出典: Dropships and Jumpships

レパードCV級降下船

種別: 航空機型
重量: 1720t
規模
   全長: 70.2m
   全高: 19.8m
   全幅: 53m
乗員数: 9人、気圏戦闘機操縦員6人
積載可能重量、気圏戦闘機定数: 87t、気圏戦闘機6機
武装:
   2×PPC
   3×LRM−20
   5×大口径レーザー
   7×中口径レーザー
   4t、LRM弾薬
駆動システム: スターリーグV84
製造年: 2581年
目撃頻度: レア

レパードCV級降下船
安全噴射: 4
最大噴射: 6
中枢強度: 7
 
エンジン:
燃料数(6噴射点/1t): 1230
   燃費: 1.84t/噴射日
貨物隔室扉数: 0
気圏戦闘機収納室数: 6
気圏戦闘機隔室扉数: 6
放熱器数: 64+16

重量
360
123
 

900

16


装甲値(16点/t): 480
  船首
  右翼
  左翼
  船体
  エンジン

武装:
  船首:

    PPC
    PPC
    LRM20
    中口径レーザー
    中口径レーザー
    中口径レーザー

  左右翼:
    LRM20
    大口径レーザー
    大口径レーザー
    中口径レーザー

  船尾:
    大口径レーザー
    中口径レーザー
    中口径レーザー

30
100
90
90
140
60





















概要:
 “レパードCV級降下船”は、継承国家時代で最も一般的な気圏戦闘機輸送船である。その外観はそのメック輸送型の姉妹船とかなり異なっているが、この2つの船はほぼ同一の戦闘性能的な特徴を持っている。レパードCV級は完全装備の気圏戦闘機6機を運ぶ為に設計されている。
 レパードCV級が設計された時は(レパード級設計時よりも)技術が発展していた事により、レパードCV級はメック輸送型のレパード級よりも航空機に似た外見をしている。レパード級の結晶鋼装甲は平面の板としてのみ製造が可能で、故に、この初期の降下船には箱型の外見が与えられる事となった。しかし、これに反して、レパードCV級は湾曲した装甲板を使用しての設計/建造が行われ、より丸みを帯びた形状の船殻が与えられたのである。
 レパードCV級は、その船尾部分に取り付けられた巨大な翼によって特徴づけられている。この船尾の構造物は良好な大気圏での飛行能力をもたらすのであるが、一方でこの降下船の致命的な弱点でもある。この船の長く薄い尾翼への強力な打撃は、この船の大気圏飛行能力を無力化する事が可能なのである。設計者達は船の装甲の位置を幾つか変える事によってこの弱点を防護する事を試みたが、それによる重量の増加は尾翼構造へ掛かる歪みを増し、その他の船殻を敵の砲火から余りにも脆弱な存在へとしてしまったのであった。
 レパードCV級に於ける別の特別な特徴としては、未だに現存しているものの中でレパードCV級が唯一、船尾に張り出した尾翼部の下に推進機関を搭載した船である事がある。巨大な翼部の下に推進機関を置く事により、この船は赤外線探査装置上での痕跡をかなり少ないものしか作り出さない。しかしながら、この設計での利点を完全に得るには、この船の先端部を敵の方向に向けなければならないであろう。
 レパードCV級は独立した移動用推進機関(transit drive)(注:航空機型降下船の船体に垂直に取り付けられた長距離移動用の推進機関。一般的に、ジャンプポイント等へ移動する時に使用する)を装備していない、数少ない航空機型降下船の1つであり、この事はこの船の内部重力が惑星の地表や長距離移動中の時々で違った方向に向くのを意味している。しかし、偶に気圏戦闘機を回収するのを除いてこの船が滅多に大気圏に入らない事により、通常はそれは問題とはならない。その内部はもっぱら宇宙戦闘用に設計され、(内装の)向きが定められており、結果として船首の方向が“上”となっているのである。
 レパードCV級に乗った場合、各乗員は独立した部屋を持つ。それらの部屋は、降下船の船殻の底近くを走る共通シャフト沿いに位置している。この部屋は小さく、所有者を休める為の僅かな空間しか与えられない。そして、この事は、この船が地上に在る時に高い即応状態を保ち続けるのを助けている――それは離陸前に乗員が安全にする必要がある荷物を非常に少ないものにしているのである。
 この個人空間の不足を埋め合わせる為に、この船はその乗員に広々としたラウンジと独立した運動施設を提供している。任務外の時、乗員達は自分達の時間を、読書やゲームのプレイをしたり、再上映されている映画“The RFL-3N”を観賞したり、運動室で運動をしたりする事に、自由に費やせられるのである。
 この船は独立した運用での設計をされていない事により、僅かな補修用物資しか運べず、その限定された医療施設は軽度の怪我や病気の治療しか与えられない。しかしながら、補修部品の供給が限定されているにも拘らず、この船はその高い信頼性とメンテナンスの容易さで知られているのである。
 レパードCV級はしばしば大規模作戦で適度に軍事行動をし、単独で任務を果す事は稀である。大部分の作戦に於いて、それは降下船群の本隊のかなり前方に配置される。そこにて、それは敵降下船と敵気圏戦闘機に対して重火力で以って、自身の有する気圏戦闘機群を支援する事が可能である。通常、宇宙戦闘用に設計された他の降下船が作戦の本隊から全ての敵降下船と敵気圏戦闘機を離し続ける為に、レパードCV級に助力をする。このグループが十分な成功を収めた場合、その後、グループは本隊が作戦を遂行している間に敵部隊を突破して無力化するか、最低でも彼等を多忙にさせ続けるのである。



私的解説:

 レパードCV級降下船は、正に小型の航空母艦的な船です。その搭載能力は同じ気圏戦闘機輸送船であるオキナワ級やヴェンジャンス級と比べると控え目ですが、メンテナンスが容易なのと意外とステルス性能に優れているのは評価すべきで点でしょう。それに、ヴェンジャンス級よりも圧倒的に使える船の数が多く、大気圏内でも運用できるのは、本級の何よりの強みです。――やはり、地上に降りられないと乗員の精神/健康状態の維持に雲泥の差が出るでしょうし。

 未来では、3054年に自由世界同盟によりレパードCV級の改良型の生産が開始されています。この改良型はダブル・ヒートシンクを装備した事による放熱能力の増加により、火力と射程がかなり増大しています。

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