O5P Dossier: Mercenary


氏名: ニコル・ブラーヘ (Nikol Brahe)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: ケル・ハウンド
メック: ゼウス
生年月日: 08/21/3110
髪: 黒
目: 茶

 3029年、12月4日、アキラ・ブラーヘはクリタ家のゲンヨウシャ連隊を去り、ケル・ハウンドの一員となった。しかし、アキラの父は他でもないヨリナガ・クリタ――ドラコ連合の歴史上、最も優れた力量を備えたサムライ・メック戦士であった。さらに、光の剣(ソード・オブ・ライト)、ゲンヨウシャ、両連隊で以ってヨリナガは数回に渡って、ケル・ハウンド壊滅への関与を殆んどしていたのである。
 ケル・ハウンドの創設者であるモーガン・ケルは寛大にもアキラのケル・ハウンドへの加入を許し、そして、彼の能力は最終的にケル・ハウンド第1連隊の指揮官になるまで彼を押し上げたのである。――だがそれにも拘わらず、アキラと彼の子孫達は、ヨリナガが(ケル・ハウンドと自分達に)与えた苦痛と苦悩を簡単に忘れる事は出来ないものとして扱わなければならなかったのであった。
 それはさておき、彼女の全ての祖先達と同様に、ニコルはケル・ハウンドに自身の愛情と魂を捧げた一流のメック戦士であり、これが彼女が現在“ゼウス-X”のテスト・パイロットを務めている事の要因となっている。彼女は“ゼウス-X”に“マーキャ”(“イーグル・ハンター”を意味する言葉)と名付けている――これは、ホピ族であった彼女の母親の血筋に誇りを持っての事である。

(訳注:ホピ族は、アリゾナ州北東部に居住していたプエブロ・インディアンの事です)



メック: ゼウス

識別番号: LA004-29Z-X
総重量: 80t
シャシー: Adv タイプIII コンポジット
動力: シリーズ A-400 XXL
巡航速度: 55km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: ヴァリアント・ラメラー/アドヴァンスド・シリーズ1・リアクティヴ
武装:
1×シグンガ MRM30ラック
1×デファイアンス・ディスインテグレーター LB-20X
2×プロトタイプ・シリーズ・アルファ 中口径X-パルスレーザー

コメント:
 数世紀に渡ってシュタイナー家の軍で重要な地位を占めていた“ゼウス”は、彼等にとって最高の強襲型メックの1つであった。幾つかの新型メックは“ゼウス”に機能的に勝っていたのだが、ライラ共和国の人々は“ゼウス”を熱狂的に愛し、“ゼウス”は軍の中で常に姿が見られる確固とした地位を築いていたのである。
 それ故に、ライラ共和国の軍需局が新たな装備と兵器のプロトタイプの実戦テストを開始した時に、“ゼウス”がテスト装備のプラットフォームとして選択されるのは既定事項となっていたのであろう。
 これらのテスト・マシンは数機が製作され、複数の世界と様々な地形で以って広範な実戦テストが開始されている。過去の事例――この様なもので最も有名な事例はバトルメック・“ウルフハウンド”開発の時である――と同様に、ゼウス-Xの4号機(LA-004-29Z-X)は、シュタイナー家に長年仕えてきた事への報奨として傭兵部隊ケル・ハウンドに贈られた。しかしながら、この報奨は全ての戦闘後の分析結果のコピーとバトルROMを、ライラ共和国軍需局へ提出しなければならい義務を必要としていたのである。



氏名: ケーシー・ダンカン (Cacey Duncan)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: ハンセン荒くれ機兵団
メック: テンプラー
生年月日: 10/30/3093
髪: ブロンド
目: ヘイゼル

 ケーシー・ダンカンは傷一つない深いオリーブの肌、ゆらめき光るブロンドの髪、眩い白の微笑み、魅惑的なアーモンド型の目を持っている――その全ての容貌は、エキゾチックなダンサーやホロビデオのスターが有するものに違いないであろう。しかしながら、大部分の人々が言う事ができないものがある――ケーシーの外見は長い年月の苦しい復元手術を必要としたものである事を。傭兵として生きてきたダンカンは数年前のスフィア共和国内でのハンセン荒くれ機兵団の駐屯任務の際に、恒星連邦支持派のテロリストが爆発させた爆弾によって致命傷を負ったのである。今日、最も酷い傷は完治したが、深い心理的なダメージは治癒を許さなかった。故に、ダンカンは美しく見えるのであるが、ダヴィオン家の人々に完全に焦点が合わさった復讐によって駆り立てられた、憎悪に満ちた女性なのである。恒星連邦ゆかりのものを主張する何者も信用しない彼女は、ダヴィオン人に対して――彼女の同僚の荒くれ機兵団内のダヴィオン人にさえも――解き放たれるのを待っている瓶詰された憤怒なのであった。



メック: テンプラー

識別番号: FS261-16C
総重量: 85t
シャシー: ハーロン・タイプXIX エンドースチール
動力: VOX340Lt
巡航速度: 43km/h
最高速度: 65km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スターシールドB
武装:
2×デファイアンス1001 ER PPC
2×ブレイズファイアー・ロングショット ER中口径レーザー
2×ディヴァース・オプティックス ER小口径レーザー
1×ターヘス 4パックSRM

コメント:
 “テンプラー”強襲型メックはハセク家が見る所のAFFCの軍の鈍重なアップグレード・プログラムの促進をするとの望みの中で、当時の連邦=共和国のハセク家によって最初に製作を依頼されて資金を融資されたものである。重武装・重装甲が施され、良好な陸上速度を持った“テンプラー”は素早く人気を増していき、間も無く多数の派生型が至る所でダヴィオンの野戦指揮官に使用可能なものとなった。
 FS261-16C(“ランスロット”)は、最初に生産された“テンプラー”の1つである。これはカペラ国境近辺での幾つかの主要な衝突に於いてダヴィオン側に立って戦闘する姿が見られた。しかしながら“聖戦”の最中、惑星“ブロームヘッド”でのタウラス連合国軍との衝突後に全滅したダヴィオンの中隊からハンセン荒くれ機兵団はこれを回収したのである。それ以来、ハンセン荒くれ機兵団はこの機体を“エネルギー・ボート”として改修し、戦場にいる間のそれの弾薬と物資への依存を最小限にしたのであった。



氏名: トーマス・カルデラ (Thos Cardella)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: 第21ケンタウリ槍機兵隊
メック: サンコブラ
生年月日: 06/09/3110
髪: 無し
目: 緑

 巨大な体格、深く響く声、黒い肌、常に皮肉気味な笑みで歪んでいる顔――これらは、トーマス・カルデラが氏族のエレメンタルの血を引く家系の子孫であるという可能性をかなり考えさせ得るものである。しかしながら、この外見にも拘わらず、この巨大なメック戦士は最新のバトルメックの操縦席の中に乗り込んでいる時でさえも、他と比較して最も温和な人物と言えるであろう。ほぼ平和主義に近い個人的な倫理規範に従う傾向により、カルデラがともかくも、傭兵部隊のメック戦士の職をかつて探した事は不思議に思えるものであろう……彼の幾つかの個人的な目標(挑戦)を除くのならば、だが。戦闘時、彼は人口密集地の傍での戦闘を激しく拒絶し、森林地帯――野火で焼かれたであろう土地――でさえも戦闘を行うのは気が進まないように見える。攻撃をする時も、彼は敵の装甲部隊と歩兵部隊を無力化・作戦不能にする為に慎重に狙いを付ける。この行為の結果として、彼の部隊の中で最もキル・レシオは低いのであるが、カルデラの同僚の槍機兵隊隊員達の多くは彼の狙撃能力に信を置いているのであった。



メック: サンコブラ

識別番号: FS305-07G
総重量: 55t
シャシー: IXエンドースチール
動力: 330VOX XL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スタースラブ/3
武装:
1×ジョンストン・ハイスピード 射程延長型PPC
1×ディヴァース・オプティックス サンビーム射程延長型大口径レーザー

コメント:
 恒星連邦の“サンコブラ”が最初に現れたのは“聖戦”の最中で、敵の側面や後背に対して強力な打撃を叩きつける為に製作された高速・長距離襲撃機と想定されていた機体である。一対の高出力エネルギー兵器と精密な照準コンピューターの補助により、この設計機は走行中でさえも正確な射撃が可能であり、機動力と驚異的な破壊力、その双方を兼ね備えている。
 元は恒星連邦政府の為に製造されたトーマス・カルデラの“サンコブラ”は一対のPPCを搭載するべく設計されていたが、カルデラ自身がダヴィオン家に対する物資強奪作戦の最中にこのメックを捕獲した際には酷く損傷していた。そして、第21ケンタウリ槍機兵隊の技術者達は手元に持ち合わせていた部品で修理を行い、その結果、レーザーとPPCを混合で搭載し速度が増した変則的なマシンとなったのであった。カルデラ――彼はメックにニックネームを付けて擬人化する事はしない――は、この技術的な転換は破壊力は落ちるが命中率はより増加するものであると誇りを持って主張している。

(訳注:“Thos”は一般的に“Thomas”の略表記なので、彼の名を“トーマス”としました)



氏名: ジェフ・モーガン (Geof Morgan)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: ローニン
メック: ロングボウ
生年月日: 10/01/3104
髪: 茶
目: 青

 ジェフ・モーガンは、今日はバンソンズ・レイダーズのワイルド・ジョーカーズ連隊に仕えている同業のメック戦士であるメイヴィス・モーガンの仲違いをしている弟である。共にローニンのメック戦士の子孫であるこの2人は、スフィア共和国へ短期間の駐屯遠征をし、メイヴィスが市民権とトライアリー・プロテクターズでの常任の地位との稀な申し出を受け入れた後に、仲違いをしたのである。
 スフィア共和国の文化的統合への厳しい管理の取り組みである、と自身が見たものを決してジェフは愉快に思わず、自身の姉がその様な“外人的な道”へ賛成して自分達の一族の遺風を放棄するであろうと思えた事により、彼の共和国への嫌気は育っていった。(それから)ちょうど数年後、メイヴィスが不法な麻薬の販売により投獄され、不名誉除隊させられた時、彼の嫌気は憤怒へと変化した。今日、ジェフはこの不名誉の責任は、スフィア共和国と彼の姉の同僚のバンソンズ・レイダーズの双方にあるとの念を抱いている。そして、彼は自身の名誉の上に認められるこの汚点を消去する為に、両軍の如何なるメンバーも抹殺する事を個人的に誓っているのであった。



メック: ロングボウ

識別番号: FS5103-21D
総重量: 85t
シャシー: スターコープ100
動力: ストランド=マーティン255 エクストラライト
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: スタースラブ/12.5 with/CASE
武装:
2×シグンガ 中距離ミサイル20-ラック
2×デルタ・ダート LRM-5ミサイルパック
2×スーテル・プレシジョン・ライン 中口径パルスレーザー

コメント:
 超重量級の“ロングボウ”ミサイル支援バトルメックは、その特殊化された戦場での役割を主要な原因として、決して他の強襲型の様な人気は博せなかった。しかし、これらの由緒ある機体の多くは継承権戦争の間を生き延び、3050年代の技術の復興で生まれ変わり、機動的かつ極めて撃破が難しい重厚な火力支援の双方を提供したのである。
 しかしながら、FS5103-21Dは新しい型の1つではなく、2610年にスターコープ・インダストリー社の工場から歩み出てきたオリジナルのデザインの派生型である。元は2基の重LRMと2基の軽LRM発射筒を備え、2門の通常型中口径レーザーで増強されていた、この“ロングボウ”は、3105年代のカペラ大連邦国の為の襲撃契約の際にローニン傭兵部隊に捕獲されて以来、戦場で回収された状態から激しい改修が為されている。現在、中距離ミサイルと長距離ミサイルをミックスしたもので武装されているこの機体は、致命的な戦闘ダメージを被っている間でさえもミサイルの雨を維持する事を可能としている。この理由により、現在のこれのパイロットであるジェフ・モーガンは、このメックに“ダウンポー(どしゃ降り)”との愛称を付けている。



氏名: ヨルゲス・コフラー (Jorges Koffler)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: エリダニ軽機隊
メック: マイニングメックMOD-B
生年月日: 05/06/3107
髪: 茶
目: 灰

 カリスマ的な魅力があり、純真で、常に良き笑いで以って見られているヨルゲス・コフラーは、生粋の道化師で、成長する事を拒んでいる男でもある。戦場の内外での実践的なジョークと口の達者な短い冗談の双方で以って彼の同僚達の中で有名な、この気立ての良いメック戦士は、全くどのような日でも――例え、この問題の人物が最近の無害な悪戯で笑いの的になっていたとしても――(周囲を)陽気にさせてしまう超人的な能力を有している。
 遺憾ながら、彼の“笑いの製造”が兵の士気に奇跡を行う一方で、ヨルゲスは自身と共に非常に過大な騎兵的態度を戦場へ持ち込んでしまう悪癖を持っている。彼は自身の人生をある種のアクションコメディ・ホロビデオの様に見なしており、“自分は無敵で、これは戦闘ゲームに過ぎない”との彼の考えを晴らす為の指導の方法として、しばしば数回の一斉射撃が必要である。
 しかしながら、一度現実に呼び戻されたのならば、ヨルゲスは全ての任務に適した存在へとなり、熟練の正確さと十分な効力で以って、自身の小さいが強力な“マイニングメックMOD-B”の力強い火力支援を加えるのである。コフラーにとって不幸な事に、彼は集中力を最初から欠いている――この事は彼の乗機が大抵の場合損傷を被るのを意味しているのである。そして、これにより、彼の上官達の多くは、もっと危険でない戦闘任務の方が彼にはより適しているのではないか、と深刻な疑問を抱いているのであった。



メック: マイニングメックMOD-B

識別番号: DVM-26C-13067
総重量: 35t
シャシー: ド・ヴァルト MM2600.2
動力: コンリー105ICE
巡航速度: 31km/h
最高速度: 52km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: ヴァリアント・ラメラー
武装:
2×I/NCK“ソーンブッシュ”SRM-4
2×ブルドッグ マシンガン
1×ド・ヴァルト ヘビーデューティ・油圧式パイル・ドライバー

コメント:
 ド・ヴァルト・インダストリー社の“マイニングメックMOD-B”のデザインは、デュラトロン社によって出されているオリジナルの“マイニングメックMOD”を改良したものというよりも、実際の所は自社の“マイニングメック”・モデルの徹底的な改修であるといえる。従来のロック・カッターの代わりに、更に強力なパイル・ドライバーを持った“マイニングメックMOD-B”は、近接戦闘でより強力なパンチを与えられ、また、通常型の“マイニングメックMOD”で見られるのと同様の射程の火力を持っている。しかし、(依然として)その遅いスピードは、ハンディキャップとして残されているのであった。
 このヨルゲス・コフラーに割り当てられている“マイニングメックMOD-B”、DVM-26C-13067は、戦闘で彼が好む戦術の為に“ホール・パンチャー”との愛称が奉られている。自身の接近を隠す為に森林地形や丘陵を使用するコフラーは、自らの射撃武器を頼みにする前に敵の位置に可能な限り近づく機動をするのを好んでいる。この望みの為に、一度戦闘が交わされたのならば、彼のメックは接近してパイル・ドライバーの止めの一撃で以って目標を片付ける為の理想的な位置にいるであろう。



氏名: “伍長”サターリナ・ペララ (Corporal Saturina Perara)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: エリダニ軽機隊
車輌: MIT23 M.A.S.H.
生年月日: 08/04/3101
髪: 赤
目: 茶

 物理学・機械工学・医学の学位を持っているサターリナ・ペララは、科学技術的・生物的な修理(治療)と整備に等しく熟練した人物であり、傭兵活動で大いに必要なその種の柔軟性へのモデルとなっている。この広範な知識の基盤は、戦場を駆ける彼女の小さな“M.A.S.H.車輌”を、自動車を装備した“フローレンス・ナイティンゲール”以上の存在へとする事を彼女に可能とさせた。そして、彼女の才能を認めたエリダニ軽機隊の同僚達は、しばしばいかつい顔のペララを“復活の女神”と呼んでいるのであった。戦場に於いて、彼女は自身の車輌を不変に活動させ、傷を負ったユニットの支援に戦線を横切って急行するべく呼び出しを待っているのである。
 しかし、一斉射撃の砲火が燃え上がる中を通って向う見ずに突っ込む時――そう、彼女の率いる技術者と衛生兵のチームが損傷/負傷した車輌や歩兵部隊を救い出せる時――に彼女は熱意を見せるにも拘わらず、実際の所は、サターリナは戦闘の全ての様相を嫌悪しているのである。決して平和主義者ではないのだが、戦闘時には如何なる種類の兵器も彼女は自分の部下や車輌に携行させる事を拒否する。そして、彼女は負傷した敵兵にさえも躊躇わずに人道主義的な援助を与える事で知られているのであった。



車輌: MIT23 M.A.S.H.軍用車

識別番号: NSL4077-8063MM
総重量: 35t
駆動方式: 装輪
動力: 190DAV 核融合
巡航速度: 64km/h
最高速度: 96km/h
装甲: スタースラブ/シート
武装:
無し

コメント:
 今日の中心領域で代表的なM.A.S.H.車輌(機動軍野戦病院車)として認知されている“MIT23”は、星間連盟軍で使われていた旧来の設計の車輌を更新する為に、“聖戦”の勃発前にコムスターの工場から最初に出現したものである。拡張された設備によって、完全な1個歩兵分隊に対して一度に治療を与えられる能力を有するこの車輌は、戦場に接近する為の十分な機動力をも未だに保持しており、危険な作戦を為し遂げ、再び無事に戻れるのである。これらのM.A.S.H車輌の多くは氏族の医療技術によって後に強化されており、兵士達をより早く戦闘状態に戻せる能力、もしくは敵戦線に対する最後の一か八かの攻撃を行うのに十分な状態へする能力を獲得している。
 製造番号NSL4077-8063MM――サターリナ・ペララの指揮下に割り当てられたM.A.S.H.は、しかしながら上記の設備を欠いており、それらは技術者の小規模の作業場と部品を積む為の狭い貨物室に取り替えられている。そして、これにより、技術者としての訓練を受けた彼女の乗員の一部による損傷した車輌への応急/基本的な修理の実行を可能としているのである。



氏名: ジョン・ロバーソン (Jon Roberson)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: 第21ケンタウリ槍機兵隊
メック: サルベージメックMOD
生年月日: 10/26/3091
髪: 茶
目: 茶

 自身の全ての人生に於いて、ロバーソンは中心領域を移動する傭兵部隊のホロビデオ・ドラマに完全に影響されて冒険に憧れていた。しかし、問題が存在した――幼少期の病気は彼の神経系を損なわせており、彼の全ての大志を以ってしても、彼が真のバトルメックを操縦するのに必要な運転技能と反射能力を欠いているという事実の克服はできなかったのである。投薬と治療は病気の影響をなくすべく進展し、成年時にロバーソンを苦しめ続ける予測のできない痙攣は良くなったが、彼をバトルメック訓練から不適格へとしたのであった。しかし、基本的なインダストリアルメック操縦についての彼の豊富な技術知識と技能は、彼に武器の射撃の失敗が問題とはならない場所――第21ケンタウリ槍機兵隊の技術支援部門での地位をもたらしたのである。自身の夢の半ばではあるが、ロバーソンは不満を抱かないままでいる。そして、彼は自身に割り当てられた“サルベージメック”に、彼が言う所の自衛用のライト・オートキャノンの改修をするまでに至っているのであった。



メック: サルベージメックMOD

識別番号: XX165-14F
総重量: 25t
シャシー: IMヘビーII
動力: 75 I.C.E
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: ストロングアームIII
武装:
1×ミドロン ライト・オートキャノン

コメント:
 “サルベージメック”は損傷/行動不能となったメックを回収する為にデザインされており、それらの最も致命的なシステムの損傷を識別して、効果的な軽い修理さえも行える。その強力な腕、スポット溶接機、大型の自動診断機材は、それらを倹約家の事業家と同様に戦場の指揮官達にも好まれる存在へとし、そして、これらの多数の機体は事実上中心領域の全ての軍で見られるかもしれないものなのである。
 XX165-14F(“トゥース・フェアリー”)はディナポリ社がバンソン・ユニバーサル社に買収される前のある時点にディナポリ社によって第21ケンタウリ槍機兵隊に売却されたものである。しかし、これは3131年にロバーソンの提案によって戦闘用の改修が為されたのであった。そのライト・オートキャノンの追加はこのユニットの持ち上げ能力・牽引能力・戦場に於ける損傷したメックの修理能力を制限しているが、遂に自身を真のメック戦士であると見なせたロバーソンは未だに不満をもらしてはいない。



氏名: ティーナ・マツ=フルン (Tina Matsu-Hrung)

所属勢力: 傭兵
所属部隊: ローニン
メック: ツンドラウルフ
生年月日: 12/02/3093
髪: 灰
目: 青

 ローニン傭兵部隊の大部分の者と同様、ティーナ・マツ=フルンは追放されたドラコ連合軍第10ゴースト連隊――ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の最中にその持場を放棄した連隊――の隊員の子孫である。これらのヤクザ戦士達をそのドラコ連合というルーツから事実上絶縁させてしまったのと同じ汚れた名誉と共に生れた彼女はそれでも尚、自分の両親――その両者共に熟練したオリジナルの第10ゴースト連隊出身のメック戦士であった――から自分に伝えられた伝統と習慣を保つ事を続けている。マツ=フルンはローニン連隊を真の傭兵部隊というよりはむしろ流浪のドラコ連合戦士達の集団と見なしており、それ故に彼女は給料よりも戦場での武勇、個人的な名誉、義務の方を重んじている。更に、彼女は生粋のドラコ人と同じ外人恐怖症の意識を持ってさえもいる。彼女は連隊外のものに関しては殆ど信用をせず、ローニン連隊以外の全ての者を“ガイジン”と呼んでいるのである。



メック: ツンドラウルフ

識別番号: WC306-22D
総重量: 75t
シャシー: マークXX・タイプ・ヘビー エンドースチール
動力: 225コンソリデーテッドXL
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: BMPシリーズXV(90m)
装甲: ベータ・コンパウンド(スタンダード)
武装:
1×タイプX“ロングボウ”LRM10-ラック
1×シリーズ7k ER大口径レーザー
1×SEPクラス SRM-4ランチャー
4×シリーズ1 ER小口径レーザー
2×タイプ9 ウルトラ・オートキャノン/10

コメント:
 この重量級の“ツンドラウルフ”は、中心領域にて設計から生産の全てが行われたウルフ氏族の最初のバトルメックである。ブレイク教徒の“聖戦”が収まり始めた正にその時に量産へと入った“ツンドラウルフ”はその戦争の結果に寄与するのに十分な数は存在できなかったが、その強大な装甲と火力は戦後にウルフ氏族が同胞の氏族達から自分達の領域を確固として保持するのに寄与した。
 識別番号WC306-22Dは、3110年代、ウルフ氏族占領宙域の植民惑星“ケレンスキーズ・ヴィジョン”に対するそのライラ共和国の為の任務の際にローニン傭兵部隊によって捕獲された。ティーナ・マツ=フルンは、この機体に“ストライキング・スノー”と愛称を付けている。彼女は戦闘にてそのオートキャノンとミサイルを使用するのを好んでおり、自分の熱状態を管理する為にその高熱のレーザーの使用を慎んでいる。



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