出典: Dropships and Jumpships
フォートレス級降下船
種別: 長球型
重量: 6000t
規模
全高: 94m
全幅: 112m
乗員数: 42人
積載可能重量、搭載兵員定数: 175t、兵員130人、メック12機、車輌12輌
武装:
6×PPC
2×AC/20
2×AC/5
2×LRM−20
2×LRM−10
2×SRM−6
2×大口径レーザー
2×中口径レーザー
5t、AC/20弾薬
5t、AC/5弾薬
14t、LRM弾薬
4t、SRM6弾薬
1×ロングトムIII砲
25t、ロングトム弾薬
駆動システム: アナコンB500
製造年: 2613年
目撃頻度: ユニーク
フォートレス級降下船
安全噴射: 3
最大噴射: 5
中枢強度: 13
エンジン:
燃料数(6噴射点/1t): 2000
燃費: 1.84t/噴射日
貨物隔室扉数: 1
メック収納室数: 12
メック隔室扉数: 1
車輌収納室数: 12
車輌隔室扉数: 2
歩兵収納室数: 3
歩兵隔室扉数: 1
弾薬庫: 300
艦橋:
放熱器数: 45+86 |
重量
1150
400
0
1800
0
1200
0
15
0
30
45
131 |
装甲値(16点/t): 1280
船首
右側面
左側面
船体
エンジン
武装:
船首:
PPC
PPC
AC/5
AC/5
大口径レーザー
大口径レーザー
中口径レーザー
中口径レーザー
ロングトムIII砲
前部側面:
PPC
LRM20
LRM20
大口径レーザー
大口径レーザー
中口径レーザー
中口径レーザー
中口径レーザー
後部側面:
PPC
AC/20
AC/5
LRM10
LRM10
SRM6
SRM6
中口径レーザー
中口径レーザー
船尾:
AC/5
大口径レーザー
大口径レーザー
中口径レーザー
中口径レーザー
|
80
250
280
280
280
190
|
概要:
“フォートレス級降下船”は、現在稼動をしているものの中で最高の武装と装甲を有するものである。また、この船は強襲降下船の中で最も稀少なものの1つであり、それ故に他の船や気圏戦闘機が支援を提供可能な大規模作戦でのみ使用されている。
6000tの重量を持つこのフォートレス級はオーバーロード級よりも小さく軽量であるが、兵装と装甲にそれより多くのスペースを振り向けている。この船は1個中隊のメック、1個中隊の装甲部隊、1個中隊の歩兵部隊で構成された1個大隊の諸兵科連合部隊を運ぶ為に設計されている。そして、元は重兵員輸送船として設計されたこの船の強大な火力は、これを強襲降下船の中で最も危険な船へとしているのであった。
その重装甲で覆われた太く、永久的に取り付けられた着陸脚の為に、この船は“亀”とのニックネームに全く適している。このニックネームはまた、その余りにも古いシステムが故障する傾向があり振るわない性能をもたらすとの事実からも与えられたものである。
フォートレス級は多種の兵器を搭載しており、その大部分は船の後側面部に配置されている。この配置は、地上の目標に対して重火力を放つのに完璧なものである。この船の側面に搭載された2基のオートキャノン/20、4基のSRM6、6基の大口径レーザー、10基の中口径レーザーは、近距離に於いて如何なる単一の目標も引き裂くのを可能としている。長距離に於いては、フォートレス級は4基のPPC、4基のLRM20、4基のLRM10、2基のオートキャノン/5を用いる。この巨大な兵器群は大部分の敵ユニットの撃退を為し、後退を拒否する如何なるものも破壊するのである。
この降下船の恐るべき主兵装から離れられたユニットでさえも、この船の船首に収納式で搭載された長射程のロングトムIII砲の砲火からは安全でいられない。その伸展された位置から、そのロングトムIII砲は長距離に於いても非常に正確である360度の火制区域を有しているのである。ロングトムの弾薬が良好な補給状態にあるとの稀な場合には、この船は砲用の砲弾を125発分搭載する。しかしながら、(ロングトム用の)弾薬の供給不足により、フォートレス級は通常、20発から40発の砲弾を搭載している。これにより余った空間の全ては、この船の他の兵器システム用の追加の弾薬を搭載するのに使われている。
フォートレス級が直面している最大の問題は、その船齢と、その複雑なシステム用の予備部品の欠乏である。星間連盟の初期の時代に最初に製造されたにも拘らず、この船は火力が過剰である事と複雑すぎる事により批判されている。この船のコンピューターと火器管制システムの高い故障率は技術者達に、性能は劣るがより信頼性のあるシステムで以ってそれらのシステムを交換させる原因となったのである。また、その核融合機関が余りにも稀少になった為に多くのフォートレス級は他の様々な艦船から回収されたエンジンを使用しており、その結果として多数の派生型が生じている。
ある事例に於いては、オリジナルのフォートレス級のエンジンをフォートレス級よりもかなり小さな艦船のもので以って換装した結果、船が“熱く”なり、多数の燃料を消費するようになっている。この派生型は今尚、シュタイナー家の旗の下で活動しているが、通常は短距離での任務に追いやられている。長距離の移動が必要な場合、燃料補給船の同行をさせなければならないであろう。
フォートレス級が持つ多量の兵装と重装甲は、この船を他の兵員輸送船や輸送降下船用の着陸地帯を確立してクリアーにするのに完璧に適している。しかし不幸な事に、この船の(数的)不足により、この船は今や他の強襲降下船に随伴して、一度設置された着陸地帯の保持を助けているのである。そして、自身と周辺の区域を防衛する為に、フォートレス級はメック・装甲部隊・歩兵部隊を含んだ諸兵科連合の1個大隊を搭載している。
一度その地域が安全となったのならば、フォートレス級は通常、支援輸送船から補給物資を受け取り、多数の部隊用の作戦基地として留まり続ける。非常に大規模な敵部隊のみがフォートレス級をその静止している位置から移動させるのを可能としている事により、この船はその任務に他の船よりも長じているのである。(故に)敵部隊はこの船の破壊を試みる代りに、支援船や支援部隊がそれに辿り着く事の阻止を試みる。それで最終的に、この船の補給物資は少なくなり、容易な目標となるか、その配置場所からの離脱を強要させられる事になるからである。
私的解説:
フォートレス級降下船は、強大な火力と分厚い装甲を有する強力な降下船です。頻発する故障という技術的な問題を解決できるのならば、1個中隊の部隊が攻撃目的で使用する分には恐らく最高の降下船と言えるでしょう。――メック12機、重戦車12輌、3個歩兵小隊を楽々と搭載可能で、着陸してすぐに使用可能なロングトム砲1基を装備していますから。
継承権戦争による工業力低下に伴う部品供給の不足によりフォートレス級の生産数は低下していき、31世紀初頭には部品の不足を理由として生産工場が閉鎖されてフォートレス級は絶滅するかに見えました。しかし、ライラ共和国と恒星連邦の同盟はフォートレス級建造に必要な部品の調達に道を開き、フォートレス級の生産ラインを再開させる事になります。そして、第4次継承権戦争前の6年間で、ライラ共和国は20隻のフォートレス級を建造してLCAFに組み入れました。これらの降下船群はドラコ連合への侵攻に活躍し、特に6隻のフォートレス級で以って編制された“エルヴィドネル戦隊”(“エルヴィドネル”は、スカンジナビア神話で“死の要塞”を意味する言葉だそうです)は惑星“バックミンスター”の戦いに於いて第2光の剣連隊の後背の要所にボックス陣形を組んで着陸して退路を断つという戦術を用いて相当な戦果を挙げました。第4次継承権戦争終結後は年間で2隻ずつ生産が行われ、この船の命脈は保たれていきます。また、3058年にはアップグレード版の量産も開始され、この船の供給は良好になりつつあるようです。
フォートレス級を使う部隊で印象深いのは、やはり傭兵部隊アヴァンティ・エンジェルズでしょうか。アヴァンティ・エンジェルズが所有するフォートレス級降下船“ピンヘッド”は老朽化が進んで状態は良くは無いのですが、技術者達の愛情に支えられて保守が為されて31世紀の宇宙を飛び回っています。この“ピンヘッド”が辺境でワード・オブ・ブレイクのメック小隊を壊滅させる場面は非常に爽快感があります(笑)
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