた。低発熱と長射程能力の為に威力は犠牲にされて、スーパーヘビー・オートキャノンは強く望まれたガウスライフルと置き換えられた。そのLRM−20ラックをそのまま保持させる事にした設計者達は、それに頻発していた給弾不良問題をそれぞれのミサイルへ専用のランチャー・チューブを与える事によって解決し、致命的な弾薬爆発からパイロットを守る為に両胴にCASEを組み込んだ。――しかしながら、このアップグレードの行われた速度を証明するかの如く、原型機のコンパクトなLRMランチャー用の収納庫がその左腰に尚も残されてしまっているのであった。その最大の変更は、腕に装備したレーザー群を射程の延長された大口径型へと変える為にSRMラックを犠牲にした事である。
これらの全ての改良用の余地を設ける為に、ヴィラー300XL核融合エンジンは強行軍で設計され、重量級のシャシーへの搭載に備えてテストが行われた。当初のプランでは更なる兵器用の余裕を用意する為にダブルヒートシンクが要求されていたが、技術者達は期限に間に合うようにヴィラーを完成させる事はできなかった。この事は、7-K型アトラスがそのERレーザーを両方同時に使用した際の厳しい熱曲線という結果を生んでしまっている。そして、防御面での措置として、背面の中口径レーザー群はパルスレーザーへとアップグレードされ、機体を最初のミサイル射撃――多くの場合に於いて装甲の弱体化を目論んだもの――から守る為にヨーリ・フライスワッター・アンチミサイル・システムが搭載されたのであった。
配備:
古びた設計となっているにも拘らず――或いはその所為なのかもしれないが――、戦場でのアトラスの名声に疑問の余地はない。最先端の機体でさえもアトラスを避け、代りにバーサーカーやアクマといったより実績の少ないバトルメックとの交戦を試みる方を選ぶのである。この事はその売り上げを常に活発なものにしており、そして、この全てのバトルメックの代表と言える機体を置き換える如何なる計画も存在してはいないのであった。
3069年初期に惑星“アルナイル”上で勃発した射撃戦にて、1個小隊の企業所有のアトラス達はブレイク教徒軍の攻撃に次ぐ攻撃を防ぎ、数日間に渡りドーム都市を防衛し続けた。しかし最終的に、その防衛者達は貫通した胴部への命中により、嵩張るXLエンジンが減圧し機能を停止して倒されたのであった。
派生型:
それ程は徹底的な改修が施されている訳ではない元・連邦=共和国のAS7-S型は、K型が登場した直後に生産に入った。胴背面に2基のストリーク−2SRMを搭載しただけでなく、ダブルヒートシンクを使用する事により、この機体はその正面装備武器でのアルファ・ストライク(一斉射撃)を安全に実行するのを可能としている。今日は生産されていないのであるが、恒星連邦市民軍の多くはこのS型を保持しており、それらに先進的なオートキャノン弾頭を装備させている―― 一方、ライラ人達はFWLMから鹵獲した特殊LRM弾頭を使用している。
連邦=共和国内戦が勃発する直前にS型系列を置き換えつつあった惑星“ヘスペラスII”で生産されているS2型アトラスは、ドラコ連合で生産されている人気のあるK型にかなり似た存在である。しかしながら、この型はより弾力性のあるライト核融合エンジンを搭載しており、2基のER大口径レーザーが発生させる熱を相殺する為のダブルヒートシンクも搭載している。そして、ヘビー・ガウスライフルとアルテミス装備型のLRM−15ラックがその重厚な火力に追加されており、一方、アンチミサイル・システムと後方射界のレーザー群はガーディアンECMに置き換えられている。
これに反し、ドラコ連合はそのダブルヒートシンクの生産問題を一度解決した後は、そのオリジナルのK型生産ラインに全く改修を加えてはいない。しかしながら、彼等はC3を採用している部隊の為に野戦改修キットの支給はしている。このCキットは1基の追加放熱器とC3子機の為に1基の中口径パルスレーザーを犠牲にするというものであり、小隊指揮官用のCMキットはC3親機の為に1基の大口径レーザーを除去するというものである。
著名なメック戦士
ジョエル・エージー少佐
その鋭い戦術眼はエージー少佐にカノープスが直面する海賊やその他の脅威に対して少ない力でより多くの戦果を挙げる事を可能にしている――正に、この種の軍戦力の運用能力こそ辺境国家が必要としているものなのである。その性別と相対的な貧困さにも拘らず彼はカノープス軍にて地位を上昇させていき、メディアの動向からの抜け目のない利益の投資と一連の生き生きとしたアクション・フィギュアにより、彼は成功を収めているカノーピアン・メディア・コーポレーション社への投資をする事ができた。そして次に、3060年、これらの事はエージーに残骸となっていたAS7-Kの修復をする余裕を与えたのであった。この巨大な戦争機械はカノープスの部隊の間では稀少な存在であり、エージー少佐はその巨大な火力を使用して更なる勝利を勝ち取っており、自分の“期待の星”としてのステータスを確かなものへとしている。
私的解説:
3025年代で最も恐れられたメックの1つであるアトラスも、時代が進むにつれて性能的には最強とは見なされない様になっています。しかし、アトラスには数百年を費やして築き上げた名声があり、それは遥か先の32世紀でも残っています。戦場でアトラスと対戦する者達は常に不吉な予感を抱くのです。
3025年代のアトラスと3050年代以降の改良型アトラスは、その運用方法に大きな違いがあります。3050年代のアトラスは、ほぼ完全な支援機で、近距離だと使い難い機体になっています。その2門のER大口径レーザーを同時に使用すると機体が持つ放熱能力を容易に越えてしまうのは問題点でしょう。後、せっかくの中口径パルスレーザーをわざわざ背面に向けているのも、どうかと思います。
ちなみに、ダークエイジではこれの改良型であるAS7-K2型が登場しています。このAS7-K2型はダブルヒートシンクを採用し、LRM20を降ろしてストリークSRM6を2基搭載した、使いやすい機体となっていますので、“聖戦”での登場を是非期待したい所です。