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第4次継承権戦争: ニューカントン戦


ニューカントン
 惑星“ニューカントン”に於いては、10個連隊の駐留部隊に支援されたスクリーミング・イーグルスが第4大連邦国後備機兵隊の第1大隊とトリマルディ管区軍の第3大隊との対戦をした。
 スクリーミング・イーグルスの第1連隊と惑星“アルマク”から来た5個連隊の歩兵部隊は、惑星の北方大陸のジャングルにてかくれんぼを遊んだ。彼等は、その地形に関する知識を活用した後備機兵隊の1個大隊と市民軍の3個歩兵連隊を捜索したのである。カペラ部隊は頻繁にダヴィオン部隊を襲い、スクリーミング・イーグルスが反撃実施の準備を完了したその時にはジャングルの中に消え去っていた。これに怒り狂ったスクリーミング・イーグルスの指揮官オプソン・マティス大佐は、カペラ人達への復讐を誓った。広大なカントン河の岸にてスクリーミング・イーグルスの第1連隊は、後備機兵隊――そこに到着した所で橋が流されているのを見出す事となってしまっていた――を捕捉した。栄光に満ちた死に意味はないと見なしていたカペラの戦士達は、降伏をした。しかし、ここで、怒りに狂っているマティス大佐は、AFFSの軍規を遵守するという自らの傭兵契約を無視したのである。彼は自分の兵達にカペラのメック群を行動不能にし、そのメック戦士達を中に入れたままそのコクピットを溶接するよう命じた。それから、ダヴィオンのメック達は、カペラ人達を荒れ狂うカントン河に突き落したのであった。
 (遅れて)到着した第7アルマク歩兵部隊指揮官ロベルタ・ガトス大佐は、マティス大佐にその指揮権を自分に明け渡すのを要求した。緊張に満ちた数瞬の間、2つの部隊は互いに武器を構えて向き合った。しかし、その後に、スクリーミング・イーグルスの隊員の1人――戦士ベンソン・ユーリーが、自分のウォーハンマーを歩兵部隊の側に歩かせたのであった。スクリーミング・イーグルスの他の隊員達も彼に続き、程無くマチィス大佐は1人で取り残される事となった。ここで希望がない事を見て取ったマティス大佐は降伏した。ガトス大佐はその後、スクリーミング・イーグルス総指揮官ワルター・ホーカラ大佐による調査と決定がされるまでの間、スクリーミング・イーグルスを戦士ユーリーの臨時指揮下に置いた。
 ホーカラ大佐と他の駐留部隊は、惑星の南方大陸のブルードラゴン山脈の中でトリマルディ管区軍を追跡していた。管区軍は火力で圧倒されていたのであるが、重い損害をもたらした。ここでホーカラ大佐は、アルマク歩兵部隊の2個連隊に管区軍の進行方向への空輸とパラシュート降下の実施を命じた。彼等には、ダヴィオンの残りが到着しカペラのメック群に止めを刺すまでの間、カペラのメック群を足留めする事が命じられていた。アルマク歩兵部隊はこの任務をやってのけたが、管区軍を6時間足留めするどころか、最初のスクリーミング・イーグルスのメックが到着するまで6日間をこの歩兵部隊は待たなければならなかった。そして、その時には、歩兵部隊はその兵士の2/3を失っていたのである。カペラの戦車部隊による自殺的攻撃が、スクリーミング・イーグルスを遅延させていた――また、調査委員会は後日、この遅延の際に彼等が行っていた非道行為を明らかにした。この事件とカントン河の岸での凶悪な犯罪行為が合わさり、スクリーミング・イーグルスの名声は地に墜ちた。


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