出典: Technical Readout: 3075
AS7-D-H アトラスII
重量: 100t
シャシー: ファウンデーション・タイプ10X
パワープラント: ヴィラー300
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力:
装甲板: スタースラブ/2・フェロファイバー with/CASE
武装:
1×ブランケンブルク LB 10−Xオートキャノン
1×ホリー20LRMランチャー
2×レイカーV 中口径パルスレーザー
1×ホリー6SRMランチャー
2×ブランケンブルク25 射程延長型大口径レーザー
製造元: 帝国研究開発局、兵器部
主工場: ニューアース(2667年に破壊)
通信システム: アーミーコム・クラス5
照準・追尾システム: アーミーコーポレーション・タイプ29K
AS7-D-H アトラスII 技術基盤: 総重量: 機体中枢: エンジン: 歩行MP: 走行MP: ジャンプMP: 放熱器数: ジャイロ: 操縦席: 装甲値: |
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重量 |
頭部 胴中央/背面 左右胴/背面 左右腕 左右脚 |
中枢値 |
装甲値 |
武器・弾薬
種別 LB 10−X AC LRM20 弾薬(LRM)12 弾薬(LB−X)20 CASE 2×中口径パルスレーザー SRM6 弾薬(SRM)15 CASE 2×ER大口径レーザー |
部位 右腕 右胴 右胴 右胴 右胴 左胴 左胴 左胴 左胴 左腕 |
装備欄数 |
重量 |
概要:
星間連盟加盟国に対するSLDFの優位を維持する為に2755年に開発されたAS7-Dアトラスは、今日でさえも恐るべき強襲型メックであり続けている。しかし、アレクサンドル・ケレンスキー将軍にとってこれは始まりに過ぎないものであり、近衛バトルメック連隊用のそれの先進型が血腥いアマリスのクーデターの前夜には配備が正に開始されていたのであった。
性能:
伝統的様式のAS7-Dアトラスの進化型であるAS7-D-HアトラスIIは、その基本的な構造と電子機器をそのまま保持している。その原型機のミサイル武装は保持されているが、重オートキャノンはより小口径の腕装備型のLB 10−Xオートキャノンに置き換えられている。左の前腕に2連装で装備された射程延長型大口径レーザーが、それらのオートキャノンとLRMランチャーを補完している。そして、これらの重い腕装備型の兵装により、背面射界射撃用の兵装は最早必要ではないと見なされ、その複数の中口径レーザーは正面に射撃方向を変えられている。
アトラスが持つ伝説的な装甲を凌駕できるような方策は全く存在しなかったが、それをフェロファーバー装甲へアップグレードした事はそれにCASEの組み込みを可能にした。このバトルメックの外観上のスタイル的な変化の多くは、この装甲材質の変更の際に発生したものである。
配備:
アトラスIIは、“ニューヴァンデンバーグ反乱”が2765年の辺境での反乱の狼煙を上げる事となった際には配備の初期段階にあった。恐るべき劣勢下に直面する事となったこれらの少数のAS7-D-Hは、非常に堂々たる戦果を挙げている。ケレンスキー将軍自身も、“ニューヴァンデンバーグ”からの脱出の際にはその内の1機を操縦していた。
(その後)地球帝国がアマリスの支配下に置かれたとのニュースにより、ケレンスキーは防備が軽い辺境世界共和国を作戦の拠点として確保するべく自らの兵達を率いていった。そして、その接収した辺境世界共和国の工場群は、近衛部隊が地球帝国解放の為に戦っている間、近衛部隊用のアトラスIIを製造する為に使用されたのであった。AS7-Dアトラスのパイロット達の多くが中心領域に残った一方で、AS7-D-HアトラスIIの生き残りのパイロット達は将軍に従って放浪の旅に出る事を選択した。その形成期の際には、氏族はこれらの強襲型メックがブライアン・キャッシュから発見される度に非常に大事にしてきており、3052年の“ツカイード”での戦闘の最中にはジェイドファルコンのタウマンの中にそれの1機が目撃されている。
ワード・オブ・ブレイクは惑星“ヘスペラスII”のデファイアンス・インダストリーズ社の工場群を占領していた間に、自らの兵達の為にアトラスIIを数期分製造している。連合軍がブレイク教徒達を駆逐した後、デファイアンス社はこのアトラスIIの製造を続行する事を決定している。
派生型:
第1次星間連盟が崩壊する前に非常に限定的に製造されていたAS7-D-H2型は、両方の大口径レーザーを1基のキンスローターER PPCに置き換え、LB 10−Xオートキャノンを1基のガウスライフルに置き換えている。その放熱器の内の1基は除去されている。
著名なメック戦士
ニコラス・ケレンスキー大族長
アレクサンドル・ケレンスキー将軍の長男であるニコラスは、星間連盟崩壊時に自分の父親に従い放浪の旅に就いた。彼はアレクサンドルの後継者に指名されていたが、先任順位がより高かった士官達の多くはその将軍の死後にニコラスに従う事を拒否した。ペンタゴン・ワールドの5つの世界を無秩序が焼き尽くす間、ニコラスと彼の支持者達は惑星“ストラナ・メクティ”に引き下がった。続いての20年間に渡り、ニコラスは自分の人民達を新たな社会へと作り直していった。自らを大族長であると宣言した彼は、それから2821年に20の“氏族”を率いて聖戦をし、戦争で荒廃したペンタゴン・ワールドを取り戻した。
氏族の創設者である大族長ニコラス・ケレンスキーは、2834年に自らのアトラスIIを操縦している時に死亡した。ウィドウメイカー氏族のゼルブリジェン――氏族の間での儀式化された戦闘に適用される主要な法――の甚だしい違反後に行われた、ウィドウメイカー氏族族長のカル・ヨルゲンソンとウルフ氏族族長のジェローム・ウィンソンとの間の不服の神判に大族長は介在した。そして、ヨルゲンソン族長はアトラスIIのコクピットに向かって射撃をして、大族長を殺し、ウィドウメイカー氏族の運命を決してしまったのであった。
デヴリン・ストーン
過去が一切存在しない男であり謎めいた存在であるデヴリン・ストーンは、ワード・オブ・ブレイクと戦う増大しつつある連合軍の指導者である。ストーンが勝利に次ぐ勝利を挙げつつも、中心領域の政府達はブレイク教徒の猛攻撃の残忍さに立ち竦んでいる様に見えるものである。ブレイク教徒の再教育キャンプでの虜囚状態から脱したストーンは惑星”キタリー”とカペラ境界域とセントアイヴズ共和区国境上の幾つかの惑星群を解放し、“キタリー宙域”を作り出した。
ストーンのアトラスIIは、元は惑星“キタリー”上のブレイク教徒の駐留部隊に配備されていたものであったが、その惑星が解放された際にストーンの乗機となった。3073年に惑星“ツカイード”のHPGの1年間の使用権を求めての所有の神判にてストーンがデイヴィッド・マッキノン、ジョン・ホープウェル、ベラ・リーを率いてゴーストベアーの1個星隊と対した際には、彼はこの“ファントム”――現在は特徴的な黒色と白色の骸骨の様な塗装様式でその身を飾っている――を操縦していた。3074年中期には、ストーンは惑星“スカイア”のブレイク教徒の第3師団を壊滅させる結果となった翼側迂回機動に於いて自ら臨編1個大隊を指揮している。
私的解説:
“1630 The Star League”で少しだけ触れられた事がある謎のメックであったアトラスIIですが、“聖戦”にてワード・オブ・ブレイクが使用する兵器の1つとして復活しました。アトラスIIはAS7-K型アトラスと似た傾向の武装を持っていますが、背面の武装を廃していたりとアトラスIIの方が近接戦闘では使いやすくなっており、さすが星間連盟防衛軍の専用機と言える性能です。ワード・オブ・ブレイクがどの様にしてアトラスIIの仕様明細を入手したかは不明ですが、もしかしたらこれには噂のウルバリーン氏族の一部が関っているのかも知れませんね。
さて、ワード・オブ・ブレイクから惑星“ヘスペラスII”を奪還した際に、反ワード・オブ・ブレイク連合軍はアトラスIIの製造ラインを入手しています。皮肉な事に、ワード・オブ・ブレイクは自らの敵に対してその武器の1つを明け渡してしまった事になります。今後は、アトラスII同士での戦闘の光景が珍しくはないものになる可能性があります。
アトラスIIの著名なパイロットの項ですが、偉大な戦士の名が連なっています。“1630 The Star League”ではケレンスキー将軍がアトラスIIに乗って戦いに赴いたという話が書いてありましたが、ニコラス・ケレンスキーのアトラスIIはこの父親の機体と同一のものなのでしょうか? そうだとしましたら、父親の機体で最後を迎える事となった彼の心境はいかばかりだったのでしょうか。
もう片方のアトラスIIの著名なパイロットは、現在名声を急激に高めているあのデヴリン・ストーンです。デヴリン・ストーンはメック戦士としても一流の様で、ゴーストベアーを相手にした神判での勝利にもそれが窺えます。この時のデヴリン・ストーンの小隊は恐らく、デヴリン・ストーンがアトラスII、デイヴィッド・マッキノンがブラックナイト(ブラックナイトの著名なパイロットの項に登場)、ジョン・ホープウェルがブラックジャック(ブラックジャックの著名なパイロットの項に登場)、ベラ・リーがヴィクター(小説“The Inheritance of Duty”に登場)、という編成であったと思われます。デヴリン・ストーンと彼のアトラスIIの今後には要注目でしょう。