O5P Dossier: Dragon's Fury
氏名: “軍曹”ヒロシ・カトウ (Gunsho Hiroshi Kato)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
車輌: ギギンスAPC
生年月日: 10/13/3108
髪: 茶
目: 黒
ヒロシ・カトウはアマテラスでの自身の家系を、この連隊がドラコ連合の“第9光の剣連隊”――ホヒロー・クリタ大統領によって構想された大胆なる実験部隊――として知られていた“聖戦”にまで辿る事が可能である。彼女の祖母であるリリアナ・カトウはDCMS(ドラコ連合軍)の第2世代のサムライかつ、その連隊の歩兵支隊の将校で、第54偵察隊の“カゲ・バトルアーマー”小隊を指揮していた。しかし、彼女は“聖戦”が終結する1年前の惑星“サビク”での戦闘で戦死した。自身の祖母を尊敬して、ヒロシ――ヒロシ・グレンジャーとして生れていた――は、自らの名前をカトウへと変えて戻し、リリアナから受け継ぎし伝統に沿う事を誓った。
彼女の大志と車輌指揮官としての技量は、HPG通信網が崩壊する直前に、エリートのアマテラス連隊の地位を彼女にもたらした。この勇敢で名誉と堅く結び付いた戦士は、トーマーク女公のドラゴンズ・フューリーの熱狂的な僕としてそこに留まっている。戦場で最も有能な歩兵支援兵達の1人であるカトウは、その限界を越えて自身の頑丈な“ギギンスAPC”を操縦する事と、友軍の兵達を救う為に激戦の中心部にも厭わずに急行する事や、兵達を最高の行動ができる場所に運ぶ事で有名で、既に伝説となっている。
車輌: ギギンスAPC
識別番号: ROS0101-349
総重量: 40t
駆動方式: 装輪
動力: ニッサン220 核融合
巡航速度: 65km/h
最高速度: 96km/h
装甲: クライデスデール・スタンダード/8
武装:
2×スカッター・ガンII マシンガン
コメント:
共和国の工場によって共和国軍用に作られた最初の装甲戦闘車の1つである“ギギンス装輪APC”は、如何なる軍にも強固さと柔軟性を加えるものである。“サクソンAPC”と同様の系に沿って作られたこの“ギギンスAPC”は過去のAPCの設計よりも装甲を強調したものとなっており、車輌とその貨物の戦場での生存を保障している。山野を横断する高い速度を持った“ギギンスAPC”の装輪配置は、それに険しい森林地形に進入する事と比較的安全に兵員を輸送する事を可能としており、また、その砲塔に搭載されたマシンガンは激戦地域で更なる援護射撃の提供をもするのであった。
ヒロシ・カトウの“ギギンスAPC”は、3102年に製造されてすぐに共和国軍に加入した。そこにて、それは数年に渡って数回の海賊達の襲撃を撃退する戦闘で姿が見られ、そして、通信網の崩壊前に、第3宙域で優先的に任務に就く為にそこに到着したのであった。連隊の他のどの戦闘車輌操縦士達よりも自身のAPCから速度を巧みに出せる事で有名なヒロシは、自身の“ギギンスAPC”に、“ザ・ドラゴンズ・ウィング”と名付けている。
氏名: “軍曹”ジュンコ・オーシロ (Gunsho Jun'ko Oshiro)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
車輌: M1マークスマン戦車
生年月日: 11/24/3100
髪: ピンク
目: 茶
ジュンコ・オーシロ軍曹は、ドラゴンズ・フューリーのブラザーフッドに加わった時から、殆んどの場合に於いて危険を求め続けている。一流の戦車指揮官で水際立った戦術家の彼女は、最近の戦闘に於いて自身の価値を幾度も証明している。しかしながら、彼女は、ブラザーフッドのような未熟で寄せ集めの部隊に押し込まれている事に極めて大きな不満を抱いている。クリタ家に全てを捧げ、カタナ・トーマークへ忠誠を誓ってはいるが、彼女は自身が名誉に値すると思えるような昇進を望んでいるのである。
彼女は我々の組織への加入については、全く興味を抱いてなく――まあ、彼女は如何なる例に於いても我々の基準に合致しないであろうが――、また、トーマークは、ジュンコの忍耐力の欠如と激しやすい気性はアマテラスに昇格させるには不安に過ぎると、既に評価を下している。そして、この評価は彼女を激怒させ(これは、トーマークの見識を証明するものであろう)、幾度か彼女にカタナへの直接的な反抗をさせる原因となっているのである。
戦場に於けるオーシロの卓越した技量、ブラザーフッド内での価値、ドラゴンズ・フューリーの一員としての完璧な資質、等々に拘わらず、カタナの性質上、自身の軍内で彼女のかような行動を許容する事はありえない。この事実はドラゴンズ・フューリー内の不和を醸成するのに完璧な機会を我々にもたらすものである――我々がそれを必要と判断したとすればだが。しかし、我々の諜報員は、我々にとって利用価値が生じる程には、彼女は長く生きられないであろうと見ている。
車輌: M1マークスマン戦車
識別番号: DC606-37TD
総重量: 95t
駆動方式: 装軌式
動力: 285ピットバン
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
装甲: プロテク 12FF
武装:
1×ロードサンダー・ガウスライフル
2×GT第2世代 SRM4
2×アユカワ“スラッパー”SRM6パック
2×シグンガ MRM10パック
4×ブルドッグ・ミニガン
コメント:
“M1マークスマン戦車”は“デーモン中戦車”と同様に、共和国によって開発契約――星間連盟の為に2702年に最初に生産されたオリジナルのM1マークスマン戦車と似たような契約関係――が為され、選定された車輌である。(開発経緯は似ているが)しかしながら、デーモン中戦車――多くのパイロット達に劣った設計であると見なされている――とは違いM1マークスマンは重厚でより強力な存在なのである。オリジナルのマークスマン戦車は間接砲を搭載していたが、現在の設計では伝統的な戦車の形態により近いものとなっている。そして、オリジナルより30t以上も重量が増加しているが、その保有している武器庫のような武装に対抗できる現行戦車は極僅かしか存在していないのであった。
DC606-37TDは、共和国にカペラ大連邦国首相の故地である惑星“リャオ”を失わさせられた事に体面を傷つけられたと感じ、カペラ大連邦国から惑星奪還に襲来した無法な“武家連隊”との戦闘に於いて最初に使用された。そして、M1の発揮した破滅的な火力は、この襲来した武家連隊に対して死を与える“砦”となったのである。ジュンコ・オーシロは、この戦車を“バケモノ”、もしくはモンスターと名付けている。
氏名: M・D・トムキンズ (M.D. Tompkins)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
メック: ツンドラウルフ
生年月日: 09/19/3100
髪: 黒
目: 茶
マイケル・ディーン・トムキンズは自らを、殆どあらゆる事物に対するエキスパートであると見なしている。彼は自身をイニシャルで以って紹介する事を楽しんでおり、“ドクター”の単語を利用する為のものとして“M・D”を使用している。トムキンズはかような主張を確証する如何なる信用証明書も持っていないのであるが、彼の激しい独白の最中に彼が正しいのかを気にする人は非常に少数であり、彼がとうとうと述べる役立たずのトリヴィア(些細な雑学)が少なくとも長く退屈なパトロールの際には楽しめるものである事を認めている。しかし、この様な習癖が通常は無害である一方で、ブラザーフッドのメック修理を指図して手助けする事に対する彼の固執は彼にドラゴンズ・フューリ―の連隊の技術スタッフ達の怒りをもたらしているのである。実際、(惑星“ガルターIII”の市民軍のメック戦士としての自身の元々の地位を放棄して)親クリタの派閥に彼が加入してから2度、彼のふざけた行為は彼の上官との厄介事に彼を陥らせている。しかし、トムキンズは未だにドラゴンズ・フューリ―の修理場内での“手伝い”に固執しており、技術者達にとっての果てしのない悩みの種になっているのであった。
(訳注: Tompkinsは“トンプキンス”との読みの方が適しているかもしれませんが、トムキンズにしています)
メック: ツンドラウルフ
識別番号: WC091-02A
総重量: 75t
シャシー: マークXX・タイプ・ヘビー エンドースチール
動力: 225コンソリデーテッドXL
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: BMPシリーズXV
装甲: ベータ・コンパウンド(スタンダード)
武装:
1×タイプX“ロングボウ”LRM10-ラック
1×シリーズ7k ER大口径レーザー
1×SEPクラス SRM-4ランチャー
4×シリーズ1 ER小口径レーザー
2×オメガ12-コイル ガウスライフル
コメント:
中心領域にて設計から生産の全てが行われたウルフ氏族の最初の新型バトルメックである“ツンドラウルフ”はワード・オブ・ブレイクの“聖戦”が衰えつつある時期に実戦配備に就いたのであるが、低率生産は機体がその戦争の結果に影響を与える事を制限した。それにも拘らず、このメックの強大な装甲と火力は侵攻派のウルフ氏族達に彼等が新たに得た地域を固める事を可能とし、ライバル氏族達による彼等の占領地域侵攻に対する彼等の抵抗戦闘を助けたのである。
WC091-02A(“ドクターT”)は、“聖戦”の終結間近に戦闘に加わった数少ない“ツンドラウルフ”の中に含まれていたものである。これは特に、“地球”上のブレイク教徒の部隊を打ち砕く為のデヴリン・ストーンの連合軍の活動にとって重要な世界である、惑星“リギル・ケンタレス”の解放に強い影響を与えた。そして、その戦士はストーンの共和国を建設する為に彼の後を追ったのであるが、マーリック家の襲撃者達との惑星“アバダン”上での戦闘にてその後すぐに戦死したのであった。
氏名: “伍長”ドミトリー・ソーキン (Go-Cho Dmitri Sorkin)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
車輌: JESII ミサイル・キャリアー
生年月日: 10/09/3104
髪: 薄茶
目: 茶
ドミトリー・ソーキンは、最初に惑星“チコノフ”に入植したロシア移民の直系の純血の子孫である。この植民地はやがてチコノフ大連邦として知られる恒星間帝国の成立に到った。チコノフ大連邦がその戦闘での優位性を失い、より広大でより強力な帝国に組み込まれてから800年の歳月が経過しているのであるが、強硬派のオリジナルの入植者の子孫達は未だに失われた栄光の日々を語っているのであった。今日でも、彼等は何時の日かチコノフを取り戻し、星々の中での自分達の正当な地位を回復する事を言っているのである。
ドミトリーは、(上記の事を)気にもかけなかった。両親から独立可能となると同時に、彼はそれを“果てしなく続く、無益なおしゃべり”であると見なし、第3宙域への渡航切符を購入した。そして、そこにて、彼はカタナ・トーマークと彼女のドラゴンズ・フューリーの運動――そして、何よりも重要なもの……自分の一生を実際に成功させるに違いないと確信できるもの――を見出したのであった。彼の両親の“果てしのないおしゃべり”は、彼に1つの事を為した。――それは、彼に任務を渇望する下地を準備させ、ブラザーフッドに完璧に適合する人物へとしたのである。
未熟で未だに要領を学んでいるのではあるが、今や勘当されたソーキンが素晴らしい車輌の操縦士になるであろう事は明らかである。彼は十分に若く、より人を惹き付けるものとなる理由を――我々にも――示す彼を、我々の目的の為に転向させ型に合わせるのは可能かもしれない。
車輌: JESII ミサイル・キャリアー
識別番号: DC229-36RJ
総重量: 95t
駆動方式: 装軌式
動力: 285ピットバン
巡航速度: 22km/h
最高速度: 32km/h
装甲: 190DAV
武装:
4×ファーファイアー LRM20ラック with/アルテミス
2×ファーファイアー LRM10ラック with/アルテミス
コメント:
“JESIIミサイル・キャリアー”は“JES戦術ミサイル・キャリアー”と共に、ジョイント・エクイップメント・システムズ社が3050年代に支援ミサイル・キャリアーの特殊市場を失った後に、それを取り戻す為に行った試みのものである。しかしながら、その特殊な設計により十分には受け入れられなかった“JESミサイル・キャリアー”とは異なり、“JESIIミサイル・キャリアー”は普遍的に受け入れられた。この車輌は正にワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の終りに初公開されたにも拘らず、全ての王家、幾つかの辺境の国家や氏族でさえも相当量のこの車輌を購入したのである。
DC229-36RJは、元は自由世界同盟内に配備され、マーリック家の玉座を巡って2人の権利主張者が激突した際に惑星“レグルス”で戦闘を行ったものである。この車輌は続いて、惑星“マーリック”を含む他の自由世界同盟の世界の戦闘でも姿が見られた。そして、自由世界同盟軍団の部隊が共和国の国境を越えて偶発的なジャンプをしてしまった時に、彼等が本国へ送還される前にその全ての装備は没収されたのであった。現在の操縦者であるドミトリー・ソーキンは、自分の車輌に“ヘルファイアー”と名付けている。
氏名: ヒトシ・サトウ (Hitoshi Sato)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
メック: パックハンター
生年月日: 09/14/3110
髪: 無し
目: 茶
我々の諜報員が裁定を下せる限りに於いて、ヒトシ・サトウは全くユニークであり、恐らく我々が最も自由に処理できる重要な資産の1つと言えるであろう。共和国や列強が彼を拉致しなかったという事実は、彼の技能とドラゴンズ・フューリーの増大する力への確たる証である。
3126年後半、彼はシーフォックス氏族によってボンズマン(奴隷)にされた。その後の続く数年で、彼は自身の価値を証明し、伝統的な氏族の“適応の儀式”によって“アブタカ”となり、シーフォックス氏族の戦士となったのである。3129年、彼は惑星“アンカー”から2隻の新品の降下船を獲得する為の“所有の神判”成功への助けとなった。そして、戦場での才気に溢れた戦術能力と彼自身の望みの“褒賞”として、彼は氏族のイメージ増幅装置(注: Enhanced Imaging Device=移植を受けたものの知覚力を高める装置。効力は非常に高いが、副作用も高い。最悪の場合、幻覚症状等が現れ廃人になる危険性もある)の移植手術を受け、そして生き残った唯一の非氏族生まれの人物として知られるようになったのである。3131年、彼はカタナ・トーマーク司政官が指揮していた部隊によって捕われた――そして、それ以来、彼は彼女の下にいるのである。
彼の体の全体に渡って皮膚の下に光の線として現れている“光ファイバー網”は大部分の中心領域人を不快にさせるものではあるが、彼にバトルメックとの無比の結びつきを与えるものである。付け加えるに、このEI技術は中心領域が未だに複製に成功していないものであり、故に、この(装置の)アドバンテージは我が結社(O5P)が用いる事が可能な幾つかのものにするべきであろう。
メック: パックハンター
識別番号: WC227-28B
総重量: 30t
シャシー: タイプAR1 エンドースチール
動力: ライトフォース(XL)210
巡航速度: 76km/h
最高速度: 119km/h
ジャンプジェット: リーパー・モデル、L5
装甲: ロイヤル-7 フェロファイバー
武装:
1×リッパーシリーズA1 ER-PPC
8×ジェネラルシステムズ 射程延長型マイクロレーザー
コメント:
どのようなメック戦士が操縦したとしても、“パックハンター”は有力なメックである。強力なエネルギー兵器と時速100kmを越える最高速度――驚嘆する程のジャンプ飛翔距離については言うまでもない――は、このメックを一級の迂回攻撃ユニットにしているのである。
しかしながら、ヒトシ・サトウの手による操縦と彼が受けた氏族のEI移植手術は、“パックハンター”――彼が“ドラゴンハウンド”と呼ぶ機体――を、遭遇した他の殆んどのメック戦士の士気を挫くものとしている。パックハンターのEIディスプレイ・システムを通じて、メックとの直接的な結合を可能としているヒトシの俊敏さと、射撃戦闘術は、このバトルメックをどの戦場でも恐怖の的にしているのである。この事実はドラゴンズ・フューリーにとって十分に役立つものであり、何事かが起こらない限りは今後も続くであろう。
氏名: J・スターリング (J. Sterling)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
メック: オセロット
生年月日: 04/12/3110
髪: 黒
目: 青紫
J・スターリングは自分の名前を明かしはしない――決して。実に、O5P内の多くの者でさえも、彼女のイニシャルが何を意味するのかを知らない程である。これは、ドラゴンズ・フューリーの偵察小隊からカタナ・トーマーク女公に熱狂的に仕える、この眩しい美貌の極めて致死的な戦士を取り巻く唯一の不可解な謎である。スターリングについて知られている――もしくは、少なくとも強く信じられている――ものは、彼女がO5Pの第2世代の信者達の中から出てきた事と、それ故に我々の擁する数人の哲人達と同等の非凡な技能を持っている事である。これらの技能は彼女を操縦席の外でも超自然的で極めて危険な存在にしている。また、彼女は中国の毒手術と、彼女の“気”の鉄の様な強さを見せつけるかの如き致死的な武術の使い手でもある。メックの操縦をしている時、彼女の技能は超人的な精密さと戦術的知覚能力へと変換される。そして、これは、彼女に大部分の熟練の古参兵を越える鋭鋒を与えているのである。
メック: オセロット
識別番号: NC402-18E
総重量: 35t
シャシー: カーティスフォックス・オセロット
動力: 210ジェネラルシテムズXL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: リーパー・モデル、L6
装甲: フォージングFF-01 フェロファイバー
武装:
1×シリーズ44h 大口径パルスレーザー
2×コリブリ・デルタ・シリーズ 中口径パルスレーザー
コメント:
“オセロット”はノバキャット氏族の中心領域への離脱後に、最初に彼等の工場から生産された機体である。軽量の高機動打撃メックとして製作されたこの機体は、優秀な地上走行速度とジャンプ能力、素晴らしい装甲と火力をその器の中に合わせ持っている。そのレーザーを頻繁に効果的に使う為に十分な放熱器を装備したこの機体は、“聖戦”の際には理想的なハンター・キラーとなった。
J・スターリングの“オセロット”、“エセリアル・カタナ(霊刀)”は、オリジナルの型の射程延長型PPC・レーザーとは逆にパルスレーザーを配列している事に特徴がある。ノバキャット氏族のオリジナルのパイロットがメックを持ってストーンの共和国に加わった後のある時点で改修されたと思われるこれらの武装は、このメックの途方も無い打撃能力と命中率を劇的に増加した。スターリングの手に掛かると、これらの武装は精密な精度を手に入れ、しばしば敵の装甲の致命的な結合部を見出せる――スターリングが目標に彼女の“気”を集中する時間がある限りはだが。
氏名: シリル・シールカ (Cyril Schielka)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
メック: ストームレイダー
生年月日: 04/15/3097
髪: ブロンド
目: 黒
威勢が良く、明瞭にものが言え、豊かな背景からの出身である、シリル・シールカは自称“哲学者”のメック戦士で、彼の戦闘技能――コクピット内外の双方の――は相当なものであり、更に彼の学歴は感動的なものでもある。しかしながら、シールカを良く解釈して理解したとしても、彼はルネサンス的教養人の教養と修練が欠けている。自己中心的な人物で社会的な優雅さが不足している彼は、感動よりも自惚れている印象を与える長々しい独白を話すのである。結果として彼を真剣に受け止める傾向のある者は殆どおらず、この中には彼の指揮下の者も含まれているのであった。そして、あたかもこの事が十分に悪いものではなかったかの如く、HPGの機能停止が起きた後にドラゴンズ・フューリーに加入したシールカは、彼自身の名声と地位を高める為のあからさまな努力に於いて自分自身をO5Pのメンバーであると言い触らす事を始めている。トーマーク女公が実際にそれらの主張を信じているかどうかは不明である。
メック: ストームレイダー
識別番号: LC202-31E
総重量: 35t
シャシー: マザーテック750
動力: 210GMXL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h, 130km/h with/MASC
ジャンプジェット: 無し
装甲: レキシントンLtd・ミディアムグレード
武装:
1×デファイアンス・ディスインテグレイター ウルトラAC/5
コメント:
惑星“ヘスペラスII”のデファイアンス・インダストリー社によって設計され、デファイアンス・インダストリー社とコベントリー・メタルワークス社の双方によって製造されたこの“ストームレイダー”は、3090年代後半に最初に出現した軽量級のライラのバトルメックである。元は軽打撃/都市防衛ユニットとして製作されたこの“ストームレイダー”は惑星“ソラリスVII”の闘技場にてその接近戦のデビューを飾り、そこにて、その容赦のない闘技場仕様のオートキャノンとメイスの武装配置は即座にこれをこのゲーム・ワールドの剣闘士試合の中でお気に入りの存在へとしたのであった。
LC202-31E(“ドライビング・ウィンド”との愛称が付けられている)は、元はシュタイナー家の軍用に製造された“ストームレイダー”の一括生産分の一部で、後に惑星“ソラリスVII”のディナポリ訓練場に売却されたものである。数年後、この星間複合企業体の保安部隊に移されたこの機体は、3132年にディナポリ社が買収された後にバンソン・ユニバーサル社によって権利が主張された。そして、HPGネットワークの崩壊後すぐに、カタナ・トーマーク女公のドラゴンズ・フューリ―は新たに組織されたバンソンズ・レイダーズの勢力に対する襲撃の中でこのメックを奪取したのである。
氏名: ワハーブ・フジッリ (Wahab Fusilli)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
車輌: バラックVTOL
生年月日: 06/29/3094
髪: 黒
目: 青
[*** CAUTION: HIGH SECURITY RISK - MONITOR CLOSELY ! ***]
ワハーブ・フジッリはカタナ・トーマークのドラゴンズ・フューリーのO5P連隊への極最近の加入者であるのだが、この痩身の惑星“アルカブ”の戦士は明らかに戦僧に好まれて普及していた多くの隠密の技を修めた古参の熟練者である。彼の多様なステルス技術と多数の型のマーシャル・アーツの専門知識は、彼が部隊の中に入り込むのを助けた――しかし、経験を積んだ結社の高僧とは異なり、彼は“気”の集中に不足しているのである。
この事と彼の科学技術の補助器具への依存は、フジッリが実際は、生粋のO5Pの者というよりもドラコ連合の中央保安隊(ISF)のエージェントである事を示唆している。もし、これが真実で、ISFの長官が自らの手の者をドラゴンズ・フューリーに潜入させ始めているのであるのならば――もし、仮にこれが明るみになったとしたのならば、この事実はカタナ・トーマーク女公の気に沿わないものになると思われる。
車輌: バラック攻撃VTOL
識別番号: SF1070-00A
総重量: 25t
駆動方式: VTOL
動力: 60スタンダード・フュージョン
巡航速度: 86km/h
最高速度: 130km/h
装甲: コンパウンドA1
武装:
1×レーマー・シリーズ・アルファ アドヴァンスド・タクティカル・ミサイル-6パック
2×シリーズI ヘビーマシンガン
コメント:
“バラック攻撃VTOL”は都市や開けた所の様な地形での使用を想定して作られた対車輌支援機として、“聖戦”後に最初に出現した。どちらかと言うとそのサイズに合った良好な飛行速度や適切な装甲よりも火力を重視した“バラック攻撃VTOL”は、氏族に存在する多くのVTOLの中から抜きん出る事には失敗した。しかしながら、その火力は流動的な戦役の際には、その固有のアドヴァンスド・タクティカル・ミサイルの持つ柔軟性からだけでも尊重されたのであった。
フジッリは、自身の“バラック攻撃VTOL”――シーフォックス氏族のタウマン(軍)をその起源としており、HPG通信網の崩壊直後に共和国に売却された機体――に愛称を与えてはいない。カタナ・トーマークがクリタ家の為の宣言をした際には、この機体は惑星“オザワ”の市民軍で試験中であった。フジッリは、攻撃時に絶え間の無い運動を機体に続け、敵の歩兵部隊に対人弾を集中するのを好む攻撃的なパイロットである。
氏名: アベダ・メアショウ (Abeda Measho)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
メック: パンサー
生年月日: 12/10/3110
髪: ダーク・ブラウン
目: 茶
アベダ・メアショウは、20歳の時にドラコ連合から逃亡した。彼が“サン・チャン”メック戦士養成校に入学を認められた正にその時に、惑星“バックミンスター”の著名な実業家であった父親が犯罪ヤクザ組織の構成員と仕事をしていたのが明るみに出て、その欺瞞的行為により不名誉を晒したのである。また、彼の父親が“切腹の儀式”によって一族の名誉と名を清めなかった事は、よりアベダを傷つけた。そして、彼の故国の一般的な見解――そして、より重大な同朋のメック戦士達とISFの見解――では、父親の罪によって損なわれた自分の名誉の回復が永久に不可能である事を悟った彼は、新しい人生の出発に期待してスフィア共和国に逃亡したのであった。
自分の過去を忘れ去ろうと試みていたのであるが、アベダのメック戦士になるという生涯を賭けての専心は、最終的に一度は逃げ出した軍隊生活へ彼を押しやる事となった。更に、“サン・チャン”メック戦士養成校で彼が受けた教化は、ドラゴンズ・フューリーへ彼を加入させるのに十分な動機となったのである……いつの日か自分が龍の旗の下で行進する事ができるかもしれないというものが、彼がこの行動に到った最も大きな動機であろう。この様な彼の受けた教化と熱情的な専心は、必要が生じた場合には結社の手によって彼を使う事を可能とするものである。
メック: パンサー
識別番号: DC119-77B
総重量: 35t
シャシー: アルシャイン560-キャリアー エンドースチール
動力: リーネックス140
巡航速度: 43.2km/h
最高速度: 64.8km/h
ジャンプジェット: レキシントン・Ltd. リフターズ
装甲: マクシミリアン42
武装:
2×テロス SRM-4ミサイル・ラック
1×ローズライトII 射程延長型PPC
コメント:
アベダ・メアショウは、カタナ・トーマーク自らの手によって“貸与”されたメックが自分に相応しいものではないと感じている。それというのも、この“パンサー”は、3020年代にミノブ・テツハラによって操縦されていた“カタナ・キャット”に他ならないのである。ミノブ・テツハラ――恐らくクリタ家のサムライの全ての美徳を体現した最も偉大な実例の1人――は、反逆したウルフ竜機兵団がドラコ連合を破壊するのを防いだ。しかし、最終的に、(そこに到るまでの)その場の欺瞞は、自らの名誉を彼自身が無視できない立場に導く事となった。そして、彼は自らの命を“切腹の儀式”で絶ったのであった。この“カタナ・キャット”は彼の一族の血筋に継承されていき、そして、“第9光の剣”連隊がスフィア共和国に譲渡された時にはその連隊内に在ったのである。
現在、この機体はミノブの母方の直系の子孫であるカタナ・トーマークに管理されている。――もっとも、彼女はより重いメックに搭乗している。彼女はアベダの過去の不名誉を知っているのであるが、彼の事を最高の技量を持つ尊敬に値するパイロットであると見ており、この機体(を貸与する事)によって彼女の彼への信頼を示したのである。
氏名: ダニー・ハーグ (Danni Haag)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
メック: アーバレスト
生年月日: 12/10/3110
髪: ライト・ブラウン
目: 茶
メック戦士の系譜を数世代も遡る事が可能であるアマテラスの大部分の隊員達とは異なり、ダニー・ハーグの先祖が最初にメック戦士となったのは3050年代の氏族の侵攻の最中の事であった。自由レイザルハーグ共和国(自由ラサルハグ共和国)の市民であった彼女の先祖は、ウルフ氏族と、それに加えてゴーストベアー氏族が、ドラコ連合から独立をしてまだ15年少々しか経っていない彼女の愛する祖国をほぼ併呑した際には酷い恐怖を感じさせられた。
歳月を経るに従い、ゴーストベアー氏族は、自由レイザルハーグ共和国の人民へ自由と保護を得る為の最高の方策はゴーストベアー氏族に加入する事であると、信じるように巧妙に説得し始めた。そして、ダニーの先祖は自由レイザルハーグ共和国とゴーストベアー・ドミニオンの合併を全面的に支持し、それは最終的にレーザルハーグ統制への成立へと導かれたのであった。
しかしながら、ダニーは幼少期に同胞達は想像上の保護の為に自分達の魂を売っているのではないかと酷い恐怖を覚え、小規模だがゴーストベアー氏族の打倒と真の独立の獲得を未だに探求している事を強硬に主張する少数派に加わった。信念の為にレイザルハーグ統制を離れる事を強要された彼女はカタナ・トーマークの事を知り、彼女に敬服した――カタナは、今、自分に忠誠を誓って仕えてくれるのならば、将来、彼女を手助けする事を約束したのである。そして、彼女は素早く、カタナの最も有能で熱烈な支持者の1人へとなったのであった。
メック: アーバレスト
識別番号: NC578-55Y
総重量: 25t
シャシー: スターリーグNCX
動力: ヴィラー125
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: イレース・スタンダード2
武装:
2×Mk.46 タイプII LRM-10ランチャー
2×シリーズ2A Mk.5 射程延長型中口径レーザー
コメント:
ダニー・ハーグによって操縦されている“アーバレスト”は、実に、ドラコ連合のノバキャット氏族からのカタナ・トーマークへの贈物である。これは、氏族が何かを贈与するとは、ましてやバトルメックを贈与するというのは稀な事であるだけではなく、ジャカーリー・ノストラ族長がカタナの増大する力と影響力――彼女の影響力はスフィア共和国だけでなくドラコ連合でも同様に感じられるものである――についてのカタナの実際の言行録を全く承知しているという事実からしても、異常な事である。ノストラ族長が何故、贈物を贈る必要を感じたのかは、誰もが憶測をするものであるが、良い前兆とは思えないものであろう。
通常の習慣の如くカタナは贈物と言われたものを手に取り、それをダニー・ハーグに譲渡して、彼女とダニーとの契約を確固としたものにした。その長射程と機体のサイズにしては相当なものである火力により、ダニーはこの機体を“ヘルワスプ”と名付けている。
氏名: “軍曹”カール・ペトローネ (Gunsho Kaul Petrone)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
車輌: テイマーレイン攻撃艇
生年月日: 04/01/3132
髪: 茶
目: ヘイゼル
HPG通信網が不能となり、カタナ・トーマークが“竜の強さの夢”に忠誠を抱く者達への呼掛けを発してブラザーフッド連隊を作り出す前には、カール・ペトローネはシュイート・ホバーダービーで入賞をするドライバーであった。竜(ドラコ連合)への為のカタナの際立った新世代の宣言と展望は、クリタ家のドラコ連合からカールが2世代は離れていたにも拘らず彼を感動させた。そして、ドラコ連合に対する名誉ある系譜をでっち上げるのに効果的なあらゆるものを売却したカールは、自分のレース用品を片付け、戦闘ヘルメットを被ったのであった。
彼のレーシング・ホバーカーを運転する技術は、彼の戦士としての訓練を促進する際には助けとなり、彼に彼独自の1人乗りの“テイマーレイン攻撃艇”をもたらした。向う見ずなまでの大胆さと目に見えない幸運によるものではあるが、それは彼の地位を軍曹にまで上昇させ、その種の車輌の小隊の指揮官へとした。ブラザーフッド内の多くの者は、戦場の事を敵手よりも速く疾駆するだけの別のレースである、と考えているカールを一匹狼であると見なしている。また、彼等はカールの平凡な砲術技能を指摘し、その証明として、彼はスピードの出し方と自分を敵の心を乱すものにする方法を知っているだけだと言っているのであった。
車輌: テイマーレイン攻撃艇
識別番号: MOC03TS-0231
総重量: 20t
駆動方式: ホバー
動力: マグナ155 核融合
巡航速度: 129.6km/h
最高速度: 194.4km/h
装甲: マクシミリアン43
武装:
1×ディヴァース・オプティックス・タイプ2 中口径レーザー
2×マークリン・ミニ SRM-4パック
コメント:
高速の“テイマーレイン攻撃艇”は、ありし日には非常に人気のあった“サバンナ・マスター”の様な“フライング・ガン”的設計と同じく、ヒット・エンド・ラン戦法をその基礎に置いた戦闘ホバークラフトである。(この種のもので)より古い設計の機体は、ワード・オブ・ブレイクの“聖戦”の最中には徐々に削減が開始されていた――しかしながら、“テイマーレイン攻撃艇”は、カペラ大連邦国とその同盟国のカノープス統一政体の双方で真価を認められ、このより重く頑丈な攻撃艇は配備がされたのである。
カール・ペトローネによって操縦されている、この識別番号MOC03TS-0231の“テイマーレイン攻撃艇”はカノープスの工場で作られ、射程延長型の中口径レーザーが取り付けられていたものである。ブラザーフッドでの彼の最初の戦闘の1つの際、カールは“ゼウス”からの射撃回避を試みる間に“テイマーレイン攻撃艇”の砲塔に大損害を被った。そして、修理に必要な部品入手の困難さは、(元のERレーザーを)通常型レーザーへと品質を落とすという結果にしたのであった。故に、現在、カールは、自分の高速回避技術を完璧なものにする為の努力を強めているのである。
氏名: シン・ヨシダ (Shin Yoshida)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
メック: ローカスト
生年月日: 09/05/3099
髪: 黒
目: 緑
コクピットの内外での優秀な戦闘能力にも拘らず、シン・ヨシダはドラゴンズ・フューリ―のアマテラス連隊でのちょっとした除け者である。部隊のほぼ全ての士官の中で、彼女はブラザーフッドの戦士のサムル・ヒエドシとロマンチックな関係にあるのが知られてる唯一人の者なのである。しかしながら、彼女等の関係はほぼロミオとジュリエットの事例なのであった。アマゾン的な性質のアマテラスは、かようなロマンスを任務の前に魂の在り方が有力である――真のドラコ連合戦士の中での基本的な罪――と信じるその戦士達に於ける不純の兆候として阻止しているのである。この事はヨシダの個人的な名誉を汚しているが、彼女の軍事的能力は損なわれていない。そして、関係を終らせる事に対する彼女の拒否は、恐るべき意志の強さを証明するものである。しかしながら、不屈の意志と目覚ましい能力はヨシダの同僚からの幾つかの辱めを容赦する事はできなかったが、彼女は自分を屈服させる為の各自の行動から来る一時的な傷を誇りを持って帯びているのであった。
メック: ローカスト
識別番号: RS1465-33D
総重量: 20t
シャシー: コリアン-II・デラックス エンドースチール
動力: GM180XL
巡航速度: 97.4km/h
最高速度: 151.7km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: カロンFWL・スペシャル フェロファイバー
武装:
1×ヘリオン-X III 射程延長型大口径レーザー
2×マグナMkVI 射程延長型中口径レーザー
コメント:
このクラシックな“ローカスト”は星間連盟の時代から存在しており、それ以来数世紀の間で無数の派生型が現れたにも拘らず、これ程に速力と機動性が同義であるバトルメックは存在していない。最初は偵察機として構想されていたが、再生した技術は設計者達に主兵装として強力な射程延長型大口径レーザー内蔵したこれの様な非常に強力なバージョンの開発を可能としたのであった。そして、依然としてこの設計を有名にしている高い速度を保持しているこの“ローカスト”は、理想的な襲撃/偵察ユニットである。
RS1465-33Dは“スムルズ・プロミス(スムルの約束)”との愛称を帯びており、ブラザーフッド内のヨシダの恋人に言及するものである。元はスフィア共和国軍用に製造されたこのバトルメックは、HPGネットワーク崩壊後すぐにドラゴンズ・フューリによって“採用(借用)”された。その主兵装として強力な射程延長型レーザーとそれと共にある2連の中口径レーザーを誇示しており、それらはメックの速度が目を晦ますのと全く同様に打撃を与えるのであった。
氏名: トモコ・ナガサワ (Tomoko Nagasawa)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: ブラザーフッド
メック: ハチェットマン
生年月日: 06/16/3108
髪: 茶
目: 黒
カタナ・トーマーク女公の新たに創設したブラザーフッドとその捏造された伝説からの情報――余りにも多くありすぎる――を比較すると、栄光の過去と本当に繋がりを持っている事からして、トモコ・ナガサワは普通でない人物である。それというのも、彼の母方の祖母は、“聖戦”の際に惑星“ベンジャミン”でブレイク教徒と戦闘をして壊滅させられたエリート部隊である第2ゲンヨウシャ連隊の指揮官であったローラ・ネルソン大佐に他ならないのである。そして、彼のこの一族の歴史の1つの知識は、惑星“ベンジャミン”での戦闘が含まれたオリジナルの“ブラザーフッドの伝説”を彼が知った後、彼をドラゴンズ・フューリーに参加させるよう導いたのであった。
ナガサワは彼の祖母を尊敬して、ドラゴンズ・フューリーへの他の全ての任を受け入れず、メック戦士として訓練された。一族の伝統に駆り立てられているトモコは現代のサムライのモデルとなるべく努力しており、戦場でさえもサムライの厳格な訓を堅く守り、無力な獲物を目標にするのを拒否し、自身が選んだ敵手に対して個人的な挑戦を発する。しかしながら、ナガサワの熱狂は、スフィア共和国の失敗とその国民が素早く戦争へと転向した事に対する彼の激しい失望を覆い隠すものなのでもある。
メック: ハチェットマン
識別番号: FC1049-11J
総重量: 45t
シャシー: チャリオット・タイプII
動力: VOX225
巡航速度: 53.2km/h
最高速度: 84.8km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: デュラレックス・ミディアムスタンダード
武装:
4×デファイアンス3BM 射程延長型中口径レーザー
1×デファイアンス・タイプG3 メック・ハチェット
コメント:
第4次継承権戦争前のライラ共和国軍の象徴であった“ハチェットマン”は、都市やその他の限られた空間でその重火力と破壊的なハチェットの双方を用いての接近戦闘用に作られた、接近戦に特化した機体である。この古きメックは、多数の異なる型が存在している事が知られている。現在、ドラゴンズ・フューリーのブラザーフッド連隊のトモコ・ナガサワによって操縦されているFC1049-11Jは、ジャンプジェットと射程を犠牲にして全般的な速度と火力を高めている。
戦闘に於いて、ナガサワは自身の“ハチェットマン”――彼が“ワキザシ”との愛称を付けている機体――を、その限界まで突き進める事を好んでおり、戦場を横切って疾走する際にかろうじてシャットダウンを回避しつつ、敵の砲火を避けて自身が選んだ目標へと接近をする。たとえハチェットを振り回す事が伝統的なサムライのイメージをやや損なっているとしても、ナガサワは止めの一撃をこの巨大な武器で与える事を特に好んでおり、一度、それを振るうのに十分に接近したのならば、彼はレーザーの使用を控えるのであった。
氏名: ヴィキ・ドレクセル (Viki Drexel)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
メック: ショックウェーブ
生年月日: 01/29/3100
髪: 茶
目: 灰
コクピットの外では、ヴィキ・ドレクセルは幾つかのホロ・ビデオのドラマから出てきたような熟達の秘書か司書、もしくは弁護士補助職員のように見える。実際、彼女のデリケートな顔立ち、ワイヤー縁の眼鏡、そして、地味な装いを好むといった傾向は、エリート・メック戦士の1人というよりもアマテラスの支援要員の一員との印象を与えるものなのである。正にこの理由により、外交的/社交的会合が行われる間、ドレクセルは部隊の為にちょっとしたスパイとなる――彼女の地味な外見は他者を気楽にさせ、彼女に良好な観察と聞き耳の実行を可能とするのであった。しかしながら、この様な手法が戦場に持ち込まれる事はない。支援砲撃戦術のスペシャリストとして知られている彼女は、戦場で自分の存在を感じさせる事を好んでいるのである。彼女は概して自分のメックを戦闘が行われている最前線にまで前進させる。そして、その場で行われる彼女の重火力の途切れの無い連続砲撃は、敵軍を数秒で一掃するか士気を挫くかするのが可能なのであった。
メック: ショックウェーブ
識別番号: FW266-20B
総重量: 50t
シャシー: EWミディアム エンドースチール
動力: 250マグナXL
巡航速度: 54km/h
最高速度: 86km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: アースワークス・ミディアム・スタンダード
武装:
1×リパブリック・サンダー ウルトラ・オートキャノン タイプ10
1×インペレーター サンパー・アーティラリーキャノン
コメント:
マーリック=スチュワート共和国――元・自由世界同盟の主要構成国――は、“聖戦”の後の年に“ショックウェーブ”中量級打撃メックを世に送り出した。この特別な機体は、“しし鼻(短砲身)”のプロトタイプ・アーティラリーキャノンを搭載するコンセプトの試験をしており、独特の設計のメックとなっている。この機体は5年前に行われたスフィア共和国への襲撃失敗の際に捕獲されたものである。その後、共和国軍の手を経て、(HPG崩壊の)暗黒が落ちてすぐに、この機体はドラゴンズ・フューリーによって接収されたのであった。
この“ショックウェーブ”の現行のパイロットであるヴィキ・ドレクセルは、衝撃で敵の神経を痛めつける事を目論んで、自機のサンパー・アーティラリーキャノンを敵に接近する前の最大射程で使う事を好んでいる。この“炎の雲”戦術はまた、装甲車輌と歩兵の部隊を素早く破壊するのにも有効なものである。
部隊: コマンドー・スクワッド (Commando Squad)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
ユニット種別: エリート歩兵
アマテラスの“コマンドー・スクワッド”は、最も恐れられているドラゴンズ・フューリーの通常歩兵部隊である。全てのアマテラスの部隊と同じく、完全に女性のみで人員が満たされているコマンドー・スクワッドは、隠密戦闘・夜間戦闘・格闘術・剣術・小火器のエキスパートである。彼等の防護服――従来のDEST戦闘服のアブレート改造型――は、彼等を奇襲するのを不可能なものにしている。このコマンドー・スクワッドで使用されている“KA-47サブガン”は、大分部の歩兵部隊で使われている通常型ライフルに射程距離で勝られている。しかし、その高い射撃速度は、このアマテラスのコマンドー・スクワッドに広範囲に致死的な射撃を振り撒くのを可能とさせているのである。
アマテラスのコマンドー・スクワッドには、如何なる寛容さも期待されず認められていなく、彼等は極度に無慈悲でもある。彼等の上位者達が命令した時のみ、彼等は捕虜を取る。そして、彼等は、自分達が捕虜となるのを決して許容はしないのである。
部隊: カゲムシャ (Kagemusha)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
ユニット種別: カゲ・バトルアーマー
“カゲムシャ”部隊は、バトルメックと通常車輌部隊に対する奇襲型の作戦に特化している。この部隊のエリート戦士達は“カゲ・バトルアーマー”に付与されたECMを使い、戦闘で自分達を高速で見難い存在へとする。
カゲムシャは、マーシャルアーツ形式の忍術と剣術の達人であるシロウ・イリヤノビッチ大尉に指揮/訓練されている。カゲムシャは彼の熟練の隠密技術と回避機動をかなりの段階で習得しており、これによりその兵員達は他のエリートの“カゲ・バトルアーマー”分隊よりも遥かに良好に飛来する砲火の回避を可能としている。
カゲムシャの勇敢さと技量は、彼等に戦場で最も危険な種類の獲物とも戦う事を可能とさせており、この事はこの部隊の戦士達をドラゴンズ・フューリ―の価値ある付加物としている。
部隊: ピラー・ワン (Pillar One)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
ユニット種別: ライデン・バトルアーマー
“ピラー・ワン”は、機械ではなくその戦士達がドラゴンズ・フューリーの力の最高権威を有するとの事実を認められて、O5Pのエリートの“ライデン・バトルアーマー”分隊に与えられた名である。
ピラー・ワンは見事に訓練された戦闘兵のチームで、通常の“ライデン・バトルスーツ”の性能が向上された型を装備している。通常型の“ライデン・バトルアーマー”と同様に、ピラー・ワンによって使われているこのバトルスーツも反射装甲を備えており、彼等にジャンプジェットを使用しての前進と敵のエネルギー兵器の砲火から事実上無傷で留まる事を可能としている。
ピラー・ワンの隊員達は、バトルアーマー戦闘に於けるエキスパートである――彼等は通常の歩兵部隊なら疲労するような方法で、自分達のバトルスーツを使用しているのである。ピラー・ワンは、今日の戦場にある他のどの“ライデン・バトルアーマー”分隊よりも、速く移動し、激しい戦闘を行い、正確な射撃を与えられる存在である。
部隊: タマーラズ・レンジャーズ (Tamara's Rangers)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
ユニット種別: ホーバーク・バトルアーマー
“タマーラズ・レンジャーズ”は、際立って狂信的にダヴィオンの全ての事物を憎んでいる事と、一個人として自身の兵達を率いて戦闘に突入する好みで有名な女性のタマーラ・スケッジル大尉に指揮されている。タマーラ・レンジャーズがダヴィオン製の“ホーバーク・バトルアーマー”を使用しているとの事実は、殆んど奇跡である。自身の恒星連邦の人々への憎しみと恒星連邦の戦争機材を自身が使う事との折り合いをつける為に、タマーラは自身の兵達に“恒星連邦を彼等の兵器で殺す事は、彼等が受けるに値する厳しい種類の皮肉である”と話している。
戦闘に於いて、タマーラズ・レンジャーズは、ほぼ狂信的な獰猛さで以って戦闘を行う。最大の数の死傷者を与えるとの(心理的)要求に駆り立てられているタマーラは、しばしば、自分のタマーラ・レンジャーズを通常歩兵が最も集中した敵の隊列へと導く。この戦術は、タマーラ・レンジャーズにアマテラス――その無慈悲さで既に有名となっている連隊――内でも最高のキル・カウントの1つをもたらしている。
氏名: バウンティ・ハンター (Bounty Hunter)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
メック: マローダーII
生年月日: 不明
髪: 灰
目: 青
この自らを“バウンティ・ハンター”とのみ呼ぶ男については殆どが不明である――自分の素性を聞かれた際、彼は、自分は十字架を背負っている、と漏らしたのみである。しかしながら、現存するファイルを相互に関連付ける事を通して、O5Pはこの男がミチ・フレーザーなのではないかと考えている――彼の名が変えられた事を示すものが存在し、姓にも同様の疑いがあるが。
しかしながら、彼がドラコ連合と恒星連邦の間に存在する惑星“ミザリー”へ3130年の後半に現れた事を我々は確認できている。その惑星上の恒星連邦部隊指揮官から1機の“リージョネア”を文字通り盗み出した彼は単独でクリタの1個小隊全てを打ち倒し、ここ10年間の“ミザリー”で発生したものよりも大きなバランスの変動を引き起した。彼は即座に身を隠したが、数ヵ月後に惑星“マーローズ・リフト”に再度姿を現し、そこでの数週間に渡る一撃離脱戦後、彼は再びドラコ連合に彼等の首を皿の上に集めて手渡した。
しばらく姿を消した後、彼は惑星“ハロウズ・サン”に再び現れたが、そこにて待ち構えていたドラコ連合軍は彼の“リージョネア”を痛めつけた。しかしながら、他の如何なる戦士も殺害するであろう罠を彼が逃れられた事により、それは彼の名前とその鮮やかなエメラルド色で装われたメックの名声を高めるのみのものとなったのである。そして、再び彼は姿を消し(この時間は1年を優に超えていた――彼は酷い傷を負っていたと考えられるものである)、3133年の夏にスフィア共和国内に姿を再び現し、そこの幾つかの惑星にて放浪海賊を相手に単独での勝利を重ねた。そして、不明な理由により、彼は“マローダーII”工場を巡る戦闘が始まった正にその時に惑星“イリアン”に姿を現し、ドラゴンズ・フューリーと手を組んだのであった。カタナ・トーマークはバウンティ・ハンターの忠誠が全く当てにならない事を熟知しているが、彼の戦場に於ける才覚は単純には無視しがたいものであったのである。
メック: マローダーII
識別番号: I3921-00F
総重量: 100t
シャシー: GMマローダー
動力: マグナ300 ライト
巡航速度: 32km/h
最高速度: 54km/h
ジャンプジェット: チルトン850 Mk II
装甲: ヴァリアント・ラメラー
武装:
1×ゼウス・スリングショット ガウスライフル
2×フューシゴン・モデルXI 射程延長型PPC
2×マグナ400P 中口径パルスレーザー
コメント:
元々は傭兵部隊ウルフ竜機兵団の独占機であったこのメック機種は、多数の技術的な改良が行われた後、最終的には自由市場に売り出された。しかしながら、“聖戦”の冒頭の数ヵ月間での惑星“アウトリーチ”上のウルフ竜機兵団の製造工場の破壊により、自由世界同盟がウルフ竜機兵団からこの設計プランの一切合財を買収した。そして、イリアン・バトルメックス・アンリミテッド社は、“マローダーII”の製造の為に惑星“イリアン”上の“オウサム”のラインを記録的な時間で再編したのである。
3080年代後期から3090年代初期に掛けてのスフィア共和国の命令はIBU社(イリアン・バトルメックス・アンリミテッド社)のラインの多くを閉鎖させ、“マローダーII”は歴史から消えたと考えられた。――“マローダーII”ラインでの限定生産が秘密裏に継続されていた事が、3133年後期に明るみになるまでは。そして、3133年の10月、全ての勢力がこのラインの支配権を欲した事により、この世紀で最大の戦闘の1つが惑星“イリアン”にて勃発する事となったのである。ドラゴンズ・フューリーはその働きに報いてバウンティ・ハンターにこのメックを与えた――バウンティ・ハンターはこのメックの一部をエメラルド・グリーンで塗っており、そして、彼はそれを“ノケツナ”と呼んでいる。
氏名: カリア・ゴードン (Caria Gordon)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: アマテラス
メック: ストームレイダー
生年月日: 07/25/3095
髪: 茶
目: 黒
移民のドラコ人であるカリア・ゴードンは、ドラゴンズ・フューリーの恐るべきアマテラス連隊に入る前はバンソンズ・レイダーズにいた。彼女はその以前の雇用主であるディナポリ・エンタープライゼス社がバンソンズ・レイダーズという名称の由来である億万長者に買収された後にバンソンズ・レイダーズと関りを持ったのであった。卓越した技能によりゴードンはディナポリの小規模のメック部隊での地位を容易に勝ち取ったが、3132年中期の買収とその後の一連の切り詰めにより彼女の自分の仕事への愛情は程無く減少していった。しかしながら、HPGネットワークの崩壊から間もなくして、彼女はドラゴンズ・フューリー――クリタ支持を信奉しており、彼女の雇用主が敵対的姿勢を高めつつある勢力――の事を知ったのである。そして、ゴードンはこの2勢力間での激戦の際、最終的にドラゴンズ・フューリーへと離反し、自分と共に元・ディナポリ社のマシンを一揃い持ち込んだのであった。
メック: ストームレイダー
識別番号: LC202-26E
総重量: 35t
シャシー: マザーテック750
動力: 210GMXL
巡航速度: 65km/h
最高速度: 97km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: レキシントンLtd・ミディアムグレード
武装:
1×デファイアンス・キラー・タイプT オートキャノン/10
コメント:
惑星“ヘスペラスII”にて設計され、コベントリー・メタルス社にライセンスされたこの“ストームレイダー”は、3090年代後期に最初に初登場したライラの軽量級設計機である。元々は攻撃機動作戦や都市防衛用に設計されていたこの機体は最初に“ソラリスVII”の闘技場に出現し、そして、その容赦のない重オートキャノンと装甲を粉砕するメイスによりこの機体は永遠にこの“ゲーム・ワールド”の闘士試合に結び付けられる事となった。
LC202-26E(その現在のパイロットには“スカル・クラッシャー”と呼ばれている)は、元々はシュタイナー家の軍武装用に製造された“ストームレイダー”のバッチの内の1つである。このバッチの多くは後に“ゲーム・ワールド”に存在するディナポリ・インダストリー社のディナポリ訓練場に売却された。そして、そこから後に、その恒星間コングロマリットの警備部隊にて姿を現す事となった。カタナ・トーマーク女公のドラゴンズ・フューリーは3132年に暗黒が始まった直後、このメックとその姉妹機を少なくとも1機、バンソンズ・レイダーズから奪取している。
氏名: ヤニナ・ルキッチ (Janina Lukic)
所属勢力: ドラゴンズ・フューリー
所属部隊: O5P
メック: ローカスト
生年月日: 11/11/3092
髪: 茶
目: 灰
ヤニナ・ルキッチは、60年前にトーマーク女公の父に従って共和国に入って行った最初のO5Pメンバー達の内の1人の子孫で、O5Pの驚異的な第5世代目の熱心な信奉者である。謙虚であるが自分のドラコ連合のルーツを深く誇りに思っているルキッチは、その人生の全てを結社の名に於いて自身の可能性を最大限追求する事に奉げている。彼女の軍事能力と優れた精神的能力は生れた時から鍛えら上げられており、我等が結社の悟りを得た哲人達の幾人かにも容易く匹敵する程である。この事と強力な“気”の集中力はルキッチに不屈の精神力と驚異的な潜在能力を与えており、あらゆる種類の素手戦闘と武器戦闘に長じさせている。ドラゴンズ・フューリー内に於ける真に誠実な者達の多くと同様に、ルキッチは賢明にも、冷徹ななプロフェッショナリズムと寡黙な謙虚さ――悟りを得た者達の多くが自然に持つ事となる特徴――という見せ掛けの背後に、自分の真の技能を自分の“女主人”にさえも隠している。
メック: ローカスト
識別番号: OP311-21C
総重量: 20t
シャシー: コリアン-II・デラックス エンドースチール
動力: DAV220XL
巡航速度: 119.6km/h
最高速度: 184.4km/h
ジャンプジェット: 無し
装甲: カロンFWLスペシャル フェロファイバー
武装:
2×トローネルXII 中口径パルスレーザー
1×マグナMkVI 射程延長型中口径レーザー
コメント:
“ローカスト”は、星間連盟の時代から存在しているクラシックなバトルメックである。その速度で以って何時の時代でも有名であったこの機体は、前方偵察部隊や襲撃部隊の一員としてしばしば配備され、そこにて群を作った“ローカスト”の完全なフォーメーションは恐ろしく強力な強襲型メックにさえも脅威を覚えさせる事が可能であった。
31世紀中期の失われていた技術の再発見は、中心領域勢力に更に致死的な型の“ローカスト”、OP311-21C(その現在のパイロットに“ガイジン”と名付けられている)の様なものを配備する事を可能にさせた。このオリエント保護領のモデルは、“ローカスト”の伝説的な速度と予想外に強力な中距離火力を調和させたものである。マーリック軍との小紛争の際に共和国によって捕獲されたこの機体は、カタナ・トーマークがそのドラゴンズ・フューリー勢力を最初に創設した時には惑星“オザワ”上の市民軍の予備品の中に含まれていた。そして、ルキッチの高速バトルメック戦闘に対する適性を鑑みて、それは彼女に割り当てられたのであった。