P-A17: ダヴィオン家軍曹 (House Davion Sergeant)
2317年の“南十字星協約”と共に元々は成立した恒星連邦(ダヴィオン家として知られてもいる)は、中心領域の最初の“真の民主主義国家”となるのを志して出発したものである。しかし、一握りの現地の産業資本家達が急速に富・名声・彼等独自の私兵を得た後、市民軍大佐達――アダム・ダヴィオンとネイサン・ドゥヴァール――がこの失敗した政治実験を締め括ったのであった。そして、7年間の征服軍事行動の後、新封建制度と軍事力の一本化――これは今日のダヴィオン家を特徴付けているものである――と共に平和と秩序は築かれたのである。
P-A18: ダヴィオン家曹長 (House Davion Sergeant Major)
ダヴィオン家は長年に渡り、支配している世界の数とその地政学的国境内の広大な恒星間の空間の両方に於いて大王家の中で最大であった。しかし、ダヴィオン家の君主達は熟知していた――この広大な規模こそが、自分達の没落を招く可能性があるものである事を。そして、この事を念頭に置き、境界域市民軍は創設されたのである。その与えられた境界域内かあらかじめ指定された宙域の区域内に専ら駐留し続けるように最初から計画されていた彼等は、侵略に対処する為か(それよりも更に良い事に)敵の顎に向かっての逆侵攻で応じる為に配備されるであろう“正規連隊”の為に、侵略を長時間遅滞させる任を務めている。
P-A19: ダヴィオン家大尉 (House Davion Captain)
ダヴィオン家の統合軍は有力なものではあるが、恒星連邦の領域内に存在する自由を踏みにじる事を今までにした事は全くない。恒星連邦は警察国家には程遠いものであり、恒星連邦の国民達は多くの者にとっては夢に見る事でしかできないような自由と自主を享受している。それどころか、公式の国教も布告されてはおらず、宗教を選ぶ人についての基本的な権利が存在しているのみなのである。この様な自由は、信じ難いほどの多様な人々を生み出している。自分達自身の為により良い人生を獲得できる程に強い人々にとっての、それを追及する為の希望と自由は、恐らく恒星連邦の精神を最も良く表現するものであろう。
P-A20: ダヴィオン家曹長 (House Davion Sergeant Major)
ダヴィオン家に於ける新兵連隊は、他の境界域市民軍と共に創設されたカペラ境界域市民軍(CMM)である。しかしながら、CMMは“境界域市民軍”というシンプルな定義を越えて成長したのであった。第4次継承権戦争の最中にその“境界域”というステータスを凌駕してしまった彼等は、31世紀の終盤での“ヴィクトリア戦争”の際にも再び求められ、その時にはジョージ・ハセク公爵の絶え間のない支援を得たのである。
P-A21: ダヴィオン家少佐 (House Davion Major)
ダヴィオン家に於ける古参連隊は、南十字星部隊である。現在では消滅している星間連盟防衛軍(SLDF)出身の兵達により元々は編成された、その各南十字星連隊は、最終的には南十字星境界域の異なる行政区域から名を取る事となった。この事はその軍組織をそこと固く結びついたものへとし、その連隊が割り当てられた区域内からほぼ独占的に新兵の徴募をする事を慣行へとした。この事はまた、“聖戦”の際にはその多くの兵達を悩ませる事となった――その時、彼等は自らの国家の生存を維持する為に戦う国王の命令と、法則性を欠き混沌に満ちている様に見えるワード・オブ・ブレイクの攻撃による“自分達”の担当区域の市民達の死との間で、板挟みになったのである。
P-A22: ダヴィオン家大尉 (House Davion Captain)
ダヴィオン家に於けるエリート連隊は、ダヴィオン一族の私的な警護部隊として創設されたダヴィオン近衛旅団(しばしば“近衛旅団”との名で呼ばれている)である。その創設以降、近衛旅団は数ダースの連隊を抱えた巨大な戦闘部隊へと成長し、全恒星連邦軍の主力を務めてもいる。他の如何なる王家のエリート部隊とも同様に、近衛旅団は恒星連邦中に存在している最高の士官学校群から輩出されるトップの卒業生達を最初に選び採用するのを許されている。加えて、ダヴィオン家の君主は常に近衛旅団が最良の装備とリソースを利用できる事を保証しているのである。