PERSONALITY: Yvonne Davion


名前: イヴォンヌ・ダヴィオン
称号: 元帥
地位: プリンスズ・チャンピオン
生誕地: 惑星“ヴィクトリア”、テムズ
年齢: 62
性別: 女性

身体的特徴:
 イヴォンヌ・ダヴィオンには、“訪れる孫の為に大抵の場合は家にいてクッキーを焼いている優しいおばあさん”というものほど似つかわしいものは他にない。その灰色の髪と品のある容姿により、彼女には元帥の制服が些か不似合いである。彼女の茶色の眼の中に一瞬現れる断固たる権威と僅かに引くびっこのみが、その軍に於ける長い経歴を示すものである。

略歴:
 イヴォンヌ・ダヴィオンは、アンドリュー・ダヴィオンの治世の最中であった2963年に“ヴィクトリア”で誕生した。彼女は、近衛旅団を20年間に渡って指揮した高名なマチルダ・ダヴィオン女公の長女である。そして、その生れにより、人々は彼女に対しても大きな期待を寄せたのであった。
 不幸な事に、彼女は隠された心臓障害を持って誕生しており、次第に身体活動に関するその能力が制限されていった。16歳の時、彼女は、成功したのならば最終的には彼女に普通の生活をもたらすであろうと思われる危険な手術を受ける事に同意した。そして、この手術は成功したが、若いイヴォンヌにとって回復は長く困難なものであったのである。
 回復をした時、この少女は自分の体を鍛え、健康になるまでは禁止されていた多数の運動を楽しむのを学ぶ事によって、出遅れを取り戻す行動を開始した。18歳になった時、彼女は自分の遠縁の親類――惑星“ニューアバロン”のダヴィオン一族に会うのとアルビオン軍士官学校への入学をする為に、“ニューアバロン”へ移動をした。そして、士官学校にて、イヴォンヌはバトルメック操縦で身体を酷使する事を楽しみ、優等で卒業したのであった。
 第5南十字星部隊に配属された後、彼女はすぐに、メック操縦の困難さに耐えられる自分の能力が自分の革新的な戦術技能によってのみ凌がれている事を示した。彼女の行動は、しばしば、彼女をより保守的な指揮官達とのトラブルに陥らせたが、誰も彼女の行動を工夫し指揮する天才的能力を否定はできなかった。彼女は素早く階級を上昇させていき、2994年にカペラ境界域軍司令官へとなった。
 カペラ境界域司令官としての地位にあったその短い期間中、イヴォンヌ・ダヴィオンは意思疎通を遅くしている不必要な官僚機構の多くの削減を試みた。しかし、不幸な事に、それらの努力はすぐに、カペラ境界域の支配貴族としての自分達の権利をイヴォンヌが侵害していると感じたハセク一族との衝突を引き起したのである。そして、激しい政治的闘争の中で、3000年にイヴォンヌはカペラ境界域司令官としての地位の辞職を強要されたのであった。
 嫌気が差したイヴォンヌは、AFFSからほぼ身を退いた。彼女はハセク一族と対立する自分にイアン国王がより多くの助力をしてくれなかった為に、特に彼と不和になった。しかし、ここで、イヴォンヌ・ダヴィオンを高く評価している若きハンス・ダヴィオンが、AFFSに留まるよう彼女を説得する事を為し遂げた。そして、続く13年間、彼女は軍情報部分析/推測課の長――その地位を彼女は耐え抜いたが特に楽しめはしなかった――であったのである。
 ハンス・ダヴィオンが恒星連邦国王になった時、彼が最初に行った行動の1つが彼女を自分のチャンピオンに任命する事であった。この称号の下に、イヴォンヌ・ダヴィオンはAFFSの事実上の次席指揮官になった。ハンス国王が軍事的決定を行うのが不可能な際には、イヴォンヌ・ダヴィオンがその権限を引き継ぐのである。ハンス国王がイヴォンヌの経歴を研究する事によって自身の革新的な戦術の多くを学んだ事により、行動方針の本質に於いて両者の意見が合わない事は稀である。

意欲/欲求/目標:
 イヴォンヌ・ダヴィオンは、自分にカペラ境界域軍司令官の辞職を強要したハセク一族を真に許す事は決して無い。ハンスは彼女にその怒りと復讐への欲求を抑える事を求めて牽制しているのであるが、それにも拘らず、イヴォンヌはそのプリンスズ・チャンピオンとしての地位をハセク一族を攻撃するのに使用している。彼女は、補給物資の発送を遅延させたり、違う予備部品を届けたりする、という様なちょっとしたやり方の中で自分の力を示す事が可能なのである。彼女はこの事がマイケル・ハセク公の術中に陥っており、彼がこのささやかな事件を、中央政府とAFFSがカペラ境界域の必要性に対して鈍感である、とその人民達に対して証明するものとして使用している事を理解していない様に見える。
 そのハセク一族への恨みを除いて、イヴォンヌ・ダヴィオンは明晰な思考をする人物であり、恒星連邦の忠実な一員でもある。彼女は、恒星連邦が中心領域に於ける最も有力な勢力――恐れられる国家ではなく他国に感銘を与えるモデルとして成長する事を望んでいる。この理由により、彼女は国王のライラ共和国との同盟を全力で支援しているのである。彼女はLCAF士官達の能力全般について個人的な懸念を幾つか抱いているが、かように経済的に強力な同盟国の可能性についての理解もしている。

性質:
 勤務の際には、イヴォンヌ・ダヴィオンは自身の義務を果すのに妥協せず怯む事がない。彼女は、彼女が呼ぶ所の「ロイヤル・ファッションショー」を可能な限り常に避けようとしており、公式の式典への出席を強いられた時は落ち着かないでいる。
 勤務時間外の際には、イヴォンヌ・ダヴィオンは優しい温和な人物である。彼女は正に、その外見と同じ祖母の様に親切な人になり、しばしば、子供達に焼いたお菓子を届ける為にアバロン・シティーにある王立孤児院を訪れているのであった。

特技/能力:
 イヴォンヌの活力に満ちた運動を行っていた日々は遥か昔の事になっているが、彼女は未だにスポーツを愛しており、しばしば、孤児院のサッカーや野球のチームをコーチしている。イヴォンヌ・ダヴィオンはまた、料理にも熟達している。




評伝:
 



BACK