リードアウト: ファルコンズ・プレイ
(ここには、メックウォリアー:ファルコンズ・プレイのユニットの簡易紹介を置いています)


Mech:

スティンガー

 25世紀に登場したメックとしては最古参の機種である20tのスティンガーは、数十万機が製造されるという史上2位の生産数を誇る機体であり、最も普及しているメックの1つでもある。時代も進み多数の新型機が登場し、最早その性能は陳腐化しているが、“スティンガー”は今日でも使われている古強者である。
 今日のスティンガーは一線任務からは退いているが、プロジェクト・フェニックスにより徹底的なアップグレードが行われた型は32世紀の新型メック群にも十分対抗可能な性能を持っており無視はできない存在である。




エイリー

 3087年にジェイドファルコン氏族が登場させたポスト・ジハード・メックの“エイリー”は、その氏族の新世代を象徴する機体である。バトルメック・パーシャルウィングとバトルメック・タロンが採用された事によるその攻撃的な外観に違わず、“エイリー”は機動力・防御力・攻撃力のバランスが取れている優秀な軽量級メックであった。
 氏族内戦の結果として氏族本国と切り離され多大なリソースを失ったジェイドファルコン氏族は、中心領域で設計/生産した“エイリー”等の機体で“聖戦”やそれ以後の戦争で失われていった軍事力の再建を行い、やがて“エイリー”はジェイドファルコン氏族を代表するメックの1つとなった。
 一部の軽量級氏族メックよりも火力が若干劣っているのが欠点ではあるが、“エイリー”の“翼”と“鉤爪”による近接戦闘能力と総合的な機動力はそれを補って余りあるものであり、今日でも“エイリー”は戦場で侮れない存在であり続けている。




ティブロン

 時代が32世紀へと移る頃に登場したこの35tの軽量級メック“ティブロン”は、宇宙を放浪するシーフォックス氏族の新たな生き方を現しているメックである。その武装の全てを機体内蔵型の隠蔽式にし、高速・高火力・重装甲を兼ね備えながらも比較的無害な外観をしている本機は、政戦両略を用いるシーフォックス氏族に全く適しているメックなのであった。多数のレーザー兵器を中心とする一度牙を剥けば、如何なる敵も噛み砕く事が可能である。
 シーフォックス氏族の他の機種とは異なり、“ティブロン”はシーフォックス氏族の外部には一切販売されておらずシーフォックス氏族の独占機となっている。32世紀の宇宙を放浪するシーフォックス氏族の艦隊の中には常に本機の姿があり、偵察星隊や戦闘星隊にて申し分のない働きをしている。




ストームレイダー

 “ストームレイダー”はライラ共和国の名門バトルメック・メーカーであるデファイアンス・インダストリーズ社が開発し、3090年代後半に登場した35tの軽量級格闘メックである。元々は“ハチェットマン”や“アックスマン”と同じ構想に基づいた都市防衛用のメックであったが、その搭載するメイスの威力から惑星“ソラリスVII”の闘技場での人気が高まっていった。
 “ストームレイダー”は重いメイスと重オートキャノンを搭載した事により、同様な格闘機の“ヴァリアント”や“ミョルニル”の様な快速性能を持つ事はできなかったが、それが有する破壊力は圧倒的である。




シャドウホークIIC

 “シャドウホークIIC”は、由緒ある星間連盟の“シャドウホーク”をベースに氏族が発展/開発した中量級の汎用メックである。優れた氏族の技術によって洗練され、オリジナルの“シャドウホーク”よりも重量が軽くなり、コストも低減されているこの“シャドウホークIIC”はオムニメックが登場して一線から外れた後も二線級部隊で堅実な働きをし、時代と共に改修されつつ氏族のタウマンを長く支えていった。
 “聖戦”勃発時、“シャドウホークIIC”には大規模な改修が施された型が出現しており、ノヴァキャット氏族やダイヤモンドシャーク氏族にて主力の一部として配備されていた。そして、これらのATM、ハイパーアサルト・ガウスライフル、プラズマ兵器等々の新機軸の兵器を搭載した型はブレイク教徒との戦いに於いて活躍をし、“聖戦”の終結に寄与したのであった。今日では、この大規模改修のされた型が“シャドウホークIIC”の主流となっている。




ウジエル

 “ウジエル”は、デファイアンス・インダストリーズ社の主流から外れている惑星“フリロ”の部門が連邦=共和国内戦の最中に開発した50tの中量級メックである。一撃離脱に適した高速メックとして開発された“ウジエル”はLB-XオートキャノンやPPCと言った長射程の兵器の搭載が目立つが、それは強力な近距離戦闘機としての本質を隠すものでもある。不用意に“ウジエル”に接近した敵は強力な砲火を浴びる事となり、その本質に気付いた時は既に手遅れなのであった。
 “聖戦”中には、恒星連邦とライラ同盟の双方にて“ウジエル”は使われ、各所で戦闘に寄与した。32世紀現在でも往時の姿と然程変わらず、“ウジエル”は各軍に健在である。




ジャーファルコン

 55tの中量級バトルメックである“ジャーファルコン”は、他氏族に対するジェイドファルコン氏族の軍の優位性を取り戻すべく3110年代に開発された新鋭機である。ジェイドファルコン氏族の新世代メックのトレードマークとも言えるバトルメック・パーシャルウィングとバトルメック・タロンを装備した“ジャーファルコン”は格闘と機動力に優れた狙撃機であり、大抵のバトルメックをアウトレンジできる機体である。
 “ジャーファルコン”はジェイドファルコン氏族のタウマンの中に存在する旧式機と徐々に置き換えられていっており、名実共にジェイドファルコン氏族の主力バトルメックとなりつつある。




テンプラー

 “テンプラー”は、連邦=共和国内戦の最中に開発された恒星連邦の85t強襲オムニメックである。“テンプラー”の開発には当時のカペラ境界域の統治者であるジョージ・ハセク=ダヴィオン公爵が私財を投じるまでして支援をしており、“聖戦”の最中に暗殺されたジョージ・ハセク=ダヴィオン公爵の遺児とも言える存在である。
 実戦配備された“テンプラー”は、その高性能と融通性の高さから程無くメック戦士の間での人気を博し恒星連邦軍の主力メックとしての地位を不動にしていった。また、“テンプラー”は損傷時の修理が容易である事に定評があり、これは大きな損傷を受けやすい強襲型メックに於いては非常なアドバンテージとなるものであった。32世紀現在でも、“テンプラー”はダヴィオンのフラッグ・メックであり続けている。




サイクロプス

 90tの強襲型バトルメックである“サイクロプス”は、その通信/指揮統制能力と強襲型としては良好な機動性から古来より部隊指揮機として好まれてきた存在である。強襲型バトルメックとしては火力が中程度で装甲も中程度であったが、“サイクロプス”はその指揮能力により珍重されて敬意を払わた。
 3039年以降の技術復興により“サイクロプス”に加えられる事となった改修は、主にその火力と防御力の強化であった。特にライトエンジンを採用したその改修型は生存性と耐久性に優れており、後に“サイクロプス”の事実上のスタンダードとなった。32世紀でもサイクロプスは現役であり、大部隊の指揮機として戦場にある。




シュライク

 “シュライク”は、ジェイドファルコン氏族が3110年代初期にウルフ氏族の“ツンドラウルフ”への対抗機として開発した95tの強襲型メックである。
 3110年代、その軍に新たな風を吹き込む事を試みたジェイドファルコン氏族は様々な新型メックを開発した。そして、その全てには新開発の放熱機構である“翼”と“鉤爪”が採用され、それらはジェイドファルコン氏族を強く象徴するデザインになっていったのである。
 そうした新世代のメックの内の1つが、この“シュライク”である。“シュライク”は、装甲、機動力、火力のバランスの良いメックである。また、搭載された照準コンピューターは“シュライク”の射撃精度を増強し、その火力を数倍に高めている。結果、“シュライク”はライバル機の“ツンドラウルフ”のみならず、“マッドキャットII”とも互角に撃ち合える火力を有するに至っている。機動力、火力、装甲に優れた“シュライク”はジェイドファルコン氏族では指揮官機として好まれており、戦場でその翼を見る如何なる者も恐怖させている。






IndustrialMech:

サルベージメック

 “サルベージメック”は、戦場で損傷し行動不能となったメックやヴィークルの回収や応急修理をする為に作られたものである。その重量は様々で、多数の型が存在している(例えば、25tのスタンダードな2脚型サルベージメック、50tの4脚型サルベージメック“スカベンジャー”等々) “サルベージメック”はリフト・ホイスト、溶接機、損傷を診断/検査する機器等を装備しており、簡単な修理を実行する事も可能である。また、頑丈な装甲や各種の防護装置も搭載されており、危険が予想される状況下でも回収作業を比較的安全にできるよう考慮されている。




サルベージメックMOD

 “サルベージメックMOD”は、“サルベージメック”の戦闘改修型である。この改修型は通常の“サルベージメック”よりも本来の能力は落ちているが、後方を襲撃してくる歩兵部隊を追い払うには十分な戦闘力を持っており、後方警備や支援等には役立つものである。






Infantry:

シルフ・バトルアーマー

 “シルフ・バトルアーマー”は、クラウドコブラ氏族によって3060年に作られたものである。クラウドコブラ氏族はスノーレイヴン氏族と並んで気圏戦闘機を偏愛している氏族である。よって、彼等が飛行バトルアーマーの開発を試みたのは当然の事であった。
 “シルフ・バトルアーマー”は、先進的な推進システムにより時間は限られているが完全な飛行能力を持つ事に成功した。“シルフ・バトルアーマー”は搭載された多数の推力ポートにより、VTOLと同様の機動をする事が可能である。しかしながら、飛行を可能とする為に“シルフ・バトルアーマー”の装甲と武装の重量はかなり削られ、火力が弱く標準的なバトルアーマーよりも脆弱な存在となっている。

 機動力に極めて優れている“シルフ・バトルアーマー”は、32世紀でも戦場の空を駆け巡っている。




グレイ・デス・スカウトバトルアーマー

 “グレイ・デス・スカウトバトルアーマー”は、グレイ・デス軍団によって開発された偵察用バトルアーマーである。
 NAISがプロトタイプ・バトルアーマーの生産に成功した時、最初の量産型の幾つかは実戦テスト用に当時最も忠誠心が高く熟練している部隊群――グレイ・デス軍団やダヴィオン近衛隊に送られた。それらの部隊の中でもグレイ・デス軍団は特に歩兵戦闘に対して精通しており、その技術者達は独自の改造をNAIS製のバトルアーマーに加えた。そして、3051年、彼等は“グレイ・デス・バトルアーマー”、“グレイ・デス・スカウトバトルアーマー”の2種類の独自仕様のバトルアーマーを作り出したのであった。
 “グレイ・デス・スカウトバトルアーマー”は、NAIS製のバトルアーマーの装甲を削り機動性能を増すと同時に、その浮いた重量でジャンプジェットと偵察用の機材を搭載した。また、手の部分は装甲グローブに交換され、よりフレキシブルに使う事が可能となっている。しかし、その代償として対メック用の大型武器の搭載は不可能となっており、通常戦闘では火力と装甲の面で他のバトルアーマーに劣っている。

 グレイ・デス軍団が消滅した後も、この“グレイ・デス・スカウトバトルアーマー”はグレイ・デス・テクノロジー社により生産が続けられ、32世紀にも生き残っている。




エレメンタル・バトルアーマー

 3050年、氏族と最初に戦闘を行った中心領域のメック戦士達は“エレメンタル・バトルアーマー”に瞠目した。“エレメンタル・バトルアーマー”はバトルメックの強力な武装の一撃に耐え、戦場を縦横無尽に舞いつつメックに群がり攻撃し、SRMとレーザーを放つ、中心領域の想像を絶していた存在だったのである。――“エレメンタル・バトルアーマー”は、当時の中心領域の歩兵装甲技術の遥か先を行っていたのであった。
 “エレメンタル・バトルアーマー”の起源は、ゴリアテスコーピオン氏族の海中探査用のスーツにまで遡る事ができる。ウルフ氏族は、この海中探査用のスーツを基礎に戦闘用の歩兵装甲スーツを開発した。そして、ウルフ氏族は2868年にそのバトルアーマーを戦場に披露し、氏族社会の戦場の様相も一変させたのであった。その後も、ウルフ氏族は幾つかのバトルアーマーを開発していた。しかし、傑作汎用バトルアーマー“エレメンタル”の開発成功により、その他のものはやがて駆逐されていった。“エレメンタル・バトルアーマー”はかように、誕生した時から圧倒的に優れていたのである。

 32世紀でも、未だに総合性能に於いて優れている“エレメンタル・バトルアーマー”は各氏族の軍にて使用されている。特に、ジェイドファルコン氏族は“エレメンタル・バトルアーマー”を愛用している。




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