O5P Dossier: Swordsworn


氏名: K・キッツマン (K. Kitsman)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
メック: サイクロプス
生年月日: 03/04/3101
髪: 黒
目: 灰

 K・キッツマン(ファースト・ネームは不明である)は、真に我々の結社にとって謎である。恒星間通信の崩壊後、彼はソードスォーンと結び付いた。しかし、我々はそれ以上の事は良く解っていない。彼の(自信に満ちているが)控えめな物腰は、彼の出自や目的に関連する手掛かりを殆ど生じさせていないのである。彼の(彼と同様に謎めいた)バトルメックを操縦する事に於いての明らかな軍事訓練と経験に基づき、キッツマンはベテランのメック戦士であろうと信じられている。彼のアクセントは恒星連邦特有の教育を指し示しているが、彼の年齢は依然として未確認である。仮説の1つは、彼は我々がその存在を裏付ける証拠を掴もうとし続けているスフィア共和国の秘密作戦部隊“シャドウ・ナイト”の1人であると提唱している。もし、そうであるのならば、ソードスォーン内での彼の任務は監視であると思われる。故に、彼は彼等に対して表立った行動を未だにしていないのであろう。



メック: サイクロプス

識別番号: LA5012-91F
総重量: 90t
シャシー: ストームヴァンガーHV-14・アドヴァンスト
動力: 360ヘルメス・スペシャル・ライト
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スターシールド・スペシャル
武装:
1×デファイアンス・サンダー ウルトラAC/20オートキャノン
1×デルタ・ダート LR-10ミサイルラック
1×デファイアンス1001 ER PPC
2×ジッポー フレーマー

コメント:
 その通信機器、武装の組合せ、重量に比して良好な陸上能力の為に、指揮機として好まれた由緒ある強襲型バトルメック・デザインの“サイクロプス”は――非常に一般的ではない存在であったとしても――継承権戦争を通して連隊の司令部ユニットで良く見かけられた。長旅に良く耐えられる設計である“サイクロプス”は徐々に進化していき、その中には“聖戦”の直前に初めて配備された、この元はライラ同盟用に製造された工場での改修型も含まれている。
 しかしながら、この機体がどの様にしてダヴィオン・ガードの一部となったかについては謎である。記録によると、LA5012-91Fは“聖戦”を生き延びて自分の過去の恐怖を忘れる事を切望したその生存者によって引き渡され、スフィア共和国の成立後に続いて行われた軍縮の際に破壊されている。それにも拘らず、この機体とその謎めいたパイロットは暗黒が降りた後にどこからともなく舞台に現れたのであった。



氏名: レベッカ・シュテイセル (Revekka Shteysel)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: スフィンクス
生年月日: 11/24/3102
髪: 黒
目: 緑

 レベッカ・シュテイセルは、元はレイザルハーグ統制の出身で、メック戦士として訓練されていたという物珍しい存在である。不明な理由(恐らく、個人的な名誉よりも、名声・栄光・幸運の追求をする事を保持する為であろう)はさておき、彼女は自身の最初の“階級の神判”を果した直後にこの混成国家から脱け出したのであった。記録は、シュテイセル――レイザルハーグ統制を離れた後に自らの本姓の使用を再開した中心領域人生れの戦士――がドラコ連合を通過する商人の貨物船でレイザルハーグからの密かな出国を為し遂げた事を示している。その途中のどこかで彼女は惑星“ガラテア”に向かう為にヒッチハイクをしたに違いなく、ガラテア・シティーの飛び込み酒場(ダイブ・バー)で働いている間に彼女はソードスォーンの雇用エージェントに自身が受けた訓練を明かして伝えた。そして、シミュレイターと本物の砲火の下で技能を確認されたシュテイセルは彼女自身の地位を勝ち取り、それ以来、自身の価値を証明し続けているのである。



メック: スフィンクス

識別番号: NC101-54B
総重量: 75t
シャシー: バーガン・バージョン6.2 エンドースチール
動力: 375XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: コンパウンド12A2 フェロファイバー
武装:
10×ジェネラル・システムズ 小口径ヘビーレーザー
2×コリブリ・デルタ・シリーズ 大口径パルスレーザー

コメント:
 その重レーザー兵装と良好な地上速度により、このノヴァキャット氏族が製造した“スフィンクス”はより軽量の“ブラックホーク”の危険な兄弟機となっている。更に、優秀な装甲と先進的な照準コンピューターからもたらされる典型的な恩恵により、この機体は多くの氏族の編成の中でしばしば、より軽量で古い“ブラックホーク”に取って代わったのであった。しかしながら、NC101-54Bは僅かなより重い兵装重量――特に近距離で破滅的な兵装――の方を選んで、先進的な照準システムを降ろした過激な派生型なのである。ゴースト・レギオンは警戒任務用にする事を目論んで、ソードスォーンの成立直後にノヴァキャットの包領からこの機体を捕獲した。
 シュテイセルは、その寸法にしては過度な熱を発生させるが、近距離での相当な打撃力を詰め込んだ小口径ヘビーレーザーの砲列の為に、自分の“スフィンクス”に“スモーキー”との愛称を付けている。攻撃的な戦士であるシュテイセルは、それらのレーザーを利用する為にしばしば敵のユニットに素早く近づく――掩護砲火用に大型のパルス兵器のみを頼みにして。



氏名: スコット・トレイシー (Scott Tracyk)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
メック: リージョネア
生年月日: 06/14/3108
髪: 赤茶
目: 茶

 我々は、まる6ヶ月を費やしてこの人物の監視をしたが、彼の正体――(我々が知っているのは虚偽のものと思われる)――の看破に失敗しただけでなく、我々の組織への彼の勧誘の試みもまた同様に不首尾に終っているのを結社に報告せざるを得ない事を、私は遺憾に思う。調略を意味する全ての伝統的な方策は失敗に終り、そして、私は彼の記録上の経歴は作り物であると確信するに到った――我々の彼に関する知識を通して彼を脅迫する試みは、無に帰したのである。彼はダヴィオン・ガードの次席指揮官であり、また、サンドヴァル公爵自身の“耳”でもあるので、彼を転向させる事は極めて有効なものとなるであろう。従って、我々の試みは今後も継続されるものである。
 1つの事だけは確かである――トレイシーは屈服させるには難しい人物であろう。彼のダヴィオン・ガードへの献身とダヴィオン家への崇拝の念は、我々の目的への努力を妨げ続けると思われる。彼は戦場に於ける不屈の決断力と、全ての希望が失われた時でも自分の同僚達を守る事で有名である――この種の献身的な人物に打ち勝つ事は困難であり、例え倒せたとしても、この人物は破滅している(堕落するか、廃人になる)可能性がある。(彼に関しては)時間を掛けない事には何とも言えない。



メック: リージョネア

識別番号: FS278-17L
総重量: 50t
シャシー: 2Aタイプ15 エンドースチール
動力: 350マグナXL
巡航速度: 76km/h
最高速度: 119km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スターガードII
武装:
1×ミドロン・モデルRC ロータリー・オートキャノン5

コメント:
 そのパイロットとは違い、FS278-17Lは後を辿るのが容易な歴史を有しており、多くの“リージョネア”達の歴史を反映するものでもある。本機は第3次ニューアバロン戦のテムズ川にて他の3機の“リージョネア”達と共に戦闘を行い、ワード・オブ・ブレイク軍を混乱させ続ける事を目的に執拗な機動攻撃を実施して彼等を悩ませ、最終的には試みを成功させてワード・オブ・ブレイク軍へ惑星からの撤退を強要したのである。
 ワード・オブ・ブレイクの最終的な敗北と共に、この“リージョネア”のメック戦士はデヴリン・ストーンに従って共和国に入り、共和国正規軍の一員となった。そして、HPG通信網の崩壊の後にサンドヴァル公爵自身がソードスォーンの宣言をした時に、スコット・トレイシーは稼動状態の自機“トログマスター(放蕩息子)”と共に姿を現したのであった。



氏名: “伍長”セザール・スパーノ (Cpl. Cesar Spano)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
車輌: VV1レンジャー
生年月日: 01/13/3068
髪: 白
目: 茶

 ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の初期の月日に誕生したセザール・スパーノは、ソードスォーンで未だに現役で戦闘任務に就いている者の中で最古参のメンバーである。彼のような年齢に達し未だに軍に残っている者の大部分は、大分前から高級士官となり、戦線の後方から戦闘を見守るものである。しかしながら、セザールは士官達が彼を昇進させようと何回もの試みに対して無頓着で、説得されているのだが、説得が効果を発揮する事はないであろう。彼は戦場で死ぬ事を選んでおり、司令部にREMF(後方勤務の糞ったれ)として座して、自分の存在しない所で自分の部下達に死地へ向かう命令を発するような事はしないのである。
 この彼の姿勢は彼がこれまでに下について仕えた全ての士官達には気にくわないものであったが、どのような状況でも歩兵部隊に対して支援と引き抜きが行える彼の並外れた手腕は彼等に彼のこの特有の姿勢に対して目を瞑る事を強要するものであり、そして歩兵部隊に熱狂的な支持を育てるものであったのである。
 彼の現在の指揮官は彼を劇薬と判断しており、セザールが新たな戦場へ早期に急派される事を望んでいる……セザールは恐らく彼の願いを聞く事はないであろうが。64歳である彼は我々の目的の為に引き入れるには歳を取り過ぎているであろうが、戦場で尊敬に値するチャレンジを提供するものである。



車輌: VV1レンジャーIFV

識別番号: FS290-29CX
総重量: 45t
駆動方式: 装輪
動力: 250マグナ
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
装甲: ヴァリアント・スカトゥム
武装:
8×ジョンストン ミニガン
4×ディヴァース・オプティックス・タイプ10 小口径レーザー

コメント:
 ヴァリアント・ヴィークル社は、由緒ある“ストライカー軽戦車”の為の随伴車輌として“VV1レンジャー歩兵戦闘車”を製作した。“ストライカー軽戦車”は長射程・対車輌兵器のみを搭載するものとして、“レンジャー”は対人兵器のプラットフォームとして、ほぼ特化されて設計されたのである。この戦闘車輌は“ストライカー軽戦車”よりも若干速く、砲塔には驚異の8門ものマシンガン、更に車体前面固定型の小口径レーザーを4門搭載している。
 この現行の車輌が組立てラインから生産されたのは3092年の事であり、即座にセザール・スパーノに割り当てられた。その時以来、両者は不可分の関係となっている。彼は安全な基地内でさえも自分の車輌の中で眠る事で有名であり、彼の“帰巣本能(或いは埋葬)”については多数の無遠慮なジョークが現れている程である……もっとも、彼に面と向かってジョークを口に出す者は皆無であるが。これらの事実にも拘わらず、スパーノは自分の背後に常に“VV1レンジャー”が存在するという事により、自分の車輌に“BK(邪魔者、防弾装甲板)”との愛称を付けているのであった。



氏名: ダン・スキャヴェーロ (Dan Schiavello)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
車輌: キャバルリー攻撃ヘリコプター
生年月日: 10/21/3103
髪: 無し
目: 灰

 HPGネットワークが崩壊する前は、ダン・スキャヴェーロはディナポリ・インダストリーズ社――バンソン・ユニバーサル・リミテッド社という巨大な企業帝国によって吸収された大手の星間複合企業体――の商業貨物パイロットであった。企業買収の際にスキャヴェーロ自身の仕事は危険に晒されなかったが、彼は彼の同僚達が“規模縮小(人員削減)”されていく間に徐々に懸念を増していっていた。そして最終的に、彼は自身の雇用主の最近の方針変更に抗議して退職し、突然に軍事冒険主義に転じたのである。(これまでは)後者の理由が彼のソードスォーンに仕えるという偽善的行為の決断をさせたように見えたのであるが、我々のエージェント達は復讐行為がより多くの理由を占めていた事に気がついた。どうやら、スキャヴェーロが退職してすぐにではないようだが、バンソンは彼をブラックリストに載せ、幾人かの“セキュリティ・エージェント”達が彼の家を襲撃して、“従業員の忠義”についての教訓を叩き込むべく彼の家族を悩ませ苦しめた様である。現在、プリンス隊の戦闘ヘリのパイロットとして、スキャヴェーロは利息を付けてその贈物に対して報いる事に非常に大きな喜びを得ている。



車輌: キャバルリー攻撃ヘリコプター

識別番号: XX5169-78M
総重量: 25t
駆動方式: VTOL
動力: マイケルソン110 ICE
巡航速度: 108km/h
最高速度: 162km/h
装甲: スタースラブ/3
武装:
1×ハープーン 短距離ミサイル6-パック
3×ホリー“デリンジャー”短距離ミサイル2-パック

コメント:
 3054年に初登場したこの“キャバルリー攻撃ヘリコプター”は、惑星“ルクバー”のマイケルソン・インダストリーズ社によって戦場に配された救援/強襲VTOLデザイン系列の一翼に連なるものである。軽量ではあるが、この高速機動のチョッパー(ヘリ)は、今日でも使用されている最も強力な戦場での兵器の幾つかからの斉射へ(敵を)晒す為に重い短距離打撃力と十分な装甲を詰め込まれている。一撃離脱攻撃に理想的であるこの“キャバルリー攻撃ヘリコプター”は中心領域全域でポピュラーになり、今日のスフィア共和国軍内でもよく姿が見られている。
 数十年の間、恒星連邦へ堅実な販売をした後に、マイケルソン社は全てのそれに興味を持つ顧客達――これには傭兵部隊や個人的な関心を持つ者も含まれていた――へ“キャバルリー攻撃ヘリコプター”を無制限にリリースした。XX5169-78Mは(アップグレードされてはいるが)その様なヘリコプターの1つで、最初はディナポリ・インダストリーズ社の企業保安部隊用に製造された。そして、最近の小競り合いの最中にソードスォーンによって捕獲された幾らかのバンソンのユニットの中に、これは含まれていたのであった。その現在のパイロットであるダン・スキャヴェーロは、これに“スティレット(錐刀)”との愛称を付けている。



氏名: フロイド・グラス (Floyd Glass)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: スフィンクス
生年月日: 07/14/3103
髪: 茶
目: 茶

 惑星“アルコル”の貴族に生まれたフロイド・グラスは、特権の与えられた生活を楽しんでいた――しかし、その生活は彼の退屈の念を非常に素早く育てたのであった。興奮を熱望する彼は若年時に家出をし、共和国と中心領域をより良く見る為に降下船をヒッチハイクした。今日では、無頓着なライフスタイル、無限に連なるロマンティックな征服心、向う見ずな態度により、グラスは“スリル探求者”という言葉の典型となっている。任務外の時は、彼は地元の酒場で飲み騒いでいるか、ロッククライミングの様な酷く危険な気晴らしか、高高度落下傘降下、ホバー・レーシング等をしている場面で見掛けられるであろう。アーロン・サンドヴァル公爵と彼のダヴィオン支持派的な傾向に忠誠を誓ってはいるが、フロイドが戦闘突撃のアドレナリンの為にメックの操縦法を学んだのは明白である――この動機は、彼のプリンス隊の同僚達の多くには、いっそ疑わしく思われるものであろう。戦場に於いては、彼の戦術はしばしば自殺行為との境界線上に位置する――これは、彼の未熟さとチャンスを掴み取る為の彼の好みの両方を例証するものである。



メック: スフィンクス

識別番号: NC319-13A
総重量: 75t
シャシー: バーガン・バージョン6.2 エンドースチール
動力: 375XL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h (108km/h with/MASC)
ジャンプジェット: 無し
装甲: コンパウンド12A2
武装:
8×シリーズ1g ER小口径レーザー
2×シリーズ7K 射程延長型大口径レーザー

コメント:
 悪名高い“ブラックホーク”の強力な類型として開発された、ノバキャット氏族の製造した“スフィンクス”は夥しい数のレーザーが内蔵されており、その全ては高精度の照準コンピューターに連動させられている。優秀な地上速度と装甲が反撃の砲火から機体を防護するのを助ける事により、このメックは自身よりも軽量の“ブラックホーク”よりも耐久力が高く、また、ほぼ如何なる敵手をも圧迫し打ち負かすのに十分な荒々しいエネルギーを生み出す事が可能である。
 “レーザー・ピラニア”との愛称が付けられたこの“スフィンクス”は、8連装の小口径レーザーによってバックアップされた2基の大口径レーザーを備えている派生型である。グラスは敵フォーメーション後部近くの1つの目標を選ぶのを楽しみ、それから、その目標に自機の長距離兵器を射撃しながら突進をする。一度射程内に入ったならば、彼は小口径レーザーのみを代わる代わる撃ち、特殊効果を狙って完全な“アルファ・ストライク”を放ち、再起動し再び突進をするまでは近隣の生存者達からの如何なる攻撃も耐え忍ぶのであった。



氏名: ヘンドレン・ミカリク (Hendrene Michalik)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
車輌: ファルクラム重ホバー戦車
生年月日: 05/13/3093
髪: 赤
目: 灰

 ヘンドレン・ミカリクはソードスォーンの最も忠実な帰依者の1人である。この献身はダヴィオン・ガードの指揮官であるジャスティン・ソーテックに対するプロフェッショナルからは程遠い傾倒に基づいてのものであるという幾つかの噂が彼女の同僚の戦士達の中に留まっているが、この噂を補強する証拠は殆ど存在していない。実際、“聖戦”の最中、ヴィクター・シュタイナー=ダヴィオンとデヴリン・ストーンと共に戦った2人の恒星連邦兵士の直径の子孫であるミカリクは常に、自身のルーツを誇りに思っているのである。自身の生の全てを通して、彼女は依然として恒星連邦内に居住している自身の一族との密接な結び付きを、スフィア共和国軍で任務に就く為の訓練を受けている間でさえも維持しており、自身の先祖の故郷へ幾度も旅行をしていた。HPGが停止し、サンドヴァル公爵が彼のソードスォーンの創設を宣言した時、彼女の中のダヴィオンの部分は彼の主張を受け入れるべきだと要求した。そして、既に市民軍の訓練によって磨かれて有能な車輌の砲手となっていたミカリクの見事なパフォーマンスは、彼女に彼女個人の戦車の指揮官の地位をもたらしたのであった。



車輌: ファルクラム重ホバー戦車

識別番号: LC1156-106F
総重量: 50t
駆動方式: ホバー
動力: ストランド265 LX核融合
巡航速度: 108km/h
最高速度: 162km/h
装甲: スタースラブ/11.5 タイプVHA
武装:
1×サングロウ・タイプ2 大口径レーザー
1×ディヴァース・オプティックス・タイプ18 中口径レーザー
1×デルタ・ダート 長距離ミサイル10-パック

コメント:
 “ファルクラム重ホバー戦車”は3050年代中盤に、“J・エドガー戦車”――元はアルファード・トレーディング・コーポレーション社によって製造された、高速で、その上強力である偵察車輌――を、より重くし、より弾力性を追求したものとして開発された。その増加した重量とその近年に再生した技術は全般的な機動性を僅かに犠牲とさせたのみで、“ファルクラム重ホバー戦車”にその古き同類たちよりも重い長射程のレーザーとミサイル、先進的な電子機器、50以上も優越した装甲防御を搭載する事を可能とさせた。そして、遥かに高価ではあるが、“ファルクラム重ホバー戦車”は攻撃任務と支援任務の両方に同等の効率で以って役に立つその能力の為に、素早く人気のある存在へとなったのであった。
 LC1156-106Fは、元は“聖戦”後にライラ共和国用に製造されたのであるが、3120年代に初期の兵器と技術の交換プログラムの一環としてスフィア共和国に売却された。3132年のHPGの崩壊直後にソードスォーンに捕獲されるまでは、これは惑星“アーケルナル”の市民軍の一部として使用されていた。



氏名: クリスティン・クローリー (Kristin Crowley)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
車輌: ペガサス軽ホバー戦車
生年月日: 05/09/3088
髪: 赤
目: 緑

 傭兵になる前、クリスティン・クローリーは3112年と3113年のパン・ソラリス・オープン戦――現在はエクォータス500によって覆い隠されてしまっている耐久レース――を含む優勝記録を持ったホバー・レーサーであった。その当時でさえも、彼女のスピードへの強迫観念は明白で、その事は彼女が今までに居住していた全ての主要都市での多数の交通違反によって証明されている。3115年のオープン戦での事故が、クローリーのレーシング・キャリアの没落の原因であろう事は判っている。しかし、“ソラリス”に於いては、才能を持った者達が長期間失業する事は滅多に無いのである。彼女の高速運転技術と彼女の操縦適応上の天賦の才を認め、傭兵部隊ハンセン荒くれ機兵団のリクルーター達は、偵察ホバークラフトのパイロットとして、彼女が求めるであろうスピードと興奮の全てを彼女に提供する事を申し出たのであった。HPGの崩壊に続いて、クローリーのみが知っている理由により、彼女はソードスォーンのゴースト・レギオンの為にハンセン荒くれ機兵団を去った。そして、クリスティン――関節炎が早期に始まっているにも拘らず未だにスピードに駆り立てられている――は着実に階級を上げてゆき、ゴースト・レギオンで最も有能なホバー戦車指揮官かつ前方偵察隊となっているのであった。



車輌: ペガサス軽ホバー戦車

識別番号: DC3407-140B
総重量: 35t
駆動方式: ホバー
動力: スカーバラ105 核融合
巡航速度: 86km/h
最高速度: 130km/h
装甲: プロテック12 フェロファイバー
武装:
1×ヴィクトリー・ハートビート 中口径パルスレーザー
2×ヴァリアント・パイラム 短距離ミサイル6-ラック

コメント:
 エクスター・オーガニゼーション社によって第1次継承権戦争の最中に最初に配備された古典的なデザインである、“ペガサス偵察ホバー戦車”は数世紀間、継承国家と辺境勢力の愛用する偵察ユニットであった。3050年代後期にモデル・チェンジされたこの新たな“ペガサス軽ホバー戦車”は、再生した技術が付加された事により更に有力なものへとなった。軽量かつ高速で、更に驚異的に弾力に富み、良好な武装が施され、先進的なセンサーと電子戦闘システムを持つ、この“ペガサス軽ホバー戦車”は偵察車輌と同じくらいに高速攻撃車輌としても有力な存在である。
 DC3407-140B(“ピーパー(覗き魔)”)は、元はワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の直前にドラコ連合によって配備されたのであるが、その戦争の初期にブレイク教徒によって捕獲され、彼等によって彼等独自の改修が施された。デヴリン・ストーンのレジスタンスはこの車輌を奪取し、これはその後の部隊の様々な戦闘を通して役割を果した。そして、驚くべき事に、これは幾つかの任務に於いて致命的な損傷――これには3人の戦闘クルーを損失したものも含まれている――を被ったが生き残り、その10年後にはスフィア共和国軍の一部となったのである。



氏名: マーゴー・カリュメット (Margot Calumet)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
車輌: ギャロット超重輸送機
生年月日: 01/24/3102
髪: 茶
目: 緑

 暗黒がスフィア共和国全域を襲った時、マーゴー・カリュメットは惑星“アーケルナル”市民軍の予備兵であった。カリュメットは3人の子供の結婚した母親として普通の生活を送り、ローカルなヘリポート用の航空管制官として日中は雇用されていたが、HPG網が沈黙してスフィア共和国にパラノイアが根を下ろした時、故郷での生活は急速に酷いものとなった。惑星“アーケルナル”はソードスォーンとスチール・ウルブズの間での戦場となり、カリュメットの近隣が十字砲火に襲われたのである。ソードスォーンの軍勢は、最終的にはスチール・ウルブズを追い出したが、直後に、その重度の神経側枝への傷はカリュメットの息子の命を奪っていたのであった。カリュメットを悲嘆に暮れさせたこの戦闘の最中に、彼女の家族の安全を保ち続ける事のできなかった市民軍の失敗に対する苦々しさは、彼女をソードスォーンへ加わる方に大きく傾けた――そして、彼女はプリンス隊への加入の提案を受け入れたのである。



車輌: ギャロット超重輸送機

識別番号: RS101-2029A
総重量: 30t
駆動方式: VTOL
動力: ブルドッグ・エコバスト 10 ICE
巡航速度: 54km/h
最高速度: 81km/h
装甲: ブルドッグ・ライトプレート
武装:
2×ブルドッグ マシンガン

コメント:
 その反軍事的な評論に反して、ブルドッグ・エンタープライゼス・オブ・プロセルピナ社は“ギャロット超重輸送機”を、由緒ある“プラネットリフター航空輸送機”を軍事的に補うものとして開発はしなかった。実際、軽武装・軽装甲の“ギャロット超重輸送機”は、この企業の“スカイスター貨物輸送機”――スフィア共和国中の至る所、何十もの世界で使用されている経済的なVTOL運搬/輸送機――の単なる軍輸送機改造バージョンなのである。“プラネットリフター航空輸送機”よりも軽く、貨物にその重量の半分以上を与えている事により、この“ギャロット超重輸送機”は防御とペイロードを引き換えにしており、しばしばどの戦線よりも遠く離れた場所に配置されている。
 RS101-2029A(その現在の乗員の指揮官、マーゴー・カリュメットにとっては“ウィングド・チャリオット(空飛ぶ馬車)”である)は、スフィア共和国軍の航空兵站チェーンのバックボーンとして用いる為にスフィア共和国によって就役させられた数百の“ギャロット超重輸送機”の内の1つである。その意図されている役割にも拘らず、この機体は歩兵輸送機として多数の回数を飛行しており、しばしば砲火の下で、歩兵戦闘車(とそれの歩兵達)を戦場に輸送したり、戦場から輸送したりしている。



氏名: ロマン・テサーレ (Romain Tesarek)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: ウォーハンマーIIC
生年月日: 08/11/3100
髪: ブロンド
目: 緑

 左眼を覆うパッチと眼窩の跡から鎖骨までずっと走る長くギザギザの傷により、いかつい顔の寡黙なロマン・テサーレが、かつては傭兵部隊であったゴースト・レギオンに仕えている最中に無数の戦闘をしたベテランである事には如何なる疑問の余地も無い。氏族との戦闘は彼の眼を――それと危うく生命をも――犠牲にさせ、今日でも未だに彼を悩ましており、かつては飲み騒ぐ傾向のあった威勢のいい若者を絶えず宙を見つめる歩く貝の様なものへと変容させた。他に任務が無い時には、テサーレは光り輝くライラのクローネ(ライラ共和国の通貨)――その同じ決定的な作戦の最中に拾った“幸運”のコイン――を弾くという異常なまでの癖を始める。テサーレの上官達の多くが彼の安定性に疑問を持つ一方で、捕獲された“ウォーハンマーIIC”のコクピット内での彼の技能と彼の命令への無条件の献身は、彼を最前線へ留め続けているのであった。



メック: ウォーハンマーIIC

識別番号: JF309-23G
総重量: 80t
シャシー: SFX-80 エンドースチール
動力: タイプ10 320 核融合
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: コンパウンドZM15 フェロファイバー
武装:
2×タイプDDS 射程延長型PPC
2×システム4 アドヴァンスト・タクティカル・ミサイル6-パック
1×シリーズ1 Mk3 射程延長型小口径レーザー

コメント:
 氏族は、継承権戦争の数世紀間の全てを通して由緒のある恐ろしい機体で、最大限の耐久力と打撃能力を備えるべく作られた装甲と火力の巨人である“ウォーハンマー”重量級バトルメックの改良を行った。古くなったバトルメックのラインの販売を活性化する為にダイヤモンドシャーク氏族によって最初に配備された、この改良された“ウォーハンマーIIC”は、ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の直前に初登場し、全ての二線級の氏族部隊の中に普通に見られる存在となった。
 ロマン・テサーレの“ウォーハンマーIIC”である“シュート・ミー(私を撃て)”は、彼を死に至らしめかけたのと同じ襲撃の際に、ゴースト・レギオンによってジェイドファルコン氏族から捕獲されたものである。そして、その日以来、テサーレの戦場に於ける戦術は、そのメック自身とほぼ同じ程に機械的なものとなった。大抵の場合、選んだ目標に向かって真っ直ぐに重々しく動く彼は、大抵の場合、簡単に予測できるリズムで以って一斉射撃を行うのである。一度、かように交戦をしたのならば、彼は命令か全ての敵を破壊した後かのどちらかが最初に来た場合にのみ戦闘を中断するのであった。



氏名: “軍曹”アレック・デナー (Sgt. Alec Denner)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
車輌: デーモン中戦車
生年月日: 04/19/3089
髪: 黒
目: 茶

 がっしりとしており、巨大な毛深い腕、木の幹の様な胴に適しているであろう首、非常に太い脚――それ故に彼は少し蟹股になっている――を持っている事により、デナーの小隊仲間は彼に“ジャガーノート”との愛称を付けている。彼の並外れた肉体の太さは、彼が惑星“シレーネII”――この惑星の1.26Gの重力はその市民達を、よりがっしりとした体、より強力な体にする傾向がある――で誕生した事からもたらされたものである。彼自身は、自分は元々はメック戦士になりたかったが、100tの“アトラス”でさえも自分の体重を支える事はできない……車輌の頑丈さのみが自分に必要な支えを提供できるであろうと感じた、というジョークを言っている。
 その奇矯さにも拘らず、彼は素晴しい車輌操縦者であり、その役割に生れたのではないゴースト・レギオンの僅かな隊員の1人である。彼は自分の大切な“デーモン”から去る事は望んでおらず、現場に留まる為に少なくとも2回昇進を断っている。
 彼についての唯一の罰点は、ゴースト・レギオン指揮官であるアンジー・チェルシーへの彼の好ましくない口説きである――もし、我々が必要であると感じたのならば彼を操るのは造作もない事である。



車輌: デーモン中戦車

識別番号: FS183-21AM
総重量: 45t
駆動方式: 装輪
動力: 295GM
巡航速度: 76km/h
最高速度: 119km/h
装甲: レパードII・アーマー
武装:
4×GM ミニガン
2×スカッターガン ライト・マシンガン
2×ブレイズファイアー・ロングショット 中口径レーザー

コメント:
 オリジナルの“デーモン”は大昔のデザインであり、星間連盟防衛軍で使用する為に2716年に導入された。スフィア共和国によって契約された現行の設計は、そのパイロット達に歴史と団結心の意識を教え込むという努力に基づいて同じ名称で呼ばれているものである。
 しかしながら、現行の設計はオリジナルのものより非常に小さくなっている。15t小型になり、その速度がほぼ2倍になり、原型車のガウスライフルがなくなっている現行の“デーモン”は、開けた戦場でメックを相手にするよりも、都市内にて歩兵やバトルアーマーに対処するのにより適した存在となっている。
 この車輌は惑星“アディックス”の首都セント・ランドールでの最近の戦闘に於いて、その特質よりも大きなものを示してみせた。そこにて、“デーモン”の速度と装輪設計は防衛部隊に完璧に機動性で勝り、彼等の最終的な撤退に寄与したのである。その現在のパイロットであるアレック・デナーは、この戦車に“エンジェル”と愛称を付けている。



氏名: “軍曹”グレゴリー・リー (Sgt. Gregory Lee)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
車輌: コンドル戦車
生年月日: 06/23/3097
髪: 赤
目: 茶

 グレゴリー・リーは、従者となるように生まれついていた。無数に存在する一般人の中の1人である彼は、強烈な個性の従者となった時に輝いたのである。彼は多くのその様な関係――時折、その関係は彼を犯罪へと導いた――を経験してきたのであるが、ベン・ゲリンガーと出会うまでは、その彼の強烈な個性との関係が崇拝へと変わる事はなかった。ベンは、グレゴリーがそうでなかった全て――社交性、良い容姿、人柄の良さ、そして、グレゴリーが試みる全ての物事へ容易に勝れる――があった。そして、正確に同じ日の生れであった事により、グレゴリーは終生の友人を自分が見つけ出した事を確信したのである。しかし、ベンがメック戦士になり、彼がメック戦士になるのに失敗した時、その全ては変化した。ベンが彼を励まして立ち去った時、彼の崇拝の念は憎悪へと変わったのである。そして、彼は、彼に背を向けた自分のアイドルに復讐を誓ったのであった。
 彼はメック戦士としては落第したが、彼の決意は憎しみによって燃え上がっており、素早く車輌の操縦法を学んだ。彼は、自分のクラスをトップ近くで卒業した。そして、卒業証書を手に、彼は真っ直ぐにプリンス隊にまで旧友を追って入隊した。……これは、幾つかの点――それにより、返報への機会が与えられるであろう事――を熟知しての事である。この様なプリンス隊内の軋轢は、(今後の我々の)展開に非常に役立つものかもしれない。



車輌: コンドル多目的戦車

識別番号: FS285-00MR
総重量: 50t
駆動方式: ホバー
動力: 300ヴィラーXL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
装甲: スタースラブ/9.5 MkII
武装:
2×シュアファイアー・ミニガン
1×ヴァリアント・アーバレスト LRM15-パック
1×ミドロン・エクセル5SG LB-X AC

コメント:
 近代的な戦場に何とかして入り込んでいる多くの新型車輌と同様に、“コンドル多目的戦車”も古き“コンドル重ホバー戦車”を大規模に改良した型である。この近代化された型は(オリジナルのものよりも)最高速度が遅く実際に搭載されている兵器も少なくなっているが、より長射程の能力を誇っており、また同様に高度なLB-X型のオートキャノンも搭載しているのであった。
 この“コンドル多目的戦車”が最初に経験した戦闘は、ワード・オブ・ブレイクに対してのものである。ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”が開始されたその年内に、ノースウィンド・ハイランダーズは彼等の故郷である惑星“ノースウィンド”で包囲下に置かれた。この車輌の完全編制の1個中隊は首都のタラに向かって前進する敵への妨害に用いられ、援軍が到着して彼等に撤退を強要するのに十分な期間、彼等を無防備にさせた。この車輌は、それの唯一の生き残りである。その日以来、これには“ディフェンダー”との愛称が付けられている。その現在のパイロットであるグレゴリー・リーは、この称号を維持している事に非常に満足している。



氏名: “軍曹”レオ・リオーダン (Sgt. Leo Riordan)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
車輌: DIシュミット戦車
生年月日: 02/14/3097
髪: ライト・ブラウン
目: 緑

 レオ・リオーダンは、惑星“フェラニンII”のドーム型の議会都市であるファーストポイントにて誕生した。この荒涼とした砂漠の惑星での最初の15年の間、彼は全く空や星を見る事は無く、惑星“フェラニンII”の植民が行われた唯一の理由である石油化学プラントの中で事実上の奴隷的労働者として働いていた。企業のものではない降下船が緊急修理を行う為に数週間地上へ降りるとの稀な事例の際に、彼は船に乗り込む方便として買収を行って惑星を離れた。
 一度惑星を離れた後、リオーダンは惑星から惑星へと旅行をして宇宙の驚異を味わっていった。彼は更にダヴィオン家の領域にも立ち寄り、そこにて、彼は共和国に戻るべく進む前に、恒星連邦の評価システムと慣習を高く評価するに到ったのであった。そして、プリンス隊が創設された時、彼の技能・ダヴィオン家の理念への偽りの無い信念は、彼をソードスォーンの貴重な資産へとした。彼は最高のエリートの車輌操縦士ではないのかもしれないが、彼は単純なサバイバルの歳月を通す事により戦術的なセンスを学んでいるのである。我々のプロファイラー達は、放浪は彼を家庭的な人にしており、そして、彼の戦士としての価値は明らかなのであるが、彼のソードスォーンへの忠誠心は彼を(我々への)勧誘が成功する見込みの無い候補者へとしていると、我々に伝えている。



車輌: DIシュミット戦車

識別番号: FS275-11GS
総重量: 80t
駆動方式: 装輪
動力: 220DAV XL
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
装甲: スタースラブ/6 FF
武装:
2×ミドロン・トーネード ロータリーAC/5
1×ターヘス・リーチャー LRM15
4×ディヴァース・オプティックス・タイプ18 中口径レーザー
2×スカッターガン ライト・マシンガン
2×ピュリティ・L-シリーズ 火炎放射器

コメント:
 キャタピラ軍用車輌の代表的な製品の名称――“ロンメル戦車”、“パットン戦車”、“デモリッシャーII戦車”等々――で印象的なデファイアンス・インダストリー社は、新たな装輪戦車用の計画を立案した。そして、この設計は、“DIシュミット戦車”と呼称された――星間連盟首長の親衛連隊である“ロイヤル・ブラックウォッチ連隊”の最後の指揮官のハンニ・シュミット大佐の名に敬意を表しての事である。
 この車輌は惑星“リー”上で、恨み重なる歴史的な敵手であるカペラ大連邦国の襲撃に立ち向って、恒星連邦の戦場にて最初に戦闘を行った。これは見事なデビューを果したのであるが、単純に数で圧倒され、その乗員は殺害された――しかしながら、戦車自体は比較的損害を被らずに生き残ったのであった。それにも拘らず、この車輌はスフィア共和国のサンドヴァル公爵に大量のくず鉄の積荷と共に売却された。そして、そこにて、完全に修理されて現役へと復帰した。その現在のパイロットであるレオ・リオーダンによって、これには“フェニックス”との愛称が付けられている。



氏名: “大尉”ベン・ゲリンガー (Capt. Ben Gerringer)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: パンサー
生年月日: 06/23/3097
髪: 茶
目: 青

 プリンス隊の戦士達の大部分と同様に、ベン・ゲリンガーは生れた時から不適応者であった。常習的な犯罪者ではなかったが、悪い遊びやちょっとした窃盗を好む彼の傾向と、自由奔放な性質は、当初から彼をトラブルへと陥らせたのであった。皆の為にその場の自身を誇る社会の中では、ベンの為の如何なる居場所も全く存在しなかった。次の人の為に職を解雇された彼は、最終的に貴族の娘に手を出すという誤りを犯してしまった。そして、彼が惑星から脱出する唯一の方法は、共和国軍への入隊だったのであった。
 自由奔放な性質と軍隊での経歴は通常相容れないものなのであるが、ベンはここで探し求めていた居場所を本当に見付けた。そして、より伝統的な軍の訓練生達には軽蔑され、粗野な男だったのであるが、ベンは自身が学問上では優れおり、自分への信奉者達も得た事に気がついたのであった。これらの信奉者達の中の1人が、グレゴリー・リーである。彼等は速やかに友となり、しばしば自分達が実の兄弟達よりも親しいに違いないとも認め、リーは常にベンよりも半歩下がった場所に居た。しかしながら、最後の学位取得が来た時、ベンはメック戦士試験に合格したが……リーは合格しなかったのである。かような状況の常として、リーは自分の失敗の責任をベンに負わし、それ以来、恨みを抱き続けている。
 プリンス隊と契約する為に共和国軍を辞めた時、ベンは軽快な足取りでその道を歩いていった。そして、彼の変わった方式の統率方は、この不適応者達のならず者の集団には完璧に適合する事が判明し、彼は素早く大尉へとなったのである。



メック: パンサー

識別番号: DC010-73C
総重量: 35t
シャシー: アルシャイン560-キャリアー エンドースチール
動力: リーネックス140
巡航速度: 43.2km/h
最高速度: 64.8km/h
ジャンプジェット: レキシントン・Ltd. リフターズ
装甲: マクシミリアン42
武装:
2×テロス SRM-4ミサイル・ラック
1×ローズライトII 射程延長型PPC

コメント:
 デヴリン・ストーンの指導の下にスフィア共和国が建国されたのと同年である3081年、新たな“パンサー”のDC010-73Cは組立てラインから出された。しかしながら、この“パンサー”の短い歴史は非常に多彩なものである。
 3084年、これはゴーストベアー氏族(すぐにこれはレイザルハーグ統制へとなった)との戦闘で見られた。それから、ドラコ連合軍が削減を強いられ“平和”が到る所で始まった時にでさえも、この機体は“辺境”での道を見出し、そこにて、ヴァンス・レザークとトーツガ機兵隊を含む多数の海賊団に対抗しての戦闘を経験した。そして最後に、新世紀の開始時に外世界同盟との国境上でスノーレイヴン氏族と対した戦闘でもこの機体は見られたのであった。
 その時から、この機体はドラコ連合の国内を巡って戻り、カタナ・トーマークに伝わった――何故、この機体が彼女に送られたのかは、未だに不明である。この機体はすぐに、ソードスォーンとの小競り合いにて捕獲され、現在はベン・ゲリンガーによって操縦されている。彼は、機体に“トーチ”と名付けている。



氏名: チャック・ステップ (Chuck Stepp)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: グリフィン
生年月日: 01/03/3093
髪: 無し
目: 灰

 生来の気の利いたおどけ者で、かつてのよき日々に於いては独演芸人であったチャールズ・ステップ(彼は“チャック”との呼びかけにのみ返事をする)は、人生に於いて決して如何なる物にも――自分自身にさえも――真剣にならないように見える男である。正に、ステップの短期間で破局したトレーシー・ラーク(彼の故郷である惑星“タイグレス”の有名な女優)との結婚、奔放な日々に於ける彼の法律との諍い、彼の惑星“バソールト”市民軍での勤務、そして、HPG網の崩壊後のスフィア共和国の衰退でさえも全て、彼の即興の大言壮語や多数のエピソードのネタになっているのである。戦闘用の周波数上でさえも駄洒落を言い1つの話に夢中になる事で知られている彼は多くの非難を受けており、自身の内的独白のユーモア・センスにより昇進の機会を1〜2回失ってさえもいる――彼の口調は滅多に上官や同僚達に無礼を働かないにも拘らず。しかしながら、自分自身でトラブルを作り出しているにも拘らず、チャック・ステップは現在の自身の役割に完全に満足している様に見えている。



メック: グリフィン

識別番号: LC7140-41G
総重量: 55t
シャシー: アースワークスGRF エンドースチール
動力: デファイアンス275 ライト核融合エンジン
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: ロウリングス55
装甲: スターシールドA with/CASE
武装:
1×サイクロプスXII 射程延長型大口径レーザー
2×ラムテック1500Z 射程延長型中口径レーザー
1×コベントリー・スターファイア 長距離ミサイル・パック15 with/アルテミス

コメント:
 オリジナルの星間連盟にまで遡れる由緒あるこの“グリフィン”は、常にバトルメックの中のワークホースと定義を下されていた。優秀な機動力、堅固な装甲防御、効果的なミサイルとエネルギー兵器の組み合わせを持つ“グリフィン”は、考えられる全ての役割に於いて有用で、同様に、重部隊と強襲部隊用の重偵察/支援ユニットとしても適していたのである。
 LC7140-41G(“ダンシング・ジョーカー”)は、3020年代に最初に組立てラインから出現した“グリフィン”のライトエンジン改修型である。その戦歴には、“3039年戦争”、“氏族の侵攻”、更に“連邦=共和国内戦”までも含まれている。3067年にワード・オブ・ブレイクの“聖戦”が勃発した時、シュタイナー=ダヴィオン内戦の最中に改修されたこの機体は惑星“コベントリー”の防衛軍内に存在していた。そして、その攻撃によって狂信者達に捕獲されたこの機体は、後にストーンの連合軍によって奪還され、その戦争終結後にスフィア共和国に取り込まれたのである。



氏名: シンディ・ローズ (Cyndi Rhodes)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
車輌: ポーII重戦車
生年月日: 08/10/3104
髪: 茶
目: 青

 シンディ・ローズは、ゴースト・レギオンのちょっとしたおてんば娘である――彼女は、このソードスォーンのベテラン部隊の殆どの他の女性達よりも酒場での乱闘に加わったり、自身の戦車の機械の油で汚れた内部に自らの手を深く突っ込んだりしているのである。ゴースト・レギオンの第4世代の隊員である彼女は、傭兵生活に生れた。そして、ゴースト・レギオンを越えて好めるかもしれない何かの生き方があるのかを、彼女は理解する事が単純に不可能であった。彼女にとって、のんびりとした軍人生活が人が求められる全てであり、彼女は“その瞬間”を生きるのが好きだったのである。しかし、彼女の(心の)殻の外に見える個性がのんきで奔放なものである一方で、戦闘中の彼女は冷酷で慎重でもある。自身の職務が連隊の歩兵部隊やメック部隊に火力支援を提供するものである事を鑑みて、彼女はしばしば友軍のユニットを尾行し、自身が“責任を持ったユニット”への脅威と思われる如何なる敵に対しても重い援護射撃を提供する。



車輌: ポーII重戦車

識別番号: CC506-717F
総重量: 60t
駆動方式: 装軌式
動力: 240ピットバン
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
装甲: スターシールドV
武装:
1×イノクマ ガウスライフル
2×スペーリーブローニング マシンガン
2×ハープーン-6 SRMラック
2×ホバーテック ストリークSRM-2ラック

コメント:
 ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の暗黒の日々の中、狂信者達に対抗する為のより強力な火力の必要が至る所で痛感された――しかし、カペラ大連邦国軍以上にこれを痛感している所はどこにもなかったのである。そして、新たなデザインの工場を設備する代わりに、多数の通常型車輌――この中には、安価で極めて単純な“ポー重戦車”も含まれていた――を緊急に改良する事が為されたのであった。核融合エンジンへのアップグレードはその戦車の全てに違いを生じさせた――これは、技術者達に戦車の破壊力を4倍以上にするのを可能とさせ、リャオ家のブレイク教徒への抵抗に生きる為の呼吸を吹き込む助けになったのである。
 シンディ・ローズの“ポーII重戦車”――“クリーバー(肉切り庖丁)”との愛称が付けられている――は、10年以上前の共和国に対して行われたカペラ大連邦国の襲撃の際にゴースト・レギオンによって捕獲された。ローズが自身の“ジョースト戦車”を失った後の極最近に割り当てられた事により、彼女はまだこの戦車の微妙な違いに慣れている最中である。しかし、彼女は既に、その増大した火力とECMの為に、この戦車への賞賛の念を表しているのであった。



氏名: ゲーリー・メトカーフ (Gary Metcalf)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: トール(ソア)
生年月日: 05/25/3096
髪: 灰
目: 黒

 分裂した傭兵部隊の生き残りという由来がある部隊に仕える――ゲーリー・メトカーフは利益によって純粋にこれへの動機が付けられたというのが、事態に唯一適合するものであると思われる。恒星間通信網が不全となり、共和国の経済が崩壊の瀬戸際にあるにも拘らず、このろくでなしのメック乗りは何よりもまず金を大事にしているのである。更に、彼は自分のメック戦士としての技量と純粋な氏族の“トール”を所有しているのを十分に利用する事によって、ゴースト・レギオンの小隊指揮官の地位を交換取引したとも信じられている。戦闘では、メトカーフはほぼガラスで作られているものかの様に自分のメックを操縦し、自機の備えている武装から破壊的な強打を見舞う一方で、敵の僅かな砲火に晒されるのさえも恐れる。彼は歩兵部隊や車輌の様な“与し易い”敵を目標にする事を好み、その一方で、如何なる敵のバトルメックも自分の小隊の残余の手に委ねるのである。しかしながら、彼は、その様な敵に対して止めの打撃の為に支援火力を加えるのは嫌っているのであった。
 戦士としての働きにより手厚い支払いがされているのではあるが、メトカーフは本職とは別にギャンブルを楽しむ事でも有名である。そして更に、ゴースト・レギオンの同僚の兵士達が苦労して手に入れた現金を巻き上げる為に小規模なブラック・マーケットの運営を実施する事により、彼は上司による非難を受けているのであった。



メック: トール(ソア)

識別番号: HH730-17H
総重量: 70t
シャシー: オリヴェッティT4 エンドースチール
動力: 350マグナXL
巡航速度: 55km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: クラン・スタンダード タイプA3
装甲: コンパウンド・ベータ FF
武装:
1×タイプ22 射程延長型PPC
1×タイプKOV LB 10-Xオートキャノン
1×シリーズ1 射程延長型小口径レーザー
2×タイプXV“ロングボウ”LRM-15
1×タイプXV“ロングボウ”LRM-5

コメント:
 氏族の中では“サモナー”の名で知られている“トール”(ソア)は、氏族の侵攻が行われた際、連邦=共和国の半分であるライラ共和国にジェイドファルコン氏族が攻め込んだ時には、彼等のお気に入りの重量級メックとなった。用途が広く、重武装/重装甲で、高機動の“トール”は、事実上、当時、中心領域側によって配備されていた全ての重量級メックを性能で凌駕しており、今日でさえも恐ろしい設計機として留まり続けている。
 ゲーリー・メトカーフの改良された“トール”は、後年に中心領域に来た氏族の1つであるヘルズホース氏族の兵器としてその生涯を開始した。“聖戦”後の神判の際にジェイドファルコン氏族によって捕獲されたこのメックは、メトカーフが余分なものが一切除かれたそのシャシーをポーカーの手で勝ち取る前は何回も取引で所有者を変えていた。しかし、長年の部品の探索と修理作業はこのメックを再生へと到らせ、メトカーフは自分が蓄えるであろうと信じる利益の為に、これに“ゴールデン・グース(金のガチョウ)”と愛称を付けたのであった。



氏名: ケニヤッタ・ウッズ (Kenyata Woods)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: ワスプ
生年月日: 12/03/3093
髪: 赤
目: 緑

 不愉快な程に陽気で騒々しく、戦争から愛までの全てに対して“神の人類への贈物”と考えているケニヤッタ・ウッズは性別を逆にした、ほぼステロタイプのホロ・ビデオのプレイボーイ・メック戦士で、古典的な無頼漢である。惑星“ソラリスVII”の闘士から傭兵になった2世として、この外面的人格は彼女に非常にぴったりとはまっているが、これがどの程度が本当でどの程度が演技なのか議論の余地があるものである。しかしながら、知られているものによると、彼女がソードスォーンにリクルートされた時、惑星“ソラリス”の闘技ゲームでの彼女の経歴は自然消滅する直前であったとの事である。その時、彼女の大いに公表された飲み騒ぎの行状は一流の戦闘記録にも影を投げかけ、ブラックスター・ステイブルズ(闘技場のチーム)の彼女のパトロンに彼女を捨てて“より尊敬に値する”才能の人材を選ばせる事を強いたのであった。その前年をより下級のリーグ(の試合)で費やした後、ウッズはゴースト・レギオンの申し出に飛びつき、自身の恐るべき戦闘技術と以前の名高く派手で不道徳なライフスタイルの双方をゴースト・レギオンにもたらしたのである。

(訳注: Kenyataは“ケニヤ”と呼ぶ方が正しいかもしれませんが、ケニヤッタにしました)



メック: ワスプ

識別番号: FW1576-12G
総重量: 20t
シャシー: ヘレスポント・タイプW エンドースチール
動力: ヘルメス120
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: ヘレスポント・リーパーズ
装甲: ヘレスポント・ライト・ステルスアーマー
武装:
1×ディヴァース・オプティックス 射程延長型中口径レーザー
1×デス・ブロッサム 10-パック・ロケットランチャー

コメント:
 “ワスプ”は未だに現役にある最古のメックで、2471年に地球帝国によって使用される為に開発されたものである。今日、この機体は、中心領域と辺境の全ての国家に於いて、その姿が見られる。そのオリジナルの役割は偵察機としてのものであったが、最終的には高速でより先進的なメックと車輌に凌がれ、“ワスプ”はその役割を鎮圧・軽守備・支援任務に移管された。これには数世紀間で無数の派生型が出現しており、その中には“聖戦”の直前に現れた射程延長型レーザーとロケット・ランチャー・パックを誇るこのモデルも含まれている。
 FW1576-12Gは、元は自由世界同盟用に作られたものである。そして、自由世界同盟の劇的な崩壊の後、その道をマーリック=スチュワート共和国に見出したのであった。スフィア共和国は、このメックを物資強奪作戦の最中に捕獲した。自身の無法なライフスタイルを認めて、ケニヤッタ・ウッズはこのメックを“マンイーター(人喰い)”と名付けている。



氏名: “少尉”ダイアン・ジェームソン (Lt. Diane Jameson)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: リョウケンII
生年月日: 03/17/3098
髪: 赤褐色
目: 茶

 ダイアン・ジェームソンは、普通ではないメック戦士である――彼女の最初の愛と欲求は気圏戦闘機パイロットになる事だったのである。マーリック共和国内にある名高いロイド・マーリック=スタンレイ航空宇宙学校に入学した彼女は他より優れており、3年の時には自身のクラスの首席となっていた。
 彼女は中立を維持しようとしたのであるが、生徒達がマーリック家の玉座の3人の後継者達――アンソン・マーリック、ジェシカ・マーリック、フォンテイン・マーリック――の闘争の中で敵味方に分かれた為に、3年目に学校全体は政治上の線で分割された。ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”に続いての自由世界同盟の崩壊と共に、その後の60年間に多数のマーリック家の後継者達の下で自由世界同盟を再結成する為に多くの戦争が戦われた――そして、その全ては無駄であった。それの現在の競争者達は学校自体を引き裂く要因となり、一方の陣営が優勢を手にする前に戦闘は実際に発生したのであった。彼女の王家は他のどの王家よりも多く自らと衝突しているにも拘らず、ダイアンは依然として自身の親友達とクラスメート達が互いに殺し合うのを見る事に(慣れずに)恐怖していた。そして、彼女はスフィア共和国に逃亡したのであった。
 共和国にて、彼女の軍事的な思考様式は余りにも深く彼女に深く染み込んでいたのであるが、彼女をそれで兵籍に入れる事にはならなかった……彼女の恐怖の記憶は、彼女を気圏戦闘機から遠ざけ続けていたのである。代わりに、彼女は自身を一流のメック戦士にする事に熱心に打ち込んだ。派閥(ソードスォーン)の中――それは、彼女の壊れた過去とは何の関係も無い場所であったのである。



メック: リョウケンII

識別番号: GB337-49G
総重量: 75t
シャシー: DSAM エンドー5
動力: GM375XL
巡航速度: 55km/h
最高速度: 87km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: フォージングZM20
武装:
4×タイプOVR-X LB 2-Xオートキャノン
2×タイプXVI LRM-15ランチャー

コメント:
 3075年、この機体はゴーストベアー氏族に最初に登場した。これは、ダイヤモンドシャーク氏族がその“マッドキャットII”のデザイン――オリジナルの“マッドキャット”の設計の重量と致死性を増加した――で果たしたものと同じ成功を為し遂げる為の試みである。この“リョウケンII”はその重量を中量級メックから重量級メックへと増加し、その結果、強力な機体となった。
 “リョウケンII”、GB337-49Gは、単純に“所有の神判”を経て獲得されたものではなく、直接にスフィア共和国へ売却された最初のデザインであり、この事はジェイドファルコン氏族、ヘルズホース氏族、ウルフ氏族の中に多大な物議を起した。ヘルズホース氏族からは実際に幾つかの“不服の神判”が宣言され、ゴーストベアー氏族に対する戦闘が行われた。
 共和国軍に使用されていたこの機体はサンドヴァル公爵によって使用される為に“取得”され、現在はダイアン・ジェームソンによって操縦されている。彼女は、“オリンピア”とそれに名付けている。



氏名: サンティアゴ・パディラ (Santiago Padilla)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: ファイアスターター
生年月日: 06/14/3108
髪: 赤茶
目: 茶

 何事も何者も、サンティアゴがメック戦士になるのを阻む事はできなかった。数世代に渡って、パディラ一族はメック戦士として働いてきた――彼等の系譜を最後まで辿るとオリジナルの星間連盟、そして恐らく、そこをも越えた先にまで行き着く事が可能である。
 彼の祖先は星間連盟防衛軍に使えていたが、彼女は中心領域を離れる事は誤りであると感じていた。それ故に、アレクサンダー・ケレンスキー将軍に従ってSLDF(星間連盟防衛軍)の80%が自ら進んで“エクソダス”(脱出)の放浪の旅に出た時も、彼女は中心領域に残留したのである。そして、中心領域に残留した多くの同僚達と同様に、彼女は王家の軍の一員とはならず、その代わりにフリーランスでいる事を選択し、最も高い値を付けた者に対して彼女の奉仕を提供したのであった。サンティアゴの祖先は、事実上、傭兵の中の傭兵になったのである。数十年間を通して傭兵部隊から傭兵部隊へ渡り歩く――(殆んどの場合、彼等は1つの傭兵部隊で終世まで過ごした)――彼等の血統が何世紀もの間生き延びたのは、彼等の技能と勇気への証である。
 このような血統であるが故に、サンティアゴが彼の前に開けているメック戦士としての唯一の道のみを目指すのに何ら疑いは無かったのである。実際は傭兵部隊ではないのだが、ゴースト・レギオンの傭兵部隊としてのルーツがヴァンガード・レギオンである事が、サンティアゴが彼等への加入を選んだ理由だとしても特に驚くべき事ではないであろう。



メック: ファイアスターター

識別番号: FS748-24Y
総重量: 35t
シャシー: ファウンデーション・ウルトラライト エンドースチール
動力: GM210
巡航速度: 64.8km/h
最高速度: 97.2km/h
ジャンプジェット: ルクソール・ロードリフターズ
装甲: デュラレックス・ノヴァ
武装:
6×ホットショット フレーマー
1×デファイアンス・モデルXII 射程延長型中口径レーザー
1×ハーモン ライトレーザー

コメント:
 FS748-24Yは、高名なる傭兵部隊エリダニ軽機隊によってドラコ連合の所有していた惑星“ラダラフ”が襲撃された、2900年に、最初に戦闘に用いられた。その時より、この機体は今までに多数持ち主が変わっていたが、(初めて)傭兵部隊のメックとなったのである。ブルースター・イレギュラーズやケル・ハウンドのような高名な傭兵部隊から、ワコー特戦隊やウィルソン軽機隊のような“屑”の傭兵部隊までの手を渡り歩いた、この“ファイアスターター”は現存する全ての種類の傭兵の装備として見られる存在である。
 実に奇妙な事に、本機がヴァンガード・レギオンの手に収まったのは通常形式の戦闘ではなく、カードの手を通してであった。3061年、指揮官のチャド・ディーンは、ハーロックズ・ウォリアーズの指揮官(サマンサ・ヴィエル)をポーカー・ゲームで負かし、その結果として所有権が変わったのである。
 本機は備えられた6基の火炎放射器により、非装甲の歩兵にとっては破滅的な存在である事が可能である――故に、サンティアゴ・パディラは、この機体を“マッチスティック(マッチ棒)”と名付けたのである。



氏名: スカルキャップ・ギャレット (Skullcap Garret)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: スパイダー
生年月日: 04/14/3098
髪: 無し
目: 緑

 スカルキャップは自分の人生を1つの律――“運”に基づかせている。これは人生について余りにも滑稽で傲慢であると思えるであろうが、それにも拘わらずスカルキャップ(我々の結社でさえも彼に付けられたファーストネームを見つけだす事はできていない)は、自分の経歴を駆け抜けていった……それも、羨ましい程の結果と共に。
 科学者達がその土着の恐竜を研究している惑星“カフ”で生まれた彼は、彼が言う所の“退屈な恐竜達の奈落”から逃げる為に十代半ばで惑星を離れた。
 彼は身元を変えるのとほぼ同時に暗黒街で敵を作った。しかも、その種の対決の1つは楽しいものとは全く言えないものとなった。彼は自分の頭頂部を渡る大きな傷を刻み込まれて、立ち去る事となったのである――これは明らかに、彼のニックネーム“スカルキャップ”の源泉である。
 避難所を求めたのか、或いは単純に別のスリルを欲したのかのいずれにせよ、彼はプリンス隊が創設されてすぐにそこへ加入した。そして、我々は彼がどの時点でメック戦士の技能を取得したのかを確定する事が(今尚)できていないが、ともかく、彼はすぐに自分のメック戦士としての価値を証明してみせたのであった。彼の“スパイダー”――彼が“ダイノキラー”と名付けた――は、彼の一匹狼的な個性に全く適した機体と言えるであろう。



メック: スパイダー

識別番号: 不明
総重量: 30t
シャシー: クルーシス-II・デラックス エンドースチール
動力: ピットバン240 ライト
巡航速度: 86.4km/h
最高速度: 130km/h
ジャンプジェット: ロウリングス75
装甲: カロンFWL・スペシャル フェロファイバー
武装:
2×トローネルXII 中口径レーザー

コメント:
 “スパイダー”は最高の偵察メック・デザインである。卓越した運動能力――特にそのジャンプ能力――により、“スパイダー”は敵の保持している領域に乗り込む事ができ、他のどの地上車輌やVTOLよりも良好に自身を脱出させられるのである。しかしながら、その装甲は軽量で、少しの時間でも戦闘を継続すべきではないが、限定的な戦闘の際に、その保有している一対の中口径レーザーは十分に役立つものである。



氏名: イオン・マーフィー (Ion Murphy)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
車輌: ダナイ支援車輌
生年月日: 10/13/3105
髪: 黒
目: 青

 暗黒が共和国に降りる以前は、イオン・マーフィーは惑星“チコノフ”にある彼の一族の農場の慎ましいトラクター・ドライバーであった。第1ダヴィオン防衛軍の第2世代目の子孫であるが、マーフィーは惑星“ニューロードスIII”の戦闘で自分の従兄弟のセシル・マーフィーを失う事がなければ、アーロン・サンドヴァウ公爵のソードスォーンの派閥に参加する気を起こす事はなかったであろう。そのソードスォーンとバンソンの激突の中で、ダヴィオン・ガードの車輌指揮官であったセシルは惑星の首都のザークシーズ(クセルクセス)のちょうど外側で死亡した。彼が見る所の“魂の無い企業の怪物達”に対して自分の従兄弟が死亡したとの事を知った時にのみ、マーフィーは最終的に参加を決めたのである。そして、イオンの技能はソードスォーンのバトルメック部隊に彼を置くには十分では無かったが、彼の一族への義務から来た運転センスと復讐心はソードスォーンの支援部隊での役割――強力な間接砲支援戦車の指揮をする――を彼が勝ち取るのを助けたのであった。



車輌: ダナイ支援車輌

識別番号: MC037-0012B
総重量: 45t
駆動方式: 装輪
動力: GM205核融合
巡航速度: 54km/h
最高速度: 81km/h
装甲: マクシミリアン43・スタンダード
武装:
1×ビシニアン・ボーリスティックス サンパー間接砲
2×ファーミル インプルーヴド射程延長型中口径レーザー

コメント:
 この“ダナイ支援車輌”は、ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の半ばにカペラ大連邦国とその辺境の隣国のカノープス統一政体との間で進行中であった協力の産物の更なる1つのものとして初登場した。戦闘の際に高機動の砲兵支援を供給する事を意図した、この良好な武装/装甲の施された“ダナイ支援車輌”は、流動的な戦闘の中でさえも驚異的な火力を放ち戦場の指揮官達にもたらす事を可能とさせた。
 その現在の指揮官によって“セシルズ・ソード(セシルの剣)”と名付けられているMC037-0012Bは、元はカノープス軍により使用される為に製造されたのであるが、“聖戦”の終結後すぐにリャオ家へ売却されたのであった。後年、カペラ大連邦国の第5宙域への大損害を引き起こした侵攻の際に、この車輌はスフィア共和国軍によって捕獲された。そして、HPGネットワークが閉鎖された時には惑星“チコノフ”を防衛する市民軍の中にあったのである。イオン・マーフィーは戦闘の初期に高地を占めるのを好んでおり、それ故に、彼はこの車輌の砲撃の結果を見て一個人として修正をする事を可能としている。



部隊: ヘイゼンズ・ストライカーズ (Hazen's Strikers)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
ユニット種別: SRM隊

 最高の訓練と装備が為された全てのSRM隊の中でも、“ヘイゼンズ・ストライカーズ”は他のどのSRM隊よりも激しく、素早く、長時間、戦える存在である。彼等の指揮官で訓練官でもあるドナルド・ヘイゼン大尉に由来して名付けられたヘイゼンズ・ストライカーズは、殆どのSRM隊よりも効果的に自分達の射撃を分ける事によって、敵の隊列の一部以上に対しても圧力を加えられるエキスパートである。
 ストライカーズの各隊員は、あらゆる方式の支援兵器に熟達した射撃の名手であるが、彼等が最も好んでいる兵器はコリアン・ファーショットSRM-2ランチャーの軽量・再装填可能なバリエーションである。各兵員はまた、6斉射分のリロードに十分な量のNARCミサイル・ビーコン・システムを戦闘に持ち込む。そして、ユニット毎に1人の兵員が、他の兵員達のミサイルを誘導するべくNARCビーコン射撃の為に任命されているのである。



部隊: ストライク・チーム (Strike Team)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
ユニット種別: 突撃兵

 “ストライク・チーム”は、ソードスォーンの戦場での“ショック・トルーパーズ(突撃兵)”のコンセプトを例証している奇襲隊員で作られた存在である。個人用ジャンプ・パック、個人用軽武器、磁性グラップラー、神経へルメット暗号解読装置を装備した、これらの熱狂的な戦士達は、ダヴィオン家の栄光とソードスォーンの同輩達の名誉の為に死も厭わずに戦闘を行う。
 通常歩兵を相手にする能力もあるが、このストライク・チームに真の注目をもたらすものは、彼等のメック捕獲への専門である。このストライク・チームは敵メックに接近し、それを――しばしば砲火の下で――登攀し、内部のメック戦士を無力化する事を可能とする。それから、チームの中でも最高の訓練を受けたメック戦士がその機体を徴用し、敵自身の砲を敵に加えられるのである。
 彼等の任務の危険性により、ストライク・チームへの加入は志願兵のみが考慮をされるものである。



部隊: チーム6 (Team 6)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
ユニット種別: レーザー隊

 “チーム6”は、エリートのレーザー歩兵狙撃分隊である。集中攻撃を与える為に訓練・装備が為された事により、軽装甲車輌を即座に抹殺可能としているチーム6の火力は、不注意なバトルメックにさえも脅威を投げかける事を可能としている。
 チーム6がその同時代の兵員達を越えて全てで優位に立つのを保証すべく、サンドヴァル公爵はその装備用に如何なる出費も惜しまなかった。各兵員は通常の支援用レーザー火器の射程延長型と電子迷彩防護服を装備/着用しており、それらは部隊の男女に敵の砲火の下でさえもポジションに移動するのを可能としている。
 チーム6の指揮官の身元と経歴は不明であるが、彼が実際の所は恒星連邦の悪名高い“フォックス5”コマンドー・スクワッドの出身であると、我々は確信している。この男は、自身の全ての部下達が一流の射手で、ダヴィオン・ガードで最高の狙撃兵集団としての名声に値する事を保証している。



部隊: オーディンズ・フューリー (Odin's Fury)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ダヴィオン・ガード
ユニット種別: フェンリル・バトルアーマー

 “オーディンズ・フューリー”は、重量級の“フェンリル・バトルアーマー”に完全に熟達した者達で構成されている。自分達の半モジューラー式のバトルスーツを最大限に活用し、オーディンズ・フューリーのメンバー達は通常のレーザーやマシンガンの武装配列よりも、2連支援パルスレーザーを戦闘で使用する。この装備は一般的に他の“フェンリル・バトルアーマー”の分隊よりも彼等の機動力を僅かに低いものにしているが、彼等に遥かに多くのダメージを加えるのを可能とさせてもいる。
 これらのエリート戦士達は、1個以上の敵に対しても自分達の射撃を効果的に分けられるが、素早く撃破する事を望んで、彼等は通常、1人の犠牲者に彼等の努力を集中する。この小隊は、一度、彼等が目標をロック・オンしたのならば、この様なオーバーキル戦術が敵の心に恐怖を打ち込むであろう事を信じて、射撃の雨を浴びせる事で悪名高い。



氏名: ジェイコブ・セン (Jacob Senn)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: ゴースト・レギオン
メック: ブレード
生年月日: 01/23/3104
髪: 赤
目: 青

 3125年にタマリンド=アーベイ公国にコンパス座の塗装のされている使い古された“ワスプ”を操縦して現れるよりも前のジェイブ・センの出自については、余り知られてはいない。そして、他に何もなかったとしてもこの理由のみで、センがコンパス座連邦――“聖戦”の際にワード・オブ・ブレイクの狂信者達にとっての最後の抵抗地盤の1つであったが故に崩壊させられた辺境国家――の破滅した残骸で育ったのではないか、との噂が多数飛び交っているのである。我等の結社もセンに対して用いる事ができる秘密が隠されているかどうかを知る為に、この事についての調査を継続しているのであるが、今の所は彼の過去は我々の目から逃れ続けている。惑星“ガラテア”行きの航宙艦の料金を払う為に公国にて自分のメックを売却したセンは、その所謂“傭兵達の星”でゴースト・レギオンが盛んに雇用をしているのに遭遇するのに丁度良く間に合った。最早、自分のメックを持ってはいなかったのであるが、彼はシミュレーターの点数で以ってその将来の雇用主を十分に感銘させ、そして、彼の戦場での戦術についての理解はこの歴戦の傭兵部隊でのポストを彼にもたらしたのであった。以来、彼は偵察任務や短距離襲撃作戦に対する明確な才能を示し続けている。



メック: ブレード

識別番号: XX301-02A
総重量: 35t
シャシー: FITES-B7
動力: 245マグナXL
巡航速度: 76km/h
最高速度: 119km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スターガード フェロファイバー
武装:
1×ミドロン・エクセル LB-10Xオートキャノン
1×ブライト・ブルーム 射程延長型中口径レーザー
1×エクソスター・エリート 射程延長型小口径レーザー

コメント:
 偵察/襲撃任務用に作られたこの軽量級の“ブレード”は、実体弾兵器とレーザー兵器を有効に混載した高速かつ良好な装甲を持つバトルメックである。このメックはその時速100kmを越える最高速度により素早く接近をして恐るべき打撃を見舞い、そして、自分よりも重いユニットが反応し得る前に離脱する事がしばしば可能である。
 XX301-02Aは、現代の傭兵部隊を特に念頭に置いて組立てラインから出てきたものである。しかしながら、その他の部隊(と指揮官達)――例えばアーロン・サンドヴァルのソードスォーンの様な部隊も、この堅実なバトルメックの潜在性を素早く理解したのであった。この機体は公爵によって最近に購入され、彼のゴースト・レギオンに配備されたものである。その現在のパイロットのジェイコブ・センは、この“ブレード”に“アンサング・ヒーロー(陰の英雄)”と名付けている。センは機動襲撃の際のそのミドロン・オートキャノンのみを使用した精密射撃法に対して特に才能を示しているが、その一方で、彼のメックのレーザー射撃の技量は辛うじて及第点と言った所である。この不均衡について訊ねられた際に、その重オートキャノンの音と反動が“安心できる手応え”を自分に与えてくれているのだ、とセンは発言している。



氏名: トレイシー・クラウダー (Tracy Crowder)

所属勢力: ソードスォーン
所属部隊: プリンス隊
メック: ウジエル
生年月日: 01/03/3093
髪: ブロンド
目: 灰

 トレイシー・クラウダーの物語は、どの点から見てもスフィア共和国の縮図である。移民ドラコ人の母親と“聖戦”時の恒星連邦の英雄の子孫である父親の結婚により誕生した現在40歳の元・アグロメック・パイロットであるクラウダーは、4人の子供の母親であり、2度に渡り運命から見放されている。HPGが停止した時、彼女の平和な故郷の惑星“ホアン”は即座に戦争の温床となった。そして、自分の夫がドラゴンズ・フューリーの支持を宣言した時、クラウダーは自分の家族が引き裂かれ散り散りになるのを見たのであった。彼女は自分の安全に対して恐れを抱き、ソードスォーンに参加した――その親ダヴィオンのレトリックは彼女の父親の高名な伝統につけこんだのである。クラウダーはソードスォーンの消極的な兵士となり、かつては大地に捧げられていたその技能を自分の新たな友人達を敵から守るのに振り向けている。



メック: ウジエル

識別番号: LA361-20B
総重量: 50t
シャシー: ファウンデーションE50 エンドースチール
動力: GM300 XL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: マクシミリアン100
武装:
2×デファイアンス1001 PPC
2×スカッターガン・ライト・マシンガン
1×ハーベスター20K SRM-6ランチャー

コメント:
 惑星“フリロ”のデファイアンス・インダストリーズ社がその先進的な技術設計を組み合わせた強力かつ新たなワークホースを売り出す事を望んだ際――連邦=共和国内戦の最中に、初登場したこの“ウジエル”は、この恐ろしい戦争にて戦った両陣営の連隊に姿を現した。高速かつ重装甲で、長距離エネルギー兵器、接近戦用のミサイルとマシンガンという組合わせに重きを置いたこの使い勝手の良い機体は、撹乱部隊とハンターキラー部隊の両方に申し分のないものである。
 LA361-20B(その現在のパイロットは“マンティス”と呼んでいる)は、連邦=共和国内戦の終り近くにライラ同盟軍に製造を指示された偵察型である。“聖戦”の最中に再度軍務に就く事を強いられたこのメックは戦闘にてブレイク教徒の軍によって捕獲され、デヴリン・ストーンの反乱後にようやく“解放”される事となった。その後、これはスフィア共和国成立直後に市民軍部隊に配備されたのであるが、HPG網の停止後にソードスォーンの手に落ちたのであった。



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