PERSONALITY: Thomas Marik
名前: トーマス・マーリック
称号/階級: コムスター司祭XVIII
地位: 次期総帥指名者
生誕地: 惑星“マーリック”
年齢: 35
性別: 男性
略歴:
トーマスは、ヤノスの第七子である。総帥の継承権を得られる見込みが少なくそれを熱烈に願っていた訳でもない彼は、父親の祝福と共に16歳の時にコムスターへの奉公に入った。彼は、素早く技術の探求者としてのその才能を示した。探査局の一員として実りの多い7年間を過ごした後、トーマスはHPGメンテナンス副主任として様々な基地局にて幾つかの長期派遣勤務をこなしており、極最近には内科医学と天体物理学での独立した研究に従事する許可を得ている。
しかしながら、ここ数年間、自由世界同盟内での出来事はトーマスの運命に対して予期せぬ局面をもたらしている。彼の兄弟の内の4人が、継承権戦争の暴力的行為やアトレウス議会の陰謀によって殺害されている。そして、残る内の2人(テレーズ・マーリック=ブレットとダガン・マーリック)は、ヤノスの信頼を得てはいないのであった。それ故に、総帥は結社と秘密裏に接触し、この若き司祭を自身の後継者として公的生活へ復帰させるのを許すという許可を得たのである。この取り決めを確認する文書は、3021年に惑星“プロキオン”上の第一系列中継基地にて署名されている。
性格:
意欲/欲求/目標:
シュタイナー領域の惑星“テウクロス”上のコムスター基地に尚も駐在している一方で、トーマスは自分の通常の研究と現在の自由世界同盟の政治・経済・軍事関連を示したROMの報告書の念入りな研究にその時間を割いている。ROMの情報はかの帝国が必要とする統治者へとトーマスがなるのに良く備えさせるであろうが、それでも尚、彼は自由世界同盟のビザンティン式の陰謀に対処する事に於いては初な世間知らずの人物のままであろう。オリエント公クリストファー・ハラス、アンドゥリエン女公キャサリン・ハンフリーズ、ダンカン・マーリック達のあからさまな野心は、その危険を一層深くするものと思われる。ROMは指導をする事で彼を支援できるであろうが、トーマスの生存能力と統治能力は、誰を信頼し、誰と対決し、誰を抹殺すべきかを識別する彼の能力により左右されるものであろう。我等はその過程に於いて、この司祭に施された教化の月日が、彼に自らの一族の波乱に満ちた伝統よりも聖ブレイクに対してより大きな忠誠の念を保ち続けさせる事を心から望むものである。
様子:
もの柔らかな口調で話をし、茶色の髪を持つトーマスは、聡明かつ控えめな人物である。自分の研究について話す時のみ、彼は興奮をする。
特技/能力:
彼は失われた星間連盟技術の再生に関して画期的な成功を収めていないが、それでも彼は中心領域で有数の博識な人物へとなっており、自らの組織の中では非常な尊敬を得ている。
私評:
バトルテック世界で最大の謎の1つである人物こそが、このトーマス・マーリックです。小説“Surrender Your Dreams”にて、彼がワード・オブ・ブレイクの真の支配者である“マスター”の正体であり、彼がワード・オブ・ブレイクの“聖戦”を主導した事は明らかになっています。しかし、それに至る過程の多くは謎に包まれているのです。
彼が何時頃に偽者と入れ替えられていたのかは定かではありません。彼が3035年のテロによって行方不明になり3036年に“復活”をする間にそれが行われたというのが最も有力な説ですが、彼の“復活”の際には彼が本物である事を証明する徹底的なDNA鑑定が行われていたという事実を鑑みますとそれよりも後なのかも知れません。
後の歴史は彼の事を“聖戦”の殺戮者かつアマリスに匹敵する狂人として書いていますが、真実は果してどうなのでしょうか? 今後の展開で明かされるのを期待したい所ですね。