出典: Technical Readout: 3145 Federated Suns
AS7-D3 アトラスIII
重量: 100t
シャシー: ファウンデーション12X エンドースチール
パワープラント: ヴィラー300
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: スターシールド・スペシャルヘビー with/CASE II
武装:
1×ミドロン・モデルRD ロータリー・クラス2オートキャノン
1×スターテック 20連装長距離ストリークランチャー
1×タイプVI ストリークSRM6ランチャー
4×マーテル−X 中口径X−パルスレーザー
製造元: ゼネラルモーターズ、ロビンソン・スタンダード・バトルワークス
主工場: エルドラド(GM)、ロビンソン(RSB)
通信システム: ラナース・コムマーシャル with エンジェルECM
照準・追尾システム: ダルバンHiRez V
アトラスIII 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 ロータリーAC/2 弾薬(RAC)90 小型シールド ストリークLRM20(C) 弾薬(ストリークLRM)12 CASE II エンジェルECM ストリークSRM6 弾薬(ストリークSRM)15 CASE II 2×中口径X−パルスレーザー ラジカルヒートシンク・システム 2×中口径X−パルスレーザー 小型シールド |
部位 右腕 右腕 右腕 右胴 右胴 右胴 胴中央 左胴 左胴 左胴 左胴 左胴 左腕 左腕 |
装備欄数 |
重量 |
アトラスは、恐らく中心領域に於いて最も見分けが付けられているバトルメックである。それは他の如何なるメックよりも、新兵募集ポスターに良く登場し、プロパガンダ映画に良く登場し、子供達のおもちゃ箱に良く入っているものなのであった。それは数世紀間で1ダース以上もの派生型が登場しており、そして、ロビンソン社のこのアトラスIIIは極最近になり登場したばかりのものである。最先端技術で以て再び組み直されたこのアトラスIIIは、AFFSの首位を占める強襲型メックになるものと思われる。
性能:
アトラスIIIの構築に於いて、ロビンソン社は利用可能な最大限の先進技術――特殊化した氏族の兵器、ラジカルヒートシンク・フラッシュシステム、最良のECM――を選択した。その結果として完成したのが、部隊指揮官向けにほぼ誂えられたこの強襲型メックである。この未だに稀少な存在であるアトラスIIIは、AFFSとRAFの大隊指揮官や連隊指揮官に与えられている――その中にはジョーナ・レヴィン総統個人用のこのメックも含まれている。
配備:
カペラ大連邦国が惑星“チコノフ”を大挙して攻撃した時、そこのダヴィオンの防衛軍の中には数機のアトラスIIIがあって惑星上に存在していた。そして、ラジカルヒートシンク・システムのリバースエンジニアリングを望み、そのそれぞれがカペラ人達によって捕獲の為の目標とされた。これらのアトラスの中の1機、ダヴィオンのネイサン・マーロウ中尉によって操縦された機体は、奮戦して伝説になった。
カペラのメックの1個増強小隊によってサラト外部で攻撃されたマーロウは援軍要請をすると共に防戦を続けた。彼は長距離に於いてはロータリー・オートキャノンを射撃してカペラ人達の接近を防ぐ事を試みたが、彼等は程無く自分達の高速メックを使用して彼の側面に回り込んだ。彼等が接近してきた時、彼はストリークLRM20を射撃に加え、信じ難い正確さのLRM射撃で以てカペラのメック群を猛撃した。その小隊の大多数が400m地点を通過する時には、小隊の2機のアヌビスが無力化され、1機のアグロテラが片脚を引き摺っていた。マーロウは後退を続け、カペラ人達が更に接近した際にはそのレーザーを射撃に加えた。それから間もなくして、1機のヴァンダルと1機のルー・ウェイ・ビンのみが残されるまでの間、彼はレーザー射撃と放熱器へのフラッシング(冷却剤投入)を交互に行った。ルー・ウェイ・ビンからのオートキャノンのバースト射撃が自分のロータリーを使用不能にした時、かの若き戦士はそれを投棄する事を思い付いた。カペラのバトルROMでは、その時、彼がアトラスの大きな手を誇示し、アトラスの装甲の殆ど全ての継ぎ目から蒸気を出しつつも前進する姿を見せている。
サラトからの援軍が到着した時、全てのメックは破壊されていた。マーロウ中尉のアトラスの残骸はカペラのヴァンダルの破壊された機体に覆い被さっており、その近くには頭部を破壊されたルー・ウェイ・ビンが横たわっていた。マーロウは、LB−Xの子弾によって貫かれたそのコクピットの中で発見された。彼はその死後にエクスカリバー勲章を授与され、彼の名はダヴィオン騎士団の聖堂の名誉の壁に刻まれた。
派生型:
D2型アトラスIIIはより主戦機となる事が意図されており、その1基のHAGと照準コンピューターの為にラジカルヒートシンク・システムとロータリー・オートキャノンを犠牲にしている。
著名なユニット
サー・オールバン・バイスロイ少佐
オールバン卿は、自分の故郷であるドラコ連合国境にある惑星“メイナード”の市民軍の指揮を執っていた。オールバン卿のD2型アトラスIIIは、ペラヨ作戦の最中のその働きの後にコーウィン・サンドヴァル公爵から贈られた物である。オールバン卿は歩くのに足を引き摺っているのであるが、彼は自分の故郷が攻撃される事を確信しており自分の市民軍を熱狂的な歩調で動かしている。彼のアトラスはその姿が良く見掛けられるものとなっており、その外部スピーカーから歩兵達を叱咤しつつ演習場を歩き回っていたり、戦闘の見地からの装備貯蔵所の配置を監督して地方を巡っていたりしている。
オモソペ・ウチバ軍曹
ウチバ軍曹は惑星“ファロンII”にて傭兵部隊ウィックド・ホワイトナイツで軍務に就いているのが最後に報告されているのであるが、彼の戦死についての報告や彼が捕虜になったとの報告は全くないものである。彼のアトラスIII――スフィア共和国に対する戦闘で捕獲した――は、ホワイトナイツで最も重く最も強力なメックである。DCMSがかの惑星を奪取した時はAFFSとの契約下にあった彼と彼の小隊は、ドラコ連合の隘路を戦闘で突破して惑星の不毛地帯に姿を消した、と伝えられている。惑星外に脱出していないとするのならば、かの100tのメックはとうに発見されている筈である。しかし、ハドフィールド外縁の湿原地を歩き回る巨大な怪物の事を伝える噂は根強く存在しているのであった。
私的解説:
メックウォリアー:エイジ・オブ・デストラクションの末期には、従来のものから外観が一新された新型のアトラスが登場しました。そして、それはアトラスIIIである事がこの度のテクニカル・リードアウトにて明かされました。このアトラスIIIは非常に期待されているメックであり、スフィア共和国総統のジョーナ・レヴィンがわざわざ購入した事からもその期待の大きさがわかります(余談ですが、ジョーナ・レヴィンのアトラスIIIはRAC/20を装備しているとの噂がありました。その真偽は果たして?) 実際の戦闘で既にその能力を証明していますから、アトラスIIIはダークエイジで苦境下にある恒星連邦にとっては数少ない頼みになる存在でしょう。
このアトラスIIIは指揮官用のメックである事から(設計特徴ルールでは指揮ボーナスも付きます)、小型シールド、アーマード・コクピット、CASEII、エンジェルECMが装備され、生存性に非常に優れています。長距離では凶悪な性能の氏族ストリークLRM20とRAC/2を射撃する、近距離では中口径X−パルスレーザーを連射する、と撃ち分ける感じで、戦闘に於いてはどの距離でもまずまずの働きをするのが可能でしょう。また、ラジカルヒートシンク・システムが良好に動作した場合は、特に近距離で途切れる事なく大火力を敵に叩き付けられるので、それを生かしたいですね。