出典: Technical Readout: 3039

ARC-2R アーチャー

重量: 70t
シャシー: アースワークス・アーチャー
パワープラント: VOX280
巡航速度: 43km/h
最高速度: 64km/h
ジャンプジェット: 無し
ジャンプ能力: 無し
装甲板: マクシミリアン100

武装:
  4×ディヴァース・オプティックス・タイプ18 中口径レーザー
  2×ドゥームバッド 長距離ミサイル20ラック

製造元: アースワークス・インコーポレーテッド、ヴァンデンバーグ・メカナイズドインダストリーズ(VMI)、ゴートン・キングズリー&ソープ・エンタープライゼス(GKT)
   主工場: キャロウェイVI(アースワークス)、ニューヴァンデンバーグ(VMI)、サタライス(GKT)
通信システム: ニール9000
照準・追尾システム: RCAインスタトラック・マークXII

ARC-2R アーチャー
技術基盤:
総重量:
機体中枢:
エンジン:
  歩行MP:
  走行MP:
  ジャンプMP:
放熱器数:
ジャイロ:
操縦席:
装甲値:


中心領域


280



10


208

重量

70.0
7.0
16.0



0.0
3.0
3.0
13.0


頭部
胴中央/背面
左右胴/背面
左右腕
左右脚

中枢値

22
15
11
15

装甲値

33/10
24/6
22
26

武器・弾薬

種別
LRM20
弾薬(LRM)12
LRM20
弾薬(LRM)12
中口径レーザー
中口径レーザー
2×中口径レーザー
部位
右胴
右胴
左胴
左胴
右腕
左腕
胴中央(背面)

装備欄数






重量
10.0
2.0
10.0
2.0
1.0
1.0
2.0


概要:
 このアーチャーは、その低めの全長の胴体・巨大な拳・ミサイルベイの外装で以て、最も見分けのつく輪郭を持ったバトルメックの1つであり続けている。重打撃戦・長距離打撃戦・火力支援用に設計されたこのアーチャーの製造は、2474年に開始された。そして、継承権戦争の大殺戮にも拘わらず、アーチャーは今日でも製造され続けている。

性能:
 このアーチャーの火力の中核は、4tの弾薬が供給されているその2基のドゥームバッド・LRM−20ランチャーにある。強力ではあるが、このミサイルの短距離での命中精度の低さは、4基の中口径レーザー(各腕に1基、背面向きに2基が搭載された)の追加を必要とさせた。その大型化された手駆動装置は、この設計機に圧倒的な格闘攻撃を実行する事だけでなく鹵獲した補給物資を運ぶ事も可能にさせている。
 このアーチャーはコクピットが胴中央の下部に位置している極少数のバトルメックの内の1つであり、それはそのパイロットに大部分の通常のコクピット位置を持つものとはかなり懸け離れた展望を与えている。その装甲防御は非常に優れたものであり、また、その胴体の装甲帯がコクピット空間の上に位置している為に、そのジャイロとエンジンは更に防護される事となっている。これが最初に製造された時、そのパイロット達の多くはミサイルベイを閉じてこのメックの本当の能力を隠して戦闘に入り、それが格闘戦闘に特化した設計機であると幾らかの者達に誤解させた。しかし年月を経て、この詐術は意味を為さないものとなっている――アーチャーが余りにも有名な存在となったが故に。このアーチャーは非常に古くかつ良く知られた存在である為、アーチャーのパイロット達によって作り出された新たなトリックはほぼ存在していないが、その事もこのメックの名声を全く損なってはいないものである。


配備:
 6つの工場がアーチャーの製造を続けており、また、それらの工場の内の幾らかは王家特有の派生型を製造してもいる。継承権戦争の前には10万機以上の2R型が製造されており、同様に数世紀を経て何万機もの派生型が製造された。その多くは破壊されたが、それでも多数が生き残っており中心領域と辺境に広がっている。

派生型:
 このアーチャーには、多数の派生型が存在している。シュタイナーの2S型は、(2基の)LRMラックをダウングレードして2基のSRM4パックを搭載している。ウルフ竜機兵団は2W型と称するそれと似た派生型を使用しており、それに於いては装甲が3t削減されており背面搭載型の(2基の)中口径レーザーが降ろされている。
 DCMSと(自由ラサルハグ)王立軍で広範に使用されている2K型は、より急進的な型である。それは2基の腕搭載型の大口径レーザーと2基の追加放熱器を引き換えに、2tの装甲と中口径レーザー群を犠牲にし、ドゥームバッド・ランチャー群を(2基の)ファーファイアーLRM15に置き換えている。


著名なメック戦士
モーガン・ケル大佐
 ホロヴィッド(立体映像ドラマ)のプロットの如き生を歩んでいるモーガン・ケルの人生に於いて、彼はかの“イモータル・ウォリアー”シリーズよりも信じ難い出来事を経験してきている。アークロイヤル公の長男であったモーガンと彼の弟のパトリックは、一族の財産と従兄弟のアーサー・ルフォン公から受け継いだ資産を用いて3010年にケル・ハウンド傭兵部隊を創設した。彼等の偉業は伝説になる事となる。3016年に惑星“マロリーズ・ワールド”にて(イアン・ダヴィオン国王が死を遂げたのと同じ戦役にて)ヨリナガ・クリタの第2光の剣連隊を敗北させた後、ケルは自らの才能が破壊的なものである事に気付き惑星“ザニーア”の聖マリヌス修道院での隠遁生活に入った。メリッサ・シュタイナー救出の最中にヨリナガ・クリタの手によってパトリックが死亡した後、モーガンはケル・ハウンドの指揮官に復帰した。そして、13年前の惑星“マロリーズ・ワールド”でのその戦いの事実上の繰り返しの中で、モーガンはヨリナガ・クリタを再度敗北させる事によって弟の仇を取った。




私的解説:

 アーチャーは名機揃いの70tメックの中でも優秀な存在で、指揮官機として優れている事から様々なメック指揮官達に愛されています。実際、ウルフ竜機兵団のジェイム・ウルフからモーガン・ケル、クランストン・スノードと、バトルテック初期の名だたる指揮官達はマローダーでなければアーチャーに搭乗しているといった具合でした。テクニカル・リードアウトの設定を反映して、設計特徴ルール上ではアーチャーは、Battlefists、Command Mech、Stable、Ubiquitousと優秀な特徴ばかり持っています。アーチャーは何処に導入しても間違いのないメックの1つですね。
 ダークエイジでもアーチャーは新型が登場して第一線に留まっています。ブーステッドC3子機を搭載したその新型は、使い出がありそうな機体です。アーチャーは、まだまだその歴史が続きそうです。

 バトルテック・ボードゲーム上では、アーチャーは3025年代では最高峰の長距離火力支援メックの1つです。観測機がいるのであれば、どんな障害物の多い地形でも役立たずになる事はありません。弾薬の残量と熱、攻撃の命中確率に気を配りつつ、そのLRMを積極的に撃っていきましょう。LRM間接射撃を多用するのならば、背面の中口径レーザーを外して弾薬を増やす改造をした方が良い感じでしょうか。

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