出典: Dropships and Jumpships

コンドル級降下船

種別: 航空機型
重量: 4500t
規模
   全長: 104m
   全高: 36.1m
   全幅: 97.4m
乗員数: 24人
積載可能重量、搭載兵員定数: 1651t、軽車輌20輌、兵員336人
武装:
   1×PPC
   3×AC/5
   1×LRM−15
   5×大口径レーザー
   8×中口径レーザー
   4t、AC/5弾薬
   3t、LRM弾薬
駆動システム: ピットバン1350-XRB
製造年: 2801年
目撃頻度: アンコモン

コンドル級降下船
安全噴射: 3
最大噴射: 5
中枢強度: 9
 
エンジン:
燃料数(6噴射点/1t): 1260
   燃費: 1.84t/噴射日
貨物隔室扉数: 0
歩兵収納室数: 12
歩兵隔室扉数: 1
車輌収納室数: 20
車輌隔室扉数: 1
艦橋:
放熱器数: 18+72

重量
2390
300
 

60

1000

34
18


装甲値(16点/t): 528
  船首
  右翼
  左翼
  船体
  エンジン

武装:
  船首:

    PPC
    AC/5
    LRM15
    中口径レーザー
    中口径レーザー

  左右翼:
    AC/5
    大口径レーザー
    大口径レーザー
    中口径レーザー
    中口径レーザー

  船尾:
    大口径レーザー
    中口径レーザー
    中口径レーザー

33
105
90
90
168
75





















概要:
 “コンドル級降下船”は、完全装備の1個歩兵大隊を戦場に輸送する為に設計されている。この船の重量は4500tで、この船の乗組員を含む360人用の収容設備を有している。加えて、この船は2つの貨物収納室も持っており、それぞれが装備と補給物資を750t貯蔵できる能力がある。コンドル級は、歩兵輸送用に純粋に設計されたものとしては最大の降下船である。また、この船は空力的なリフティング・ボディを持つ数少ない船の1つでもある。
 コンドル級の翼は極めて頑丈で、他の船のものに優越している。結果、コンドル級は他の如何なる航空機型の船よりも操縦翼面ダメージの影響を受けにくくなっている。他の船の操縦翼面にダメージを与えるであろう(船への)全体で約17%のダメージを以ってしても、コンドル級には何の影響も及ぼさないのであった。
 その両翼の広大な空間の中身は、船の燃料槽、大半のアビオニクス機器、ウェポン・ベイ、弾薬庫、巨大な着陸脚である。この翼の内部をアクセス用の通路が交差し、主船殻の最深部のデッキにまで通じている。船が加速している最中や惑星の地表で駐機している時は、翼の厳しい角度の為にこの通路の歩行は困難である。
 コンドル級の主船体は、5つのデッキに分けられている。最低部のデッキはこの船の移動用推進機関(transit drive)を内蔵しており、この推進機関は船に1.6Gまでの加速をもたらす事ができる。このデッキの後方末端部は、兵員用の待機ルームとして使用される広大なオープン・エリアとなっている。兵員達は惑星地表への展開の為に、一度に1個中隊がこのエリアに進入する。そして、倒した時にランプとして役立つ巨大な後部扉を通過して出撃するのである。第2デッキへのアクセスは、1輌の重車輌や1個小隊の歩兵部隊用に十分な広さを持ち、20tの収容能力がある巨大な貨物エレベーターを通して行う。また、ここのロックのされた進入扉は下部エンジン・セクションに繋がっている。
 第2デッキの後方末端部の位置には、コンドル級の持つ最大収容力500tの貨物収納室が2つ存在している。そのそれぞれが10輌までの軽車輌を収納するのに十分な空間を持っており、約20×25mの面積がある。第2デッキの前方部は、船に乗船した兵員の一部用のバラック型の宿所となっている。また、ここには兵員の食堂施設、娯楽室、トレーニング室、食糧貯蔵庫が置かれている。そして、このデッキの前方先端部は、船の前部ウェポン・ベイと弾薬庫になっているのである。第3デッキへのアクセスは、船の中央に位置してこのデッキから第5デッキまで運転されているメイン・リフトを通して行われる。
 第3デッキは、(前記とは)別の兵員室を持っている。また、ここはそれ独自の食堂施設と娯楽室を持っている。しかし、独自のトレーニング室は欠いている――兵員達はトレーニングをする為には、第1デッキの荷下ろし用の空間を使用しなければならないであろう。トレーニング・エリアの代りに、このデッキには同時に6人の急患を扱う事が可能な広大な医療施設が入っているのである。第3デッキの後ろ半分には、この船のエンジン・コアの半分が置かれている。そして、第3デッキの先端部には、この船の深宇宙レーダーが入っているのである。
 第4デッキは残りの兵員用の区画と、(他のものと)同様に、食堂、娯楽室、トレーニング室を内包している。また、このデッキには大隊指揮官とそのスタッフ用の宿所も入っている。その各部屋は狭い1人部屋で、非常に小さなものである。そして、このデッキの後ろ半分には、エンジン・コアの(残り)半分が置かれている。
 この船の頂部の位置は、乗組員デッキとなっている。前方の先端部の位置にはコクピット型のブリッジ、コンピューター、火器管制装置、通信機器が存在している。それらの後ろには、乗組員の2人部屋が複数と小さな食堂、小さな談話室、大隊スタッフによって使用される為の小さな会議室が存在している。このデッキの後ろ半分には、船のパワー・プラントが入っている。乗組員用の区画から厳しい遮蔽が施された通路を通ると、このデッキの後方に位置する小規模なウェポン・ベイへと到達する。
 コンドル級の翼は構造的なブレーシングで以って縦横に区切られているのであるが、かなりの無駄な空間を持ってしまっている。この無駄な空間には追加の装備と補給物資を10t貯蔵する事が可能であるが、コンドル級の乗組員以外でこの事を知っている者は稀である。彼等は滅多にこの区画について話をしない――それ故に、ここは緊急事に物資を蓄える為の非常に有効な場所であり続けるであろう。



私的解説:

 コンドル級降下船は歩兵輸送艦として設計されており、歩兵輸送にはかなり優れた能力を有しています。装甲はそれなりなものの武装が貧弱かつ鈍重なので単独の強襲降下作戦に用いるのには不安がありますが、他の船よりも比較的良好な居住性能と余裕のある医療設備・物資積載能力はこの船を価値ある存在へとしています。また、その乗組員しか知らない秘密の貯蔵庫の存在も面白い所です。コンドル級は諸兵科連合部隊を戦場へ送り込むのには、欠かせない船と言えるでしょう。
(ちなみに、このテクニカル・リードアウト部分には貨物エレベーターの能力が20tと書かれていますが、実際の所は50tまでの能力を持っているそうです)

 コンドル級は3025年以降も生産が続けられ、3054年には復興した技術をその武装に用いた改良型も自由世界同盟にて出現します。そして、興味深い事に、第4次継承権戦争以来結構な数のコンドル級に病院船化改装が施され、同時に10の手術の実施が可能で150人の患者を収容可能な病院船型のコンドル級が誕生しています。この病院船型コンドル級は“鳩”との愛称が奉られ、親しまれている様です。

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