PERSONALITY: Ran Felsner
名前: ラーン・フェルスナー
称号: 元帥
地位: 近衛旅団司令官
生誕地: 惑星“レキシントン”、ケヴィン・クロスロード
年齢: 49
性別: 男性
身体的特徴:
ラーン・フェルスナーは、長身で黒ずんだ皮膚を持つ男である。その木材伐採人(樵)としての幼少期の生活は、彼に筋骨逞しい体格を残している。彼はまた、非常にハンサムで、灰色の短髪と明瞭な地中海人種型の特徴を持っている。フェルスナーは、ある瞬間は礼儀正しい紳士で、次の瞬間には危険を仄めかし、その次の瞬間には更なる脅威を与える、といった様な一面を持っている。彼は片眼鏡を洒落たものであると見なしており、それ故に時折、彼は片眼鏡を身に着けている。
略歴:
惑星“レキシントン”の深き森林は、最初の“エクソダス”の際に“地球”から持ち込まれた苗木から育ったものである。1世紀間の植民の後にこの惑星の貴重な金属鉱床が枯渇した時、この惑星は事実上放棄された。しかし、この事は、木々にそれが可能な限りの場所とやり方で以って自由に繁茂するのを許したのである。そして、数十年後、開拓民達は“レキシントン”に帰還し、惑星が今や堅材の巨大な供給源となっているのを見出したのであった。
フェルスナー家は、“レキシントン”の価値の高い森林の伐採を最初に始めた者達の1つに属するものである。少年の時、ラーンはその初期の人生の大部分を木々の中で過ごした。彼が歩けるようになってすぐに、彼の父親は彼に振るう為の斧を与えた。父親の言う所によると、ラーンは手の中にある1本の斧のみで木々を切り倒せるようにならなければいけない、との事であった。そして、この斧を数年間振った事は、ラーンを強くしたのである。
その一家の唯一の息子であったから、恐らくラーンはAFFSでの兵役を免除されたであろうが、2991年に彼は兵籍に入った。彼の軍の経歴は、“レキシントン”のデヴィルズ・ホール近郊のブラックウォータ・ブーツ・キャンプにて始まった。
2992年初頭に卒業した彼は、当時第17アバロン軽機隊に付属されていた自動車化歩兵連隊である第2レキシントン・レギュラーズに配属された。軽機隊はドラコ境界域の“ドブソン”に駐留していた――そして、その年の9月に、第17アバロン軽機隊RCTは惑星“ブリード”に侵攻したのであった。他のダヴィオンの部隊から最小限の支援を受けた軽機隊の連隊群はこの惑星の宇宙港を奪取し、クリタの部隊を惑星の荒野に追い立てた。この戦役に於いて、ラーン・フェルスナーはメック中隊の大尉から感状と昇進を勝ち取った。ラーンは1発のオートキャノンの爆風で小隊の士官達が死亡した際にその小隊の指揮を執り、重要な防御地点の保持をしたのである。そして、その指揮技能と勇気により、ラーンはヴィークル修理・ミサイル兵器操作・通信システム操作のクロストレーニングを受ける為に技能センターへ派遣された。
2994年、惑星“クラサンドゥIV”の敵拠点に対して非公式であるが成功した攻撃を指揮した際に、ラーン軍曹は再びその能力を示した。これに関連した幾人かの士官達は命令無しに行動した事でラーンを軍法会議に掛けるのを望んだが、第2レキシントン・レギュラーズの指揮官であるデニー・フローシュ大佐はそれに異議を唱えた。戦術家としてのラーンの潜在力に感銘を受けたフローシュは、彼をロビンソン戦闘士官学校に転学させた。そして、普通ではない行動であったが、これはフローシュ大佐の人生に於ける先見の明の一手となったのであった。
2998年、ラーンは卒業した。彼は士官学校を軍曹の階級ではなく中尉の階級――メック戦士の幾人かはその全経歴を費やして獲得を試みる階級――を持って離れた。彼は古びているが使用可能であるグリフィンを与えられ、第17アバロン軽機隊の連隊戦闘団に配属された、そして、それ故に、彼はフローシュ大佐の下でその教育を受ける事を続けられたのである。
続く3年間、ラーン・フェルスナーは大佐の副官かつボディーガードとして行動する事によって連隊の指揮の仕方を学んでいった。幾度にも渡って、ラーンは任務を達成する為に連隊の指揮小隊の指揮権を与えられた。2999年、“ケサイ”でのその行動により、彼はダイヤモンド日輪勲章を授章した。それはまた、彼に少佐の階級を勝ち取らせてもいた。
3001年、クリタ家の惑星“ニューメドハム”に対する戦闘作戦の途上で連隊のほぼ全ての指揮官達を乗せた2隻のオーバーロード級降下船が失われた時に、第17アバロン軽機隊RCTは大惨事に見舞われた。連隊群が惑星に降下した時、彼等は自分達に指揮官がいない事を見出したのである。何らかの激しい過誤が発生した事を理解し、フェルスナー少佐は軽機隊のメック連隊の指揮を継承した。他の複数の連隊から混乱した通信から、彼はすぐに部隊全体が指揮を欠いている事を悟った。そして、メック連隊の指揮官として、ラーンはRCT全体の指揮権を継承した。彼は計画されていた作戦を中止し、RCT全体をダヴィオンの降下船に整然と撤退するのに十分に長い間持ち堪えさせた。その英雄的行動により、ラーン・フェルスナーはエクスカリバー勲章を授章し少将の階級に昇進させられたのであるが、彼の勇敢さと急激な昇進は全ての者を喜ばせはしなかったのである。その後、彼はその運用技能をより鋭利なものにする為に、“ニューアバロン”のアルビオン軍士官学校へ派遣された。
そのアルビオン軍士官学校での活動の後、ラーンはカペラ境界域アルシオーネ市民軍――カペラ境界域の防衛地域を守る為に編制されたその地域の連隊群の集合体――の指揮を執った。しかしながら、“防衛”はフェルスナー少将にとってダーティな単語に見えたのである――そして、3008年、彼とその境界域市民軍はカペラの惑星“ダニエルズ”を奪取するべく総力をあげての攻撃を開始したのであった。この行為が命令に完全に違反している事に対して、ラーンは何の悩みも感じていない様に見えた。後に、何故これ程の危険を冒したのか訊ねられた時、ラーン・フェルスナー少将は、“自分は弱みを見て取り、それを利用した。計画に従うよりも勝利の方が恒星連邦にとってより重要だと確信しての事である”、との返答をしている。
(この時)幸運は再びラーンと共にあった。この攻撃は最初の内に成功を収め、常に野心的であるマイケル・ハセク=ダヴィオン公に自分が名声と賞賛を得る絶好の機会を危うく失う所であった事を気付かせたのである。ハセク公は、地歩を失い始めていたラーンの境界域市民軍を救うべく熱心に援軍を送り込んだ。3009年、惑星は恒星連邦の前に陥落した。ここで、フェルスナー少将は自分自身を守るべくその全ての名声をニューシルティス公の足下に捧げ、これによりまだ行われていなかった軍法会議を巧妙に回避した。そして、嬉しく思ったハセク公はラーンにシルティス名誉勲章を贈り、彼の更なる昇進を推薦したのであった。
この推薦は容易に認められた――ラーンの華々しい経歴は、今やハンス・ダヴィオン国王の注意を引き付けていたのである。3010年、国王のお気に入りの部隊であるダヴィオン重近衛隊RCTの指揮を執る為にこの新中将が“ニューアバロン”に到着した時に、両者は面談をした。そして、2人の男は友となり、ラーンは徐々に国王――彼の並外れた軍事戦略に価値を認めている人物――の軍事アドバイザーへとなっていった。3015年、ラーン・フェルスナー中将は、ラーン・フェルスナー上級大将へとなった。
3022年、ラーン上級大将は“リギル・ケンタルス”の戦闘に参加した。彼はメック連隊の指揮を執り、LCAFの第1近衛連隊との軍事演習であると噂されているものに参加する為にライラ共和国の惑星に移動した。この演習の目的は、将来のAFFS=LCAFの統合作戦の際に使用する手順を作り上げるというものであった。しかし、誰も、クリタがこの惑星を奪取する為の攻勢を突然に行う事を予想してはいなかったのである。そして、クリタの連隊の数が余りにも多く、防衛部隊間の通信手段が貧弱なものであった事により、防衛は困難である事が証明されたのであった。最終的には、ラーン上級大将とライラ軍の指揮官であるジャック・スフィア上級大将はクリタ軍の撃退を為し遂げた。この戦闘は、ラーンにライラの高等勲章であるマッケンジー・ハンマー章を帯びる権利を勝ち取らせた。それはまた、彼の元帥への昇進と、同様にハンス国王によるダヴィオン勲章の授与も生じさせた。
2年前にラーン・フェルスナーは近衛旅団の首位の指揮官となり、これは100個近くの精鋭メック連隊、装甲連隊、歩兵連隊の個人的な指揮権を彼にもたらした。この地位への任命は、マイケル・ハセク=ダヴィオン公に、玉座の為にハンス国王への挑戦を思い浮かべた場合は常に自分がラーン・フェルスナーと衝突するであろう事を、明白かつそれ程難解ではなく示すものである。
意欲/欲求/目標:
その昇進と勲章にも拘らず、ラーン・フェルスナーは野心的な男ではない。これらのものは彼がその時に必要な事を行った故にもたらされたものであり、見返りを求めた故のものではないのである。その為、ラーンは如何なる賞賛にも些か困惑させられるのであった。
昨年、彼は若く美しいトレンス女伯コーデリア・スペンサーと出会い恋に落ちており、この事は最近の数ヶ月間の彼の行動の多くに影響を与えている。コーデリアの手を勝ち取るのに成功するのであれば、フェルスナーは退役を考慮するかもしれない。
性質:
ラーン・フェルスナー元帥は、どんな時でも自信に満ち、独裁的な性質を持った、自信過剰な男である。彼はまた、非常に機知に富んでいる。彼の良好な容姿と結び付いてこれらの性質は大抵の場合に於いて、彼と出会った大部分の人からの賞賛と友好を彼に獲得させている。
特技/能力:
ラーンは、尚も“レキシントン”の森林での自分の幼少期の生活を愛情を持って覚えている。彼は頻繁にアバロン・シティー近くの王立猟獣保護協会を訪問し、その山林管理職務の為に管理人達を援助している。彼はまた、素晴らしい騎手であり、興味を抱く王宮の如何なる者にもその技術を教えるであろう。彼が最初にコーデリア・スペンサーと知り合ったのも、これに関連しての事である。
評伝: