出典: Technical Readout: 3057 Revised Edition

フォックス級コルベット

技術: 星間連盟
製造年: 3057年
重量: 240000t
全長: 440m
帆直径: 990m
燃料: 5920t(29600)
重量(t)/噴射日: 39.52
安全噴射:
最大噴射:
帆強度:
K-F機関強度:
放熱器数: 338(676)
中枢強度: 100
BV: 37029

装甲
  艦首: 70
  前方両舷側: 67
  後方両舷側: 54
  艦尾: 54

貨物
  第1隔室: 戦闘機(12) 扉数6
  第2隔室: 小型船(2)  扉数1
  第3隔室: 積荷(15110.5t) 扉数1

降下船搭載可能数:
重力デッキ数: 1(直径112m)
脱出ポッド数:
救命艇数: 12
乗員数: 士官22人、下士官/兵員71人、砲手31人、隔室人員34人

弾薬: AMS弾薬144発(6t)、マシンガン弾薬1200発(6t)、NAC/10弾薬160発(32t)、バラクーダ・ミサイル80発(2400t)

注: リチウムフュージョン・バッテリー・システム、394.5tのインプルーヴド・フェロアルミニウム装甲を装備

武装:
艦首(発熱111)
  1×AMS(24発)
  1×マシンガン(200発)
  4×大口径パルスレーザー
  2×NAC/10(40発)
  1×バラクーダ(10発)
左/右前方舷側(発熱206)
  1×AMS(24発)
  1×マシンガン(200発)
  1×大口径パルスレーザー
  1×NAC/10(20発)
  1×NL45、1×NL55
  1×バラクーダ(10発)
左/右主舷側(発熱60)
  2×大口径パルスレーザー
  1×NAC/10(20発)
  1×バラクーダ(10発)
左/右後方舷側(発熱206)
  1×AMS(24発)
  1×マシンガン(200発)
  1×大口径パルスレーザー
  1×NAC/10(20発)
  1×NL45、1×NL55
  1×バラクーダ(10発)
艦尾(発熱111)
  1×AMS(24発)
  1×マシンガン(200発)
  4×大口径パルスレーザー
  2×NAC/10(40発)
  1×バラクーダ(10発)

概要:
 このRX-78級コルベットは、連邦=共和国によって建造された最初の戦闘航宙艦である。その設計作業は、3050年中期に開始された――そして、3051年後期には、この戦闘航宙艦の設計は現在の形にまで達していた。ハンス・ダヴィオン国王がこの設計に対する承認をした後、連邦=共和国は惑星“ギャラックス”のポート・シモン造船所にてこの艦を建造すべくフェデレーテッド=ボーイング・インターステラー社と契約を結んだ。3052年中期、かの国王が死去したのは、最初のRX-78級である“インヴィンシブル”の起工式が行われる2ヶ月前の事であった。その故・国王を称えて、この設計はフォックス級コルベットと改称された。
 この戦闘航宙艦のプロトタイプの建造は、順調に進んだ――3055年中期にコムスターが極めて重要な機関部品のフェデレーテッド=ボーイング社への輸出を差し止めるまでは。16ヶ月間の遅延の後、この紛争は最終的に解決し、部品は引き渡された。フェデレーテッド=ボーイング社はプロトタイプ艦の試験を本年が終わりまでには開始したいと望んでいるが、最近の“ギャラックス”の造船所に対するテロ攻撃は作業を遅らせているものである――“フォックス”は3058年初期になるまで完成はしないであろう、と予想されている。
 SLDFによって使用されていたコルベットと比較すると、この“フォックス”は良好な装甲と武装を持っており、海軍艦船の設計思想の変化を反映しているものである。“フォックス”は240000tの重量しかないが、それは自らの3倍近い規模の星間連盟の駆逐艦を火力で凌いでいる。しかしながら、この向上した性能は犠牲を伴うものであった――即ち、その乗組員の快適さ、という犠牲を。“フォックス”の乗組員と海兵の定員は、26の4人部屋の船室で以て収容されている。それらの各船室に存在するのは、その各乗組員用の寝台と装備ロッカーだけである。その娯楽施設も同様に限られたものであり、それはこの艦の重力デッキ上の小さな談話室と2つの小さな食堂で構成されるというものであった。“フォックス”はそのドックからまだ離床していないが、予定されている乗組員達は既にこれらの配置に対する不服を申し立てている。その結果として、これより後の艦(フォックス級の2番艦と3番艦、それぞれ、“インドミタブル”、“イントレピッド”と命名される事になっている)は、乗組員施設の再設計による利益を享受できるものと思われる。


私的解説:

 フォックス級コルベットは、3050年代の後期から拡充が始まった中心領域の宇宙海軍の最初期の艦の1つとして完成した艦です。その居住性には些か問題がありましたが、無理をせずに堅実に設計された事から運用実績は良好であり、フォックス級は連邦=共和国、後には恒星連邦/ライラ共和国の宇宙海軍のワークホースとなりました。
 フォックス級で特筆すべきは、その建造数です。何と、その同型艦は20隻以上存在するのです。これは当時の連邦=共和国の戦略に基づいたもので、リソースを分散させずに集中して量産効果を得る事を重視した為です。もっとも、内戦や“聖戦”とかで完成する端から撃沈されていったのでフォックス級の数が十全に揃う事は最後までなく、その全ての真価が発揮される事もなかったのですが。余談ですが、後年、(自らの初期の行いを棚に上げて)コムスターは艦種/艦級を絞った連邦=共和国のこの建艦計画を高く評価しており、それが実現しなかった事を惜しんでいたりします。

 ゲーム上では、フォックス級は船団護衛から対艦戦闘、対地支援砲撃までと色々な任務をこなせる艦です。降下船の搭載可能数も5隻と多く、状況に合わせて様々な構成を試せるのもフォックス級の持つ大きな強みでしょう。ただし、単艦ではさすがに他国の駆逐艦級以上の格上の艦と渡り合うのは苦しいと思います。可能であれば設定上の数の優位を生かしたい所ですね。

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